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魚に含まれる水銀は胎児に悪影響?妊娠中の魚の摂取について産婦人科医140人に聞いてみた

刺身の盛り合わせ
今回の調査では、魚の種類または摂取量に気をつければ問題ないとする医師が多いという結果でした。また、普段食べている量であれば問題ないとする意見もみられ、厚生労働省のパンフレットを参考にするなどして注意してもらえれば、そこまで神経質になる必要はないかもしれません。
妊娠・出産・不妊の悩み
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皆さんは、魚介類はお好きですか?
私は大好きです。お寿司や煮つけ、塩焼きなどいろんな食べ方があって本当においしいですよね。
最近は健康について取りあげるメディアも多く、テレビ番組や本などで、しばしば魚介類がいかに健康に良いかが取り上げられたりしています。
そういえばひと昔前には、魚を食べたら頭が良くなるなんて歌もありましたよね。
普段はそれほどまでに推奨される魚ですが、あるとき、こんなパンフレットを見つけてしまいました。

<参考>
これからママになるあなたへ お魚について知っておいてほしいこと -厚生労働省

「え、妊娠中は魚の摂取に制限があるの!?」
あれだけ食べたほうが良いと言われていた魚も、妊婦はあまりたくさん食べてはいけないようです・・・。
でもなぜでしょうか?
どうやら大型魚に含まれる水銀が胎児に影響を及ぼす可能性があるそうなのです。
そこで、今回は妊婦さんをたくさん診察している産婦人科医に、実際どう思っているのか、どう指導しているのかを聞いてみました。
※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2017年9月18日〜9月25日にかけて行われ、産婦人科医145名から回答を頂きました。

妊娠中は魚の種類と摂取量に注意

図1

魚の種類に気をつければ問題ない

  • 60代男性 産婦人科
    魚に含まれるのはほとんど無機水銀でしょう。大半は普通に排泄されます。それでも恐ければ、魚の種類に気をつけたらいいと思います。身体に蓄積するほど魚を摂る日本人はいないでしょう。
  • 40代女性 産婦人科
    本当は「魚の種類と摂取量に気をつければ問題がない」が正解だと思いますが、マグロやカジキなどの大型魚、イルカやクジラ肉などが使われている可能性のある練り物製品は避けた方が良いと思います。
  • 40代女性 産婦人科
    よく食べられている魚(マグロ、さけ、たら、あじ、など)であれば、それらを大量に消費する女性はそんなにいないので問題にならないと思います。
  • 50代男性 産婦人科
    今でも貧血予防にレバーを食べろと言う医師と、食べるなと言う医師がいます。正しいことはすぐに変更になるので極端なでなければ問題ないでしょう。
  • 50代女性 産婦人科
    生ものは水銀や食中毒等のリスクが高まるので避けるよう指導しています

アンケートのうち4割の医師がこの「魚の種類に気をつければ問題ない」という選択肢を選びました。
医師のコメントでは、大型魚や、イルカ・クジラなどの海水生大型哺乳類には注意が必要という意見が目立ちました。
また、水銀の影響のみならず、食中毒の観点からも生ものは避けた方が良いというコメントも見られました。

魚の摂取量に気をつければ問題ない

  • 60代女性 産婦人科
    食物連鎖の上の方にいる大型の魚は水銀が多く、貝類は海底の泥に蓄積された内分泌かく乱物質などの濃度が高いといわれています。マグロなどは週に2回くらいに抑えたほうがいいと思います。
  • 60代男性 産婦人科
    一応、マグロなどの摂取量の基準は報告されていますが、実地臨床上、妊婦に水銀中毒の報告は聞いていないので、妊娠前の摂取量とかわらなければ問題はないでしょう。
  • 40代女性 産婦人科
    毎日はやめてね。とは言いますが、カルシウム摂取やカロリーなどを考えても摂取しない必要はないと思います。
  • 60代男性 産婦人科
    まず、問題ないと思いますが、マグロ、カジキなどは回数を減らした方が、無難かと思います。
  • 60代男性 産婦人科
    金目鯛や鮪などを毎日食べるようなことはしないように言っています。

こちらもマグロやカジキなど大型の魚は注意が必要という意見が目立ちました。
大型魚は摂取する頻度をおさえたほうが良いというコメントもあり、ほどほどにするのが大事と言えそうです。
一方で、まったく魚を食べないのは身体に悪いとの指摘もありました。
心配しすぎて極端に抑えるのではなく、意識するぐらいでいいかもしれませんね。

魚の摂取を制限する必要はない

  • 40代男性 産婦人科
    同じ魚だけを食べ続けることは常識的には考えにくいですし、過度に心配する必要はないと考えます。それよりも、魚に限らずバランスよく食べることを心掛けるほうがいいです。何か一つの食材だけをたくさん取ればいいというような間違った風潮が多く見受けられるのが心配です。
  • 30代女性 産婦人科
    極端に食べ過ぎなければよいです。良質タンパク質なので、一切摂らないのは問題です。
  • 50代男性 産婦人科
    一般的な通常の食事で食べる量・種類なら特に問題ないと思います。
  • 50代男性 産婦人科
    妊娠に関係なく気にしなければならないと思いますが、妊婦さんだけ制限をするのは過剰だと思います。

「魚の摂取を制限する必要はない」と答えた医師のなかでは、魚を極端に摂らないほうが問題である、普通の量を食べる分には問題ないという意見が大半でした。
また、食事は何かに偏ることなく、いつでもバランスよく食べるのが大事だというコメントも見られました。その通りかもしれませんね。

まとめ

ここまで回答数の多かった順にそれぞれ3つの選択肢を見てきましたが、共通して言えるのが、過剰に心配する必要はないということでした。

それより全く食べなくなる方が問題であるというのが医師の見解のようです。
意識するのは大事ですが、それがストレスにならないよう気をつける方が大事かもしれません。

妊娠中もバランスの良い食事を

今回の調査では、妊婦は魚の種類や摂取量に注意する方がよいという意見が多かった一方で、気にしすぎる必要はないというコメントも目立ちました。
冒頭に提示した厚生労働省のパンフレットでも、摂取量や種類には注意をするよう書いていますが、きちんと守れば極端に心配しない方がよさそうです。
妊娠しているときも、気をつけながら「楽しくおいしく食べる」ことができたらいいのではないでしょうか。

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