「出産して、体型が変わりましたか?」
この質問にYesと答えたお母さん方は、なんと53.6%
つまり、出産を経験した過半数の女性が、「出産後に体型が変わってしまった」と答えていることになります。
出産後の体型の変化は、仕方のないこととはいえ、可能ならば産前の体型に戻りたい…そう願っている方もおられるのではないでしょうか。
そこで今回は、
- 妊娠中や出産直後の体重変化
- 出産後に崩れてしまった体型の改善方法
- 産後の体型にまつわる噂話
の3点について、産婦人科医154名にアンケート調査を実施した結果をまとめました!
※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2017年8月18日〜8月25日にかけて行われ、産婦人科医154名から回答を頂きました。
まずは、産後の体型変化の原因となる「妊娠中や出産直後の体重変化」について、産婦人科医の見解を見ていきましょう。
妊娠時の体重増加は10kg以下に抑えよう

調査の結果、妊娠中の体重増加の目安では、「10kg以上12kg以下」が最も多く、次に「8kg以上10kg以下」が続きました。
標準体型の場合は、10kg以下に体重増加を抑えることが理想、という医師のコメントが伺えました。
また、医師のなかには、妊娠中毒症など体重が増えすぎてしまうことで引き起こされてしまう合併症に懸念を示す方もおられました。
お腹のなかにいる赤ちゃんのために、また自分自身の健康のためにも、妊娠中の体重管理には特に注意をする必要がありそうです。
一方で、妊娠時に増えてしまった体重は出産でどれくらい減るのでしょうか?
出産直後の体重減少は平均5kg前後

本調査の結果、7割以上の医師が「3kg以上5kg以下」もしくは「5kg以上7kg以下」を選択しました。
この結果について、「思っていたほど体重は減らないな…」という方もおられるのではないでしょうか?
医師のコメントでも、分娩後の体重減少は、胎児・胎盤・羊水の分を含めて合計5kg程度の減少で、大幅に減ることは少ないといった回答が目立ちました。
では分娩による体重減少がそれほど期待できないとなると、どうやって体型を改善すればいいのでしょうか。
「規則正しい食生活」と「運動」が体型改善への近道

調査の結果、産後の体型改善には「規則正しい食生活」や「産後1ヶ月以降からの簡単なエクササイズ」が効果的とする医師の意見が多くみられました。
また、骨盤ベルトの着用や骨盤矯正体操など、出産を通して歪んでしまった骨盤を矯正することで体型改善を図ることができる、といった医師のコメントもありました。
しかし、出産という大仕事をした身体はみなさんの予想以上に大きなダメージを受けています。
そのため、「産後のエクササイズ」や「骨盤ベルトの着用」を検討する際は、必ず産婦人科の主治医に確認をとってから開始するようにしましょう。
最後に、産後の体型に関する噂について聞いてみました!
みなさんは、「出産後半年間は痩せやすい」という噂は聞いたことがありますか?
「出産後半年間は本当に痩せやすいのか?」について、産婦人科医の方々にアンケート調査をしてみたところ、意見が2つに分かれるという結果となりました。
「出産後半年間は痩せやすい」は意見分かれる

本調査では、「どちらかというとホント」「ホント」と回答した医師が、「どちらかというとウソ」「ウソ」と回答した医師よりも若干名上回る結果となりました。
ホントと答えた医師のコメントには、1日でマイナス300kcalを消費できるといわれる母乳育児によるカロリー消費や育児疲れなどによる体重減少を指摘する声が目立ちました。
一方、「ウソ」と回答した医師のコメントには、育児ストレスによる過食で太ってしまう方や、出産を繰り返すごとに体重が増えていってしまった方がいた、などの診療時の経験談が多く寄せられました。
「出産後半年間は痩せやすい」というのは、出産を経験した方ならば誰もが一度は聞いたことがある噂なのかもしれません。
しかし、産婦人科医の間では、授乳方法や食事の状況によってケースバイケースのようで、信憑性が高いとは言い難い噂なのかもしれませんね。
少しの努力で産後の体型は変わります
今回、産後の体型でぜひ覚えておいていただきたいことは、以下の3点です。
- 暴飲暴食をせずに、バランスのいい食生活を心がける
- できる限り母乳育児を心がける
- 産褥体操やストレッチなどのエクササイズを行う
慣れない育児に家事に、毎日忙しいとは思いますが、出産後半年間は痩せやすいという話もケースバイケースなようですし、分娩の影響も5kg程度までの減量しか見込めないようなので、食生活の見直し、母乳育児、日々の運動など体型の改善に対する地道な努力が大事そうです。