抱え込まないことが大事!妊娠うつの対策について産婦人科医127名にアンケート調査

海と女性
妊娠中のうつの対策として、「ストレス・不安を抱え込まない」、「リラックスできる時間をつくる」、「主治医・家族・友人に相談する」が上位に挙がりました。妊娠中の抗うつ剤については、「胎児への影響はあまりない」が最も支持を集めていましたが、薬をのむにしても、飲まずに対処していくにしても、主治医と相談し、周りのサポートを得ていくことが大事そうです。
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妊娠中は、ホルモンバランスの変化で気持ちが落ち込みやすく、イライラしてしまう妊婦さんが一定おられると聞きます。
もしそれがひどくなり、妊娠中にうつになってしまったら、どうしたらいいのでしょうか?
今回は、そんな妊娠うつに関する疑問のなかでも

  • 効果的な妊娠中のうつの対策は?
  • 妊娠中に抗うつ剤を飲んだら胎児に影響はあるの?
  • 妊娠中のうつ病に対する対策を病院の取り組みってあるの?

など治療や対策に関する内容について産婦人科医127名に聞きました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2017年8月31日から同年9月12日にかけて行われ、産婦人科医127名から回答をいただきました。

まずは、妊娠中のうつの対策について聞きました。

ストレスを抱え込まず、人に相談することが大事

図1
  • 60代女性 産婦人科
    直ぐに間然するものではないのですが、とりあえずストレスを軽減することを選びなるべく内服を避けたいと思います。ご本人も期間中は内服したがらないです。
  • 50代男性 産婦人科
    大変なら大変と、まずは吐き出していただくのがよいです。また、母親学級には、できる限り夫の参加を促しています。
  • 60代男性 産婦人科
    相談できる相手を持っている人は、鬱になりづらいです。孤立が一番、鬱の原因です。
  • 40代女性 産婦人科
    うつ傾向程度ですので、あまり妊娠を気負わずリラックスすることではないでしょうか。
  • 40代女性 産婦人科
    なるべく自然に治癒するように心がけますが、重症な場合は専門科にコンサルトします。
  • 50代男性 産婦人科
    ある程度の症状をもった妊婦の場合、薬物療法が有効であると感じています。
  • 50代男性 産婦人科
    心理カウンセラーが有効であった症例がありました。

集計結果では、妊娠中のうつの対策として、「ストレス・不安を抱え込まない」、「リラックスできる時間をつくる」、「主治医・家族・友人に相談する」が上位に挙がりました。
大変な状況を主治医に伝えたり、周りのサポートをもらうこと、相談できる相手を持つことなどが大事
といった医師のコメントが見られました。
妊娠中はストレスが感じやすい時期であり、妊婦さんの方でも周りに助けを求める意識が大事そうですね。

次に、うつ病になってしまい、抗うつ剤を飲んだら胎児に影響はあるのでしょうか?こちらも聞いてみました。

抗うつ剤の影響については過度な心配はいらない

図2
  • 60代男性 産婦人科 影響はあまりない
    多剤併用は避け、できれば1剤にすることで胎児に対する影響は避けえます。
  • 50代男性 産婦人科 影響はあまりない
    投薬の経験は少ないですが、服用してもあまり影響はないと思います。
  • 50代男性 産婦人科 影響はあまりない
    通常量の処方量であれば新生児への影響は少ないと感じています。
  • 50代男性 産婦人科 影響は多少ある
    妊娠前から飲んでいた抗うつ薬を、妊娠したからと言って突然やめると、妊婦さん自体がおかしくなるので、内服は継続してもらってます。かかりつけの精神科医にも相談はします。ただ、うまれてきた赤ちゃんは、ミルクになりますが、あまり影響は出てないようです。
  • 50代男性 産婦人科 影響は多少ある
    一般的には抗うつ剤は使用しませんが、妊娠前から使用して止めれない症状の人には継続してもらいます。

調査の結果、妊娠中の抗うつ剤については、「胎児への影響はあまりない」が最も支持を集め、「影響は多少ある」が続きました。
コメントでは、妊娠前から使用している抗うつ剤は継続するケースが多いようで、他にも通常量であれば抗うつ剤も大きな問題はないという意見がありました。
しかしながら、飲まないにこしたことはなく、一般的には抗うつ剤を使用しないとした産婦人科医が多かったように思います。

最後に、妊娠中のうつ病対策について病院全体の取り組みとして実施しているのか聞きました。

妊娠うつのフォローは病院によって異なる

図3
  • 60代男性 産婦人科 なし
    特別な事はしていないと思います。せいぜい妊娠中のエアロビクスやヨーガなどでしょうか。
  • 40代男性 産婦人科 なし
    精神科がありませんので、自分の患者であれば、他院(大学等)へ紹介します。
  • 40代女性 産婦人科 ある
    うつ合併妊娠の場合は精神科と併診でやっています。産後は地域と連携しています。
  • 50代女性 産婦人科 ある
    分娩病院またはかかりつけ医との連携を図り、情報の交換を頻繁に行うことです。
  • 60代女性 産婦人科 ある
    看護、MSW、保健師、医師、地域行政組織との連携ですね。

調査では、妊娠中のうつの対策について病院で取り組みしているところは3割弱にとどまりました。
基本的には、個々の産婦人科医の判断で精神科を紹介することが多いようですが、病院で取り組んでいるところだと、病院間の連携や地域組織との連携、院内での連携などがあるようでした。

妊娠うつの対策は、よく相談して進めましょう

本調査によれば、妊娠中のうつの対策として、「ストレス・不安を抱え込まない」、「リラックスできる時間をつくる」、「主治医・家族・友人に相談する」が上位に挙がりました。
妊娠中の抗うつ剤については、「胎児への影響はあまりない」が最も支持を集めていましたが、薬をのむにしても、飲まずに対処していくにしても、主治医と相談し、周りのサポートを得ていくことが大事そうです。

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