多胎妊娠のリスク対策と妊娠の最大数について産婦人科医120名にアンケートを行いました

赤ちゃん
多胎妊娠になった妊婦さんに勧める対策は、「未熟児を管理できる病院を選ぶこと」、「妊婦検診・受診の回数を増やすこと」、「妊娠後期に管理入院すること」が上位に挙がりました。多胎妊娠は、数に関わらずリスクを伴うため、医療機関選びにしても妊娠期の過ごし方にしても慎重に選択することが大事そうです。
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皆さんは、多胎妊娠はリスクを伴うって知っていましたか?

多胎妊娠とは、同時に2人以上の赤ちゃんを妊娠することですが、とある医療機関の案内では、以下のようにいろいろと注意点が記載されていました。
 

■ 多胎は様々な注意点があるため、妊婦健診の頻度を多くしています。妊娠初期から妊娠 31 週頃までは[2 週間ごと]、それ以降は[毎週]健診をおこないます。

■ 超音波検査も 2 週間ごとに行います。(そのための費用が追加されます。)

■ 病状によって、より多くの受診をお勧めすることがあります。

■ 帝王切開や早産が多いため、経腟分娩を予定している方も含めて全員に術前検査・麻酔科受診を行い、帝王切開に備えます。

■ 順調な方は管理入院の必要はありません。ただし、切迫早産、羊水量の異常や胎児発育不全、妊娠高血圧症候群など、慎重な管理が必要な方は入院をお勧めします。(入院の頻度は単胎より高いです。)

■ みつご以上、MM 双胎では、早めの管理入院を行っています。

■ 多胎の赤ちゃんは、NICU(新生児の集中治療室)への入院が必要な割合が高いです。万一、当院の NICU が満床である場合には、他の病院に転院(母体搬送、もしくは新生児搬送)となることがあります。

引用:多胎妊娠の方へ - 大阪母子医療センター 

このように多胎妊娠では、帝王切開に備えたり、早めの管理入院などを行うことがあるようなのです。
今回は、多胎妊娠のリスク対策や最大どれくらいまで妊娠数は多くなるのかを現役の産婦人科医に聞きました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2017年8月31日から同年9月12日にかけて行われ、産婦人科医127名から回答をいただきました。

まずは、もし多胎妊娠となった場合、どんなことに注意すればよいのか聞きました。

多胎妊娠は、病院選びや管理入院などリスク対策をするべき

図1
  • 60代男性 産婦人科
    早産の確率が高いので、早産にいたったときの新生児管理ができる病院で妊娠経過をみて、そこで出産することが望ましいです。
  • 50代男性 産婦人科
    NICUなど未熟児を管理できる病院を選ぶかどうかは微妙です。2000g以上あればNICUまでは不要でしょう。
  • 40代女性 産婦人科
    こまめに健診を行い、長期の管理入院が可能で新生児科の併設している病院を選択するように指示しています。
  • 40代男性 産婦人科
    当然ですが相当なハイリスクですので、管理入院や総合周産期センターでの管理が必要だと思います。
  • 40代男性 産婦人科
    やはり一番重要なことは、多胎妊娠を診られる施設を受診することです。
  • 80代男性 産婦人科
    あまりお腹が大きいと早産の危険性があるので 妊娠後期に入院して安静にしてもらうことがあります。
  • 40代女性 産婦人科
    多胎妊娠のリスクについて情報収集してほしいです。

調査では、多胎妊娠になった妊婦さんに「未熟児を管理できる病院を選ぶこと」を支持した医師が最も多く、次に「妊婦検診・受診の回数を増やすこと」、「妊娠後期に管理入院すること」が続きました。
医師のコメントでは、ハイリスク妊娠のため、設備や体制が整っている病院を勧める声が多くみられました。
また、出産がせまってくる妊娠後期に管理入院について言及した医師もみられました。
いずれにしても、早産や管理入院など通常の妊娠経過とは異なる可能性を念頭に行動することが大事そうです。

次に、多胎妊娠といってもどれくらいの胎児が同時に妊娠・出産するのでしょうか?こちらも聞いてみました。

*妊娠の数え方として、双子で双胎(そうたい)、三つ子で品胎(ひんたい)、四つ子で要胎(ようたい)、五つ子で周胎(しゅうたい)と呼ばれます。

妊娠の最大数は、品胎(=三つ子)が最多回答

図4
  • 60代男性 産婦人科 品胎(三つ子)
    品胎が最大数でした。体外受精でも子宮内にもどす受精卵の数を規制されているので。
  • 60代女性 産婦人科 品胎(三つ子)
    私が担当した品胎の方は、どの方も大きな問題なく経過して、運が良かったと思います。
  • 60代男性 産婦人科 品胎(三つ子)
    3例ほど、品胎は経験しましたが、いずれも、診断時に、経管縫縮術を行いました。
  • 50代男性 産婦人科 品胎(三つ子)
    自身は品胎までですが、勤務医で他のDrが、要胎の主治医でした。
  • 50代男性 産婦人科 双胎(双子)
    双胎までしか経験なし、品胎以上は周産期センターに任せるべきです。

調査では、一度の分娩で最大に経験した出産については、品胎(ひんたい)、つまり三つ子までを扱った医師が最も多いという結果でした。
胎児の数が多くなるとかなりの母体の負担になることから、三つ子といえども相当神経を使う状況かと思います。
もし品胎以上の場合は、速やかに地域の周産期センターに相談することが大事そうです。

多胎妊娠は、リスクがあるため慎重な対応が必要

本調査によれば、多胎妊娠になった妊婦さんに勧める対策は、「未熟児を管理できる病院を選ぶこと」を支持した医師が最も多く、次に「妊婦検診・受診の回数を増やすこと」、「妊娠後期に管理入院すること」が続きました。
また、一度の分娩で最大に経験した出産については、品胎(ひんたい)、つまり三つ子までを扱った医師が最も多いという結果でした。
多胎妊娠は、数に関わらずリスクを伴うため、医療機関選びにしても妊娠期の過ごし方にしても慎重に選択することが大事そうです。

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