自然分娩にはどんなメリットや大変な点があるの?産婦人科医120名に聞きました

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経膣分娩のメリットとして、「産後の母体の回復力が早い」を支持した医師が最も多く、次に「入院期間が短い」、「立ち会い出産が可能である」などが続きました。自然分娩で大変な点もいくつか挙げられていましたが、大変な面があっても自然分娩の良さを強調する産婦人科医が多く、特に母子のリスクがなければ、自然な分娩に向けてしっかり準備をすることが大事そうです。
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出産にともなう分娩のなかで最も多く行われるのが、自然分娩。
ある調査によれば、約8割の妊娠女性が自然分娩で、さらに約4人に1人は立ち会い出産を実施したとありました。

<参照>
PR TIMES,「出産・育児に関する実態調査2016 約8割が「自然分娩」で出産し、約4人に1人は立ち会い出産を実施。若い人ほど立ち会い出産を経験する割合が高い 出産時の入院・分娩費用は平均42.5万円」,2016年6月21日 

また、病院の産科の案内では、以下のように説明されていました。

経腟分娩の基本は自然分娩です。自然な陣痛が来るのを待って、自然な陣痛の流れに沿って、お産まで進みます。
引用:出産をご希望の方へ | 順天堂大学医学部附属練馬病院 - 学校法人順天堂

つまり、お母さんの体の自然な流れに任せて陣痛を待ち、陣痛がきたら出産を迎えるのが、自然分娩であり、多くの数が扱われるようです。
そんな自然分娩ですが、ほかの分娩方法と比べてどんなメリットや大変な点があるのでしょうか?
現役の産婦人科医124名に自然分娩についていろいろと聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2017年9月19日から同年9月25日にかけて行われ、産婦人科医124名から回答をいただきました。

まずは、自然分娩のメリットについてお聞きました。

自然分娩のメリットは、産後の回復が早いこと・入院期間が短いなど

図1
  • 60代男性 産婦人科
    帝王切開術と比較して入院期間は短く、母体の開腹も速やかです。立会い分娩は家族が希望すれば可能です。
  • 40代女性 産婦人科
    帝王切開より入院期間が短いため入院費用は安いです。母子へのリスクは経腟分娩より帝王切開の方かリスクが少ない時に選択するものなのでどちらとも言えません。
  • 40代女性 産婦人科
    可能なら、経腟自然分娩が最も予後の良い分娩方法ですが、可能ではない場合があるわけです
  • 40代女性 産婦人科
    帝王切開は術後疼痛があります。次の妊娠について子宮回復期間も必要です。
  • 40代男性 産婦人科
    他には、次回帝王切開になる確率が減ること、それに伴い癒着胎盤のリスクも減ると思います。
  • 50代男性 産婦人科
    特に分娩の自己肯定感が強く、母性の確立にも寄与していると考えます。

集計結果では、経膣分娩のメリットとして、「産後の母体の回復力が早い」を支持した医師が最も多く、次に「入院期間が短い」、「立ち会い出産が可能である」などが続きました。
医師のコメントでは、帝王切開術と比較して入院期間は短いことや、母性の確立によいことが挙げられていました。
ただし、「母子へのリスクは経腟分娩より帝王切開の方かリスクが少ない時に選択するものなのでどちらとも言えません」という意見もあり、母子の状態によって経膣分娩にと比較して帝王切開の方が望ましいと判断されることもあるため、ご自身の出産方法でなにが一番よいのか?については、主治医と相談することが大事そうです。

次に、自然分娩で大変な点はあるのでしょうか?こちらも聞いて見ました。

自然分娩の大変な点は、陣痛が大変なことや出産時間・出産日がわからないこと

図2
  • 40代女性 産婦人科
    分娩時間に個人差はありますが、痛みは伴うものだから母体への負担は大きいです。
  • 60代男性 産婦人科
    ご主人が何日休みを取ればいいかと聞かれても答えられませんでした。
  • 40代女性 産婦人科
    経腟分娩があるゆえに産科医は待機時間が必要となります。
  • 30代女性 産婦人科
    ケースバイケースですが、特にこれといったデメリットはないことがほとんどです。
  • 50代女性 産婦人科
    妊娠さんや胎児に問題が無ければ、自然分娩がベストです。
  • 40代男性 産婦人科
    経腟自然分娩ができるのなら特にデメリットは無いですが、あえて言えば、将来の骨盤臓器脱や尿失禁のリスクが上がります。

自然分娩で大変な点として、「激しい陣痛の痛みがある」を挙げた医師が最も多く、次にほぼ同数で「出産時間・出産日が明確に分からない」が続きました。
医師のコメントでは、陣痛の大変さや配偶者の待機について、将来の骨盤臓器脱や尿失禁のリスクなどが挙げられていましたが、一方で自然な生物の営みとしてみるべきとする医師もおられ、「特にこれといったデメリットはないことがほとんど」や「自然分娩がベスト」というコメントもみられました。
大変な点はなきにしもあらずですが、特にリスクがあって帝王切開などを行う状況でなければ、やはり自然な分娩に向けてしっかり準備をすることが大事そうです。

自然分娩は、大変な面もあるがメリットも多い出産方法

本調査では、経膣分娩のメリットとして、「産後の母体の回復力が早い」を支持した医師が最も多く、次に「入院期間が短い」、「立ち会い出産が可能である」などが続きました。
自然分娩で大変な点として、「激しい陣痛の痛みがある」を挙げた医師が最も多く、次にほぼ同数で「出産時間・出産日が明確に分からない」が続きましたが、大変な面があっても自然分娩の良さを強調する産婦人科医が多く、特に母子のリスクがなければ、自然な分娩に向けてしっかり準備をすることが大事そうです。

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