自然分娩のスタイルは?無痛・和痛分娩と比べてどうなの?産婦人科医120名に聞きました

寝ている赤ちゃん
数ある分娩スタイルのなかでも「立ち会い分娩」が最も支持され、次に多く選ばれていたのは、「ラマーズ法」や「フリースタイル分娩」でした。また、「無痛・和痛分娩」についてはリスクを考え、「自然分娩」を推奨するとした医師が最多でした。そもそも分娩スタイルを選べたり、無痛・和痛分娩を行なっていたりする医療機関はあまり多くないようで、こうした分娩を検討している方はあらかじめ確認するほうがよさそうです。
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皆さんは、自然分娩のなかにもいくつかスタイルがあるって知っていましたか?
例えば、フリースタイルの出産。とある医療機関の説明によれば、

自然なお産のリズムに合わせて、ご自分の体が思うままに、こうすると陣痛が楽だとか、赤ちゃんが出てきやすい方法を試しながら、産むあなたと赤ちゃんが主体的に行うお産です。
引用:総合病院 南生協病院「フリースタイル分娩について」 

とありました。
お産といえば分娩台の上で仰向けの姿勢をとって出産されるイメージでしたが、フリースタイルの方法だとお母さん自身が体勢を決められるみたいですね。
ほかにも代表的な方法としては、立ち会いによる出産。

「立ち会い出産」とは、出産の場面だけでなく、陣痛の辛い時期を心も体もリラックスした状態で過ごせるよう家族で力を合わせることです。そして赤ちゃんが誕生する瞬間を家族で共有することでこれから始まる育児の良いスタートになればと願っています。
引用:立ち会い出産について | 順天堂大学医学部附属練馬病院 - 学校法人順天堂 

このように出産スタイルにも様々な方法があるようですが、実際に病院ではどの程度おこなわれているのでしょうか?
また、最近耳にする機会の多い無痛分娩や芸能人の小倉優子さんも経験した和痛分娩ですが、これらは医師の立場だと自然分娩と比べてどんな見解を持っているのでしょうか?

<参考>
私の出産 |小倉優子オフィシャルブログ「Yuko's Happy Life」  

お産に立ち会った経験が豊富な産婦人科医124名にこれらの話題について聞きました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2017年9月19日から同年9月25日にかけて行われ、産婦人科医124名から回答をいただきました。

立ち会い分娩やラマーズ法、フリースタイル分娩に票が集まる

  • 40代女性 産婦人科
    立ち合い(分娩)は、出産をある程度夫婦で共有できるので、プラス面は多いとは思います。
  • 70代男性 産婦人科
    立会い分娩は普通に行っていました。座位分娩は特に希望する例のみ行いました。
  • 60代男性 産婦人科
    立ち合い(分娩)は広く行われています。両親に教室を受けてもらっていました。
  • 50代男性 産婦人科
    妊婦さんがお産しやすい体位と、介助する側がお産しやすい体位はちがうようです。ひとそれぞれです。
  • 50代男性 産婦人科
    ラマーズ法もソフロロジー法も大して違いはなく、要は、本人がしっかり出来るかどうかです。
  • 30代女性 産婦人科
    助産師が積極的な病院で勤務したときには、フリースタイルなどありました。
  • 30代女性 産婦人科
    簡単なアロマを焚いたり、自己流のソフロロジーをしている方はいました。
  • 30代男性 産婦人科
    施設により違い、主に助産師主導で行われていました。
  • 60代男性 産婦人科
    助産師の的確な指導が不可欠です。

今回の調査では、数多くの分娩方法を選択肢に挙げさせてもらいましたが、なかでも産婦人科医が経験していたのは、「立ち会い分娩」でした。
コメントでも、夫婦で共有できるなど立ち会い分娩のプラス面が挙げられていました。
そして、次に多く選ばれていたのは、「ラマーズ法」や「フリースタイル分娩」。
施設により異なるとした医師の意見もあり、もし上記のような分娩を考えている方は、あらかじめ医療機関を調べて確認しておくことも大事そうです。
「助産師主導」、「助産師の的確な指導が不可欠」とする医師のコメントもありましたが、助産師さんの支えがあることで、分娩方法を選べる状況のだとわかります。

次に、無痛・和痛分娩と自然分娩の比較についても聞いてみました。

無痛・和痛分娩より自然分娩を推奨する医師が上回る

図2

  • 60代男性 産婦人科 「無痛・和痛分娩」のリスクを考え、「自然分娩」を推奨する
    当院では無痛分娩は扱っていないですが、最近、無痛分娩の手技に伴う事故が発生していることが報告されています。麻酔科との連携など、体制を整えた施設で施行すべきであろうと思われます。
  • 40代男性 産婦人科 「無痛・和痛分娩」のリスクを考え、「自然分娩」を推奨する
    当院では医学的適応がない限り行なっていません。希望があれば、実施している医療機関へご紹介します。
  • 60代女性 産婦人科 「無痛・和痛分娩」のリスクを考え、「自然分娩」を推奨する
    スタッフの数や、医師の手配など、人的要因があり、医学的適応に限っていました。
  • 50代男性 産婦人科 「無痛・和痛分娩」のリスクを考え、「自然分娩」を推奨する
    和痛(分娩)のリスクしっかり理解し、妊娠中自己管理しっかり実行した人のみ和痛を施行します。
  • 40代男性 産婦人科 患者の希望が強い場合のみ、「無痛・和痛分娩」を実施する
    メリット、デメリットを説明し、納得されればやってもいいと思います。
  • 60代男性 産婦人科 患者の希望が強い場合のみ、「無痛・和痛分娩」を実施する
    かつてどうしてもと希望される患者さんにはやっていました。
  • 40代男性 産婦人科 患者さんの希望通り、「無痛・和痛分娩」を実施する
    当院は、無痛分娩に対応していますので、希望されれば無痛分娩にします。
  • 40代女性 産婦人科 患者さんの希望通り、「無痛・和痛分娩」を実施する
    分娩後のこともあるので、安全に行える範囲で、希望に沿います。

集計では、「無痛・和痛分娩」のリスクを考え、「自然分娩」を推奨するとした医師が最多でした。
医師のコメントでは、無痛・和痛分娩はスタッフの数や病院の体制を理由に行なっていないとするものや、医学的適応がある場合に限るとするものがみられました。
そもそも無痛・和痛分娩を行なっていない医療機関も多いようで、こうした分娩を検討している方はあらかじめ確認するほうがよさそうです。
しかしながら、全体を通して基本的には自然分娩を薦める声が多かったように思います。

分娩のスタイルや無痛・和痛分娩など選べるのか、あらかじめ確認を

本調査によれば、数ある分娩スタイルのなかでも「立ち会い分娩」が最も支持され、次に多く選ばれていたのは、「ラマーズ法」や「フリースタイル分娩」でした。
また、「無痛・和痛分娩」についてはリスクを考え、「自然分娩」を推奨するとした医師が最多でした。
そもそも分娩スタイルを選べたり、無痛・和痛分娩を行なっていたりする医療機関は多くないようで、こうした出産方法を検討している方はあらかじめ確認するほうがよさそうです。

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