イシコメ

コンドームの避妊は完璧ではない!?産婦人科医120人にアンケート調査

コンドームが破れたことでケンカする男女
コンドームの避妊の失敗について、「ある」と答えた医師が全体の7割以上となりました。大きく2点の失敗があり、1つは、「コンドームが破れた、取れてしまった、抜けなくなった」という物理的なトラブル。もう1つは、「コンドームをしたにも関わらず妊娠した」という妊娠のトラブルでした。
妊娠・出産・不妊の悩み
イシコメ運営事務局 イシコメ運営事務局

大切なパートナーと安心・安全に過ごすためにも避妊について知っておくことは大事ですよね。
皆さんは避妊の方法といえば、どんなものを思いつきますか?
多くの方は、コンドームやピルと答えるのではないでしょうか。
コンドームであればコンビニでも販売していますし、大人のエチケットであると聞いたこともあります。
しかしインターネットで調べてみるとコンドームによる避妊は、完全では無いという記事を見つけてしまいました…。
もし本当だとしたら、ちゃんと知っておかないとマズい事実ですよね…。

今回の調査では、

  • 避妊できないケースがあるって本当なのか?
  • 失敗するケースがあるとすれば、どんな時なのか?

といったコンドームにまつわる疑問を産婦人科医124名に聞きました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2017年12月5日から同年12月8日にかけて行われ、産婦人科医124名から回答をいただきました。

 

そもそもコンドームとはどんなものなのか?

まずは、日本産科婦人科学会の資料を見ながら、おさらいしましょう。

(1)コンドーム

我が国において最も普及している方法である.若干低下傾向が見られるものの依然として普及率はトップである.

長所:コンドームは正しく使用すれば失敗率は3%といわれるが,使用法を誤ると失敗率も高くなるため使用法に関して適切な指導が必要である.

本来性病予防の目的で開発された経緯があり,最近では HIVAIDS の感染予防法として再び世界的に脚光を浴びつつある.コンドームを使用した場合女性における子宮頸癌の 発症率が低いという報告もある.

短所:一般的使用法では失敗率は14%にも達するといわれる.またコンドームはあくまで男性主導型の避妊法であり,このことが大きな欠点である.

男性が使用法をよく理解し協力的であり,性行為感染症予防を考慮する場合に適している方法といえる.また他の避妊法との併用も可能である.

引用:避妊法 - 日本産科婦人科学会

まとめると、

  • 日本で最も普及している避妊方法
  • 正しく使えば失敗率は3%だが、一般的な使用方法だと失敗率が14%に及ぶことも
  • あくまで男性主導の方法のため、避妊には合意が必要
  • ピルなど他の避妊方法との併用が可能

といった特徴があるようです。

コンドームという名前自体は広く知られていますが、意外にも長所や短所があるんですね。

 

では、現場の産婦人科医は、コンドームで失敗したケースにどれくらい遭遇するものなのでしょうか?

「これまでの経験で、コンドーム避妊が失敗したケースはありますか。」という質問に対して、以下の選択肢から選んでもらい、その経験談をコメントしてもらいました。

  1. 大いにある
  2. たまにある
  3. あまりない
  4. ほとんどない

以下の図が、結果になります。

コンドームの避妊は失敗することがある!?

図1

  • 50代女性 産婦人科 たまにある
    抜けてしまったというのはよく聞きます。中で抜けてしまって出せなくなって受診される方がたまにいます。
  • 40代男性 産婦人科 たまにある
    コンドームが破れた、コンドームが取れてしまった等の訴えで外来にくる患者さんはたまにいます。
  • 40代女性 産婦人科 たまにある
    避妊しているので妊娠の可能性はないと言っていたのに超音波で妊娠を確認したことがあります。
  • 60代男性 産婦人科 大いにある
    コンドームは外れやすい、そもそも正しい装着法を知らない、 緊急避妊ピルが登場してから、コンドーム失敗の例をたくさん聞きます。
  • 60代女性 産婦人科 大いにある
    実際の使用法はわからないので、不適切な使用が原因なのか、コンドームに問題があるのかはわかりませんが、コンドーム使用していたが妊娠したというのはよくあります。
  • 30代女性 産婦人科 大いにある
    どのタイミングで装着するかにもよるので、コンドームを使用したのに妊娠した、というのは珍しい話ではないです。
  • 40代女性 産婦人科 大いにある
    コンドームによる避妊成功の確率は7-8割、と理解されていると思います。
  • 30代男性 産婦人科 あまりない
    あまり聞いたことがありません。あえて言うなら「慣れていなかった」のが原因で、行為中に外れたというのはあります。
  • 50代男性 産婦人科 あまりない
    コンドームを使用していたのにもかかわらず妊娠したという方は稀に経験します。

コンドームの避妊の失敗について、「ある」と答えた方が全体の7割以上という衝撃的な結果になりました。
避妊といえばコンドームというイメージがありましたが、完全に防げるわけではないというのは、やはり本当のようですね。

全体を通して医師のコメントでは、

  1. 「コンドームが破れた、取れてしまった、抜けなくなった」という物理的なトラブル。
  2. 「コンドームをしたにも関わらず妊娠した」という妊娠のトラブル

といった大きく2点のトラブルが書かれていました。

それでも「コンドームによる避妊成功の確率は7-8割」といったコメントもあるように、ある程度の避妊効果は見込めますし、性感染症がうつることを防止する効果がありますので、やはり大事な避妊具かと思われます。

 

さらに今回の調査では、コンドームのトラブルについて、もう一歩踏み込んだ調査を行いました。

「これまで経験されたコンドーム避妊で失敗したケースは、どんな状況でしたか。」という質問に対して、以下の選択肢から選んでもらい、その経験談をコメントしてもらいました。

  1. コンドームをつけるタイミングが遅れた
  2. コンドームが破損してしまった
  3. コンドームが誤った装着方法だった
  4. 精液の漏れ出しがあった
  5. 失敗したケースの経験がない
  6. その他

コンドームのトラブルは、破損や精液の漏れ出しに注意!

  • 60代男性 産婦人科 
    全てあると思います。根本的に、正しいコンドームの装着方法をご存じでない方が多いです。(もっとも、正しい使い方を習う機会がないので当たり前ですが・・・)
  • 30代男性 産婦人科 
    「コンドームをつけるタイミングが遅れた」「コンドームの破損」は多い印象を持ちます。
  • 60代男性 産婦人科 
    射精後まだペニスが小さくなる前に抜いてコンドームを確実に抜去する事が必要です。
  • 40代男性 産婦人科 
    多分、コンドームの付け方を間違ったのではないかと思いますが...
  • 60代男性 産婦人科 
    先進国ではコンドームが避妊の主流となっている国は稀です。
  • 50代女性 産婦人科 
    コンドームだけで避妊するのは無理があると思います。

集計では、コンドームの避妊失敗の原因として、コンドームの破損を挙げた医師が最も多く、次に精液の漏れ出しやタイミングの遅れ、誤った装着方法などが支持を集めました。

なかには、コンドームだけで避妊をする限界について言及する医師や、ピルとの併用をすすめた医師もおられました。

「コンドームの破損」や「装着のタイミングが遅れる」と避妊の失敗につながることを念頭に、コンドーム を使用することが大事そうです。


また、今回正しいコンドームの装着方法を指摘する医師の声があったことから、詳しく知りたい方は、以下の健康福祉部医療健康局疾病対策課のサイトを参照してもらえればと思います。

<参考>
静岡県/エイズ感染予防について

コンドームの限界を知り、正しく使いましょう

本調査によれば、コンドームの避妊の失敗について、「ある」と答えた医師が全体の7割以上となりました。
コメントでは、大きく2点のトラブルが挙げられており、1つは、「コンドームが破れた、取れてしまった、抜けなくなった」という物理的なトラブル。もう1つは、「コンドームをしたにも関わらず妊娠した」という妊娠トラブルでした。
コンドームが完全に避妊ができるものではないという知識を持ち、正しいコンドームの装着方法を覚えることが失敗を防ぐために大事そうです。

ツイート
この記事の著者

関連する記事