退院後に新生児が黄疸になったら受診した方がいい?母乳性黄疸は?小児科医150名に聞きました

寝ている赤ちゃん
退院後に赤ちゃんが黄疸を発症してしまった際は、「すぐに受診したほうがいい」を回答した医師が最も多く、次に「様子をみて変わらなければ受診したほうがいい」が続きました。また、母乳性黄疸については7割以上の小児科医が「母乳を継続して問題ない」と回答し、ほとんどは黄疸の状態でも母乳の継続を推奨したコメントでした。
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無事退院をしてホッとしたのも束の間、肌が黄色い感じがする…そんなときは黄疸(おうだん)かもしれません。
病院にいたときは、黄疸のチェックをしてもらっていましたが、退院後の赤ちゃんが黄疸かもと思ったときは、どうすればいいのでしょうか?
今回は、退院後に赤ちゃんが黄疸を発症してしまった際はすぐに受診した方がよい?母乳性黄疸はミルクに切り替えた方がよい?といった退院後の新生児の黄疸に関する疑問を小児科医153名に聞きました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2017年12月11日に行われ、小児科医153名から回答を頂きました。

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退院後に黄疸が出てしまったら受診した方がよい

図1
  • 40代女性 小児科 すぐに受診したほうがいい
    新生児疾患は一親にはわかりにくいはず。わからない、不安であったら一度は早めに受診しておいた方が良いです。多くの場合は問題ないのですが、その中に大きな疾患が隠れていることもあり、早く見つけることはとても大事です。受診のハ-ドルは低くした方が良いと思います。
  • 40代男性 小児科 すぐに受診したほうがいい
    程度にもよりますが、医者でないと判断は難しいと思うので、手遅れにならないためにも受診してもらった方がよいです。問題なければそれでよいので。
  • 30代男性 小児科 すぐに受診したほうがいい
    なかった黄疸が発症したのであれば何か理由があるはずです。ただし病的な黄疸は基本的には黄疸以外の症状もありますよね。
  • 30代男性 小児科 様子をみて変わらなければ受診したほうがいい
    入院中から経皮黄疸計を利用して経過をみており、退院時点である程度の数値にある児は把握できているため、家族に自然経過を説明し、黄染の程度が強くなる、便色の異常があるなら受診するように指導しています。また、当院では2週間健診があるため、当院で出生したほぼ全ての児が生後10~14日頃に当科の外来を受診することになります。
  • 40代男性 小児科 様子をみて変わらなければ受診したほうがいい
    退院後に黄疸がひどくなることはあまり多くないと思いますが、なかには閉塞性黄疸や新生児肝炎のような、検査や治療が必要なケ-スがあることから、ご心配であれば受診をおすすめします.
  • 40代男性 小児科 様子をみて変わらなければ受診したほうがいい
    退院までに黄疸がなく、その後発症した黄疸だとすれば、母乳性黄疸が最も多いと考えます。完全人工乳栄養児や、白色便がある場合には早めに受診を勧めます。
  • 60代男性 小児科 その他(黄疸が日々増強するとき)
    退院時に説明されていると思いますので,すぐ受診する必要はないと思いますが,黄疸が日々増強するときは必要でしょうか.

退院後に赤ちゃんが黄疸を発症してしまった際は、「すぐに受診したほうがいい」を回答した医師が最も多く、次に「様子をみて変わらなければ受診したほうがいい」が続きました。
すぐに受診することを促す医師は、受診するべき黄疸なのかどうか「医者でないと判断は難しい」、「新生児疾患は一親にはわかりにくいはず」という理由のようでした。
また、退院後の黄疸は母乳性黄疸が最も多いようですが、黄疸が日々強くなるとき、便色の異常があるとき、黄疸以外の症状もあるときは、受診を促すコメントもみられました。
観察ポイントは医師のコメントを参考にしてもらえればと思いますが、新生児の黄疸に慣れている親御さんはそうそういませんし、早めの受診が無難そうです。

さて、母乳性黄疸というコメントがみられましたが、日本医師会のホームページでは以下のように説明されていました。

母乳はこのビリルビンの代謝を遅らせるため、母乳栄養児は1か月を過ぎても黄疸があります。これを母乳性黄疸と言います。ただしこの黄疸は脳に後遺症を残しません。
引用:黄疸が出ている - 白クマ先生の子ども診療所|日本医師会 

つまり、母乳が原因でつづく黄疸のようですが、それであればミルクに切り替えた方がよいのかも?と思ったママもおられるのでは。

こちらについても医師に聞いてみました。

母乳性黄疸は、そのまま母乳を続けても問題ない

図2
  • 40代男性 小児科 母乳を継続して問題ない
    母乳性黄疸の診断目的に一時的に人工乳に変更してもよいと思いますが、全身状態が良好であり、母乳性黄疸と診断しているのであれば母乳を継続することを推奨します。
  • 50代男性 小児科 母乳を継続して問題ない
    母乳性黄疸は原則安全な黄疸と考えられ、母乳の変更は不要です。どちらかというと、母乳不足(脱水や体重減少)が、黄疸を増悪させていると思っています。
  • 50代男性 小児科 母乳を継続して問題ない
    ビリルビンの値にもよりますが、母乳性黄疸による核黄疸のリスクはかなり低いと考えており、継続させています。
  • 40代女性 小児科 母乳を継続して問題ない
    高ビリルビン血症自体は、光線療法でコントロ-ルできるので、母乳をやめる必要はないと考えています。
  • 40代男性 小児科 母乳を継続して問題ない
    母乳を継続して問題ありません。ミルクに切り替えた方が黄疸はよくなりますが、わざわざ切り替える必要はありません。
  • 50代男性 小児科 一時期だけミルクに切り替えたほうがよい
    ビリルビンの数値にもよるが、基準値を超えるような母乳性黄疸の場合は、一時期だけ人工ミルクに変えてもらうことが多かったです。
  • 40代男性 小児科 一時期だけミルクに切り替えたほうがよい
    入院を繰り返す場合のみ、一旦母乳を止めることがあります。

集計では、アンケートに参加した7割以上の小児科医が「母乳を継続して問題ない」と回答しました。
ほとんどは黄疸の状態でも母乳の継続を推奨したコメントでしたが、「核黄疸のリスクはかなり低い」、「光線療法でコントロ-ルできる」といった根拠が背景にあるようでした。
また、母乳を推奨する医師のなかでも、診断のために一時的に母乳をやめることがあるようでした。
「一時期だけミルクに切り替えたほうがよい」とした医師については、「基準値を超えるような母乳性黄疸の場合」や「入院を繰り返す場合」にミルクに切り替えることがあるようでした。

新生児の黄疸は、受診して相談を 母乳黄疸はそのままのことが多い

本調査によれば、退院後に赤ちゃんが黄疸を発症してしまった際は、「すぐに受診したほうがいい」を回答した医師が最も多く、次に「様子をみて変わらなければ受診したほうがいい」が続きました。
また、母乳性黄疸については7割以上の小児科医が「母乳を継続して問題ない」と回答し、ほとんどは黄疸の状態でも母乳の継続を推奨したコメントでした。
記事中にはさまざまなアドバイスや小児科医の経験談がみられましたが、新生児の黄疸に慣れている親御さんはそうそういませんし、わからなければ早めの受診相談がよさそうでした。

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