RSウイルス感染症の流行シーズンは?重症になりやすい月齢・年齢は?小児科医220人に聞きました

聴診器を持つ赤ちゃん
RSウイルス感染症の流行時期について、「冬」とした回答が最も多く、次に「秋」がつづきました。また、RSウイルス感染症が重症化をするのは、「生後6ヶ月未満」とした回答が最も多く、つぎに「生後6ヶ月以上〜1歳未満」がつづきました。月齢が小さく、喘息持ちの子が重症化しやすいようで、該当するお子さんがいるご家庭は、より一層注意することをお勧めします。
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皆さんは、小児特有の呼吸器の病気であるRSウイルス感染症という病気を聞いたことはありますか?
横浜市衛生研究所のホームページでは、以下のように説明されていました。

RSウイルスは、乳児の細気管支炎・肺炎の原因としてよく見られるウイルスです。RSウイルスは、通常、晩秋、冬、早春と、しばしば4-6か月続く流行を起こします。年によって、その流行の時期と程度とは、違います。RSウイルスによる気道の感染症は、こどもたちの間では、急速に流行し、2歳までには、大部分のこどもがかかります。

引用:横浜市衛生研究所:RSウイルスによる気道感染症およびパリビズマブ(シナジス)について

つまり、乳児期には細気管支炎・肺炎などといった大変な状況になってしまう可能性があるらしく、流行は年によって異なるようです。
さらに2歳までに多くの子供にかかってしまうみたいで、周りのママ友から「RSウイルスにかかった」という話を聞くと心配になってしまうお母さんもいますよね。
これからイシコメでは、いくつかシリーズに分けてRSウイルス感染症について取り上げていきたいと思います。

第一回目は、

  • RSウイルス感染症の流行時期は?
  • 重症になりやすい月齢・年齢は?

といった疑問を小児科医220名に聞きました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2018年2月20日から同年2月22日にかけて行われ、小児科医225名から回答をいただきました。

まず、小児科医は、RSウイルス感染症はどの時期に流行しやすいと感じているのでしょうか?こちらを聞いてみました。

RSウイルス感染症は、冬に多い?

  • 40代男性 小児科 
    かぜのような軽い症状も含めて多くの子どもがかかります。乳幼児では細気管支炎、肺炎など重症化しやすく、また乳幼児突然死症候群(SIDS)の原因の一つとも考えられており、注意が必要な感染症です。
  • 30代男性 小児科 
    冬が一番多いですが、昨年は夏場にも一度流行期があり最近は「季節に差はない」傾向にもあると感じています。
  • 40代女性 小児科 
    最近は季節性がなくなってきたのか、去年は6月に流行って、びっくりしました。東京はタワ-マンションがあり、街は人込みが多いので、特に爆発的に流行するようです。
  • 60代男性 小児科 
    現在では、通年性になってきています。年によっては初夏から初秋にかけてもかなりの数が出ることあります。
  • 50代男性 小児科 
    迅速検査が出てからは、年中流行っているという意見もありますが、やはり冬でしょう。
  • 60代男性 小児科 
    冬場に多いですが、最近は年中みられるようになってきていると感じます(検査が普及しているため)。
  • 40代男性 小児科 
    以前は冬が多かったですが、ここ数年は8月から9月にかけて流行している印象です。シナジス接種時期も8月からに前倒ししています。
  • 50代男性 小児科 
    昨年は8月から11月にかけて流行しました。年々、早くなっている印象があります。
  • 40代男性 小児科 
    秋口から年末頃までが多いですが、年によって時期が前後にかわります。
  • 40代男性 小児科 季節に差はない
    当院は基本的に慢性疾患の患者さんを診ていて、その間に飛び入りで風邪のかたが来られる感じなので、季節性を実感できるほど症例数は多くありません。
  • 50代男性 小児科 
    数年前から冬よりも夏から秋にかけて中国地方では流行が認められています。

調査では、RSウイルス感染症の流行時期について、「冬」とした回答が最も多く、次に「秋」がつづきました。
医師のコメントでは、冬場に多いという意見が一番多かったものの、「ここ数年は8月から9月にかけて流行している印象」、「最近は年中みられるようになってきている」というように、冬以外の時期や通年性といった意見もみられました。
また、RSウイルスの迅速検査キットの普及により診断率が高くなってきているため、冬以外に見つかる要因のようでした。
都市部は、人込みが多いため爆発的に流行するという医師のコメントがあり、人が多い地域にお住まいの方は流行時期に注意が必要そうでした。

RSウイルス感染症は、月齢が小さいときほど重症になりやすい

  • 50代男性 小児科 生後6ヶ月未満
    勤務医の頃に、冬場当直をしていて、生後6か月未満の乳児のゼコゼコがくると、RSかなと診断し入院させてクベ-ス内収容、酸素投与をしていました。今は迅速検査が出来る様になり、隔絶の感があります。
  • 60代女性 小児科 生後6ヶ月未満
    年齢が小さいほど重症化することは多いです。ただ、喘息家系のある子供は、重症化することが多いので、注意をする必要があります。
  • 40代男性 小児科 生後6ヶ月未満
    症例数が多いわけではありませんが、重症化という意味ではこの年齢層だと思います。
  • 50代男性 小児科 生後6ヶ月未満、生後6ヶ月以上〜1歳未満
    年齢は低いほど重症化しやすいと思います。2歳未満は注意して経過観察しますが、特に1歳未満は細心の注意を払います。
  • 50代男性 小児科 生後6ヶ月未満、生後6ヶ月以上〜1歳未満
    1歳未満は結構重症化しますが、小さければ小さいほど重症な印象があります。やはり気道が細く容易に狭窄・閉塞しやすいと考えます。
  • 40代男性 小児科 生後6ヶ月以上〜1歳未満
    かぜのような軽い症状も含めて多くの子どもがかかります。乳幼児では細気管支炎、肺炎など重症化しやすく、また乳幼児突然死症候群(SIDS)の原因の一つとも考えられており、注意が必要な感染症です。 感染力が非常に高く、一方では免疫の出来方が弱いためくり返し感染します。ただし回数がふえるほど軽くなり、2歳以上では「鼻かぜ」程度ですむことがほとんどです。
  • 30代男性 小児科 1歳以上〜1歳6ヶ月未満
    1歳未満の子が重症化しやすいイメ-ジでありますが、1歳~2歳頃の子が呼気性喘鳴等の悪化をしやすい印象にあります。

集計では、RSウイルス感染症が重症化をするのは、「生後6ヶ月未満」とした回答が最も多く、つぎに「生後6ヶ月以上〜1歳未満」がつづきました。
とくに1歳未満は重症化をするため注意しているとしたコメントが多くみられましたが、ある医師によれば、「気道が細く容易に狭窄・閉塞しやすい」という体のつくりにも要因があるようでした。
「喘息家系のある子供は、重症化することが多い」とありましたが、もしお父さん・お母さんに喘息持ちの方がいたら、より一層気をつけることが重要そうです。
ほかにも、RSウイルス感染症の特徴として、感染力が非常に高く、くり返し感染するとした医師もおられました。
2歳以上では「鼻かぜ」程度ですむいったコメントもあり、やはり小さい子に注意が必要な感染症みたいですね。

RSウイルス感染症は、冬に多く、小さい子ほど重症になりやすい

本調査では、RSウイルス感染症の流行時期について、「冬」とした回答が最も多く、つぎに「秋」がつづきました。
また、RSウイルス感染症が重症化をするのは、「生後6ヶ月未満」とした回答が最も多く、つぎに「生後6ヶ月以上〜1歳未満」がつづきました。
感染力が高いRSウイルス感染症ですが、月齢が小さく、喘息持ちの子が重症化しやすいようで、該当するお子さんがいるご家庭は、より一層注意することをお勧めします。

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