RSウイルス感染症の対策は?喘息に移行することはあるの?小児科医230名に聞きました

赤ちゃんと聴診器
RSウイルス感染症の治療・ケアについて「水分補給」が最も支持を集め、つぎに「鼻汁吸引」、「部屋の加湿」がつづきました。また、RSウイルス感染症から本格的に喘息に移行するケースは、「ときどきある」が最も多く、つぎに「あまりない」がつづきました。RSウイルス感染症には特効薬がないようで、お子さんが楽になるような自宅でのケアをしっかり行っていただければと思います。
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皆さんは、鼻水や咳がひどくなるRSウイルス感染症って聞いたことがありますか?
どうも喘息みたいな症状のようで、とくに小さい子がかかるとひどくなるようです。
特効薬がないという話もあり、もしRSウイルス感染症にかかってしまったら、どんな対策をした方がよいのでしょうか?
また、インターネット上でRSウイルスは、「将来喘息になるリスクが上がる」という噂がありましたが、喘息に移行することはあるのでしょうか?
これらのRSウイルス感染症にまつわる疑問を小児科医230名に聞きました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2018年2月20日から同年2月22日にかけて行われ、小児科医236名から回答をいただきました。

まずは、RSウイルス感染症にかかってしまったら、どんな対策をした方がよいのか聞きました。

RSウイルスの対策は、水分補給、鼻汁吸引、加湿などが大事

図1
  • 50代男性 小児科
    特効薬はないので対症療法が中心です。吸引、吸入+排痰などのドレナ-ジが重要と考えます。薬物療法はどれも効果は低いように思っています。
  • 30代男性 小児科
    治療効果のエビデンスがあるものは現段階ではないですが、本人が楽に過ごせる様にできる限りの治療をしています。
  • 30代男性 小児科
    鼻汁吸引が唯一できることかと。その上で吸引しやすくなるように生理食塩水吸入や去痰薬、加湿指導も行います。
  • 80代男性 小児科
    加湿が絶対に必要です。また、水分の補給も粘膜の湿潤性を高め、たんや分泌物を薄める役目を果たします。
  • 50代男性 小児科
    最初は普通の風邪に準じます。進行が早いので経過に注意することがもっとも重要だと思います。
  • 50代男性 小児科
    対症療法がメインになりますが、喘息が合併していたらステロイドの併用をしています。
  • 60代男性 小児科
    重症化した場合はステロイドの吸入ないしは静脈内投与を行うことがあります。

集計では、RSウイルス感染症の治療・ケアについて「水分補給」が最も支持を集め、つぎに「鼻汁吸引」、「部屋の加湿」がつづきました。
特効薬はない、とする医師のコメントがありましたが、調査でも薬の治療というよりは、自宅のケアが大事なようでした。
また病院では、鼻汁吸引といって鼻水を吸う指導や加湿の指導、ほかにも生理食塩水による吸入や去痰薬の処方を行ったりするとありました。
対症療法、つまり症状に応じた治療をすることが主なようですが、重症化したり、喘息が合併したりするとステロイドを併用することもあるようでした。

さて、つぎにRSウイルス感染症から喘息に移行するの?という、インターネット上の噂を聞きました。

RSウイルス感染症から喘息に移行することもある

図2
  • 60代女性 小児科 ときどきある
    RSV細気管支炎後の喘鳴を繰り返し、喘息に移行することが多いのは事実です。LTRAの長期継続投与(1歳過ぎまで)が重要です。
  • 40代男性 小児科 ときどきある
    RSウイルス感染後に喘鳴を繰り返し,そのまま小児喘息と診断したケ-スはしばしば遭遇します。
  • 50代男性 小児科 ときどきある
    時々ありますが、RSV罹患より、元々の家族歴等の遺伝的ファクタ-の方が要因としては強い印象です。
  • 60代男性 小児科 ときどきある
    喘鳴が遷延するケ-スは多いと思いますが、本格的な喘息移行はそれほどないと思います。
  • 60代女性 小児科 あまりない
    RS感染症の時だけで後は喘息がない子どもは非常に多いです。ただ、家族歴で喘息がある子供は、RSにかかっても、かからなくても、喘息発症の頻度は、家族歴がない子供よりかなり高い感じがします。
  • 40代男性 小児科 あまりない
    RSウイルス感染後1年間くらいは喘鳴を反復しますが、本格的に喘息に移行する例はほとんどないように思います。

調査では、RSウイルス感染症から本格的に喘息に移行するケースは、「ときどきある」が最も多く、つぎに「あまりない」がつづきました。
医師のコメントによれば、「RSウイルス感染後に喘鳴を繰り返し,そのまま小児喘息と診断したケ-スがある」という意見もありましたが、一方で、「RS感染症の時だけで後は喘息がない子どもは非常に多い」とする意見もありました。
どうやらRSウイルス感染症の後に喘息と診断されることもあるようですが、頻度としてはそれほど多くはないようです。
ほかにもRSウイルス感染症の有無にかかわらず、家族歴で喘息がある子には喘息の発症に注意するよう促すコメントがみられました。

RSウイルス感染症は、自宅でのケアが大事

本調査によれば、RSウイルス感染症の治療・ケアについて「水分補給」が最も支持を集め、つぎに「鼻汁吸引」、「部屋の加湿」がつづきました。
また、RSウイルス感染症から本格的に喘息に移行するケースは、「ときどきある」が最も多く、つぎに「あまりない」がつづきました。
RSウイルス感染症には特効薬がないようで、お子さんが楽になるような自宅でのケアをしっかり行っていただければと思います。

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