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RSウイルス感染症を疑う症状って?簡易検査はいつ行うの?小児科医230名に聞きました

赤ちゃんと体温計
RSウイルス感染症を疑う症状として、「喘鳴」が最も支持を集め、つぎに「発熱」、「多量の鼻水」がつづきました。また、RSウイルスの簡易検査をする場面としては、「年齢が1歳未満のとき」が最も多く、つぎに「重症と判断されるとき」、「RSウイルス感染症の流行があるとき」がつづきました。RSウイルス感染症を疑うためには症状や経過が重要なようで、流行時期は今回の記事を参考に観察することをおすすめします。
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皆さんは、RSウイルス感染症ってどんな病気か知っていますか?
厚生労働省のホームページでは、以下のように説明されていました。

Q1.  RSウイルス感染症とはどのような病気ですか?

A1.  RSウイルス感染症(respiratory syncytial virus infection)は、RSウイルスの感染による呼吸器の感染症です。RSウイルスは日本を含め世界中に分布しています。何度も感染と発病を繰り返しますが、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児がRSウイルスに少なくとも1度は感染するとされています( 国立感染症研究所 ホームページ:IDWR2013年第36号<注目すべき感染症>RSウイルス感染症参照 )。症状としては、軽い風邪様の症状から重い肺炎まで様々です。しかしながら、初めて感染発症した場合は重くなりやすいといわれており、乳期、特に乳児期早期(生後数週間~数カ月間)にRSウイルスに初感染した場合は、細気管支炎、肺炎といった重篤な症状を引き起こすことがあります。そのため、特に乳児期早期(生後数週間~数カ月間)のお子さんがいらっしゃる場合には、感染を避けるための注意が必要です。

引用:RSウイルス感染症Q&A(平成26年12月26日)|厚生労働省 

つまり、小さい赤ちゃんが感染してしまうと咳や痰がひどくなり、ときには肺炎となって入院してしまうこともある感染症のようです。
だとすれば、小さいお子さんには、特に注意が必要ですし、どんな症状で疑うとかどんな検査があるとか具体的に知っておきたいですよね。
今回は、そんなRSウイルス感染症を疑う症状とは?簡易検査はいつ行うのか?といった疑問を小児科医230名に聞きました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2018年2月20日から同年2月22日にかけて行われ、小児科医236名から回答をいただきました。

まずは、RSウイルス感染症を疑う症状とは、どんなものなのか聞きました。

RSウイルスの症状はさまざま

図1
  • 60代女性 小児科
    鼻汁と発熱があって、2~3日後から咳がひどくなって喘鳴がひどくなります。痰がらみにもなってきますし、血中の酸素濃度が下がってくれば、多呼吸にもなります。
  • 60代男性 小児科
    3ヶ月未満であれば、鼻水だけでも検査はしますが4ヶ月以上なら上記のどれかの症状があるときに検査します。
  • 60代男性 小児科
    初発症状は鼻汁で、その後、痰が絡んだ咳嗽が出現する、この時点で、流行していれば可能性が高いです。
  • 50代男性 小児科
    症状は上記の通りですが、経過が重要です。また、周囲に同様の症状を呈する人の存在など。
  • 40代男性 小児科
    熱が下がらなくて咳が悪化している子はRSウイルスを疑います。
  • 30代男性 小児科
    徐々に咳嗽が増悪し、解熱したころに鼻水が増えるイメ-ジです。

集計では、RSウイルス感染症を疑う症状として、「喘鳴」が最も支持を集め、つぎに「発熱」、「多量の鼻水」がつづきました。
喘鳴とは、呼吸時にゼーゼーやヒューヒューといった音が出ることです。
鼻水がひどく、咳や喘鳴になるのが特徴みたいですが、具体的には「2~3日後から咳がひどくなって喘鳴がひどくなります」という医師のコメントもありました。
また、発熱が続いて咳が悪化しているお子さんもRSウイルス感染症を疑う状況のようです。
「経過が重要です」とあるように、こうした症状があれば小児科に受診して相談することが大事そうです。

さて、RSウイルス感染症を疑われる場面では、診断のために簡易検査が行われます。
松戸市医師会のホームページでは、RSウイルスの診断・検査について以下のように説明されていました。

RSウイルス感染症の診断

インフルエンザの迅速検査と同じように、綿棒で鼻腔や鼻汁をぬぐって検査をする迅速診断キットがある医療機関もあります。外来診療の場合は1歳未満が保険診療の対象です。インフルエンザの迅速検査と同じように、RSウイルス感染症でも病気になって間もなくだったり、その他の理由で検査が陰性になることもあり得ます。検査のタイミングもかかりつけの医師と相談するのが良いと思います。

引用:RSウイルス感染症について|松戸のホームドクター 松戸市医師会 

「検査のタイミングもかかりつけと相談するのが良い」という記載がありましたが、インターネットでは、保育園で検査するように言われて病院に受診したのに、検査をしてくれなかった…という声もみられました。
どうしてなのでしょうか?こちらも聞いてみました。

RSウイルスの検査はどんな時に行うの?

図2
  • 50代男性 小児科
    基本的に軽症患者では検査を行わないです。(特効薬があるわけではないので治療に変わりはないから)ただし、乳児で急激な増悪が予想される場合や1歳以上で入院の場合には検査を実施します。
  • 40代男性 小児科
    RSウイルスの検査の保険適応が1歳未満になりました。入院患者で気になる場合もチェックしています。
  • 30代女性 小児科
    基本的に治療方法はないので、重症で入院が必要な時や、先天性心疾患などがある人には行います。
  • 60代男性 小児科
    危険因子を有する児の場合には、少しでも疑わしければ重症化を予測するために必ず行います。
  • 40代男性 小児科
    入院の必要性を見極めるときに検査をします。外来治療を考えているときには検査しません。
  • 40代男性 小児科
    入院させるにも、外来で見るにも、RSが疑わしい時は基本的に全例に検査はします。
  • 30代男性 小児科
    1歳未満ならためらわず調べます。1歳以上では重症のとき、熱源不明なとき、など。
  • 50代男性 小児科
    RSウイルス感染症を疑った場合に簡易検査を行うのは保険の関係上、1歳未満です。

集計では、RSウイルス感染症の検査をする場面として、「年齢が1歳未満のとき」が最も多く、つぎに「重症と判断されるとき」、「RSウイルス感染症の流行があるとき」がつづきました。
医師のコメントによれば、検査を行わないことがある理由として、軽症患者で検査を行っても特効薬がなく、治療に変わりはないからのようでした。
また、RSウイルスの検査の保険適応が1歳未満と縛りがあるようで、そちらも医師の判断に影響していそうです。
ただし、検査のタイミングや対象患者さんは医師によって判断が変わるようで、「全例に行います」という医師もいれば、「入院の必要性を見極めるとき」、「先天性心疾患などがある人」、「1歳以上では重症のとき、熱源不明なとき」といった意見もありました。
こうした事情を加味して、ママ達も受診することが大事そうですね。

RSウイルス感染症は経過が重要で、検査適応は対象患者さんによるみたい

本調査によれば、RSウイルス感染症を疑う症状として、「喘鳴」が最も支持を集め、つぎに「発熱」、「多量の鼻水」がつづきました。
また、RSウイルスの簡易検査をする場面として、「年齢が1歳未満のとき」が最も多く、つぎに「重症と判断されるとき」、「RSウイルス感染症の流行があるとき」がつづきました。
RSウイルス感染症を疑うためには症状や経過が重要なようで、流行時期は今回の記事を参考に観察することをおすすめします。

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