もしかしてインフルエンザ?幼児のインフルエンザと風邪の症状を見分けるポイントや受診のタイミングについて小児科医157人に聞きました

子供と体温計
今回の調査では、5割以上の小児科医が「発症の仕方が急激か」「悪寒、倦怠感が強いか」で、幼児のインフルエンザの症状と風邪の症状を見分けると回答しました。受診するタイミングについては、発熱6~24時間後の受診を多くの医師が勧めていましたが、症状が重く、しんどそうであれば、発熱後の経過時間にかかわらず受診するのが良さそうでした。
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インフルエンザが流行している冬に、お子さんが以下のような症状を訴えていると、インフルエンザ?と心配になる方も多いのではないでしょうか。

  • 発熱している
  • 寒け、だるさを訴えている
  • 筋肉痛や関節の痛みを訴えている
  • 鼻水がひどい
  • 喉の痛みがひどい
  • 咳がひどい
  • 頬があかくなっている

風邪とインフルエンザでは治療が異なってきそうですが、そうはいっても見分けるのは難しそうですよね・・・

そこで今回は、小児科医157人にインフルエンザの症状と風邪の症状を見分けるポイントと、インフルエンザの症状がみられた場合は、いつ病院を受診すべきなのかを聞いてみました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年2月24日〜2月25日にかけて行われ、小児科医157名から回答を頂きました。

 

「発症の仕方が急激か」「悪寒、倦怠感が強いか」で見分ける小児科医が多い

「幼児のインフルエンザの症状と風邪の症状を見分けるポイントは何ですか?」という質問を行い、小児科医157名からは以下のような結果を得ました。

幼児のインフルエンザの症状と風邪の症状を見分けるポイントは「発症の仕方が急激」と回答した小児科医が最も多く、つぎに「悪寒、倦怠感が強い」がつづきました。
では、それぞれの回答の理由を見ていきましょう。

 

熱の上がり方が急激、ぐったり感などが見分けるポイント

  • 50代男性 小児科 発症の仕方が急激
    自覚症状をきちんと表現できないので、発症の経過が一番分かりやすいです。
  • 50代男性 小児科 発症の仕方が急激
    発熱から急に始まる事が多いです。
  • 40代男性 小児科 発症の仕方が急激
    急激な発症に伴い、特徴的な苦悶用顔貌を呈することが多い印象です。
  • 40代女性 小児科 発症の仕方が急激
    熱の上がり方が急激で、悪寒が強いことが多いです。
  • 60代男性 小児科 発症の仕方が急激
    発症が急激でぐったりしていることが多いです。
  • 60代女性 小児科 発症の仕方が急激
    インフルエンザB型は少し違うかもしれませんが、インフルエンザA型はやはり急激な発症が多いです。
  • 50代男性 小児科 ぐったり感
    ぐったり感が強い場合が多いです。
  • 幼児で関節痛を訴えることはまれな気がします。むしろ頬の赤さなどで大体推測できます。
  • 40代男性 小児科 悪寒、倦怠感が強い
    顔面紅潮。高熱ではなくて、しんどさの程度が大きいとインフルエンザを疑います。
  • 40代男性 小児科 悪寒、倦怠感が強い
    発熱が高熱でだるさが強い場合が多いです。
  • 50代女性 小児科 悪寒、倦怠感が強い
    やはり、全身状態の悪さが目立つ子が多いと思います。

医師のコメントによれば、熱が急激に上がり、ぐったりしんどそうにしていたら、インフルエンザを疑うようでした。
ほかにも小児科医の中には、「辛そうにしている」や「全身の状態の悪さが目立つ」といった幼児の見た目や様子でインフルエンザを疑う、という回答がありました。

 

喉の痛みや鼻水がない高熱も見分けるポイントに

  • 70代男性 小児科 症状の分布が全身
    咽頭痛、鼻漏や咳があまりなく高熱の出現はインフルエンザを疑います。
  • 30代男性 小児科 熱の高さが38度以上
    インフルエンザ流行期で高熱のみの症状であれば風邪よりもインフルエンザを考えます。
  • 30代男性 小児科 風邪症状が少ない
    咳、鼻汁が少ない発熱は疑うと思います。

こちらの医師のコメントによれば、喉の痛みや鼻水などの症状があまりなく、高熱が出ている場合はインフルエンザを疑うことが多いようです。

 

症状と周囲のインフルエンザの流行状況を合わせて判断

  • 50代男性 小児科 流行状況で見分ける
    幼児の場合、症状からだけではその他の感冒と鑑別は難しいです。
  • 40代女性 小児科 流行状況で見分ける
    他疾患でも高熱は出るし、流行状況と併せて判断します。
  • 40代女性 小児科 発症の仕方が急激
    通園歴と家族歴も大事です。
  • 30代男性 小児科 流行状況で見分ける
    流行期以外では検査キットがないとまず診断は不可能だと思います。

一方、「症状だけで判断するのは難しい」という小児科医の回答も比較的多くみられました。
このため、前述の発熱や悪寒、倦怠感、顔面紅潮などの症状だけではなく、幼児の周囲でのインフルエンザの流行状況を聞き、判断をしていくようでした。

インフルエンザB型は風邪との症状を見分けにくい

  • 60代男性 小児科 発症の仕方が急激
    インフルエンザB型は一般的な風邪と変わらないこともあるので診断が難しいですが、流行状況と検査で判断しています。
  • 40代男性 小児科 発症の仕方が急激
    ただしインフルエンザB型の場合は、なんら普通の風邪を変わらない感じで患者さんがやってきます。
  • 50代男性 小児科 熱の高さが38度以上
    2018年はそれほど高熱のでないインフルエンザB型も多い年でした。

2018年にも流行したインフルエンザB型の場合も、風邪との違いを症状で見分けるのは難しいという医師のコメントがみられました。
その際もやはり周囲の流行状況や検査をふまえてインフルエンザを判断していくとのことでした。

 

つぎに、子供が発熱や悪寒などでインフルエンザかも?と思ったときは、いつ・どのタイミングで病院に行くのが良いのでしょうか。
こちらも聞いてみました。

発熱12時間後の受診を勧める医師が最も多い

インフルエンザで受診するタイミング

集計では、発熱12時間後に受診することを勧める小児科医が多く、次に発熱6時間後、24時間後と続きました。
では、その理由を見ていきましょう。

 

インフルエンザ検査の検出率が高いのは、発熱6~24時間後

  • 50代男性 小児科 発熱6時間後に受診
    おおむね6時間から半日くらいたった、「日中に」に受診すべきであって、夜間・早朝に受診する必要性はあまりないです。
  • 50代男性 小児科 発熱12時間後に受診
    検査の検出率を考えると可能であれば発熱12時間後に受診する方がいいと思います。
  • 50代男性 小児科 発熱12時間後に受診
    発熱して12時間以上たたないと、検査が陽性にならないです。
  • 30代女性 小児科 発熱12時間後に受診
    早すぎても検査でまだ出ないこともあるので、12時間以上たってから24時間以内くらいに来院するのが一番良いと思います。
  • 50代男性 小児科 発熱12時間後に受診
    季節性インフルエンザは、12時間〜24時間が良いと思います。
  • 30代男性 小児科 発熱12時間後に受診
    全身状態がよければ、12時間以上経過してから来院してほしいです。
  • 70代男性 小児科 発熱24時間後に受診
    インフルエンザ感染症診断用のキットを使用して診断を確定します。いろいろな条件もあるでしょうが、発熱後24時間ごろからインフルエンザウイルスの検出率が高いといわれています。
  • 30代男性 小児科 発熱24時間後に受診
    24時間後の経過で偽陰性がある程度防げることと、それより時間が短いと再検査をする必要が出てくる可能性があるため、発熱24時間後を勧めます。

医師のコメントによれば、インフルエンザ検査の検出率の観点から、発熱6時間後~24時間以内が良いとの回答が多くみられました。
一般の方のイメージだと発熱したらすぐにでも受診を!と思いがちですが、医師の方は「早すぎても検査でまだ出ないこともある」という理由で、発熱6~24時間後をお勧めしているようでした。
なかには、「夜間・早朝に受診する必要性はあまりない」という医師のコメントもあり、切迫する状況でなければ慌てずに日中に病院を受診するのがよさそうでした。

 

でも、幼児の症状が重い・辛そうな場合はすぐ受診を

  • 60代女性 小児科 発熱6時間後に受診
    重症度が重ければ時間に関わらず、すぐに受診して頂きたいです。
  • 50代男性 小児科 発熱12時間後に受診
    具合が悪い場合はすぐに来院頂ければと思いますが、そうでなければ翌日でも良いです。
  • 60代男性 小児科 発熱12時間後に受診
    検査を希望するなら発熱12時間後に。ただし、狭いコミュニティ内での感染なら直ぐに受診してください。
  • 20代男性 小児科 発熱24時間後に受診
    インフルエンザと確信できれば、迅速検査陽性となるように受診を少し遅らせるのも手かと思います。ただ高熱に対しては早めに病院に来てほしいです。
  • 50代女性 小児科 発熱後すぐ受診
    待てそうなら検査が出やすい時期ですが、しんどそうならすぐ受診だと思います。
  • 60代男性 小児科 発熱後すぐ受診
    幼児は進行が非常に早いので、発熱後すぐ受診頂きたいです。
  • 40代男性 小児科 発熱後すぐ受診
    抗インフルエンザ薬を投与するなら早いほうが良いと思います。

先ほどの医師のコメントでは、インフルエンザの検査を実施するという観点から発熱6~24時間後を勧める回答が多かったのですが、こちらの医師のコメントでは症状が重い、保育園・幼稚園などの集団感染が分かっている場合は、すぐ受診してほしいといった回答でした。

まとめると、待てそうならインフルエンザ検査の検出率を考えて発熱6~24時間後。待てなさそうならすぐに受診、という判断がよいのかもしれませんね。

 

インフルエンザだからといって必ずしも受診しなくて良いとの声も

  • 30代男性 小児科 受診は不要
    自然に治るので受診は不要と思います。
  • 30代男性 小児科 受診は不要
    インフルエンザの診断目的に病院を受診する必要は本来ないと思います。

インフルエンザの受診が不要とした医師のコメントでは、「自然に治る」や「診断の目的で病院を受診する必要ない」といった意見がありました。
医師の方もインフルエンザ診療に対して、いろいろと思うことがあるようですね。

 

インフルエンザを疑う症状がみられたら、幼児の症状をみつつ、発熱6~24時間後に病院へ

今回の小児科医への調査では、「症状の発症の仕方が急激か」「悪寒、倦怠感が強いか」で、幼児のインフルエンザの症状と風邪の症状を見分けるとの回答が多い結果となりました。
さらに、喉の痛みや鼻水などの症状があまりなく高熱が出る場合も、インフルエンザを疑うポイントのようです。
ですが、小児科医も症状だけでインフルエンザか風邪かを見分けるのは難しいこともあるようで、周囲でのインフルエンザの流行状況も合わせて判断をしているようでした。

受診するタイミングについては、発熱6~24時間後の受診を多くの医師が勧めていましたが、症状が重く、しんどそうであれば、発熱後の経過時間にかかわらず受診するのが良さそうでした。

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