花粉症でおこなう治療法は?どんな薬を使うの?医師528人にアンケート調査

花粉症の薬
花粉症で行う治療法として8割以上の医師が薬での治療と回答し、次にアレルゲン免疫療法(皮下免疫療法、舌下免疫療法)という結果となりました。また、アンケートに回答した医師の8割以上が薬物療法で抗ヒスタミン薬をよく処方しているようでした。鼻づまりの症状であれば、抗ロイコトリエン薬、重度であればステロイド薬など、どのような症状か、どのくらい重症かで医師は判断をしているようです。また、かかりつけ医と相談をしながら、早めの治療を行うことも大事そうでした。
花粉症
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花粉症になってしまった…。
鼻水やくしゃみ、目の痒みなど辛い症状が続きますよね。
そんな花粉症を治したい!症状を軽くしたい!と思われる方は多いのではないでしょうか。
花粉症はどのように治すのでしょうか。そして、薬を飲む場合はどの種類がよく処方されるのでしょうか。

そこで今回は、内科医、耳鼻咽喉科医、アレルギー科医528人に、花粉症の治療の際に行っている治療について聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年2月28日〜3月1日にかけて行われ、内科医、耳鼻咽喉科医、アレルギー科医528人から回答を頂きました。

 

花粉症は薬での治療が主流

「花粉症治療に際して最も多く行っている治療法はどれですか」という質問に対して、以下の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 薬物療法
  • レーザー治療
  • アレルゲン免疫療法(皮下免疫療法、舌下免疫療法)
  • その他

次のグラフが結果となります。

花粉症の治療法

集計では、8割以上の医師が薬物療法と回答し、1割の医師が皮下免疫療法や舌下免疫療法といったアレルゲン免疫療法と回答をした結果となりました。
確かに、花粉症で病院に行った際には、薬を処方されることがほとんどですね。
それぞれの医師のコメントを見ていきましょう。

 

内服薬、点鼻薬、点眼薬は即効性がある

  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    点眼、点鼻、内服治療が中心です。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    抗ヒスタミン薬、ステロイド吸入などです。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    抗アレルギー薬を使用するのが通常です。
  • 60代男性 一般内科 薬物療法
    点鼻薬、点眼薬、抗アレルギー薬、漢方薬を組み合わせています。
  • 40代女性 一般内科 薬物療法
    漢方も含めた薬物治療がいいと思います。
  • 80代男性 一般内科 薬物療法
    鼻にはステロイドのスプレー、目にはステロイド点眼薬です。
  • 30代女性 一般内科 薬物療法
    鼻水には抗アレルギー剤です。鼻づまりには抗ロイコトリエンです。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    一番手っ取り早く即効性があります。経口薬+点鼻薬+点眼薬がよいです。
  • 40代女性 一般内科 薬物療法
    全身の免疫過剰を整えることが先決です。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    ①自動車運転制限のない抗ヒスタミン薬
    ②鼻噴霧ステロイド
    ③耳鼻科に紹介 の順ですね。
  • 50代男性 アレルギー科 薬物療法
    抗ヒスタミン剤やロイコトリエン受容体拮抗薬やステロイドの鼻噴霧ですね。
  • 60代男性 一般内科 薬物療法
    使い慣れているので。効果が早いです。
  • 40代男性 一般内科 薬物療法
    まずは薬物療法でしょうかね。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    アレグラ。眠くならない抗アレルギー薬です。
  • 40代男性 一般内科 薬物療法
    一時的なものなので、薬物療法で対応しています。
  • 40代男性 一般内科 薬物療法
    やはり薬物がもっとも確実、かつ簡便にできる治療でしょう。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    薬物療法が最も体への負担が少ないです。
  • 50代女性 一般内科 薬物療法
    投薬治療ですが、限界があります。
  • 60代男性 一般内科 薬物療法
    薬物療法は、即効性と確実性に優れています。ただ、重症な鼻アレルギーがあればレーザー治療もあり得ます。免疫療法も効果があるのですが、特に皮下免疫療法は苦労する割に有効期間が限定されていることや、時に症状を悪化させるので、救急を扱う施設のアレルギー専門医がやることが原則でしょう。

医師のコメントを見ると、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの内服薬と、点眼薬、点鼻薬組み合わせて処方しているという内容が多くみられました。
また、医師によっては漢方薬も組み合わせて処方する場合もあるようです。
そのほかに薬で花粉による免疫過剰を整え、症状を抑えるべき、という声もみられました。
複数の医師からは薬物療法が確実かつ即効性がある治療であるとのコメントもみられましたが、一方、薬物療法には限界がある、重症の場合はレーザー治療や免疫療法を視野にいれるといった声もありました。
まとめると、まずは薬で症状を緩和させることが重要なようでした。

 

重症な花粉症には舌下免疫療法などのアレルゲン免疫療法も

  • 60代女性 一般内科 薬物療法
    薬物療法が基本で重症者にはアレルゲン免疫療法です。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    まずは薬物療法でしょう。難治性であればアレルゲン免疫療法(皮下免疫療法、舌下免疫療法) もよいでしょう。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    舌下免疫療法を希望される患者さんが増えてきました。
  • 60代男性 アレルギー科 薬物療法
    今後は免疫療法が伸びてゆくでしょう。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    医者としてアレルゲン免疫療法に興味があります。
  • 40代男性 一般内科 薬物療法
    アレルゲン免疫療法が今後主流になるかも、と思います。
  • 30代男性 アレルギー科 薬物療法
    薬物療法がメインですが、舌下免疫療法が流行の治療であり今後流行ると思います。
  • 30代男性 一般内科 薬物療法
    免疫療法には期待していますが、まだまだ試験段階だと考えています。
  • 30代男性 一般内科 アレルゲン免疫療法(皮下免疫療法、舌下免疫療法)
    根本的な解決法だと思います。
  • 60代男性 アレルギー科 アレルゲン免疫療法(皮下免疫療法、舌下免疫療法)
    効果がある人にはいいのですが、手間暇がかかります。
  • 50代男性 一般内科 レーザー治療
    効いたという話は聞きますが、再発もあるようで微妙かなと思います。

医師のコメントからは、重症の花粉症の場合はアレルゲン免疫療法(皮下免疫療法、舌下免疫療法)も良いのでは、という内容がみられました。
実際に、アレルゲン免疫療法を希望される患者が増えてきた、という医師の経験談もあり、さらに昨今注目されている治療法でもあるため、今後に期待する声もありました。
一方、治療に時間がかかることや、まだ試験段階であるという医師のコメントもあり、こうした内容も念頭におく必要がありそうです。
また、レーザー治療と回答をした医師からは、効果があるとは聞いているが再発の可能性もある、とのコメントがありました。
薬以外の治療法はあるものの、やはり基本的には薬物療法が勧められるようでした。

関連記事:舌下免疫療法って効果はあるの?副作用は大丈夫?医師149人に聞いてみました|イシコメ

治療ははやめに行うのが良さそう

  • 40代女性 一般内科 薬物療法
    早めの内服が重要だと考えます。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    シーズンが始まれば早めの治療が大事です。

花粉症は、早めに薬を飲んで治療をすることが重要のようです。
ご自身のアレルギー反応がおきやすいシーズンを踏まえ、少し前から対処をしていくのがよさそうです。

さて、調査では、薬での治療が主流といった結果が出ましたが、病院の医師はどの薬をよく処方しているのでしょうか。
次に「薬物療法でどの薬をよく処方しますか」という質問を医師に行ったところ、以下のような結果が得られました。

 

花粉症には、抗ヒスタミン薬の処方が定番

花粉症の薬

8割以上の医師が、花粉症の薬物療法の際に抗ヒスタミン薬をよく処方すると回答しました。
その次に、メディエーター遊離抑制薬、ステロイド薬、抗ロイコトリエン薬、その他、と続き、血管収縮薬の処方は少ないようでした。

では、医師のコメントを見ていきましょう。

症状や重症度、副作用を踏まえて薬は処方される

  • 50代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    基本は抗ヒスタミン薬です。
  • 30代女性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    定番の治療法だと思います。
  • 60代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    抗ヒスタミン剤で効かなければ次の手を考えます。
  • 50代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    抗ヒスタミン剤にも、人それぞれに効果が異なります。
  • 50代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    内服ではアレグラ、あとは点眼・点鼻薬です。
  • 50代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    ビラノア、デザレックスが多いです。
  • 50代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    副作用から考えると抗ヒスタミン薬が一番です。
  • 50代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    一番使いやすく、副作用も少ないです。
  • 40代女性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    漢方も合わせることが多いです。
  • 60代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    鼻閉がある場合にはロイコトリエン系を併用しています。
  • 30代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    抗ヒスタミン薬を第一選択として使用していますが、鼻閉が強い患者などには抗ロイコトリエン薬を処方したり、患者に合わせて処方を分けています。
  • 50代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    まずは、抗ヒスタミンで、鼻閉がある場合は抗ロイコトリエン薬も併用しております。
  • 50代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    抗ヒスタミンかロイコぐらいで、とても重症だとステロイドです。
  • 60代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    ひどい人は、ステロイド入りの点鼻もすすめます。
  • 50代男性 アレルギー科 抗ヒスタミン薬
    まず抗ヒスタミン薬で試し、次に抗ロイコトリエン薬を追加します。ステロイドはできるだけ避けるようにはしています。
  • 40代女性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    自動車運転の可否には気をつけないといけないです。
  • 50代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    自動車運転制限のないものを原則として使用します。
  • 60代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    まず症状を抑えるのは、抗ヒスタミン系薬剤で、新しい薬剤は車の運転が禁止・注意になっていませんし、かなり即効性があるものを使います。ステロイドも非常に有効ですが、点眼は緑内障に要注意です。
  • 50代男性 一般内科 抗ヒスタミン薬
    眠気の影響がないものから投与するようにしています。
  • 30代女性 一般内科 抗ロイコトリエン薬
    抗ロイコトリエンは鼻づまりに良く効きます。

医師のコメントを見ると、眠気などの副作用が少ないという観点も踏まえて、抗ヒスタミン薬の処方が定番のようです。
また、鼻づまりなど鼻の症状がある場合は、抗ロイコトリエン薬を処方する、というコメントも多くみられました。
症状が重症な場合は、ステロイド薬を選択する、という声もありましたが、使用の際は医師も副作用を気にしているようでした。
花粉症には、抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬など様々な薬があるため、自分はどんな症状なのか、どのくらいの重症度なのか、今までどのような薬で効果があったのかなどをかかりつけ医と話し合いながら、処方をしてもらうのが良さそうですね。

 

治療方針はかかりつけ医と相談を!

今回の調査では、花粉症治療で医師がよく行う治療法と選ぶ処方薬についてアンケートをしました。
よく行われる花粉症の治療として、8割以上の医師が、即効性と確実性の観点から薬物療法を選ぶ結果となりました。
アレルゲン免疫療法やレーザー治療も選択肢ではあるようですが、まずは症状を抑える、という観点から薬での治療が良いようです。
また、薬物療法の中でもよく処方する薬として抗ヒスタミン薬と回答した医師が8割以上となりました。
ですが、鼻づまりが強ければ抗ロイコトリエン薬を、重度であればステロイド薬を、というように症状や重症度で判断をしているようです。

毎年花粉症の季節には病院に通院している、という方も多いのではないでしょうか。
薬で治療するのか、舌下免疫療法など免疫療法で治療するのか、どのような薬を服用するかなど、ご自身の症状や重症度、どのように治療していきたいかを医師に伝えることが大切ですね

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