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不明熱は何科に相談したらいい?医師4100人にアンケート調査

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本調査で、7割近くの医師が「不明熱」では「総合診療科」に相談すると回答しました。不明熱の原因は、感染症、悪性腫瘍、自己免疫の病気と多岐に渡ります。当たりがつかない場合は、色々な角度から診ることができる総合診療科がよさそうですが、地域によって総合診療科自体が少ないこともあるようです。
全身の不調の悩み
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熱が長引いたらどこに相談すると良いのでしょうか?
寝ていればそのうち治るから大丈夫!と言ってても本当に長くなってくると、何か病気が潜んでいるかもしれません。
咳があれば呼吸器科にかかろうと思うのですが、熱だけということもあるようなのです。
よくわからない長引く熱の時は、何科かかればよいのでしょうか?
医師にアンケート調査を行いました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2015年3月20日〜3月26日にかけて行われ、医師3502名から回答を頂きました。

 

本調査では、医師の方々にプライマリケアの場面で「不明熱」の患者さんに遭遇した際、何科に紹介しますか?と質問しました。

  1. 総合診療科
  2. 感染症科
  3. 血液内科
  4. アレルギー・膠原病科
  5. その他 

不明熱とは?

そもそも質問にある「不明熱」ですが、いろいろと定義があるなかでもDurack らが1961年に示した「古典的不明熱」が理解しやすそうです。
「古典的不明熱」とは、「38.3℃以上の発熱が3週間以上の経過で数回以上あり、3日間の入院精査もしくは3回以上の外来精査で診断がつかない」という定義になります。
1ヶ月近く熱が続き、何回受診しても診断がつかないというイメージでしょうか。
さて、そんな「不明熱」になってしまったら、どの科に相談したらよいのでしょう?

医師が考える不明熱の相談先は、こちらです。

図1

不明熱でかかるべきは、「総合診療科」

  • 50代男性 一般内科
    不明熱といっても原因は多岐に渡りますから、こちらであたりをつけられないものであれば、特定の診療科に紹介するのも難しいことが多いと思います。総合診療科かそれに近い科に紹介して、割り振ってもらうしかないと思います。
  • 60代男性 アレルギー科
    自分はアレルギー膠原病科の医師ですが、他から高熱が続く患者は今でも当科に紹介してくることが多いです。不明熱の頻度で最も多いのは感染症、次に悪性腫瘍です。総合診療科に紹介した方が効率が良いでしょう。
  • 40代男性 心臓血管外科
    当科は心臓血管外科のため診断がつかないといろいろな診療科をコンサルトすることになるので、全体を見渡せる総合診療科に紹介することが多いと思います。
  • 40代男性 一般内科
    (総合診療科を選んだのは)あらゆる疾患が考えられるためです。いままでも膠原病とおもいきや梅毒であったりあるいは結核であったケースもありました。また悪性リンパ腫などもあったことから、各専門科にするのは無理があるとおもいます。
  • 40代男性 総合診療
    不明熱は鑑別診断が多くあるため、総合的視野から診断を絞っていく必要があるので、総合診療科へ紹介します。ちなみに、自分が総合診療科なのですが、不明熱精査のご紹介は多いです。
  • 50代男性 一般内科
    感染症や血液腫瘍、膠原病が原因で出現している不明熱であれば簡単ですが、よくわからないために紹介するわけで、診断のエキスパートである総合診療科に紹介します。

このように、総合診療科を推す声が一番多く見られました。
絞れない段階では、臓器ごとの専門家より総合的な視野を持つ総合診療科が良いようです。
ただし、地方では総合診療科自体が少ないことがあるため、地域によっても事情が異なるようでした。

総合診療科が少ない地域もある

  • 50代男性 一般外科
    (総合診療科の選択肢を選んだけれども)近隣の医療施設にはこれを標榜しているものはありません。実際は一般内科でしょうか。
  • 40代男性 一般内科
    今は総合診療科があるのでそこに紹介しますが、総合診療科がない頃は膠原病科にしていました。
  • 50代男性 精神科
    やはり総合診療科です。もちろん、あればですが…幸いにして現在の職場ではあります。

今でこそ総合診療という名前を耳にするようになりましたが、どこにでもあるわけではなさそうです。
総合診療科がない場合は、一般内科に紹介するというコメントも見られ、また不明熱の上位の原因となる病気の専門科にお願いするという回答も見られました。

不明熱の原因で多いのは、「感染症,悪性疾患,自己免疫疾患」

  • 50代男性 一般内科
    悪性リンパ腫を含めた血液系悪性腫瘍や膠原病関連が疑われることが多いため、両方に対応できる科を選びたいですね。
  • 50代男性 一般内科
    不明熱は、感染症、膠原病、悪性疾患、いろいろ原因があるので、総合診療が診るのがいいと思います。
  • 70代男性 一般内科
    感染症、悪性腫瘍、膠原病が3大不明熱と考えます。そのどれであるかの見当をつけられないのですから、総合診療科に送るのが良いのではないかと思います。

不明熱は、感染症、悪性腫瘍、自己免疫の病気が多いというコメントが見られました。
不明熱の原因として多いという理由で、感染症科、血液内科、アレルギー・膠原病科に紹介されるケースもあるようです。

熱が長引いて原因がわからない時は「総合診療科」に相談を

本調査で、7割近くの医師が「不明熱」では「総合診療科」に相談すると回答しました。
不明熱の原因は、感染症、悪性腫瘍、自己免疫の病気と多岐に渡ります。
当たりがつかない場合は、色々な角度から診ることができる総合診療科がよさそうですが、地域によって総合診療科自体が少ないこともあり、その時は一般内科、感染症科、血液内科、アレルギー・膠原病科ということもあるようです。

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