医師がすすめる手足の冷え対策は?医師4100人にアンケート調査

女性の足
手足の冷えの対処法は、入浴や暖房器具などの環境調整が第一のようです。さらに、体質にあえばいくつかの漢方薬が冷えに効果があるようでした。色々試してみて、ご自身にあった冷え対策を見つけることが大事そうです。ただし、冷えの中には病気が潜んでいることがるため、ひどいようなら医師に相談しましょう。
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女性や高齢の方で、冷えに悩まされる人は多いのではないでしょか?
知人の女性でも冬の冷えは辛いと言ってて、カイロを靴の中に入れ、室内では常にレッグウォーマーを装備されていた方がいました。
医師は診療で冷えについて相談された時は、どんな指導をしているのでしょうか?
今回は、医師が手足の冷えについてどんな指導・対処をしているのかアンケート調査を行いました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2017年5月4日〜5月10日にかけて行われ、医師4158名から回答を頂きました。

本調査では、手足の冷えについて診療ではどう対応しているのか、選択肢の中から最も勧める対処法を選んでもらいました。

  1. 漢方薬
  2. ビタミン剤
  3. 外用剤
  4. ホルモン剤
  5. 環境調整(入浴、暖房器具など)
  6. 市販の商品(医薬品・サプリメント除く)
  7. カイロなど
  8. その他

結果は、以下の通りです。

図1

それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

最も重要なのは、入浴や暖房器具などの環境調整

  • 50代女性 一般内科
    状況が許せば入浴が一番です。副交感優位になり、末梢血管が開きます。それができなければ貼るタイプのカイロを腹部・上背部に貼ります。温かい飲みものは口から消化管内の毛細血管や、胃のそばを通る大動脈の血液が温まる効果が期待できます。
  • 50代男性 老年内科
    私は男性ですが、50歳を過ぎた頃から下肢が冷えるようになってきました。職場では足元に電気ストーブを置いています。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科
    外部環境(気温、風)や保温(衣類、暖房)に改善点はないか、食事で必要なカロリーはとれているか、薬の出番はその後だと思っています。
  • 30代女性 小児科
    筋肉が少ない人や筋疾患の患者さんは冷えやすいので、末端をなるべく保温する指導をします。
  • 50代女性 一般内科
    冷やさないようにして、温かい飲食物をとりましょう。夏から冷やさない対策が必要です。

まずは、体を冷やさないような工夫が大事なようです。
入浴、ヒーター、床暖房、ソックス、レッグウォーマーなどの活用を勧めるコメントがありました。
食事はなるべく温かいものにして、体の循環を良くするために定期的な運動を勧めている医師もいました。
ただし、カイロや電気毛布などを使用する場合は、低温やけどにならないよう注意が必要なようです。

  • 40代男性 皮膚科
    カイロ、湯たんぽ、電気毛布などは使用法に注意しましょう。(低温やけどになると)足壊疽にまで至る高齢者がありますので。
  • 60代男性 泌尿器科
    冬には冷やさないようにカイロなどの使用を勧めています。ただし低温やけどに注意するようには説明しています。

聞くところによると、低温やけどはかなり治りにくいようなので、注意が必要そうです。

また、薬で意見が多かったのは、漢方薬でした。

薬では漢方がよいという意見も

  • 50代男性 漢方医学
    患者さんの証を見つつ、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、八味地黄丸、牛車腎気丸、安中散、真武湯、黄連湯、人参湯・・・他にもいろいろありますね。
  • 50代男性 一般内科
    自分で対処することはありませんが、月経不順で婦人科に紹介した患者さんが、当帰芍薬散で生理も順調になり、冷え症も良くなったと喜んでいました。
  • 50代男性 一般内科
    漢方を処方します。著効例が時々あります。効いた感じがしますので取り敢えず続けてみますという感想が1番多いです。
  • 30代女性 一般内科
    だいたい皆さん既にカイロやお風呂で温めることは試した上でそれでも冷えると相談に来られる方が多いので、漢方を試します。
  • 60代女性 小児科
    我が娘が凄い冷え性で毎年しもやけで苦しんでいて、今年漢方を処方したら、全く症状が出ず、感謝されました。
  • 50代男性 アレルギー科
    漢方薬は温めるのが得意です。漢方製剤でいくつかあるうち、より本人に適したものを勧めます。

漢方薬には、冷えに効果があるものがいくつかあるようで、なかには著効例もあったというコメントもありました。
状況によって使われる漢方薬が変わるようで、漢方の知識がある医師に相談するのがよさそうです。

病気ではないか確認することが前提

  • 50代男性 形成外科
    基礎疾患の有無の確認がなにより必要でしょうが、身体を動さない生活により習慣病と個人的に思います。ジョギングでもエアロバイクでも、ちょっとした「アップ」をすれば汗が滲み、そのまま続けられれば手足が冷え続けているはずがないかと。運動できればですが。
  • 50代男性 在宅医療
    基本はABI(動脈硬化の程度を調べる検査)をチェックして、血流障害があれば、その対処をします。あとは腰部の神経症状の有無と筋肉量によっても冷えがおこりますが、何もなければ漢方出しています。

足の冷えのなかでも、血管が詰まっていたり、甲状腺や貧血の病気が潜んでいることがあるようです。そういう意味でもなかなか改善しない場合は、一度医師に相談することも大事そうです。

さて、1つ1つの対処法についてのコメントを紹介してきましたが、複数の組み合わせを勧めていた医師の方々もいらっしゃったので紹介します。

冷えの対処には複数を組み合わせて実践する

  • 50代男性 一般内科
    漢方薬に加えてアームウォーマー、ズボンの下にはく股引の類の装着、靴下を二重三重に履くなどの指導に加えて、肩甲骨部分や尾てい骨部分に服の上からホッカイロを貼付するなどの指導をしています。
  • 50代男性 アレルギー科
    実際の臨床の場面では、漢方処方に加えて、入浴の仕方、暖房器具の使い方、衣服行動の指導、食べ物、飲物、仕事での過ごし方について事細かい指示を説明した文章を渡したり、実際に皮膚表面温度測定しながら冷えの部位の温熱治療についてやり方を具体的に指示したりしています
  • 80代男性 一般内科
    手足の冷えは全身の循環障害を示唆しており、万病の元と言えます。私も高齢になってから手足の冷え(特に冬)を感じるようになり対策として、以下の方法を実行して良好な結果を得ています。
    1.冬は靴の中に発熱体(ホカロンなど)の中敷きを入れて歩くようにする。
    2.ネックウオーマーや腹帯のポケットに発熱体を入れて入浴時以外は終日着用する。
    3.遠赤外線を放散するマットレスや毛布を睡眠時に使用する。このような商品は高価であるが効果が大きい。
    4.飲食物は、できるだけ体を冷やすものは避け、体を温めるもの(生姜紅茶など)を摂る。
    5.冬期は寝室の気温を20℃前後に保つこと。
    6.生活習慣としては毎日、数千歩の歩行に心がけ、外出しない日はラジオ体操のような運動をする。また寝る前に足湯や全身浴をするのも良い。以上のことを心がけて毎日実行すれば血行が良くなり効果は徐々に現れてくるはずです。

ご自身の生活スタイルにあうものを選んで、対処法を複数組み合わせるのも良さそうですね。
数は少なかったのですが、冷えの対策としてヒルドイドと呼ばれる血行促進成分の入った外用剤を塗る、ビタミンEを摂取するというコメントもありました。

冷えには環境調整、漢方など色々試してみては?

本調査から、手足の冷えは、まず入浴や暖房器具などの環境調整を行い、体質によっては漢方薬も効果があるようです。
紹介した対処方法の効果には個人差があるため、色々と試していくなかで、ご自身にあった冷え対策を見つけることをお勧めします。
ただし、冷えの中には病気が潜んでいることがるため、ひどいようなら医師に相談しましょう。カイロなどは低温やけどにも注意が必要です。

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