アトピー性皮膚炎の赤ちゃんは離乳食を与えるのを遅らせた方がいい?アレルギー検査はすべき?小児科医160人に聞いてみました

アトピー性皮膚炎の赤ちゃん
今回の調査では、アトピーの赤ちゃんも卵や小麦などのアレルギー原因物質の食べ始めを意図的に遅らせる必要はなく、アレルギー検査をするかどうかは離乳食を食べてその経過を見てからでよいという結果となりました。それでも食物アレルギーが出ないか不安なお母さんもいると思いますので、食べ始めのタイミングなどは主治医と相談して決めるのがよさそうです。
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赤ちゃんの離乳食については色んな悩みがあると思いますが、中でも赤ちゃんのアレルギーについて心配されるママ・パパは多いのではないでしょうか。
インターネットを見ていると、「赤ちゃんがアトピー性皮膚炎である場合、アレルギー原因物質を含む離乳食の開始を遅らせたり、アレルギー検査した方がいい」などと書いてあり、不安になってしまう方もいると思います。
そこで今回は、小児科医160人に対して、アトピー性皮膚炎の赤ちゃんはアレルギー原因物質の摂取を遅らせたり、アレルギー検査を受けたりするべきなのかを聞いてみました。
経験豊富な医師たちはどう答えるのでしょうか、早速見ていきましょう。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年2月15日〜2月16日にかけて行われ、小児科医164名から回答を頂きました。

アトピーの赤ちゃんはアレルギー検査を受けるべき?

まずは、アトピー性皮膚炎の赤ちゃんは離乳食を開始する前にアレルギー検査を受けるべきかどうか聞いてみました。

アトピー性皮膚炎の赤ちゃんは検査すべきか
  • 40代男性 小児科 湿疹が改善しない場合は受診すべき
    アレルギーの検査をして、原因が特定できるのならぜひ教えて欲しいです。それぐらい、判断が難しく、あいまいな検査であると感じています。まだまだ、アレルギーの検査は精度が低く、関係する変動因子で検査できる物が少ないので、もっといろいろ検査をしたいです。
  • 60代女性 小児科 湿疹が改善しない場合は受診すべき
    食物アレルギーがあるかないかをある程度問診等で予測ができますので、食物アレルギーを疑う赤ちゃんには適切な時期にアレルギー検査を受けるように話します。
  • 60代男性 小児科 湿疹が改善しない場合は受診すべき
    診断された医師に相談すべき事項です。検査の精度/意味/対処法などなどが絡んできます。
  • 40代女性 小児科 湿疹が改善しない場合は受診すべき
    一部の物を除いては、食べた事の無いものにアレルギーがあるか判断するのは難しいと思います。
  • 20代男性 小児科 湿疹が悪化してしまった場合は受診すべき
    アレルギー素因はアトピーには関係していますが、全例でアレルギー検査する必要は無いと思います。アトピーに対してまずは治療する方針がいいのではと思います。
  • 50代男性 小児科 受診する必要はない
    よっぽど酷い湿疹でない限りは、アレルギー検査はあまり必要ありません。さらに離乳食開始前では余計に判断を誤りやすいと思います。
  • 60代女性 小児科 受診する必要はない
    皮膚トラブルのあるお子さんの場合、離乳食は単品でごく少量からスタートするよう指導します。

調査では、「湿疹が改善しない場合は受診すべき」とする意見が最も多く、次に「湿疹が悪化してしまった場合は受診すべき」「受診する必要はない」が続きました。
まず、全体をとおして、アレルギー検査の精度を疑問視する声が目立ちました。
コメントした医師よれば、検査のみでは原因を特定できず、問診や家族歴の有無など様々な要因を検討しなければならないとのことでした。
また、検査よりも先にアトピーの治療を行った方がいいという意見もありました。
アレルギー検査については、離乳食を少量ずつ与えて湿疹の悪化などがあれば受けるという姿勢でも良いようです。
また、離乳食を開始するときは、アトピーと診断した医師と相談するのがベストのようでした。

アレルギー原因物質を含む離乳食の開始は遅らせた方が良い?

さて、上記の調査ではアトピーの赤ちゃんには離乳食を少量ずつ与えて様子を見るというコメントが見られましたが、アレルギー原因物質である卵や小麦なども与えていいのでしょうか。
次はこちらを聞いてみました。

アトピー性皮膚炎の赤ちゃんとアレルギー原因食物
  • 40代男性 小児科 遅らせる必要はない
    卵が原因となるアトピー性皮膚炎と診断されて、初めて除去した方が良いと思います。原因が多岐にわたる現状で、大きな括りのアトピー性皮膚炎というだけで、卵を除去する理由にはならないでしょう。
  • 60代女性 小児科 遅らせる必要はない
    食物アレルギーがあるかどうかを判断して、アレルギーだと診断した食材についてのみ遅らせるべきだと思います。
  • 20代男性 小児科 遅らせる必要はない
    アトピーだからといってアレルギーの原因となりうる食物を与えないようにする必要はないと思います。
  • 50代男性 小児科 他の離乳食より遅らせるべき
    アナフィラキシー反応発現のリスクは極力避けるために、遅らせて十分な対応ができる状況に持っていったほうが良いと思います。
  • 50代男性 小児科 他の離乳食より早めに与えるとよい
    早期より少量のアレルゲン性のある食物の投与をすることで、食物アレルギーの発症を少なくさせることが分かっているため。

アレルギー原因物質の摂取について「遅らせる必要はない」とする回答が過半数を占める結果となりました。
アレルギー原因物質だからと言って与えないようにする必要はなく、卵や小麦のアレルギーであると診断された時のみ遅らせればよいという意見が目立ちました。
一方、アナフィラキシー症状が出てしまわないよう遅らせるという慎重な意見も見られました。
やはり、こちらも主治医と相談しながら決めていくことが大切なようですね。

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離乳食開始前のアレルギーの診断は難しい

今回の調査では、アトピーの赤ちゃんも卵や小麦などのアレルギー原因物質の食べ始めを意図的に遅らせる必要はなく、アレルギー検査をするかどうかは離乳食を食べてその経過を見てからでよいという結果となりました。
実際に食べてみないと食物アレルギーかどうかは判断しにくいということでした。
それでも食物アレルギーが出ないか不安なお母さんもいると思いますので、食べ始めるタイミングなど主治医と相談して決めるのがよさそうです。

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