RSウイルス感染症の合併症は?入院になることもあるって本当?小児科医225名にアンケート調査

RSウイルス感染症
RSウイルス感染症で中耳炎の合併はそこまで多くないようでしたが、RSウイルス感染症で入院になるケースは、ときどきあるようでした。小さい子の場合は、ひどくなるとさまざまな合併症を起こす可能性があるため、早めに受診し、小児科医の指示をあおぎましょう。
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皆さんは、乳幼児がかかってしまうと重症になることもあるRSウイルス感染症についてどこまでご存知ですか?
子供のワクチンに関するサイトとして有名な「Know VPD!」では、以下のように説明されていました。

RSウイルス感染症は、冬季を中心に流行し、乳幼児に重篤な呼吸器感染症を起こすことが最も多いウイルスです。RSウイルス感染症は、最初の一年間で50〜70%以上の乳児が罹患し、3歳までにすべての子どもが抗体を獲得するといわれています。
2〜8日の潜伏期の後、大人や年長児が感染した場合、発熱、鼻水などの上気道炎症状でおさまります。
赤ちゃんが感染した場合も発熱、鼻水、せきなどの普通のかぜの症状だけのこともありますが、その後咳がひどくなる、喘鳴がでる、呼吸困難となるなどの症状がでて、場合によっては細気管支炎、肺炎になることがあります。1歳以下では中耳炎の合併症がみられることがあります。
通常7〜12日、入院した場合も多くは3〜4日で改善します。RSウイルス感染症は十分な免疫がつきにくいため何回も感染することがあります。
引用:RSウイルス感染症予防注射(シナジス) - Know VPD!

つまり、体が大きければ普通のかぜでおさまることもあるようですが、赤ちゃんなど小さいお子さんがかかると喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難など辛い症状が出て、1歳以下だと中耳炎になったり、ひどいと肺炎などで入院してしまうことがあるようなのです。

今回は、そんなRSウイルス感染症の合併症や入院について小児科医225名に聞きました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイト「MedPeer(https://medpeer.jp/)」にて2018年2月20日から同年2月22日にかけて行われ、小児科医225名から回答をいただきました。

まずは、1歳以下の赤ちゃんがRSウイルス感染症にかかると心配な中耳炎の合併症について聞きました

RSウイルス感染症の中耳炎は、頻度は多くない

RSウイルス感染症と急性中耳炎
  • 40代女性 小児科 あまりない
    耳痛を訴えられる年齢の子は少なく、あまり耳まで診ないからからかもしれないが、ほとんど合併例をみたことがありません。
  • 80代男性 小児科 あまりない
    幸いなことに、インタ-ル吸入を採用している為か、耳鼻科的疾患の合併はありませんでした。
  • 50代男性 小児科 あまりない
    RSウイルス感染症で急性中耳炎を合併したケ-スはあまりない、むしろ肺炎合併が多い印象です。
  • 30代男性 小児科 あまりない
    中耳炎を合併した症例は2例程度であまりない印象です。
  • 50代男性 小児科 ときどきある
    上気道感染で中耳炎の合併率は一般に高いとされているとおもいますが。
  • 60代男性 小児科 ときどきある
    鼻水が多い場合、中耳炎の合併も多い、こどもの体の構造が関わります。
  • 50代男性 小児科 ときどきある
    時々あります。中耳炎が呼吸障害よりも重症である経験はあまりないですが。
  • 40代男性 小児科 ときどきある
    発熱が続く場合、化膿性中耳炎を合併していることがありました。

集計によれば、RSウイルス感染症で中耳炎を合併したケースは、「あまりない」と「ときどきある」がほぼ同率で支持を集める結果になりました。
「あまりない」とした医師のコメントでは、実際の臨床場面で出会った経験がそもそも少ないといった声が多かったように思います。
「ときどきある」とした医師のコメントでは、鼻水が多い場合や熱が続く際は、化膿性中耳炎の合併を念頭におくことがあるようでした。
いずれにしても重症のことはないようで、「中耳炎になることも少なからずある」程度に認識していればよさそうでした。

つぎにRSウイルス感染症は肺炎になることがあり、さらに小さい子だと入院になるという話もありましたが、実際どの程度入院になるのでしょうか?
こちらも聞いてみました。

RSウイルス感染症はときどき入院になることも

RSウイルス感染症で入院になるケース
  • 60代女性 小児科 ときどきある
    外来で、RSを他のウイルスと一緒に検査できるキットを使いだしてから、RS感染症が非常に多くみられますが、外来で管理できる患者の方が圧倒的に多いです。
  • 50代男性 小児科 ときどきある
    早期乳児に関して呼吸困難感や哺乳不良が目立つ場合,後方病院紹介することが多いです。
  • 50代男性 小児科 ときどきある
    多くの場合は、上気道炎や気管支炎で終わりますが、乳児や基礎疾患がある場合には要注意です。
  • 30代男性 小児科 ときどきある
    全例入院ではありませんが、RSV感染症の4割程度は入院の印象にあります。
  • 60代女性 小児科 ときどきある
    以前は入院適応の患者が多かったですが、最近は少ない印象です。
  • 60代男性 小児科 あまりない
    以前は、かなり多かったのですが、社会的制約(母がお勤めなど)のため、ほとんどが外来で診るようになっています。
  • 40代男性 小児科 大いにある
    病初期は入院を回避できても次第に症状が悪化して入院になるケ-スが多いです。

集計では、RSウイルス感染症で入院になるケースは「ときどきある」が最も支持を集め、つぎに「あまりない」が続きました
医師のコメントでは、「外来で管理できる患者の方が圧倒的に多い」や「社会的制約(母がお勤めなど)のため、ほとんどが外来で診る」といったように外来で経過をみるケースも多いようではありました。
しかし、「RSV感染症の4割程度は入院の印象」というようなコメントもあり、入院になるケースは決して少なくないようです。

また、RSウイルス感染症の注意点として、

  • 乳児や基礎疾患がある場合は注意
  • 病初期は入院を回避できても次第に症状が悪化

といったポイントを示す医師もおられましたので、参考にしてみてください。

小さい子は、入院にならないよう早めの相談を

本調査によれば、RSウイルス感染症で中耳炎を合併したケースは、「あまりない」と「ときどきある」がほぼ同率で支持を集める結果になりました。
また、RSウイルス感染症で入院になるケースは「ときどきある」が最も支持を集め、つぎに「あまりない」が続きました。
RSウイルス感染症は、ひどくなると中耳炎や肺炎の合併症を起こす可能性があるため、とくに小さい子の場合は、入院にならないよう早めの受診をおすすめします。

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