レーシック手術はメリットとデメリットを検討することが大事!眼科医200人にアンケート調査

レーシック手術
眼科医の8割は、自分または家族がレーシック手術を受ける可能性はないと回答しました。一方、実際の臨床現場では、レーシック手術のメリットとデメリットを説明した上で、患者さんの意思を尊重するという意見が最も多く見られました。副作用として、角膜への侵襲、感染、ドライアイがあること、将来白内障手術や緑内障治療で支障が出る可能性があることが挙げられており、これらを踏まえた上で手術を受けるのか考える必要がありそうです。
医療の現場
イシコメ運営事務局

友人と話をしていてレーシック手術が話題に挙がることがあるのですが、皆さんの周りではどうですか?
私も近眼でコンタクトレンズの生活をしているため、実際どうなのか気になっていました。
レーシック手術を受けた人の話を聞くと見える世界が変わった、便利だという声がある一方、お金がかかる、怖い合併症があるとも聞きます。

こんな時こそ、医師の意見を聞けるメディア、イシコメの出番ですね!
ということで、今回は、レーシック手術について眼科医200人にアンケート調査を行いました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2017年5月15日〜5月18日にかけて行われ、眼科医200名から回答を頂きました。

まずは患者さんからレーシック手術について聞かれたら、薦めるかどうか聞きました。

メリットとデメリットを説明して患者さんに決めてもらうが最多

レーシック手術
  • 50代女性 眼科 どちらでもない
    状況によります。強度近視なら質的な問題でやめた方がよいですし、老眼年齢なら完璧はないので、あまり勧められません。若い人で度数が軽度から中等度なら、矯正手段の選択肢には入るでしょう。
  • 50代男性 眼科 どちらでもない
    術後に角膜の剛性変化から屈折異常をきたした場合に、対応が難しく、また近見が難しくなる変化などのデメリットを理解させることが難しいからです。
  • 30代男性 眼科 どちらでもない
    不同視で、コンタクトはつけたくない場合などの、医学的適応がある場合には薦めますが、コンタクトレンズが以前より進歩しており、不可逆的な手術を積極的にはすすめません。
  • 40代男性 眼科 どちらでもない
    メリット・デメリットを十分に説明して納得してもらいますが、デメリットを強調することが多いです。それでも受けられると言うことならば手術を施行します。
  • 30代女性 眼科 どちらでもない
    屈折異常を矯正する治療として効果は優れていると思いますが、角膜への侵襲に伴う合併症もある為、安易にはすすめられません。

半数以上の医師が、どちらでもないを選択し、特に、メリットとデメリットを説明した上で、患者さんの意思を尊重するという意見が最も多く見られました。
ただ全体的には、メリットとデメリットを説明しつつも、デメリットの方を感じる医師のコメントが目立ちました
コンタクトレンズが進歩していることも積極的に薦めない理由のようでした。

さらに、薦めないと答えた医師の意見もくわしく見ていきましょう。

  • 40代男性 眼科 薦めない
    眼鏡やコンタクトレンズで矯正が効くのに、敢えて健常な角膜に侵襲を加えることに抵抗があります。また、術後経過で得られた屈折度数が変化したり、フラップ感染やドライアイなど、必ずしも安定した視機能予後ではないからです。
  • 60代男性 眼科 薦めない
    老視になってからの不便な人生が長いリスク、角膜が機械的に弱くなるリスク、ドライアイが増悪するリスクがあります。そして良いコンタクトも出てきました。これらを合わせて考えたらおすすめしません。
  • 60代男性 眼科 薦めない
    レーシックをおこなって具合が悪くてもやり直しができません。また健常組織を障害することはあまりすすめられません。有水晶体眼内レンズのほうが良いと考えています。
  • 30代男性 眼科 薦めない
    将来の白内障手術の眼内レンズ選択や、緑内障になったときの管理に支障をきたすからです。
  • 50代女性 眼科 薦めない
    高齢になれば白内障手術が必要となり、その際、眼内レンズ度数の選定に困るためです。
  • 50代男性 眼科 薦めない
    色々ありますが、眼圧が正確に測定できなくなるので緑内障治療に支障がでるなどが挙げられます。

このように薦めないと答えた医師のコメントでは、レーシック手術の副作用に角膜への侵襲、感染、ドライアイなどがあること、将来白内障手術で眼内レンズを選ぶときや緑内障治療に支障が出ることが、デメリットとして強いという意見のようです。
また、眼鏡やコンタクトレンズで矯正できるのに正常な角膜を傷つけてまで手術をするのはどうか?という医師の意見も見られました。

そんなレーシック手術の副作用についてもアンケートを行っています。

結果を見ていきましょう。

レーシック手術の副作用は、手術後の角膜変化、ドライアイなど

レーシック手術の副作用
  • 60代男性 眼科 術後に角膜が変形、混濁する
    手術を受けた人間が生きている以上、術後、侵襲を加えたことによる角膜自体の修復機転は避けられず、その結果、角膜屈折度の狂いは起こりうるからです。
  • 40代男性 眼科 術後に角膜が変形、混濁する
    十分に適応を選んでも角膜変形(ectasia)を発症する患者さんはいます。現在の検査だけで適応をきめてよいものかわかりません。
  • 30代男性 眼科 術後に角膜が変形、混濁する
    将来の白内障や緑内障の発症の際に適切な治療を受けられない可能性があるからです。
  • 50代女性 眼科 ドライアイになる
    歳を取れば夜間視力が落ちたり、老眼で見づらくなる(視力が落ちる)のは健常者も同じです。ドライアイも年齢的には傾向が出てくるが、症状が不快なので術後に点眼が必要になるのが面倒です。
  • 60代男性 眼科 ドライアイになる
    ドライアイになるとかなりつらいと考えられます。レーシックを実施しているある眼科教授はドライアイだからと言ってご自分では受けていないことが強く印象に残っています。
  • 40代男性 眼科 その他
    副作用ではありませんが、一度、手術をすると元の角膜の状態に戻すことができないことが懸念です。
  • 50代女性 眼科 視力が再度落ちる
    手術後、近視の進行に関しては防ぎようがなく、レーシックは何回もできるものではありません。
  • 50代男性 眼科 夜間に視力が落ちる
    夜間運転は通常想定される生活手段なので、そこに不利益が出てはいけません。

レーシック手術の副作用は、手術後の角膜変化、ドライアイなどが挙げられました。
その他、夜間に視力が落ちる、視力が落ちることもあるようでした。
「レーシックを実施しているある眼科教授はドライアイだからと言ってご自分では受けていない」という衝撃的なコメントもありましたが、世間のレーシックへの関心に比べて眼科の医師たちの冷静な様子が伺えました。

レーシック手術のデメリットについてよく検討した上で手術を受けるのか判断するのが大事そうですね。

最後に、眼科医であるご自身または家族が今後レーシック手術を受ける可能性があるか聞きました。

医師の8割はレーシック手術を受ける可能性はないと回答

レーシック手術の可能性
  • 30代女性 眼科 受ける可能性はない
    デメリットを知っていますし、眼鏡・コンタクトレンズでの矯正で視力が出るのであれば自分としては不要と思うためです。
  • 60代男性 眼科 受ける可能性はない
    コンタクトレンズ、メガネでの矯正を試みます。レーシックを施行したら不可逆的な変化がおきますから。
  • 50代男性 眼科 受ける可能性はない
    角膜が薄くなる、ドライアイになる、夜間の対向車のライトがまぶしくハレーションを起こす、などがあります。将来白内障になった時、計算できないなどより身内にはすすめません。
  • 40代男性 眼科 受ける可能性はない
    適応外(ドライアイ、そもそも近視がない)で 家族が受けるなら患者と同様の説明をします。
  • 50代男性 眼科 受ける可能性はない
    自身は50歳なので適応はありません。子供がプロゴルフ選手かアイドルになるのであれば、勧めます。
  • 40代女性 眼科 受ける可能性がある(既に受けている)
    現在コンタクトで困っていないので、受けるつもりはありませんが、家族で裸眼視力が重要な場合は受ける可能性はあると思います。
  • 50代女性 眼科 受ける可能性がある(既に受けている)
    20年ほど前に受けました。お蔭様で今でも一応裸眼生活しています。

医師の8割はレーシック手術を受ける可能性はないと回答しました。
コメントをみると、副作用を知っているため自分は受けない、メガネやコンタクトで困っていないという意見が多かったように思います。
1割強ですが、既に受けていたり、子供が希望すれば薦めるかもしれないといった意見の医師もいました。

レーシック手術は、メリット・デメリットを踏まえて判断を

本調査では、眼科医の8割は、自分または家族がレーシック手術を受ける可能性はないと回答しました。
一方、実際の臨床現場では、レーシック手術のメリットとデメリットを説明した上で、患者さんの意思を尊重するという意見が最も多く見られました。
副作用として、角膜への侵襲、感染、ドライアイがあること、将来白内障手術や緑内障治療で支障が出る可能性があることが挙げられており、これらを踏まえた上で手術を受けるのか考える必要がありそうです。

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