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花粉症と風邪の咳の違いって?咳喘息になる可能性は?医師532名に聞いてみました

花粉症の咳
本調査の結果、風邪の咳ではなく花粉症が原因の咳だと見分けるポイントとして考えられるのは、「透明でサラサラした鼻水を伴うとき」という回答が最も多く、次いで「くしゃみがひどい」、「喉の痒みを伴う」という回答が続く結果となりました。また、花粉症から咳喘息へと移行してしまった患者はどのくらいいるかという調査では、1%未満という回答がほぼ半数を占め、花粉症から咳喘息へと移行する患者さんは少ない結果となりました。
花粉症
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花粉症の咳と風邪の咳の違いをご存知ですか?
この季節、咳が出るけど、花粉症によるものなのか、風邪によるものなのかわからず、どのように対処したらよいのか悩まれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
花粉症による咳を放置していたら、咳喘息になってしまった!なんてことは避けたいですよね。

そこで今回は花粉症の咳と風邪の咳の違い、咳喘息へ移行する可能性について一般内科医、耳鼻咽喉科医、アレルギー科医532名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年3月10日〜3月13日にかけて行われ、一般内科医、耳鼻咽喉科医、アレルギー科医532名から回答を頂きました。

風邪による咳と花粉症による咳を見分けるポイントは?

風邪が原因の咳ではなく花粉症が原因の咳だと考えられるのは、どんな症状を伴うときなのでしょうか?
以下の選択肢から選んでもらい、コメントをいただきました。

  • 透明でサラサラした鼻水を伴う
  • くしゃみがひどい
  • 喉の痒みを伴う
  • 体温が平熱かあっても微熱
  • 乾いた咳が出る
  • その他

以下が結果となります。

  • 60代男性 一般内科
    風邪の咳ではなく、花粉症が原因の咳だと考えるのは透明でサラサラした鼻水を伴うときです。
  • 40代男性 一般内科 
    透明な鼻汁については、花粉症を考えます。
  • 60代男性 一般内科 
    花粉の時期に透明でサラサラした鼻水を伴います。
  • 60代男性 一般内科 
    あまり区別がつかないこともあります。
  • 40代男性 一般内科 
    風邪との鑑別は難しいです。
  • 60代男性 一般内科
    花粉症と風邪を誤診しても、投薬する場合には抗ヒスタミン薬を使うので、けっこうよくなります。風邪はほっとけばよくなりますが、花粉症はよくならないことも患者に伝えます。
  • 40代男性 一般内科
    どのみち対処療法するしかないという状況の判断をするしかないです。そもそも『風邪』って、はっきり診断する方が難しいです。
  • 60代男性 一般内科
    花粉症で咳があってもいいとは思います。アレルギー体質~咳喘息~気管支喘息のカスケードがある可能性はあります。
  • 40代女性 一般内科
    いずれも決定的な証拠にはならないので、経過やこれまでの花粉症の症状のパターンから判断しています。
  • 50代女性 一般内科
    しかし鑑別が難しいです。鼻汁の好酸球を確認まですべきですが、なかなかいたりません。
  • 40代男性 耳鼻咽喉科
    のどの痒み、乾いた咳が多いです。必ずしも鼻症状を伴うとは限りません。
  • 50代女性 一般内科
    鼻症状を伴う方はある程度診断を付けやすいですが、風邪の咳嗽とは違う感覚があります。
  • 50代男性 一般内科
    後鼻漏が原因のこともありますし、花粉本体が原因のこともあると思います。
  • 30代男性 一般内科
    くしゃみ、鼻水、鼻づまりが合併するときは、花粉症が原因の咳だと思います。

調査結果を見ると、花粉症による咳が原因と鑑別する場合は「透明でサラサラした鼻水を伴う」ときという回答が最も多い結果となりました。次いで、「くしゃみがひどい」、「喉の痒みを伴う」という回答が続きました。

コメントの中には、「風邪はほっとけば良くなるが、花粉症は良くならない」、「いずれも決定的証拠にはならないので経過やこれまでの花粉症の症状のパターンから判断する」、「喉の痒み、乾いた咳が多く、必ずしも鼻症状を伴うとは限らない」という意見もあり、「透明でサラサラした鼻水を伴う」といった意見が最も多かったものの、風邪による咳というのは断言ができず、それだけで判断するのはなかなか難しい面もあるようでした。

やはり、花粉症の症状と風邪の症状は、咳や鼻の症状も含め似ている部分が多いようです。
これまでの自身の花粉症の症状や、咳が出るまでの経過などを医師に適切に伝え、判断してもらうのがよさそうです。

花粉症から咳喘息へ移行する割合は?

ご自身の咳が花粉症によるものだとわかったら、次に心配になるのが咳喘息になってしまわないかですよね。

そこで、花粉症から咳喘息へ移行する可能性について聞いてみました。どのくらいの割合で花粉症から咳喘息に移行するのでしょうか?

咳喘息に移行する割合は?

結果をみていきましょう。

花粉症から咳喘息

  • 60代男性 一般内科 1%未満
    移行ではなく、併発と言いますか、花粉症による症状修飾が時期によってある、という感じならあります。
  • 60代男性 一般内科 1%未満
    喘息(咳喘息ではなく)もアレルギー疾患なので、花粉症と関係あるかもしれません。しかし、咳喘息に移行した例は知りません。
  • 60代男性 一般内科 1%未満
    咳喘息から喘息へ移行することはありますが、花粉症から咳喘息へ移行するというエビデンスはありません。
  • 50代男性 一般内科 1%未満
    殆ど診たことがありません。アレルギーなので喘息移行例もあるのでしょう。
  • 40代男性 一般内科 1%未満
    花粉症から咳喘息へと移行してしまった患者さんの経験がありません。
  • 40代男性 一般内科 1~5%程度
    あまりいないように思いますが、咳は風邪と思い、市販の咳止めを内服されている方もかなりいると思います。
  • 60代女性 一般内科 1~5%程度
    幾つもの医療機関を渡り歩かれる場合が多いので、全体像はつかめません。
  • 20代男性 耳鼻咽喉科 5~10%程度
    花粉症から咳喘息への移行は評価が難しく、上気道のアレルギー咳嗽なのか下気道の過敏性の亢進なのかの評価は困難です。
  • 50代女性 一般内科  10~20%程度
    花粉症から咳喘息が誘発されることがあります。
  • 70代男性 一般内科 20%以上
    重症化するともっと多いかもしれません。

集計結果から、花粉症から咳喘息へと移行してしまった患者さんの割合は、1%未満が約半数、1~5%程度が約3割、5~10%程度が残り2割を占める結果となりました。
まとめると花粉症から咳喘息へと移行する患者さんは、かなり少ないようです。
医師のコメントからは、花粉症から咳喘息へと移行した例は診たことがない方が多いことがわかります。

ただし、移行した割合が20%以上と答えた医師の中に、重症化するともっと多いかもと言った意見もあり、注意を一切しなくていいという訳ではなさそうです。
「咳は風邪と思い、市販の咳止めを内服されている方もかなりいると思う」といったコメントもあり、咳が長引く時は、ついやりがちな自己判断での咳止めの服用ではなく、しっかりと病院で診てもらう方がよさそうです。

花粉症による咳は、透明でサラサラな鼻水が伴う時

本調査の結果、「透明でサラサラした鼻水を伴うとき」、「くしゃみがひどい」、「喉の痒みを伴う」という時は花粉症が原因の咳の可能性がある、という結果となりました。
但し、花粉症が原因の咳か、風邪が原因の咳かを断定することが難しいケースも多いようなので、自身の症状の経過やこれまでの花粉症の症状も医師に伝えて判断してもらう方がよさそうです。
また、花粉症から咳喘息へと移行してしまう患者さんの割合については、少ないという結果となりました。ですが、重症化するともっと多いかもといった意見もあり、注意を一切しなくていいという訳ではなさそうです。
気温の変化もあるこの季節。咳が出だし、風邪か花粉症か迷う時やあまりにひどいときは、鼻水などの症状も合わせて医師に聞いてみてください。

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