嘔吐を伴うめまいの症状があるときはどうしたらいいの?医師550名に聞きました

嘔吐を伴うめまい
調査の結果、嘔吐を伴うめまいは症状が続く場合や症状が重いときは病院を受診すべき、との意見が最も多くみられました。また、受診すべき科は、耳鼻科、一般内科、神経内科などが上位という結果になりました。
めまい
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天井がぐるぐる回るような回転性めまい、自分がふわふわ浮いているような感覚に陥る浮動性あるいは動揺性めまい、目の前が急に暗くなったりする立ちくらみを伴うめまい…。
代表的なめまいといえば、このような症状が挙げられます。

ただでさえつらいめまいの症状に嘔吐の症状が加わると、さらに苦痛を感じますよね。
では、嘔吐を伴うめまいの症状が感じられた場合、病院を受診すべきなのでしょうか。また、受診するならばどの診療科が相応しいのでしょうか。

今回は嘔吐を伴うめまいについて、耳鼻咽喉科、脳神経外科、一般内科、神経内科医550名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年3月20日〜3月23日にかけて行われ、耳鼻咽喉科、脳神経外科、一般内科、神経内科医550名から回答を頂きました。

めまいの原因は?

めまいは一体何が原因なのでしょうか。

原因は、大きく5つに分かれます。

  1. 耳の異常
    耳の奥には内耳があり、その中の前庭に三半規管があります。その三半規管は身体の均衡を察知する役割を担っていますが、左右の耳の三半規管のバランスが悪くなった際、平衡感覚の情報が適切に処理できず混乱し、めまいを起こします。
  2. 眼の異常
    眼の異常によるめまいは多くはないですが、左右の視力が大きく異なる場合などにめまいを起こします。
  3. 首の異常
    首の異常では、首の筋肉の緊張が強い人で、左右どちらかの側の筋肉の緊張がより強い場合にめまいが起こるときがあります。
  4. 血圧の低下
    血圧があまりにも低くなってしまい、脳への血流が減り、脳が酸欠状態になってしまう場合があります。その結果、平衡中枢が適切に働かず、めまいを起こす場合があるようです。
  5. 脳の異常
    脳の病気のためにめまいが突然起こることはあまり多くはないですが、小脳や脳幹の脳卒中(脳出血か脳梗塞)による場合があります。ですが、その場合はめまいに合わせて麻痺などの症状が現れます。

参考:[30] めまいと循環器病|国立循環器病研究センター

さて、様々な原因でめまいを起こすことがあるようですが、めまいだけでなく嘔吐を伴う場合は、すぐに病院に行くべきなのでしょうか。それとも様子を見てよいのでしょうか。医師に聞いてみました。

嘔吐を伴うめまいの症状で病院を受診するべき?

嘔吐を伴うめまいを感じたら病院を受診すべきなのでしょうか。
「症状が続くようであれば受診すべき」「すぐ受診すべき」「どちらでもよい」「受診しなくてよい」の4つの質問から答えて頂きました。

図1

  • 30代男性 一般内科 症状が続くようであれば受診すべき
    めまいに嘔吐を伴うことは多いですが、神経症状や持続が長い場合は受診必要です。
  • 50代男性 一般内科 症状が続くようであれば受診すべき
    嘔吐を伴うめまいがした場合、安静で改善されればよいのですが、安静にしても改善されなければ受診すべきです。
  • 50代男性 一般内科 症状が続くようであれば受診すべき
    脳血管障害の可能性を否定すべきタイミングでの受診が重要です。意識障害を伴うなら超緊急、意識は清明だが症状の増悪傾向があればその時点で受診してください。
  • 40代男性 一般内科 症状が続くようであれば受診すべき
    めまいの8割がたは内耳性であり、内耳性のめまいの場合、5割以上の確率で嘔吐・嘔気を伴うと思います。中には、レアなケースで頭蓋内出血などの緊急性を要するめまいが含まれていることがあるので、気を付けたいと思います。
  • 50代男性 一般内科 受診すべき
    中枢性めまいの可能性もあるので受診すべきです。症状緩和のために受診すべきです。
  • 70代男性 一般内科 受診すべき
    めまいというのは違和感を覚える方も多いと思いますし、実際いろいろな病の指標になりますので受診をおすすめします。
  • 50代男性 一般内科 受診しなくてよい
    まずは、自宅で安静で大丈夫です。

嘔吐を伴うめまいで病院を受診すべきかどうかという質問に対し、ほとんどの医師が受診を勧める結果となりました。

最も多かった「症状が続くようであれば受診すべき」という回答を選んだ医師からは、「神経症状や持続が長い場合は受診必要です」や「症状の増悪傾向があればその時点で受診してください」とのコメントが寄せられました。

また「受診すべき」と回答した医師からは「いろいろな病の指標になりますので受診をおすすめします」といったコメントを頂きました。どうやら嘔吐を伴うめまいでは、めまいに関する病気だけでなく、様々な病気の可能性があるようです。

一方で「受診しなくてよい」と回答した医師からは、「まずは自宅で安静に」とのアドバイスも。しかし、嘔吐が伴うめまいの症状を感じて症状がひどい場合や長続きする場合は病院を受診することをおすすめいたします。

受診するならどの診療科?

最後に、嘔吐を伴うめまいで受診すべき診療科を聞きました。

図2

  • 50代男性 一般内科 耳鼻咽喉科
    まずは耳鼻科で診てもらえるとすごく助かります。違ったらすぐに神経内科か脳外科へ相談してもらうのが患者様にとってベストと思います。
  • 30代男性 一般内科 耳鼻咽喉科
    耳鼻咽喉科が適していると思います。
  • 60代男性  一般内科 一般内科
    一般内科から耳鼻科や脳外科に。
  • 50代男性 一般内科 神経内科
    緊急性のある脳出血などを除外するためにまず脳神経外科を受診するのが妥当だと考えます。
  • 50代男性 一般内科 神経内科
    神経内科で緊急性のある疾患を除外してから、的確な科にコンサルトできればいいのではないかと思います。
  • 50代女性 総合診療 脳神経外科
    脳外科的に問題なければ耳鼻科受診です。

調査の結果、「耳鼻咽喉科」「一般内科」「神経内科」の3つの回答が多いという結果になりました。
医師からは「まずは耳鼻科で診てもらい、違ったらすぐに神経内科か脳外科へ相談してもらうのが患者様にとってベスト」という意見や「脳外科的に問題なければ耳鼻科受診です。」「一般内科から耳鼻科や脳外科に。」というコメントが寄せられました。

このことから、基本は耳鼻科、一般内科などを受診し、重ければ神経内科や脳神経外科などの受診も視野に入れることが望ましいといえそうですね。

症状が深刻化する前に一度受診を

今回は嘔吐を伴うめまいの原因から、病院を受診すべきかどうかやどの診療科を受診すべきかどうかなどを調査しました。
多くの医師が、症状が続く場合や、重症化したときは受診すべきだとの見解がみられました。一方で、症状が長く続かない場合や症状が軽い場合、しばらく様子を見てから受診をしてもいいとの意見もあるため、受診するタイミングは明確とは言えません。
また、受診する際には、適した科目としては、耳鼻咽喉科、一般内科でまず診てもらい、症状が重ければ神経内科、脳神経外科などの受診も視野に入れるのがよさそうです。
しかしながら、大きな病が潜んでいる可能性も充分に考えられるため、重症化する前になるべく早期段階で受診をおすすめします。

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