花粉症による肌荒れの原因や対処法を皮膚科医195名に聞いてみました

花粉の肌荒れ
花粉症による肌荒れの主な原因は「花粉による免疫の過剰反応」や「マスクやティッシュによる摩擦」ということがわかりました。花粉による免疫の過剰反応は全身に現れることがあり、かゆみを伴います。特に顔は花粉の付着が多いために症状が現れやすいようです。またアトピー体質の方はこの時期に症状が悪化することが多いと指摘されています。これらの症状には「ステロイドなどを使用する」や「ワセリンなどで保湿する」ことが適切な対処法として勧められており、肌荒れが悪化してしまう前に適切に対処していくことが大切そうです。
花粉症
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一般的に花粉症による症状で多いとされているのはくしゃみや鼻水、目のかゆみや充血が挙げられると思います。
春になり花粉症の季節になるとくしゃみや鼻水が止まらない、目のかゆみが我慢できないと感じる方は多いのではないでしょうか。
しかし花粉症の症状ではこれらの症状加えて、肌荒れに頭を悩ませている方もいるようです。
この花粉症による肌荒れはどのように生じるのでしょうか。
また、どのように対処すべきなのでしょうか。

そこで今回は、花粉症によって生じる肌荒れの原因とその対処法を皮膚科医195名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年3月10日〜3月13日にかけて行われ皮膚科医計195名から回答を頂きました。

まずは肌荒れが引き起こされる原因について、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。

花粉症による肌荒れは免疫の過剰反応が最も大きな原因

図1

  • 40代女性 皮膚科 花粉による免疫の過剰反応
    全身の免疫反応、顔が特に花粉にさらされ一番症状が強いと思います。マスク以外のところも荒れます。全身の肌が痒くなります。
  • 40代女性 皮膚科 花粉による免疫の過剰反応
    花粉が皮膚に付着することにより、物理的な刺激と、免疫反応がおこると考えています。
  • 40代女性 皮膚科 花粉による免疫の過剰反応
    特に鼻症状や眼症状がなくても眼囲や口囲中心に皮疹が出現するのに、たびたび遭遇します。特にアトピー性皮膚炎の患者に多いです。
  • 40代男性 皮膚科 花粉による免疫の過剰反応
    花粉症を併発しているアトピー性皮膚炎の患者さんは、花粉症の時期にアトピーも悪化することが多いです。
  • 60代男性 一般内科 皮膚科 花粉による過剰反応
    花粉症で皮膚症状の出る人は、かなり少ないですが、毎年、季節性にでるので花粉症が原因と診断をしています。
  • 30代男性 皮膚科 花粉症による免疫の過剰反応
    花粉によるアレルギーで接触性皮膚炎を起こすと考えます。
  • 50代男性 皮膚科 マスクやティッシュによる摩擦
    花粉の皮膚への付着による皮膚炎も確かにありますが、マスクなどの接触刺激による肌荒れの方が多いように思います。
  • 50代男性 皮膚科 マスクやティッシュによる摩擦
    眼瞼周囲を掻く事やティッシュで鼻を思いっきり噛む事などで、皮膚が荒れてしまい、花粉が傷口にはまり込んで、各種アレルギーを起こすものだと思っていました。
  • 40代女性 皮膚科 乾燥
    乾燥による皮膚バリア機能が障害され、アレルゲンが経皮侵入するものと思います。
  • 60代男性 皮膚科 その他
    頻繁な鼻かみ、目をこすることが一番の増悪要因です。

花粉症により肌荒れを引き起こす最も大きな原因とは、という質問に対して「花粉による免疫の過剰反応」とした回答が最も多く、その後は「マスクやティッシュによる摩擦」「乾燥」「その他」と続きました。

医師からは「全身の肌が痒くなります」といったコメントに加え「顔が特に花粉にさらされ一番症状が強いと思います」というような意見を頂きました。
どうやら花粉症のシーズンだと肌荒れが全身に生じてかゆみを伴うようになる人もいるようです。また、特に露出しやすい顔は花粉にさらされることが多く肌荒れの症状が強いとのことでした。

さらにコメントでは、「花粉が皮膚に付着することにより、物理的な刺激と、免疫反応がおこると考えています」といったように、花粉症による肌荒れには花粉が付着することによって生じる物理的な刺激と免疫反応の両面で影響しているようです。
これに加えて、アトピー性皮膚炎を持つ患者さんはこの時期に症状が悪化することが多いと指摘されています。

二番目に多かった回答の「マスクやティッシュによる摩擦」については、「マスクなどの接触刺激による肌荒れの方が多いように思う」といったコメントに加え、「皮膚が荒れてしまい、花粉が傷口にはまり込んで、各種アレルギーを起こすもの」というようなコメントを頂きました。
マスクやティッシュによる摩擦で直接的に生じる肌荒れに加えて、荒れてしまった皮膚から花粉が侵入してアレルギー反応などを引き起こしてしまうといった要因もあるようです。

それでは、こうした要因によって生じてしまった肌荒れへの対処はどのように行えばよいのでしょうか。
適切な対処法について聞いてみました。

花粉による肌荒れには塗り薬による対処が効果的

「花粉によって肌荒れをしてしまった場合、どのような対処をするのがいいと思いますか」という質問に対し、次の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • ステロイドなど薬を使用する
  • ワセリンなどで保湿する
  • 痒くても肌をこすらない
  • よく洗顔をする
  • 食事や睡眠を十分にとる
  • その他

以下が結果となります。

  • 40代女性 皮膚科
    洗顔は外出前と帰宅直後の2回程度。ワセリンによる花粉暴露の保護。症状あればステロイド外用薬を早めに使用し、眼を掻破(そうは)するのを予防します。
  • 60代男性 形成外科 皮膚科
    顔面に付着した花粉を除去するのが先決です。その後生じた湿疹にはステロイド外用薬を塗布します。
  • 60代女性 アレルギー科 皮膚科
    ステロイド外用による治療を行いつつ、保湿によるバリア機能回復も行うことが必要です。
  • 40代男性 皮膚科
    手元にステロイドがあれば、洗顔後塗布。日頃から帰宅後は洗顔を励行。保湿は十分に。
  • 60代女性 皮膚科
    湿疹皮膚炎があればステロイドで炎症をおさえつつ、保湿を。
  • 30代女性 皮膚科
    なるべく刺激を避け、保湿行い、ステロイド剤やプロトピックなどの抗炎症作用のある薬剤を患部に塗布、抗アレルギー薬内服も併用すすめます。
  • 50代男性 皮膚科
    花粉が皮膚に付着するために生じると考えるので、洗顔が大切だと思います。肌荒れと言っても実際には皮膚炎なので、必要であればステロイド軟膏は必要と考えます。
  • 40代男性 皮膚科
    こすれば乾燥が進みます。
  • 50代女性 一般内科 皮膚科
    女性の場合は、必ず化粧をするよう指導しています。ワセリンも、精製ワセリンである、サンホワイトを(保険は利かないが)すすめています。
  • 70代男性 皮膚科
    かゆいときは冷たいもので冷やすといいですね。

花粉による肌荒れに対して効果的である対処法として、最も多く医師の支持を得たのは「ステロイドなどの薬を使用する」で、その後は「ワセリンなどで保湿する」や「痒くても肌をこすらない」「よく洗顔をする」が続きました。

医師からのコメントでは、「症状あればステロイド外用薬を早めに使用」といったコメントや「湿疹皮膚炎があればステロイドで炎症をおさえつつ、保湿を」というようなコメントを頂きました。
ワセリンなどで保湿をして肌荒れが起きないように肌の状態をたもちつつ、湿疹や皮膚炎ができた場合などはステロイドで炎症を抑えるのが有効的なようです。
また、かゆみを伴う肌荒れの場合でも、一度かいてしまうと乾燥が進んでしまうため症状が悪化してしまうそうです。
「かゆいときは冷たいもので冷やすといいですね」という医師からのコメントもあるように、痒くてもこすらず、むしろ冷やしたほうがよいかもしれませんね。
なかには、花粉を落とすための洗顔を強調した医師のコメントもありました。

花粉から体を守って肌荒れの改善を

花粉症による肌荒れの原因では「花粉による免疫の過剰反応」や「マスクやティッシュによる摩擦」が多くの医師から指摘されました。
免疫の過剰反応は全身に現れ、かゆみを伴うことがあるようですが、特に花粉に対しては、露出しやすい顔に症状が出やすいそうです。
さらに効果的な対処法として医師から示されたのは「ステロイドなどを使用する」や「ワセリンなどで保湿する」でした。
ワセリンなどで保湿して肌を良い状態に維持し、症状が出てしまったらステロイドを使用することがよさそうです。
とくに女性の場合、肌荒れがひどくて痕に残ってしまったりすると困りますよね。春に多い肌荒れ、原因や対処法を知って肌を良い状態に保ちましょう。

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