花粉症で発熱する?その対処法とは?医師546名に聞いてみました

花粉症による発熱
花粉症による発熱の原因は、「鼻の炎症」と「免疫の過剰反応」との回答が約7割を占めました。しかし、重症化して38℃以上の高熱に至るケースは稀なようです。対処法としては、解熱剤の効果を認める回答が7割を超えました。それに加え、できるだけ花粉に触れないようにするなど根本となる花粉症対策が大事なようです。
花粉症
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花粉症では、鼻水や目のかゆみに苦しんでいる方が多いですが、なかには発熱してしまう人もいるようです。
しかし、本当に花粉症が原因なのでしょうか。それとも他の原因があるのでしょうか。
また、花粉症が原因で発熱した場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。

そこで今回は花粉症と熱の原因と対処法について、一般内科、耳鼻咽喉科、アレルギー科の医師計546人に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年3月17日〜3月20日にかけて行われ、一般内科、耳鼻咽喉科、一般内科、耳鼻咽喉科、アレルギー科の医師計546名から回答を頂きました。

花粉症により熱がでるのは、鼻の炎症などが原因

図1

  • 60代男性 アレルギー科医 一般内科医 鼻の炎症
    微熱なら花粉症そのものによる炎症、高熱なら花粉症のため上気道感染症に罹患したものと考えます。
  • 50代男性 アレルギー科医 一般内科医 鼻の炎症
    純粋な花粉症では生じにくいと思いますが、あるとすれば鼻炎の悪化かもしれません。
  • 50代男性 一般内科医 循環器内科医 鼻の炎症
    鼻をすすっているうちに副鼻腔炎を併発している症例は結構あります
  • 40代女性 一般内科医 花粉の抗原を風邪ウイルスの抗原と同じと身体が判断したため
    激しい抗原抗体反応だと思います。
  • 60代男性 アレルギー科医 一般内科医 花粉の抗原を風邪ウイルスの抗原と同じと身体が判断したため
    体の過剰反応でしょう
  • 50代男性 一般内科医 花粉の抗原を風邪ウイルスの抗原と同じと身体が判断したため
    花粉が体内の免疫系に影響して微熱が出る可能性を考えます。
  • 50代男性 一般内科医 花粉の抗原を風邪ウイルスの抗原と同じと身体が判断したため
    一般的にアレルギー疾患は発熱がないことが鑑別点なので、身体の免疫応答が花粉の抗原を風邪ウイルスの抗原と同じとみなしたことで発熱につながると思います。
  • 40代男性 一般内科医 身体の免疫力の低下
    花粉症のみで発熱すると考えられません。
  • 50代男性 耳鼻咽喉科医 その他
    鼻のみのアレルギー性反応では、熱は出ないですが、咽頭、喉頭、皮膚、広範囲のアレルギー性反応では、多少の発熱はありかと思います。

調査によると、花粉症による発熱の原因は「鼻の炎症」、「免疫の過剰反応」の二択が合計で約7割を占める結果となりました。

医師のコメントでは、「微熱なら花粉症そのものによる炎症」「鼻炎の悪化かもしれません」といった花粉症から鼻の炎症が強くなって発熱する可能性が挙げられていました。
また、「体の過剰反応でしょう」「激しい抗原抗体反応」など花粉症によって体の免疫が過剰に反応して発熱するという医師の意見もありました。
どちらにせよ、花粉症による発熱は、花粉症による症状が深刻化した延長線上が多いようでした。

一方で、ほかの医師からは「そのような経験はありません。」「花粉症による発熱はないのではないでしょうか。」といった意見も多かったため、医療現場においても稀なケースのようです。

では、さらに重症化して高熱を出してしまうということはあるのでしょうか。医師546名に聞いてみました。

花粉症により高熱をだすことはほとんどない

図2

  • 60代男性 一般内科医 小児科医 ほとんどない
    別の発熱原因を考慮が必要と思います。
  • 50代男性 一般内科医 消化器内科医 ほとんどない
    混合感染を疑います。
  • 50代男性 一般内科医 循環器内科医 ほとんどない
    高熱が出ることは花粉症のみでは考えられません。
  • 50代男性 一般内科医 リウマチ内科医 ほとんどない
    37℃前後しか上がらないと思います。38度なら副鼻腔炎などの病気と思います。
  • 40代女性 一般内科医 小児科医 ときどきある
    他の原因がない方が時々あります。
  • 60代男性 耳鼻咽喉科医 ときどきある
    ほとんど副鼻腔炎を合併しています。
  • 50代男性 一般内科医 循環器内科医 ときどきある
    花粉症の患者さんが38℃以上の高熱を出すことはときどきあります。
  • 60代男性 一般内科医 あまりない
    風邪などを合併すればあると思いますがあまりないです。
  • 50代男性 一般内科医 あまりない
    重度の感染性副鼻腔炎が併発したと考えます。

「花粉症により38℃以上の高熱を出すことがあるか」という質問に対し、「ほとんどない」、「あまりない」が合わせて8割以上を占めました。
花粉症による発熱は珍しいとのことでしたが、高熱に関してはさらに稀なケースのようです。

万が一高熱が出た際は、副鼻腔炎を指摘する声もあったことから、感染症など別の原因を疑うのがいいかもしれませんね。

それでは、発熱の症状が出た場合、解熱剤の効果はあるのでしょうか。

花粉症による熱に解熱剤は、割と効果的

図3

  • 30代女性 一般内科医 やや効果的である
    発熱に伴う辛い症状は、解熱剤で軽快します。
  • 60代男性 一般内科医 やや効果的である
    解熱効果は期待できると思います。
  • 40代男性 一般内科医 心療内科医 やや効果的である
    一時的に熱を下げることはできますが、根本治療ではないです。
  • 50代男性 一般内科医 腫瘍内科医 効果的である
    対症療法として投与すべきです。
  • 50代男性 一般内科医 神経内科医 あまり効果的ではない
    今までの経験上こうであると思われます。
  • 60代男性 一般内科医 循環器内科医 あまり効果的ではない
    花粉症の症状緩和にはなりません。
  • 50代男性 アレルギー科医 呼吸器内科医 効果的ではない
    副作用の方が強いと思われます。

花粉症による高熱への解熱剤の効果に関しては、「やや効果的である」、「効果的である」の二項目を合わせて7割以上を占めるという結果でした。

医師のコメントでは、「解熱効果は期待できると思います。」という趣旨の意見が多かったです。
一方で、「花粉症の症状緩和にはなりません。」という意見も挙げられました。

発熱が辛い場合は、解熱剤の効果は一時的に熱をおさえるものという限界を理解したうえで、適宜利用するのも一手かと思われます。

最後に、こうした花粉症による発熱は、解熱剤以外にも対処法はあるのでしょうか? 医師に聞きました。

対処法は“できるだけ花粉に触れないようにする”

図4

  • 40代男性 一般内科医 消化器内科医 できるだけ花粉に触れないよう防備する
    まず抗原隔離が必要でしょう。
  • 50代男性 一般内科医 できるだけ花粉に触れないよう防備する
    マスクなど必須にして対策していただくのがいいですね。
  • 50代男性 一般内科医 消化器内科医 できるだけ花粉に触れないよう防備する
    やはり原因から遠ざかることが大事です。
  • 60代男性 一般内科医 循環器内科医 抗ヒスタミン薬を服用する
    抗ヒスタミン薬しかないでしょうね。
  • 50代男性 アレルギー科医 一般内科医 抗ヒスタミン薬を服用する
    薬物療法が効率的だと思います。
  • 50代男性 一般内科医 循環器内科医 抗ヒスタミン薬を服用する
    花粉症により熱が出てしまったとしたら、まずはアレルギー反応を抑えるべきでしょう。
  • 50代男性 一般内科医 解熱剤を服用する
    熱の程度にもよりますが、解熱剤が無難だと考えます。
  • 50代男性 一般内科医 消化器内科医 しっかり食事と睡眠をとる
    発熱が持続するようなら、医療機関への受診を勧めます。
  • 50代男性 一般内科医 消化器内科医 しっかり食事と睡眠をとる
    体調を整えることが一番です。

花粉症による熱の対処法として、「できるだけ花粉に触れないように防備する」が最も多く支持されました。まずは花粉症の直接的な原因である花粉を遠ざけるのが近道といえそうです。
その後を「抗ヒスタミン薬を服用する」が続きました。
医師からは「花粉症により熱が出てしまったとしたら、まずはアレルギー反応を抑えるべきでしょう」とアドバイスを頂きました。
花粉に触れないようにするのと同様に、花粉症のアレルギー反応を薬で抑えていくことが大切なようです。

花粉症による発熱は稀!発熱した場合は、解熱剤の服用や花粉対策を

本調査によれば、花粉症による発熱の原因は、「鼻の炎症」、「免疫の過剰反応」が医師の支持を集めました。ただし、花粉症による発熱は医師から見ても稀有な症状のようでした。
また高熱を出してしまった場合は、花粉症というよりは感染症など合併症が原因として考えられるようです。
発熱に対しては、解熱剤の効果がある程度認められるようなので、一時的な効果という限界を理解しつつ、処方してもらうのも一つの対処法になりそうです。
解熱剤以外では、花粉症の直接的な原因に対処する必要性が強調されており、花粉症対策をしっかり行うようにしましょう!

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