血の混じった下痢は病院に行くべき?医師523名に聞いてみました

血の混じった下痢
本調査では「血が混じった下痢が出た場合、病院を受診すべきか」という質問に対し、96%もの医師が病院に行くべきと考えていることがわかりました。下痢に血が混じる症状では痔が多いとのコメントが散見されるものの、医師からは「出血性疾患」や「炎症性腸疾患」などの重篤な疾患である可能性が指摘されています。特に、腹痛や高熱、意識の低下などの随伴症状が見られる場合はすぐに診察をすべきとの意見を頂きました。もしもこのような症状が現れたときは、すぐに病院へ行くことを推奨します。
下痢
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何度もトイレに行ったり、腹痛が起きたりとつらい下痢の症状。ただでさえ苦しいときに、血が混じった便が出たら不安に感じる方もおられると思います。
そこで今回は、血が混じった下痢は病院に行くべきなのか一般内科医、消化器内科医、計523名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月1日〜4月4日にかけて行われ、一般内科医、消化器内科医、計523名から回答を頂きました。

96%の医師が「病院を受診すべき」と回答

「血が混じった下痢が出た場合、病院を受診すべきか」という質問に対し、次の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • すぐに受診すべき
  • 症状が続くようであれば受診すべき
  • どちらでもよい
  • 受診しなくてよい

以下が結果となります。

図1

今回の調査では、「すぐに受診すべき」と回答した医師が53%、「症状が続くようであれば受診すべき」と回答した医師が43%と、実に96%もの医師が受診すべきと考えていることがわかりました。

それでは、「すぐに受診すべき」と回答した医師のコメントを見ていきましょう。

血が混じった下痢は、すぐに受診すべき

  • 50代男性 一般内科 循環器内科
    血液混じり、高熱、腹痛が強いのは要注意と教えられたように思います。
  • 40代女性 消化器内科
    専門的な治療が必要な疾患が多いです。
  • 50代女性 一般内科 一般外科
    生ものを食べた後や、腹痛、発熱等感染を疑わせる症状が伴うときはすぐ受診した方がいいですが、そうでなければしばらく様子を見てもいいでしょう。また、出血の量にもよります。大量でしたら、すぐ受診すべきでしょう。
  • 50代男性 一般内科 消化器内科
    大腸に出血性疾患が存在する可能性があるためです。
  • 50代男性 アレルギー科 一般内科
    明らかな痔でないなら受診が良いと思います。
  • 50代女性 一般内科
    一番怖いのは腸管出血性大腸菌です。
  • 60代男性 一般内科
    血が混じった下痢が出た場合、悪い疾患も考慮して、病院を受診すべきだと思います。
  • 50代男性 一般内科 神経内科
    潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患の可能性もありますので、受診して相談した方が良いように思います。
  • 50代男性 消化器内科
    腸管出血性大腸菌感染等、重篤な感染症の可能性があるからです。
  • 50代男性 アレルギー科 一般内科
    対象の年齢層にもよりますが、血液成分を多分に含んだ下痢の場合に腸管壁からの出血の可能性があり、以前、虚血性大腸炎で救命できたケースもあったので原因の確認は必要と思われます。

医師からは、潰瘍性大腸炎や腸管出血性大腸菌感染などの可能性を危惧している声が多く挙がりました。下痢に血が混じることは、重篤な病のサインのようですね。

また、医師からは「生ものを食べた後や、腹痛、発熱等感染を疑わせる症状が伴うときはすぐ受診した方がいいですが、そうでなければしばらく様子を見てもいいでしょう。また、出血の量にもよります。大量でしたら、すぐ受診すべきでしょう」というコメントを頂きました。

下痢に血が混じっていることだけでなく、出血の量や腹痛などの随伴する症状がポイントとなっているようです。
ちなみに、医師のコメントで出てきた疾患は以下のように説明されています。聞いたことがなかったという方はぜひご一読ください。

潰瘍性大腸炎とは

潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜(最も内側の層)にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患です。特徴的な症状としては、下血を伴うまたは伴わない下痢とよく起こる腹痛です。病変は直腸から連続的に、そして上行性(口側)に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体に拡がります。
引用:難病情報センター

腸管出血性大腸菌感染症とは

ほとんどの大腸菌は人や動物などの大腸に住み、通常は害を与えません。しかし大腸菌の中には食中毒などの原因となるものがあり、これらを総称して病原大腸菌と呼んでいます。病原大腸菌のうち、O26・O111・O121・O128・O157などは、腸管内でベロ毒素という出血性下痢の原因となる毒素を作るため、「腸管出血性大腸菌」と呼ばれます。 この菌が体の中に入ることで「腸管出血性大腸菌感染症」という病気となります。腸管出血性大腸菌感染症は、感染力、毒性が強く子どもや高齢者を中心に死者や重症の患者が出ています。
引用:和歌山市感染症情報センター

続いて、「症状が続くようであれば受診すべき」と回答した医師のコメントを見ていきましょう。

症状が続くようであれば受診すべき

  • 60代男性 一般内科
    痔の可能性が圧倒的ですので・・・。
  • 50代男性 一般内科
    出血が続き発熱などがあれば受診をしてください。
  • 60代男性 一般内科
    一日か二日は様子を見てもいいです。
  • 40代男性 一般内科 呼吸器内科
    一過性のこともあるので少し経過をみてもいいと思います。
  • 40代男性 一般内科 呼吸器内科
    もちろん強い腹痛や血圧低下などに伴う意識低下などの重篤な症状が付随していれば、当然のごとく緊急受診するべきです。
  • 50代男性 一般内科 小児科
    若年で発熱を伴えばUC(潰瘍性大腸炎)等が、高齢でしつこく続くようならば大腸悪性腫瘍等が疑われるのでその場合は病院を受診するべきと思います。
  • 60代男性 一般内科 呼吸器内科
    多量の出血であればすぐ受診、少量なら経過観察でいいと思います。
  • 50代男性 一般内科 小児科
    腹痛が強いなら受診すべきです。
  • 50代男性 一般内科 産婦人科
    痔出血のことが多いので一過性であれば様子をみます。
  • 60代男性 一般内科 一般外科
    私は外科医でいわゆる痔をよく診ますが、このような自覚症状では痔の類が大多数を占めると思います。ただ大腸がんや大腸の炎症性疾患も当然頭に入れての経過観察が必要です。

症状が続くようであれば受診すべきと回答した医師からは、「このような自覚症状では痔の類が大多数を占めると思います」といった医師のコメントのように、痔の可能性や一過性のものである場合などが指摘されました。
下痢に血が混じることは重い病が隠れているサインですが、すべてが重篤な病とは限らないようです。
しかし出血の量や強い腹痛など、随伴する症状がある場合はすぐに受診をとの意見もあり、血の混じった下痢だけでなく、このような症状が現れたときはすぐに受診すべきのようです。

多量の出血・症状が続くようならばすぐに受診を

今回の調査では下痢に血が混じっている場合、ほとんどの医師が受診を推奨していることがわかりました。痔などの可能性が指摘されましたが、潰瘍性大腸炎や腸管出血性大腸菌感染症などの大きな病が隠れている可能性もあるとのコメントが多く、安易に考えることは禁物のようです。
また、腹痛や高熱、出血の量が多いことなどがポイントとして挙げられました。このような症状が現れている場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

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