赤、黒、緑、灰色の下痢は危険?すぐに病院を受診すべき下痢の色とは?549名の医師に聞いてみました

下痢の色
本調査によれば、すぐ病院を受診すべき下痢の色は「赤色」との回答が多い結果となりました。様子をみていい痔の可能性もあるようですが、消化管出血や悪性疾患の可能性もあることから、受診すべきと考えられているようです。しかし「黒色」「灰白色」「緑色」についても赤色同様、すぐ病院を受診すべきとのコメントが多く見受けられました。通常と違う色のときは、すぐに医師の診察を受けるようにしましょう。
下痢
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激しい腹痛が起こったり、トイレにこもりきりになったりする下痢。
ただでさえつらい症状ですが、赤みがかっていたり黒っぽかったりと、通常と違う色だと不安を覚える方もおられるのではないでしょうか。
もしかするとその下痢は、単なる胃腸炎ではなく、他の病にかかっているサインかもしれません。
今回は、「すぐに病院を受診すべき下痢の色」について一般内科医、消化器内科医549名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年3月31日〜4月2日にかけて行われ、一般内科医、消化器内科医、計549名から回答を頂きました。

赤色、黒色、灰色、緑色は赤信号。すぐに病院で受診を

まずは「すぐに病院を受診すべき下痢の色は何か」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらいコメントを頂きました。

  • 赤色
  • 黒色
  • 灰白色
  • 緑色
  • 黄色
  • その他

以下が結果となります。

  • 60代男性 一般内科
    出血を思わせるようなものはすぐに病院に受診したほうがいいと思います。
  • 60代男性 一般内科
    赤色・灰白色・緑色の場合、病院受診が望ましいです。
  • 40代男性 一般内科 感染症科
    通常の色が異なる場合、受診を勧めます。黒や赤は出血を考える必要があります。
  • 30代女性 一般内科
    出血や悪性疾患を疑うので、赤色の便は受診すべきです。
  • 30代男性 消化器内科
    胆汁排泄のない灰白色便、血便・黒色便は緊急検査の対象と考えます。
  • 60代男性 一般内科 消化器内科
    赤色、黒色は出血傾向の可能性が高いです。

今回の調査では、「赤色」が約80%と最も多く回答されました。
医師のコメントでは、「出血や悪性疾患を疑うので、赤色の便は受診すべき」といった意見が目立ちました。
どうやら赤色と黒色の下痢は出血の可能性があり、何らかの消化管の病気が疑われるようです。

また、「胆汁排泄のない灰白色便、血便・黒色便は緊急検査の対象と考えます」とのコメントや調査の結果を鑑みると、すぐに病院を受診すべき下痢の色は赤色、黒色、灰白色と言えそうです。
さらに、「通常の色が異なる場合、受診を勧めます」「赤色・灰白色・緑色の場合、病院受診が望ましい」といった声もあり、通常の色とは異なる色の場合は病院を受診した方が良さそうです。

それでは、それぞれの色の原因について詳しく見ていきましょう。
まずは、赤い下痢の原因についての医師のコメントを集めてみました。

赤い下痢の原因とは?

  • 50代男性 一般内科 呼吸器内科
    赤色は下部消化管出血を疑います。
  • 50代男性 一般内科 呼吸器内科
    赤色、黒色は消化管出血の恐れがあり消化器内科への受診を勧めます。
  • 60代男性 一般内科
    赤色は下血を考えさせ、虚血性大腸炎や大腸癌を考えます。
  • 50代男性 一般内科 消化器内科
    赤黒いのは大腸から出血が疑われます

赤い下痢の原因は、出血による血液の色のようですね。
また「赤色は下部消化管出血を疑います」とのコメントから、大腸などからの出血が疑われるようです。

さらに、「赤色は下血を考えさせ、虚血性大腸炎や大腸癌を考えます」との意見も見受けられましたが、これらはどういった疾患なのでしょうか。
2つの疾患について調べてみました。

虚血性大腸炎とは

虚血性大腸炎は壊死などが起る疾患で、急に下腹部を痛めることや、鮮血が混じった下痢が特徴のようです。
参考:虚血性腸炎|日本大腸肛門病学会 JSCP

大腸癌とは

続いて大腸癌は、大腸に発生する癌で、早期の段階では自覚症状はないものの、血便、下痢や便秘を繰り返すなどの症状を起こすことがあるもののようです。
参考:大腸がん[国立がん研究センター がん情報サービス]

どちらも赤い下痢の原因と当てはまりそうですね。
つまり、赤い下痢が出た場合はこれら疾患の可能性もあるため、病院を受診した方が良いということでした。

続いて他の色も見ていきましょう。

黒色の下痢の原因とは?

  • 60代男性 一般内科
    黒色便は出血性胃潰瘍を考えさせます。
  • 30代男性 一般内科 消化器内科
    黒色は上部消化管出血の可能性があります。
  • 60代男性 一般内科
    鮮血便、黒色便は緊急度が高いです。
  • 30代男性 一般内科 精神科
    赤色や黒色は受診すべきです。

黒い下痢の原因は、赤い下痢と同様、出血による血液の色のようです。
ただし黒色の場合は、「上部消化管出血」と述べられていることから、赤い下痢の下部消化管(主に大腸)の出血と違い、上部消化管(主に胃、十二指腸)の出血だそうです。
また、「黒色便は出血性胃潰瘍を考えさせます」との意見があり、出血性胃潰瘍の可能性もあるようです。

まとめると、上記の疾患の可能性と「鮮血便、黒色便は緊急度が高い」「赤色や黒色は受診すべき」との医師のコメントから、黒色の下痢についても早めに病院を受診した方が良いと言えます。

灰白色の下痢の原因とは?

  • 40代男性 一般内科 腫瘍内科
    灰白色は肝臓になんらかの障害があることが多いです。
  • 50代男性 一般内科 消化器内科
    赤黒いのは大腸から、黒いのは胃十二指腸からの出血、白っぽいのは閉塞性黄疸が疑われます。
  • 30代男性 一般内科 消化器内科
    黒色は上部消化管出血、灰白色は閉塞性黄疸の可能性があるためです。
  • 60代男性 一般内科 循環器内科
    灰白色はすぐに病院を受診すべきです。

下痢が灰白色の原因は、医師のコメントを見ると「肝臓になんらかの障害があることが多い」ようですね。
また、「灰白色は閉塞性黄疸の可能性がある」とした意見が見られました。

閉塞性黄疸については、以下のように説明がされています。

閉塞性黄疸とは

閉塞性黄疸とは、何らかの原因により胆管が詰まってしまい、本来腸の中に排出される胆汁が血液の中に逆流して起こることのようです。また、胆汁が腸に流れなくなることで、便の色が白っぽくなるようでした。
参考:公立学校共済組合 関東中央病院

医師のコメントにもある通り、白色の下痢の場合も病院を受診すべきもののようです。

緑色の下痢の原因とは?

  • 40代女性 一般内科 小児科
    緑色便は胆汁を含んでおり、悪いものを考えます。
  • 60代男性 一般内科
    赤色・灰白色・緑色の場合、病院受診が望ましいです。

緑色の下痢は、胆汁を含んでいるそうです。
緑色の下痢で疑われる疾患についての医師の意見は見受けられませんでしたが、上記コメントにある通り、緑色の場合も病院を受診が望ましいようです。

黄色の下痢の原因とは?

  • 50代男性 一般内科 循環器内科
    黄色の便はよいですが、それ以外の色は注意します。
  • 60代男性 一般内科 循環器内科
    とにかく、黄色以外の色の排便があったら、受診必要です。

医師のコメントでは黄色の下痢について、赤色や黒色のときのような原因に関する言及や疾患の可能性も見られませんでした。
黄色以外の色の排便であれば対応が必要、と考えておけばよさそうです。

赤色、黒色、灰白色、緑色の下痢の場合は病院を受診すべき

今回は、すぐに病院を受診すべき下痢の色について調査を行いました。
本調査によれば、すぐに病院を受診すべき下痢の色は、「赤色」が最も多くの回答を集めました。
しかし、医師のコメントでは「黒色」「灰白色」「緑色」に関しても病院を受診すべきとのコメントが多く見らました。
いつもと違う下痢の色がみられたらびっくりするかと思います。それを放置せず、赤色だけでなくても、通常と違う色をしているときは病院を受診することを推奨します。

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