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下痢と悪寒、両方の症状を感じる原因は?医師551名に聞きました

下痢と悪寒
今回の調査では「下痢と悪寒の両方を伴う病気で多いものは?」という質問に対し、「感染性胃腸炎」が最も多く回答されました。次いで「インフルエンザ」や「急性上気道炎」が回答される結果となりました。しかし医師のコメントにもあるように、感染性胃腸炎だけでなくその他の病気の可能性も考えられます。しっかりと対処するためにも、ひどい下痢と悪寒が現れた場合は医療機関を受診することを推奨します。
下痢
イシコメ運営事務局 イシコメ運営事務局

下痢の症状だけでなく、悪寒も伴う症状を感じるととてもつらいですよね。原因もわからないとなるとさらに不安になってしまうかと思います。
ではそんな下痢と悪寒、両方の症状が現れる原因として考えられるものは一体何なのでしょうか。
また、症状を感じた時の対処法はどんなものがあるのでしょうか。その予防法も気になるところです。
そこで今回は、「下痢と悪寒の両方を伴う病気で多いもの」を医師551名に聞き、対処法、予防法も調べてみました!

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月2日〜4月5日にかけて行われ、内科医、耳鼻咽喉科医、アレルギー科医、計551名から回答を頂きました。

下痢と悪寒を伴う病気で一番多いものは?

「下痢と悪寒の両方を伴う病気で多いものは?」という質問に対し、次の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 感染症胃腸炎
  • インフルエンザ
  • 急性上気道炎
  • 過敏性腸症候群
  • 偽膜性腸炎
  • アレルギー性腸炎
  • 虫垂炎

以下が結果となります。

図1

  • 50代女性 一般内科 
    下痢を伴っていると感染性胃腸炎が圧倒的に他より多いです。
  • 50代男性 一般内科 小児科
    悪寒と下痢の両方の症状を伴う患者の疾患で多いものは感染性胃腸炎だと思います。
  • 40代男性 一般内科
    発熱を伴う胃腸炎が多いのではないかと思います。
  • 50代男性 一般内科 一般外科
    虫垂炎を含む、感染性腸炎を考えます。
  • 50代男性 一般内科 神経内科
    頻度的には感染性胃腸炎が多いように思います。B型インフルで消化器症状を伴う場合にもあります。
  • 50代男性 一般内科 循環器内科
    下痢症状を伴うインフルエンザが一番多いように思います。
  • 50代男性 一般内科
    最近ではインフルエンザが多いです。
  • 50代男性 一般内科 皮膚科
    感染性胃腸炎、インフルエンザ、上気道炎の順だと思います。
  • 60代男性 一般内科 消化器内科
    上気道炎で胃腸炎を合併している場合などが考えられます。
  • 50代男性 一般内科 脳神経外科
    上気道症状のほうが強いときには上気道炎、消化器症状が強いときには感染性腸炎を疑います。
  • 60代男性 一般内科 代謝・内分泌科
    悪寒を伴うのは基本的に感染症だと思います。
  • 50代男性 一般内科 家庭医療
    これらの症状は入り口に過ぎないかもしれません。慎重に診察すべきだと思います。
  • 70代男性 一般内科 神経内科
    腸炎と上気道炎の両方を考えます。そして鑑別をすすめます。病歴にも要注意ですね。

医師からは「下痢を伴っていると感染性胃腸炎が圧倒的に他より多いです。」や「発熱を伴う胃腸炎が多いのではないか」などのコメントを頂きました。
その言葉の通り、本調査では「感染性胃腸炎」と回答する医師が最も多い結果でした。
続いて「インフルエンザ」「急性上気道炎」の順で回答されました。

また、「急性上気道炎」と回答した医師からは、「上気道炎で胃腸炎を合併している場合などが考えられます。」というコメントや「上気道症状のほうが強いときには上気道炎、消化器症状が強いときには感染性腸炎を疑います。」という意見が寄せられました。

つまり、下痢と悪寒が伴う場合は、一つの疾患だけを疑うのではなく合併症なども疑う必要もある、ということがわかります。そのため、症状だけで自己判断をすることは難しい場合もありそうです。

さて、医師の回答として多かった感染性胃腸炎と急性上気道炎とはどのような疾患なのでしょうか。

感染性胃腸炎とは

感染性腸炎とは、微生物(細菌・ウイルス・原虫など)の経口感染によって起こり、下痢や悪心、嘔吐、腹痛、発熱などの症状を来す疾患群

引用:感染性腸炎 |今日の臨床サポート

急性上気道炎(急性気管支炎・急性細気管支炎)とは

急性気管支炎・急性細気管支炎とは、気道感染による気管支の炎症である。急性気管支炎や急性細気管支炎の多くはウイルス感染であり、周囲に同症状の患者がいることがあり、問診で接触歴を確認する必要がある

引用:急性気管支炎・急性細気管支炎 |今日の臨床サポート

悪寒を伴う下痢でひどい場合は、なにが原因かを確かめるためにもはやめに病院へ行くことをおすすめします。

感染性胃腸炎はどう対処するべき?

悪寒を伴った下痢で、最も多い病気と回答された「感染性胃腸炎」。もしも感染性胃腸炎を患っている可能性が高い場合、どのように対処すればいいのでしょうか。

東京都感染症情報センターでは以下のように説明されています。

特別な治療法は無く、症状に応じた対症療法が行われます。乳幼児や高齢者では下痢等による脱水症状を生じることがありますので早めに医療機関を受診することが大切です。特に高齢者は、誤嚥(おう吐物が気管に入る)により肺炎を起こすことがあるため、体調の変化に注意しましょう。おう吐の症状がおさまったら少しずつ水分を補給し、安静に努め、回復期には消化しやすい食事をとるよう心がけましょう。
引用:東京都感染症情報センター 感染性胃腸炎 

どうやら感染性胃腸炎では、下痢による脱水などが起きる可能性もあるようです。そのため、ひどい場合は速やかに医療機関を受診することが望ましいようですね。

また、脱水症状を引き起こさないよう水分補給をしっかりと行い、安静にすることが大切なようです。消化に良い食事も効果的とあり、胃の負担にならない食品を食べることをおすすめします。

感染性胃腸炎を予防するには?

脱水の心配などもされる「感染性胃腸炎」ですが、予防はできるのでしょうか。
東京都感染症情報センターでは、以下のように記載されていました。

トイレの後や、調理・食事の前には、石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
便やおう吐物を処理*する時は、使い捨て手袋、マスク、エプロンを着用し、処理後は石けんと流水で十分に手を洗いましょう。カキなどの二枚貝を調理するときは、中心部まで十分に加熱しましょう。
引用:東京都感染症情報センター 感染性胃腸炎

風邪予防の基本ともいえる「手洗い・うがい」は、感染性胃腸炎でも予防に有効なようです。小さなことではありますが、日常生活から心がけることで予防効果が期待できます。手を洗う際は水だけでなく、石鹸を使ってしっかりと洗うようにしましょう。

また、カキなどの二枚貝を食す際は加熱処理することが大切なようです。食品だけでなく、まないたや包丁を熱湯で加熱することにより、予防効果があるようです。

参考:横浜市 健康福祉局 感染性胃腸炎(ノロウイルスなど)について

このように、下痢や嘔吐の症状を予防するには日常から菌やウイルスを寄せ付けない環境づくり、注意が大切です。
小さなことの積み重ねによって症状の発症は防ぎますので、外出後や食事前は手洗いうがいをきちんと行うことはもちろん、口にするものには注意を十分に払いましょう。

下痢と悪寒を感じ、症状がひどい場合は受診を

「下痢と悪寒の両方を伴う病気で多いものは」という質問に対し、感染性胃腸炎が最も多く回答されました。
感染性胃腸炎は特別な治療がなく、症状によって対処療法を行うようです。

また、感染性胃腸炎にかからないためには、日常から手洗いうがいを心がけるとともに、食品の調理法などにも気を配るなどが予防として効果的なようでした。
しかし、悪寒を伴う下痢だからといってすべてが感染性胃腸炎とは限りません。症状がひどい場合は、症状の原因を突き止めるためにも、医師の診察を受けることを推奨します。

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