腹痛のない下痢、続くなら病院へ行くべき?523名の医師に聞いてみました

腹痛のない下痢
本調査によれば、腹痛を伴わない下痢が一週間以上続く場合、病院を受診すべきと答えた医師が全体の9割でした。また、腹痛を伴わない下痢の原因は「過敏性症候群」「ストレス」が多く支持を集め、医師のコメントからは、一週間も下痢症状が続く場合は、脱水や感染症、感染症以外の疾患が考えられるため受診すべきとのことでした。
下痢
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腹痛を伴わない下痢を起こしたことはありますか?
インターネットで調べてみると、下痢には腹痛を伴う場合と伴わない場合があるようです。
腹痛などの随伴症状がなければ様子を見る方もいると思いますが、あまり症状が長く続くと不安に感じる方もいると思います。

そこで今回は、腹痛を伴わない下痢について一般内科医、消化器内科医の計523名の医師に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月1日〜4月4日にかけて行われ、一般内科医、消化器内科医の計523名から回答を頂きました。

医師の9割が「病院を受診すべき」と回答

まずは「腹痛を伴わない下痢が一週間以上続く場合、病院を受診すべきか」について医師に聞いてみました。

図1

  • 50代男性 一般内科 症状が続くようであれば受診すべき
    過敏性腸炎や下痢をしやすいものの摂取のし過ぎのこともあるので、経過を多少は見ることが可能と考えられます。
  • 60代男性 一般内科 症状が続くようであれば受診すべき
    炎症性腸疾患などは多くの場合だと痛みを伴うことが多いので、痛みがない場合は急がないで良いですが、続くなら受診すべきです。
  • 50代男性 一般内科 症状が続くようであれば受診すべき
    特に高齢者では体調変化をきたす原因になるので受診するべきです。
  • 50代男性 消化器内科 症状が続くようであれば受診すべき
    一週間は異常だと思います。感染症や感染症以外も考えるべきです。
  • 40代男性 一般内科 症状が続くようであれば受診すべき
    日常生活に支障が出たり、軽度の低栄養状態になってきたりしたら受診が必要だと思います。
  • 50代男性 一般内科 症状が続くようであれば受診すべき
    脱水が問題なので、排尿できていれば様子を見ます。
  • 50代男性 一般内科 消化器内科 すぐ受診すべき
    今までどうもなくて急に起こったのなら、大腸がんの可能性もあるのでなるべく早い方が良いと思います。
  • 60代男性 一般内科 消化器内科 すぐ受診すべき
    1週間以上続く場合は脱水等も心配されるので、医療機関を受診すべきです。
  • 40代男性 一般内科 どちらでもよい
    どの程度の下痢かによるので、一概に言えません。体力を消耗しているようなら受診すべきでしょう。
  • 30代男性 一般内科 受診しなくてよい
    非特異的な症状なので経過観察で十分です。

「腹痛を伴わない下痢が一週間以上続く場合、病院を受診すべきか」という質問に対し、全体の7割の医師が「症状が続くようであれば受診すべき」と答え、2割が「すぐ受診すべき」との回答を示しました。
以上から、ほとんどの医師が受診をすべきと考えていることがわかります。

医師のコメントでは、下痢を起こしやすい食品を摂取しすぎているときや、排尿ができているといった場合は、経過を見てもよいとの意見が見受けられました。

しかし、一週間も続く場合は脱水や感染症、または感染症以外の疾患が考えられるため受診すべきという医師からの指摘を頂いています。
特に、高齢者の場合は体調変化をきたす原因になるとのコメントもあり、特に注意が必要なようでした。

まとめると、腹痛を伴わない下痢の症状が一週間以上続くようであれば病院を受診した方が良いと言えそうです。

さて、できれば起きてほしくない下痢症状ですが、そもそも腹痛を伴わない下痢の原因とはいったい何なのでしょうか。こちらも医師に質問してみました。

主な原因は「過敏性症候群」「ストレス」

「腹痛を伴わない下痢の原因として多いものは何ですか」という質問に対し、次の選択肢から選び、コメントを頂きました。

  • 食物アレルギー
  • 食中毒
  • 高浸透圧食品
  • 乳糖
  • ストレス
  • 炎症性腸疾患
  • 細菌性腸炎
  • ウイルス性腸炎
  • 過敏性腸症候群
  • その他

以下が結果となります。

  • 50代男性 一般内科 消化器内科
    過敏性症候群などの自立神経障害を疑います。
  • 70代男性 一般内科 
    ストレスによるもの、過敏性腸症候群が多いです。
  • 60代男性 一般内科 
    ストレス性のものが意外と多いです。アレルギーも最近よく見るようになりました。
  • 20代男性 一般内科
    ストレスやウイルス性腸炎、過敏性腸症候群が多い印象です。
  • 60代男性 一般内科
    食品が原因のものや、ストレスが原因であることが多いと思います。
  • 60代男性 一般内科 
    経験的には、まず何らかの理由で下痢があり、元の疾患は落ち着いていても、便の柔らかさが続くというパターンが多いと思います。例えば、ウイルス性腸炎になって、もう治っているはずだけど、軟便が続く場合(腹痛はなし)。
  • 60代男性 一般内科
    一過性の下痢で多いのは食べ過ぎ飲み過ぎではないでしょうか。あとは乳製品の摂りすぎ、下剤による下痢などが多いと思います。
  • 30代男性 一般内科
    精密検査でも大きな異常はなく、ストレスなどの診断になることも多いです。
  • 50代男性 一般内科 消化器内科
    食事と自律神経の状態が原因のことが多い印象です。
  • 50代男性 一般内科 
    若年層は過敏性腸症候群がほとんどですが、高齢者の場合は経過を見て原因を追究する必要が出てきます。
  • 60代男性 一般内科
    一概には言えませんが痛みを伴わない下痢は、緊急性は低いものの注意をしてフォローすべきです。
  • 60代男性 一般内科 消化器内科
    アルコール飲酒等が原因となっている人が多いと思います。

調査の結果では「過敏性腸症候群」最も多く、僅差で「ストレス」が続き、他の選択肢と大きく差をつける結果となりました。

医師のコメントを見ても「過敏性腸症候群やストレスが多い」といったものが目立ちました。なかには、「若年層は過敏性腸症候群がほとんどですが、高齢者の場合は経過を見て原因を追究する必要が出てきます」と述べた医師もおり、前問と同様、高齢者の場合は特に注意が必要そうです。

ちなみに、医師の回答が最も多かった「過敏性腸症候群」については、以下のサイトではこのように説明されていました。ご存知ない方は参考にしてみてください。

過敏性腸症候群とは、主として大腸の運動、知覚および分泌機能の異常で起こる疾患である。腸管自体に通常の臨床検査にて検出できる器質的疾患によらず、慢性の腹痛と下痢や便秘などの症状が持続する。
引用:過敏性腸症候群 | 今日の臨床サポート - 診断・処方・エビデンス -

 

また、医師のコメントからは、食品自体が原因の場合や、食べすぎ、飲みすぎなどによっても腹痛を伴わない下痢が起こることはあるようでした。さらに、乳製品の摂りすぎやアルコール飲料、下剤なども原因になるようです。

牛乳や冷たい飲み物などによってお腹を下す話をよく聞く方もいらっしゃるのではないでしょうか。このような話はあながち間違いではないのかもしれませんね。

腹痛を伴わない下痢が続く場合、病院へ受診を

本調査によれば、腹痛を伴わない下痢が一週間以上続く場合は病院を受診すべきなようです。
下痢をしやすいものを摂取しすぎているときや、排尿ができているといった場合は経過を見ても良いものの、一週間も続く場合は脱水や感染症、または感染症以外などの疾患が考えられるため受診すべきとのことでした。
さらに、腹痛を伴わない下痢の原因は「過敏性症候群」「ストレス」が多いようです。ほかにも食べすぎや飲みすぎ、アルコール飲料、下剤なども原因になるようです。
お腹に痛みのない下痢でも、医師にかかった方が良い場合があるようですね。
たかが下痢と思わず、症状が長く続いた場合は病院を受診することをおすすめします。

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