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痔を患うのはどの世代が多い?男女によって症状の差はある?外科医231名に聞いてみました

痔になりやすい年代と性別
今回の調査では「痔になる人が多いのはどの世代ですか」との質問に対し、30代~40代が最も多く回答。次いで50代~60代という結果となりました。また、男女によって痔のタイプは異なるかとの質問に対しては、異ならないが49%、異なるが51%とほぼ半々に分かれる結果となりました。異なると回答した医師からは、女性は妊娠出産や便秘がちであることから内痔核や裂肛になりやすいとのコメントを頂きました。
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痔と聞いて、どの世代の方が患うイメージをお持ちですか?
インターネット上では、男性が患っているなどのイメージを持っている方がよくいるようでした。
しかし、本当に男性が多いのでしょうか。
また、男女の差によって患う痔のタイプは異なるのでしょうか。
そこで今回は、痔になる人が多い世代や、男女で患いやすい痔のタイプについて外科医231名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月13日〜4月16日にかけて行われ、一般外科医、消化器外科医計231名から回答を頂きました。

痔には痔核(イボ痔)、痔瘻(あな痔)、裂肛(切れ痔)の3つのタイプがある

痔は、痔核(イボ痔)、痔瘻(あな痔)、裂肛(切れ痔)の3種類に分けられます。
この3つの違いについては、病院のページで以下の通りに説明されています。

痔核(イボ痔)

肛門を閉鎖するクッション機能を果たしている痔静脈瘤が、次第に増大したもの。
引用:東海大学大磯病院

痔瘻(あな痔)

直腸粘膜と肛門上皮の境にある歯状線上の肛門小窩に開口する肛門腺に感染し、肛門周囲膿瘍を生じ、やがて皮膚に開口して瘻管を形成したもの。
引用:東海大学大磯病院

裂肛(切れ痔)

肛門上皮に傷が付き、傷が慢性化し見張り疣や肛門ポリープや肛門狭窄を伴う様になったもの。
引用:東海大学大磯病院

これらの種類がある痔ですが、まずは、痔になりやすい世代はあるか医師に聞いてみました!

痔になりやすいのは30代~40代

図1

  • 50代男性 一般外科 形成外科 30代〜40代
    女性が多いように思えます。
  • 50代男性 一般外科 消化器外科 30代〜40代
    出産後の女性に多い印象があります。
  • 40代女性 一般外科 30代〜40代
    働き盛りの男性や妊娠中の女性に多くみられます。
  • 50代男性 一般外科 消化器外科 30代〜40代
    女性は出産後から、男性は40〜50歳ごろからではないでしょうか。
  • 50代男性 消化器外科 30代〜40代
    発症は結構早いですが、恥ずかしがって受診が遅れていると思います。
  • 50代男性 一般外科 50代〜60代
    大腸内視鏡検査での経験ではこの年代の女性が多いように感じます。
  • 50代男性 一般外科 腫瘍外科 50代〜60代
    来院される方で多いのは50代・60代の方です。
  • 50代男性 一般外科 50代〜60代
    中年が多いように思えますが、若い人も時々経験しています。
  • 50代男性 一般外科 消化器外科 世代で偏りはない
    高齢女性は脱肛が多いかもしれません。
  • 30代男性 一般外科 世代で偏りはない
    基本的には女性に多いです。確かに高齢者に多いですが、妊婦・産後あるいは高度便秘の若年女性も多く、そういった意味で偏りは少ないと感じます。
  • 60代男性 一般外科 整形外科 70代以上
    食事の量が減り、便秘気味で便が固くなり、きばってしまうからでしょう。
  • 30代男性 一般外科 消化器外科 70代以上
    「痔」を内痔核とすると、男性は高齢、女性は妊娠をきっかけに罹患する印象があります。
  • 60代男性 一般内科 一般外科 10代〜20代
    十分な保健知識のない運動部の指導者による弊害があるように思っています。
  • 40代男性 消化器外科 腫瘍外科 10代〜20代
    重症でない限り病院には来ないのであまり目立ちませんが、若年者はトイレでいきみやすいことがあります。

「痔になる人が多いのはどの世代か」という質問に対し、最も多かった回答は30代〜40代という結果でした。
医師からは「働き盛りの男性や妊娠中の女性に多くみられます」との意見など、男性だけでなく妊娠中や出産後の女性が多いのとの意見が散見されました。

また、「発症は結構早いが恥ずかしがって受診が遅れていると思います」というコメントも見られました。自分が痔を患っていてそれに自覚があったとしても、お尻周りの症状となると、恥ずかしがって来院が遅くなる方もいるようです。

10代〜20代と答えた方は、全体で1%程度と非常に少ない回答でしたが、「重症でない限り病院にあまり来ない」といったコメントが寄せられました。そのため、少ないながらも若者の中でも痔を持っている方もいるかもしれませんね。

続いて、男女で患う痔のタイプに違いはあるのか聞いてみました。

男女で患いやすい痔のタイプがあるかは意見が分かれる

図2

「男女で患いやすい痔のタイプは異なりますか」という質問に対し、異なると考えている医師が51%、異ならないと回答した医師が49%と二分される結果となりました。
それでは、各回答別に医師のコメントを見ていきましょう。

男女で痔のタイプは異ならない

  • 50代男性 一般外科 消化器外科 あまり異なっていない
    特に性差は感じません。
  • 40代男性 消化器内科 消化器外科 あまり異なっていない
    大きな変わりはないように思います。
  • 60代男性 一般外科 あまり異なっていない
    男女差という点から考えたことがありませんでした。男性のオペが多いですが、女性もいました。痔のタイプでの差はあまりないのでは?
  • 40代男性 一般外科 消化器外科 あまり異なっていない
    特に、差は感じられないですが、ひょっとして女性は来院しにくいのではないでしょうか。
  • 50代男性 一般外科 あまり異なっていない
    発症年齢の違い程度ではいかと思います。
  • 50代男性 一般外科 消化器外科 異なっていない
    特に差はないと思います。
  • 30代男性 一般外科 異なっていない
    男女差を感じることはあまりないように感じます。
  • 60代男性 一般内科 一般外科 異なっていない
    若い子は男女問わず切れ痔が多いです。

痔のタイプは「あまり異なっていない」「異なっていない」と回答した医師からは、性別による差は感じられないとのコメントが多くを占めました。

また、「若い子は男女問わず切れ痔が多いです」とのコメントが寄せられました。
もしかしたら発症した年代で異なる部分があるのかもしれませんね。
それでは、次に「男女で痔のタイプは異なる」と回答した医師のコメントを見ていきましょう。

男女で痔のタイプは異なる

  • 50代男性 一般外科 消化器外科 多少の違いが見られる
    血栓性外痔核は男性の方が多いかと思います。
  • 50代女性 一般外科 消化器外科 多少の違いが見られる
    外来で軟膏をもらいに来る患者は圧倒的に女性が多いですが、手術症例は男性の方が多いです。
  • 50代男性 一般外科 多少の違いが見られる
    痔核は女性が妊娠中に悪化し、痔廔は男性に多いように感じます。
  • 60代男性 一般外科 消化器外科 多少の違いが見られる
    便秘の程度や妊娠などにより多少違いがあるかと思います。
  • 30代男性 一般外科 多少の違いが見られる
    女性は便秘が多いので、裂肛が多いです。男性はIBD(炎症性腸疾患)による痔瘻が特有です。
  • 60代男性 一般外科 消化器外科 異なる
    女性は便秘が影響することが多いです。
  • 50代男性 消化器内科 一般外科 異なる
    裂肛は女性、痔瘻は圧倒的に男性、内痔核はやや女性が多いという印象です。
  • 50代男性 一般外科 消化器外科 異なる
    内痔核は妊娠契機の発症が多いです。痔瘻や血栓性外痔核は若い男性が圧倒的に多いです.
  • 40代男性 消化器外科 異なる
    女性は裂肛→便秘が多いからです。男性は内痔核→座りっぱなしの職業の方が多いためです。
  • 60代男性 一般内科 一般外科 異なる
    女性は出産があるため、外痔核と脱肛が多いと感じています。解剖学的問題もあると思います。

男女で痔のタイプは「多少の違いが見られる」「異なる」と回答した医師からは、女性は内痔核や裂肛、男性は外痔核や痔ろうが多いというコメントを複数頂いております。

また、男女によってタイプに差が出る理由として、女性の場合、妊娠などの経験や便秘がちであることなどが挙げられていました。

痔が多いのは30代~40代。恥ずかしがらず病院へ行きましょう。

今回の調査では「痔になる人が多いのはどの世代ですか」との質問に対し、最も多かった回答は30代〜40代(39%)、反対に最も少なかったのは10代〜20代(1%)という結果になりました。
医師からは、恥ずかしがって受診が遅れるとのコメントが寄せられ、デリケートな部位のため受診が遅れる傾向にあることがうかがえました。

また、男女によって痔のタイプが異なるかとの質問に対しては、二分される結果となりましたが、異なると回答した医師からは、女性は内痔核や裂肛、男性は外痔核や痔ろうが多いとのコメントを頂いています。また、妊娠や出産などの理由や、便秘など様々な要因で痔の種類が異なるようでした。

痔は症状が現れる場所が場所なだけに、病院に行くのが恥ずかしいと感じる方も多いかと思います。しかし早く治すためにも医師に診てもらうことをおすすめします。

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