動悸の原因は何?心臓の病気?精神的なストレス?医師549人アンケート調査

胸を押さえる男性
今回の調査では、動悸の原因として5割の医師が精神的なストレスを選び、約3割の医師が心臓の疾患を選びました。動悸を感じていても脈に異常がないことも多い、という医師もおり、動悸を感じたからといって必ずしも不整脈を患っているわけではないケースもあるようです。しかし、心房細動などの不整脈や甲状腺疾患・更年期障害が原因となっていることもあるというコメントもありました。いずれにせよ動悸が続いて気になっているのであれば、病院を受診して、何が原因となっているのか確認した方が良さそうです。
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胸がドキドキする、心臓の動きが強い気がする…。
そんな症状があり、何が原因で起きているのか気になっている、という方もいるのではないでしょうか。もしかしたら心臓に大きな病気があるのではないかと、心配になっている方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、一般内科医、循環器内科医、心療内科医549人に、動悸の原因として何が多く考えられるのか、聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月15日〜4月16日にかけて行われ、一般内科医、循環器内科医、心療内科医549人から回答を頂きました。

精神的なストレスや心臓の疾患が原因となることが多い

「動悸を起こす原因として、多いものはどれですか」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • カフェインなどの大量摂取
  • 精神的なストレス
  • 心臓の疾患
  • 甲状腺疾患
  • 精神疾患
  • 女性ホルモンの分泌量の変化
  • 薬の副作用
  • その他

以下のグラフが結果となります。

集計の結果、精神的なストレスが原因と答えた医師が5割、心臓の疾患が原因と答えた医師が約3割、他の項目はすべて1割以下という結果となりました。
動悸というと、心臓の疾患が原因となるイメージがあるかもしれませんが、医師の経験では精神的なストレスが原因となることが多いようです。
それぞれの回答を選んだ医師のコメントを見ていきましょう。

動悸は精神的なストレスで起きている場合が多い

  • 40代男性 一般内科 
    まず本当に動悸なのかどうかの確認が必須です。たいていはストレスなどでそう感じているだけです。脈拍をはかるように患者には言っています。
  • 50代男性 一般内科 
    うつ病の始まりが多いです。
  • 50代男性 一般内科 
    器質的病変がなければストレスが誘因となることが多いです。
  • 50代男性 一般内科 
    心疾患よりストレスの方が多いです。
  • 50代男性 一般内科
    貧血の場合も意外と多いですが、実数は精神的影響が多い印象です。
  • 40代女性 心療内科 
    動悸を自覚する割には脈をはかると異常がないことが多いです。
  • 40代男性 心療内科 
    自律神経症状が多いです。
  • 40代女性 一般内科
    睡眠不足を含めたストレスでしょうか。
  • 50代女性 一般内科 
    パニック障害も含まれます。
  • 70代男性 一般内科 
    心の病の最初の症状の代表格です。

「動悸の原因としてストレスが多い」と回答した医師のコメントを見ると、

  • 実数としては精神的なストレスが多い
  • うつ病やパニック障害、自律神経症状
  • 心の病で最初に現れる症状

といった内容がみられました。どうやら動悸を自覚しても、実際は心臓などに異常がないというケースも多いようです。
「脈拍をはかるように患者には言っています」という医師のコメントもありましたが、不整脈による動悸なのかどうか確認するために、ご自身で手首の脈をはかることも重要なようです。

動悸は心臓の疾患によって起きることも多い

  • 50代男性 一般内科 
    頻拍発作が多いように思います。
  • 50代男性 一般内科 
    不整脈が一番多いです。
  • 60代男性 一般内科 
    発作性頻脈等が多いと思います。
  • 60代男性 循環器内科
    「発熱の原因」とかと同じで動悸の原因も極めて多岐に亘ると思います。私は循環器を専門としていますので、私にかかられる患者さんはやはり心臓疾患(不整脈や心不全)が多いです。
  • 50代男性 一般内科
    期外収縮や心房細動など不整脈が多いです。
  • 30代男性 一般内科
    臨床的には良性のものが多いです。不整脈が出ている場合も多いです(良性のものが多いですが)。

次に「動悸の原因として心臓の疾患が多い」と回答した医師のコメントを見ると、心房細動や期外収縮などの不整脈が原因となっていることが多いというものがみられました。
心房細動および期外収縮については、以下の学会の説明をご参照ください。

心房細動

正常な心臓のリズムは、安静時に規則的に1分間で60回~100回拍動します。しかし心房細動になると心房の拍動数は1分間で300回以上になり、心臓は速く不規則に拍動します。(中略)「どきどきする」、「胸が苦しい」、「階段や坂を上るのがきつい」、「息が切れやすい」、「疲れやすい」などの症状が多く、手首や頸部(首)の脈を計ると普段よりも速かったり、また速い・遅いを不規則に繰り返したりします。 全く症状がなく長い間にわたって気付かないこともあります。

参考:心房細動|日本不整脈心電学会 

期外収縮

期外収縮は、不整脈の原因として最も頻度が高いものです。心房と呼ばれる心臓の上の部分から発生する場合と、心室と呼ばれる心臓の下の部分から発生する場合があり、それぞれ心房(上室性)期外収縮、心室期外収縮といいます。

引用:期外収縮 – 日本不整脈心電学会

ストレスや心臓の疾患以外に原因がある場合も

  • 40代男性 一般内科
    カフェインなどの大量摂取はあると思います。
  • 60代男性 循環器内科 
    甲状腺疾患の動悸はよく見かけます。
  • 60代女性 一般内科
    更年期のホットフラッシュが多いです。
  • 60代男性 一般内科
    ホクンリンテ-プで動悸・振戦の患者を診たことがあります
  • 50代男性 一般内科
    女性ホルモンの分泌量の変化です。
  • 40代男性 一般内科
    カフェイン・アルコ-ルがダントツに多い原因だと思います。

動悸の原因として、精神的なストレスや心臓の疾患以外の原因をあげる医師もいました。具体的には、甲状腺疾患や更年期障害もみられることがあるとのことです。
また、疾患以外の原因として、ホクナリンテープなど薬剤を使用している場合の副作用、カフェインやアルコールなどもあげられていました。
何か使用している薬剤がある場合、またはコーヒーの摂取や飲酒をしている場合は、これらも原因となって動悸が起こっている可能性もありそうです。

見逃しがないように医師も注意をしている

  • 50代男性 一般内科
    大半は心因性ですが心疾患の見落としがないように注意しています。
  • 70代男性 心療内科
    臨床的に頻度の高い疾患は心臓疾患です。しかし見逃してはならないのは甲状腺疾患、精神疾患です。
  • 50代男性 一般内科 
    心臓の精査は必要だと考えます。

動悸の多くは精神的なストレスにあるものの、心臓の精査をすることは必要であるとのコメントや、甲状腺疾患や精神疾患など他の原因を見逃してはいけない、というコメントもありました。
動悸の患者さんに対して、医師の方も注意をして診察している様子が伺えます。

動悸の原因はストレス・心臓の病気が多いが、他の疾患のことも

今回の調査では、動悸が起きる原因として、5割の医師が精神的ストレスを選び、3割の医師が心臓の疾患をあげていました。
動悸を感じていても脈に異常がないことも多い、という医師もおり、動悸を感じたからといって必ずしも不整脈を患っているわけではないケースもあるようです。
とはいえ、心房細動のこともあったり、甲状腺や更年期障害など他の疾患が原因となっていたりする場合もあるので、動悸が続いて気になっている際は、病院を受診し、何が原因となっているのか確認した方が良さそうです。

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