動悸は薬が原因で起こる?どの薬で副作用が起こることが多い?医師549人アンケート調査

薬による動悸
今回の調査では、副作用で動悸が起こりやすい薬として、「気管支拡張薬」と答えた医師が最も多く、続いて「血管拡張薬」、「降圧薬」が続きました。医師のコメントによると、どの薬でも副作用として動悸が起こる可能性はあるものの、その程度や頻度には個人差があるようです。薬を飲み始めてから動悸が気になるようになったのであれば、担当の医師に相談してみたほうがいいかもしれません。
全身の不調の悩み
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病気の治療のために薬を飲み始めたら、動悸を感じるようになった気がする…。そんな悩みを持つ方が、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。
本当にその動悸は服用している薬が原因なのか、どの薬が副作用を起こしやすいのか、心配になってしまいますよね。

そこで今回は、一般内科医、循環器内科医、心療内科医549人に、薬の副作用で動悸が起きるかどうかについて聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月15日〜4月16日にかけて行われ、一般内科医、循環器内科医、心療内科医549人から回答を頂きました。

気管支拡張薬、血管拡張薬、降圧薬などが副作用として動悸を起こす可能性あり

「副作用として動悸が起こりやすい薬は何だと思いますか」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 血管拡張薬
  • 降圧薬
  • 利尿薬
  • 気管支拡張薬
  • インスリン
  • 睡眠薬
  • 向精神薬
  • その他

以下のグラフが結果となります。

集計の結果、「気管支拡張薬」と答えた医師が最も多く、続いて「血管拡張薬」、「降圧薬」が続きました。
それぞれの薬を推奨した医師のコメントを見ていきましょう。

気管支拡張薬や血管拡張薬、降圧剤は特に起きやすい

  • 30代男性 一般内科
    気管支拡張薬はアミノフィリンやβ刺激薬の作用があるため脈が多くなり動悸につながりやすいです。
  • 60代男性 一般内科 健診・予防医学
    メプチンなど気管支喘息治療剤です。
  • 50代男性 一般内科 
    ホクナリンテ-プで結構多いです。
  • 50代男性 一般内科 
    内服でも貼付でも女性に特に多い傾向です。
  • 60代男性 一般内科   
    プレタ-ルが一番はっきりとおこります。
  • 50代男性 循環器内科
    プレタ-ルが多いと思います。まれにミオナ-ルです。
  • 50代男性 循環器内科 
    シロスタゾ-ルやニフェジピンなどが多いです。
  • 50代女性 一般内科
    シロスタゾ-ルは必発といってよいです。
  • 40代女性 一般内科 循環器内科
    意外とカルシウム拮抗薬に伴う動悸は多い気がします。
  • 60代男性 一般内科 循環器内科
    血管拡張薬でよく経験します。
  • 50代女性 一般内科   
    降圧剤があっていないことがあります。
  • 60代男性 一般内科 循環器内科      
    過度に血圧低下していると動悸があるからです。
  • 40代男性 一般内科 
    過度の降圧で動悸が起こりえます。

副作用として動悸が起こりやすい薬に関して、「気管支拡張薬」「血管拡張薬」「降圧薬」と回答した医師のコメントを見ると、

  • メプチンやホクナリンテープなど気管支拡張薬は動悸につながりやすい
  • 血管拡張薬であるカルシウム拮抗薬(ニフェジピンなど)、抗血小板薬のシロスタゾール(プレタール)などに多い
  • 降圧剤があっていない、または血圧が下がりすぎることで動悸が起きることがある

といった内容がみられました。
「ホクナリンテープで多い」「プレタールが1番はっきりと起こる」といった、薬剤の種類をはっきりと指定するコメントもあり、特定の薬剤で特に起こりやすい印象がある医師もいるようです。
また、気管支拡張薬に関しては、女性に起こりやすい傾向があるというコメントも見られました。

精神科の薬や利尿薬、インスリン製剤で動悸が起こることも

  • 50代男性 一般内科
    精神科の薬が多いと思います。
  • 50代女性 心療内科
    向精神薬には心血管系に影響が出やすいものがあります。
  • 40代男性 一般内科
    SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)での頻脈はしばしばあります。
  • 60代男性 一般内科
    三環系抗鬱剤   精神科では、最近使いませんが三環系抗鬱剤が多かったです。
  • 30代男性 一般内科
    利尿薬による脱水はよくあります。
  • 40代男性 一般内科
    利尿薬が多いかと思います。
  • 30代女性 一般内科
    高齢者の場合、利尿剤投与で容易に脱水になり、頻脈をきたすということを多々経験しております。
  • 40代男性 一般内科
    低血糖で動悸はおきやすいです。

「気管支拡張薬」「血管拡張薬」「降圧薬」以外の回答を選んだ医師のコメントを見てみると、「SNRIや三環系抗うつ薬といった精神科の薬で動悸が起こることが多い」という意見が複数ありました。
循環器系や呼吸器系疾患の治療薬以外でも、動悸を起こすことが少なくないようです。

また、利尿薬で脱水になって頻脈になるというコメントや、インスリン製剤による低血糖で動悸が起きやすいといったコメントもみられました。

風邪薬で動悸が起きることもある

  • 50代男性 循環器内科
    麻黄を含む漢方薬です。風邪の治療で何人か頻脈になった人がいます。
  • 60代女性 一般内科 健診・予防医学
    葛根湯も結構動悸が起こります。
  • 50代男性 循環器内科
    風邪薬  抗コリン剤を含む総合感冒薬で、頻拍が起こり動悸を自覚されます。
  • 40代女性 一般内科
    麻黄を含んでいる薬剤・高用量ステロイドなどです。

「その他」の回答を選んだ医師のコメントには、「麻黄」や「抗コリン剤」を含む風邪薬でも動悸が起きることがあるといったものもありました。
使用頻度の高い薬でも、副作用として動悸が起きる可能性はあるようです。
また、高用量のステロイド剤の使用でも動悸が起きる場合があるというコメントもみられました。

動悸は薬の副作用として理論上起こりうるが、個人差がある

  • 50代男性 一般内科 
    内服薬ではそれほど気にならないようです。
  • 30代男性 一般内科 家庭医療
    すべての薬剤で理論的には起こりうることです。
  • 40代男性 一般内科 産業医 
    副作用による動悸の経験はありません。
  • 50代男性 一般内科 
    どれもそれなりにあり、珍しくないですが頻度的には少ないと思います。
  • 50代女性 心療内科
    副作用で動悸はあまり経験したことはありません。
  • 40代女性 一般内科
    個人差が大きいので断言できないです。
  • 50代男性 一般内科
    いろんな薬で起こる可能性があります。

回答した医師の中には、「副作用で動悸を経験したことがない」「内服薬ではそれほど気にならない」といったコメントもありました。
ただし、選択肢としてあげられた薬はどれも理論上は動悸が副作用として起こりやすい、副作用が起きるかどうかは個人差が大きいといったコメントもあったため、単純に薬の副作用として動悸が起こりにくいと考えるのは良くないかもしれません。

個人差はあるが、特定の薬の副作用に動悸がみられる

今回の調査では、副作用として動悸がおこる可能性のある薬は何かという質問に対し、「気管支拡張薬」と答えた医師が最も多く、続いて「血管拡張薬」、「降圧薬」が続きました。
医師のコメントの中には、どの薬でも副作用として動悸が起こる可能性はあります、という内容や、程度や頻度には個人差がある、という内容も見られました。
薬を飲み始めてから動悸が気になるようになったのであれば、担当の医師に相談してみたほうがよさそうです。

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