何日以上、熱が下がらないと病院に行くべき? 考えられる疾患は?医師523人に聞いてみました

額に手を当てる女性
今回の調査では、熱をきっかけに病院を受診するタイミングとして「3日以上熱が下がらない時は病院を受診すべき」と回答した医師が半数超えと最も多く、続いて「5日以上」、「2日以内」となりました。一般的に風邪の場合は、3日ほどで解熱することが多いようですが、5日以上熱が長引く際は、医療機関での精密検査を薦める声もありました。また、熱が数日以上続くときに考えられる病気としては、「肺炎」と回答した医師が7割以上と最も多く、次いで「インフルエンザ」「腎盂腎炎」でした。医師のコメントでは、熱だけで病気の判断をすることは難しいといった指摘もあり、熱が下がらない場合には自己判断せず、病院を受診することが大事そうです。
発熱
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熱が出たとき、みなさんはどうしていますか?
すこしの熱だったらそのまま放っておく、熱が下がるまで家で安静にしている、市販の解熱剤を飲んでおくなど、普段はあまり病院に行かない方も多いのではないでしょうか。
しかし、時には、熱が下がらず何日も続くことがあるかもしれません。
では、どれくらい熱が下がらなかったら病院に行くべきなのでしょうか?また、そんなときはどういった病気が考えられるのでしょうか?
そこで今回は、一般内科医、総合診療科医523人に、熱が下がらないときの対処や考えられる疾患について聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月23日〜4月24日にかけて行われ、一般内科医、総合診療科医523人から回答を頂きました。

3日以上続く熱は病院へ

「何日以上熱が下がらない場合、すぐさま病院を受診すべきだと思いますか」という質問に対して、以下のようなアンケート結果が出ました。

図1

集計では、「3日以上熱が下がらない時は病院を受診すべき」と回答した医師が半数超えと最も多く、次いで、「5日以上」、「2日以内でもすぐ病院を受診すべき」となりました。
ひとつの基準として、熱が3日間続くかどうかを、病院受診の判断の分かれ目と考えている医師が多いようです。
それぞれ回答をした医師のコメントを見ていきましょう。

風邪なら3日程度で解熱する

  • 60代男性 一般内科 3日
    大概の風邪症候群ならその程度で解熱します。
  • 50代女性 一般内科 3日
    普通の感冒では3日くらいで解決します。
  • 40代女性 一般内科 3日
    3日程度だと風邪でもよくあります。
  • 50代女性 一般内科 3日
    インフルエンザの流行時には直ぐに来てほしいと思いますが、殆どの風邪はウイルス性のもので、自力で直せるものが多いです。3日以上の高熱をほっておくと、高齢者は命にかかわるので、3日以上は放置できないかなと思います。
  • 60代男性 一般内科 3日
    感染に関しては72時間での評価が重要です。
  • 40代男性 一般内科 3日
    38度前後の場合。低い場合はもう少し長く見てよいと思います。

「3日」と回答した医師のコメントを見ると、通常の風邪症候群は3日程度で治癒することが多い、感染症は72時間で評価するといった意見が見られました。
ただし、「高齢者は命にかかわるので、3日以上は放置できない」という意見もあったことから、高齢者の場合は、若い方にくらべて早めの受診の方がよいのかもしれません。

5日以上の時は、重大な疾患の可能性あり

  • 60代男性 一般内科 5日
    5日以上の発熱は重大な疾患が隠されている可能性があります。
  • 50代男性 一般内科 5日
    5日以上持続する発熱は細菌感染症を疑ってかかります。
  • 40代女性 一般内科 5日
    3日程度だと風邪でもよくあります。
  • 50代男性 一般内科 5日
    ただし熱の高さにもよります。
  • 50代男性 一般内科 5日
    5日解熱しなければ、精密検査を行ってください。

「5日以上」と回答した医師のなかには、5日も続く熱だと重大な疾患が隠されている可能性があり、精密検査を勧める声が見られました。受診の参考にしてもらうとよさそうです。

発熱の程度や随伴症状等の状況次第では早期受診を

  • 60代男性 一般内科 〜2日
    2日見て下がらなければ、受診しましょう。
  • 50代男性 一般内科 〜2日
    何日で必ずよいとはいえないので、早めに受診が望ましいですね。
  • 50代男性 一般内科 〜2日
    発熱の程度、随伴症状によるので日数にはこだわりません。
  • 50代女性 一般内科 〜2日
    熱の情報のみでは判断できないですが、自然に下がるような場合には、2日目までには何らかの改善兆候があるように思われるので、なにもなく発熱が続く場合には受診のタイミングはおくれないほうがよいと考えます。

「2日以内」と回答した医師のなかには、熱の程度や随伴症状によっては、早めの来院を心がけて欲しいといった趣旨のコメントが見られました。
「自然に下がるような場合には、2日目までには何らかの改善兆候があるように思われる」といったアドバイスもあったことから参考にしてみてください

以上のように、それぞれの回答別に医師の意見を見てきましたが、全体を通して、長年の診療経験から「だいたい何日くらい」という感覚を持っている医師が多いような印象でした。

それでは、もし熱が何日経っても下がらない場合にはどのような疾患が多いのでしょうか。医師に聞きました。

熱がつづく時は、肺炎やインフルエンザの疑いあり

「数日以上熱が下がらない患者さんの疾患で多いものは、以下のうちどれですか」という質問に対して、次の選択肢からあてはまるものを全て選んでもらいました。

  • 肺炎
  • インフルエンザ
  • 腎盂腎炎
  • 膠原病
  • 胆嚢炎
  • 悪性腫瘍
  • 髄膜炎
  • 虫垂炎
  • アデノウイルス
  • 胃腸炎
  • その他

以下がアンケート結果となります。

図2

最も多く支持を集めたのが、約7割の医師が回答した「肺炎」でした。続いて、インフルエンザ、腎盂腎炎(じんうじんえん)を挙げる医師が全体の約5割と、こちらも支持を集めていました。
先のアンケートへのコメントにもあったように、どうやら熱だけで疾患を判定するのは難しいのかもしれませんね。

それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

  • 50代男性 一般内科 肺炎
    肺炎、尿路感染が多いですね。
  • 60代男性 一般内科 肺炎
    インフルエンザ、肺炎が比較的多いと思います。
  • 60代男性 一般内科 肺炎
    数日以上熱がさがらない患者さんの疾患で多いものは、肺炎でしょうか。
  • 50代男性 一般内科 インフルエンザ
    インフルエンザが多いと思います。
  • 40代男性 一般内科 インフルエンザ
    インフルエンザのときは、熱が下がりませんでした。
  • 40代男性 一般内科 インフルエンザ
    インフルエンザなどの呼吸器系統が多いですね。
  • 60代男性 一般内科 腎盂腎炎
    特に女性では多いです。
  • 40代男性 一般内科 腎盂腎炎
    なかなか難しい判断が必要とされます。
  • 50代男性 一般内科 腎盂腎炎
    高齢者を診ることが多いので尿路感染が多いです。

コメントでも、肺炎、インフルエンザ、腎盂腎炎などが多いとする意見が見られましたが、特に腎盂腎炎の場合は、女性や高齢者に多いようでした。
「なかなか難しい判断が必要」といった医師の発言もあるように、熱だけで病気を判断するのは難しい側面がありそうです。
複数日に渡って熱がつづく場合には、病院で医師に診てもらいましょう。

3日以上発熱が続く場合は受診を。高齢者や随伴症状など状況によっては早めが大事

本調査によれば、熱をきっかけに病院を受診するタイミングとして「3日以上熱が下がらない時は病院を受診すべき」と回答した医師が半数以上と最も多く、続いて「5日以上」、「2日以内」となりました。
しかし、医師のコメントによれば、患者さんが高齢者の場合や、随伴症状によっては、期間を問わず早めの受診を心がけた方がよさそうでした。
また、熱が数日以上続くときに考えられる病気としては、「肺炎」と回答した医師が7割以上と最も多く、次いで「インフルエンザ」「腎盂腎炎」でした。やはり熱だけで症状を判断することは難しいといった指摘もあり、熱が下がらない場合には自己判断せず、病院を受診することが大事そうです。

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