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眠れないとき、睡眠薬の代わりにお酒を飲んではいけない!精神科・心療内科医233名に聞いてみました

薬を持つ手
「眠れない場合、睡眠薬を服用する代わりにお酒飲んでも良いですか」との質問に対し、84%もの医師が否定的な見解を示しました。アルコールには、睡眠の質を下げると同時に、中途覚醒を促す作用があるため睡眠薬の代わりにはならないようです。さらに「眠れない場合、睡眠薬とお酒を同時に飲んで良いですか」という質問に対しては、92%もの医師が良くないと回答しました。睡眠薬とお酒を同時飲むことは違法薬物に匹敵する、などの厳しいコメントが一部の医師から寄せられました。
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眠りたいのに眠ることができない…。
睡眠不足は日中の生活に支障をきたすことがありますし、眠れないのはとてもつらいですよね。
寝つきをよくするためにいろいろな方法を試したことがある、という方も多いのではないでしょうか。
インターネット上のうわさなどでは、睡眠前にお酒を飲むいわゆる「寝酒」で寝つきがよくなったというものを見かけます。
しかし、この寝酒は本当に行っても問題ないのでしょうか。
そこで今回は睡眠薬代わりにお酒を飲むことについて、精神科・心療内科医233名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月13日~4月16日にかけて行われ、精神科医、心療内科医、計233名から回答を頂きました。

睡眠薬の代わりに飲酒をするのは良くない

それではまず、「眠れない場合、睡眠薬代わりにお酒を飲んでいいのか」という質問について医師に聞いてみました。

調査の結果、「良くない」と「あまり良くない」を合わせると、実に84%もの医師が睡眠薬の代わりに飲酒をする行為は好ましくないと回答しました。
その一方でわずかながら、飲酒も良い方法の一つであると考える医師もいました。
では、それぞれのコメントを見ていきましょう。

良くない・あまり良くないと回答した精神科・心療内科医

  • 50代男性 心療内科 良くない
    飲酒によって睡眠の質が低下し、悪循環に陥ります。
  • 50代男性 精神科 良くない
    睡眠導入剤としては低性能な上、臓器障害まで起こすものを使う必然性は全くないと思います。あくまで嗜好品として楽しむものです。
  • 40代男性 心療内科 良くない
    アルコールは入眠が少し良くなるので眠れた気になるかもしれませんが、全般的な睡眠を浅くし、睡眠の質を悪化させます。特に低アルコールで水分が多い飲料(ビール、チューハイなど)は、アルコールの利尿作用も手伝って、中途覚醒を増やす可能性があります。昔から当然分かっている常識だと思います。
  • 40代男性 精神科 良くない
    でも、毎日1杯の晩酌でよく眠れて楽になる人もいますし、絶対ダメというほどではないのではという気もします。
  • 30代男性 精神科 良くない
    アルコール依存のきっかけとして多いです。
  • 50代男性 心療内科 良くない
    推奨されない。不眠じゃない人が寝付けないときに飲む程度なら許容されますが、慢性化しつつある不眠にお酒は危険です。
  •  60代男性 心療内科 あまり良くない
    アルコールは睡眠を誘いますが、浅くし、早く覚醒させます。
  • 50代男性 精神科 あまり良くない
    アルコールでの睡眠が習慣化すると、中止しても1-2年は元のレベルの睡眠に回復できないという報告があるようです
  • 40代男性 精神科 あまり良くない
    根本的な解決には至らず、アルコール使用障害に至る可能性を考えると避けた方が良いと思います。

否定的な意見を示した医師からは、「全般的な睡眠を浅くし、睡眠の質を悪化させます」や「アルコールでの睡眠が習慣化すると、中止しても1-2年は元のレベルの睡眠に回復できないという報告がある」といったコメントを頂きました。
寝酒をすることで、一見よく眠れるという感覚に陥ってしまいますが、医師のコメントによれば逆効果のようです。
さらに、アルコールによる利尿作用で中途覚醒を増加させる可能性や、アルコールに伴う臓器障害について指摘するコメントも見られました。

一方で、「毎日1杯の晩酌でよく眠れて楽になる人もいます」という発言の通り、多少のアルコールであれば許容される、といった考えの医師もいるようです。
しかし、「慢性化しつつある不眠にお酒は危険」や「アルコール依存のきっかけとして多い」とのコメントも多数寄せられており、不眠が続いている場合にお酒を睡眠薬代わりにすることは危険のようです。
睡眠前のアルコール摂取は、負のスパイラルに陥る可能性があるという認識は持っておいた方がよさそうですね。

それでは次に、肯定的な意見を示した医師のコメントを見ていきましょう。

多少ならよい・よいと回答した精神科・心療内科医

  • 50代女性 精神科 多少ならよい
    習慣化、酒量増加しなければよいと思います。
  • 50代男性 精神科 多少ならよい
    依存にならない程度なら問題ないと考えます。
  • 60代男性 心療内科 多少ならよい
    量的に問題なければ良いこともあります。
  • 30代男性 精神科 多少ならよい
    少し飲んでリラックスできるなら良いと思います。
  • 70代男性 心療内科 よい
    適量のお酒は、良いと思いますね。

少数ながら肯定的な意見を回答した医師からは、適量ならばよい、との意見が散見されました。ですが、肯定的な回答をした医師からも、「習慣化、酒量増加しなければ」や「依存にならない程度なら」といったように、飲酒の習慣化やお酒への依存を危惧する声が寄せられました。
また、「少し飲んでリラックスできるなら良いと思います」とのコメントを頂きました。一部の医師は、量を控え、習慣化しないように注意していれば、そこまで問題ないと考えていることがうかがえます。

しかし、繰り返しになりますが、大多数の医師からは睡眠の質が低下する、アルコール依存症などのきっかけになるなどのコメントが寄せられています。
安易に睡眠薬代わりにお酒を飲むことはすすめない医師が大半といえそうです。

それでは最後に、睡眠薬とお酒を同時に飲む行為は医師からどう考えられているのでしょうか。医師に聞いてみました。

睡眠薬とお酒は同時に飲んではいけない

  • 50代男性 心療内科 良くない
    絶対に良くないです。認知機能障害など副作用が強く起こります。
  • 40代男性 精神科 良くない
    絶対に良くないし、違法薬物使用に匹敵します。
  • 40代男性 心療内科 良くない
    併用しないように添付文書にも明記されています。
  • 40代女性 精神科 良くない
    睡眠薬の効果が変わるので、効かなくなることもあります。肝臓への負担を考えると、絶対にやめたほうが良いです。
  • 40代男性 精神科 良くない
    心肺停止に至った方、異常行動で警察沙汰になった方が数名、他に健忘やせん妄を生じた方は多数いらっしゃいます。
  • 60代男性 精神科 良くない
    絶対禁止としますが、併用して夜間に異常行動を起こすことがあります。
  • 50代男性 心療内科 良くない
    肝機能障害、過剰に眠気がでるおそれがあります。
  • 60代女性 精神科 良くない
    睡眠薬の副作用が増強されて危険なことになります。
  • 30代男性 心療内科 あまり良くない
    相乗効果ならびに睡眠の質にいい影響はないです。
  • 60代男性 心療内科 あまり良くない
    両者に依存していくリスクもあります。

調査の結果、「良くない」、「あまり良くない」を合わせて92%もの医師がお酒で睡眠薬を服用することは良くないと回答しました。
また、良くないと回答した医師からは「絶対にやめた方が良い」といった趣旨のコメントをした医師が多いとともに、「違法薬物使用に匹敵します」や「絶対禁止とします」といったコメントが見られました。それほどまでに、睡眠薬をお酒で服用することは危険性が高い行為だということがうかがえます。

ある医師からは、「心肺停止に至った方、異常行動で警察沙汰になった方が数名、他に健忘やせん妄を生じた方は多数いらっしゃいます」とのコメントを頂いています。お酒と睡眠薬の併用は、最悪の場合、死に至る可能性がある行為であることがわかります。

まとめると、睡眠薬をお酒で服用する行為はかなり危険性の高いものといえそうです。睡眠薬とお酒は同時に飲まないようにしましょう 。

関連記事:
薬と相性の悪い飲み物ってあるの?医師500人に聞いてみました!

睡眠薬代わりのお酒はNG。睡眠薬とお酒の同時服用は厳禁

今回は、睡眠とお酒の関係について調査しました。
睡眠薬の代わりにお酒を飲むことについて質問したところ、大多数の医師が否定的な見解を示し、睡眠の質が低下する、アルコール依存症のきっかけとなるなどのコメントが寄せられました。眠れないからといって、お酒を飲むことは推奨されないようです。
また、睡眠薬とお酒を同時に飲むのは良いか、と質問したところ、92%の医師が良くないとの考えを示しました。コメントでは、副作用が強く出ることや、睡眠薬とアルコールの併用は危険性が高い行為であることが指摘されています。
ご自身の健康のためにも、本記事を参考に、安易な寝酒や睡眠薬とお酒の併用は避けるようにしましょう。

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