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咳を伴う発熱の症状で、考えられる病気は?風邪と肺炎を見分けるポイントってあるの?医師523人に聞いてみました

発熱と咳
咳を伴う発熱の症状がある場合に、まず考えられる疾患について聞いてみたところ、「感冒(風邪)」と回答した医師が68%と最も多く、続いて「急性気管支炎」と回答した医師が57%、「インフルエンザ」と回答した医師が55%となりました。医師のコメントでも、感冒(風邪)が一番多いとの意見が目立ちました。また、感冒(風邪)と肺炎の見分け方については、「呼吸困難感・息切れを伴う」が67%と一番多く、「高熱が数日間に渡って持続する」、「色のついた痰がひどく見られる」が続きました。医師のコメントでも、呼吸回数を参考にする・発熱の症状の酷さを見るといったポイントが挙げられていました。咳を伴う発熱の症状では、感冒の可能性が高いものの、息切れを伴ったり高熱が続いたりする場合は肺炎を疑うことも大事そうです。
発熱
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咳を伴う発熱の症状がある時、どうすれば良いか悩んだ経験はありませんか?
咳を伴う発熱が続くと、深刻な病気を心配する人も多いと思います。特に、よくある風邪と肺炎の違いについては、見分けるポイントが知りたいですよね。

そこで今回は、一般内科、総合診療科医523人に、咳を伴う発熱で考えられる疾患や風邪と肺炎の見分け方について聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月30日~2018年5月1日にかけて行われ、一般内科、総合診療科医523人から回答を頂きました。

咳を伴う発熱の症状がある場合の考えられる疾患って何?

「発熱と同時に咳の症状が見られる場合、よく遭遇する疾患は以下のうちどれですか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 感冒(風邪)
  • インフルエンザ
  • 急性気管支炎
  • 肺炎
  • 結核
  • その他

以下のグラフが結果となります。

図1

集計の結果、感冒(風邪)と回答している医師が68%と一番多く、急性気管支炎が57%、インフルエンザが55%とこれに続きました。この3つの疾患は、どれも過半数を超える医師が可能性を危惧しています。
医師から選択された疾患については、以下HPにて説明がされています。

急性気管支炎とは

急性気管支炎の多くは、かぜ症候群での上気道の急性炎症が連続する気管から気管支へと波及することで発症します。(中略)主症状としてはせき、たん(膿性のこともあり)があげられます。発熱、食欲不振、全身倦怠感といった全身症状を伴うことや前胸部不快感を伴うこともあります。
引用:急性気管支炎|一般社団法人日本呼吸器学会

肺炎とは

肺炎とは、肺に炎症を起こす病気のことを指します。この炎症は、細菌やウイルスなどによって起こります。細菌やウイルスは、鼻や口から侵入し、のどを経由して肺の中に入り込みます(図)。健康な人は、この細菌やウイルスをのどでブロック出来ますが、風邪をひいたり免疫力が落ちている時は、細菌やウイルスがのどや気管を通りぬけて肺まで侵入し、炎症を起こします。この状態を肺炎といいます。
引用:肺炎|長寿科学振興財団

それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

咳を伴う発熱の症状で一番多いのは感冒(風邪)

  • 50代男性 一般内科 感冒
    圧倒的に感冒が多いです。
  • 50代男性 一般内科 感冒
    風邪が多いですが、いまどきはインフルエンザもあります。
  • 40代男性 一般内科 感冒・インフルエンザ
    咳もあれば、感冒とかでしょう。
  • 50代男性 一般内科 感冒
    まず感冒を考えます。
  • 40代男性 一般内科 感冒
    頻度で言ってしまえば、たいてい感冒です。
  • 40代男性 一般内科 感冒・急性気管支炎・肺炎
    感冒が圧倒的に多いです。
  • 60代男性 一般内科 感冒・急性気管支炎
    一番遭遇するのは、感冒、気管支炎です。
  • 50代男性 一般内科 感冒
    感冒など呼吸器疾患が多いです。
  • 50代男性 一般内科 感冒
    風邪が1番、多いです。
  • 40代女性 一般内科 感冒・インフルエンザ・肺炎
    どれも考えられますが、感冒が一番多いです。
  • 70代男性 一般内科 感冒
    時期によりますが、風邪が多いです。
  • 50代男性 一般内科 感冒
    感冒が多いですが、他の原因もあるので注意が必要です。

医師の回答を見ると感冒(風邪)が一番多いとのコメントが目立ちました。
発熱が高熱でない場合、咳の症状も酷くない場合であれば、まずは感冒(風邪)を疑ってみてもいいかもしれません。

症状によっては気管支炎や肺炎の可能性も

  • 40代女性 一般内科 感冒・急性気管支炎・肺炎
    肺や気管支の問題があるかもしれないです。
  • 60代女性 一般内科 インフルエンザ・肺炎
    汚い痰が出るときには肺炎の可能性が高いです。
  • 50代女性 一般内科 急性気管支炎・肺炎
    痰がからんでいれば肺炎の可能性高いです。
  • 40代男性 一般内科 感冒・肺炎
    感冒、肺炎が多い感じです。
  • 50代男性 一般内科 肺炎
    咳が強いと、肺炎ですかね。
  • 60代男性 一般内科 肺炎
    よく遭遇する疾患は肺炎です。
  • 50代男性 一般内科 急性気管支炎・肺炎
    気管支炎か肺炎が多いです。
  • 40代男性 一般内科 感冒・肺炎
    肺炎も突発的な発熱、悪寒がひどいです。
  • 50代男性 一般内科 急性気管支炎・肺炎
    肺炎時は咳が強くなると思います。
  • 40代男性 一般内科 肺炎
    湿性咳嗽なら肺炎の可能性を考えます。
  • 60代男性 一般内科 感冒・肺炎
    発熱と同時に咳の症状が見られるのは肺炎です。
  • 50代男性 一般内科 感冒・急性気管支炎・肺炎
    急性上気道炎や肺炎が多いと思います。
  • 60代男性 一般内科 感冒・インフルエンザ・急性気管支炎・肺炎
    咳はやっぱり気管支系の疾患が多いです。
  • 50代男性 総合診療科 急性気管支炎・肺炎・結核
    2週間以上、咳が続いていたら結核を考えます。

次に肺炎や気管支炎の可能性もあるとのコメントが多くありました。
感冒(風邪)であることが多いからといって、軽くみてはいけない場合もありそうです。また、一部の医師からは、長引く咳の場合、結核の可能性も指摘されています。
特に肺炎は、頻度が比較的高く、感冒(風邪)よりも病状の重い疾患なので、早めに受診し、早期治療にとりくみたいですね。

感冒(風邪)と肺炎の見分け方って何?

では、感冒(風邪)と肺炎はどうやって見分ければいいのでしょうか。
続いて「発熱と同時に咳の症状が見られる場合に、感冒(風邪)と肺炎の症状を見分けるポイントは何ですか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 呼吸困難感・息切れを伴う
  • 高熱が数日間に渡って持続する
  • 色のついた痰がひどく見られる
  • 咳の症状がひどい
  • 全身の倦怠感
  • 悪寒が伴う
  • その他

以下のグラフが結果となります。

図2

集計の結果、「呼吸困難感・息切れを伴う」と回答した医師が67%と一番多く、過半数を超えています。次に「高熱が数日間に渡って持続する」、「色のついた痰がひどく見られる」と続きました。
続いて、医師のコメントを見ていきましょう。

呼吸困難が起こる際は危険

  • 50代男性 一般内科 呼吸困難感・息切れを伴う
    呼吸困難を見落としてはいけません。
  • 50代女性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する・呼吸困難感・息切れを伴う・色のついた痰がひどく見られる・咳の症状がひどい
    呼吸器症状を総合的に判断します。
  • 50代男性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する・呼吸困難感・息切れを伴う
    呼吸回数などを参考にします。
  • 50代男性 一般内科 呼吸困難感・息切れを伴う・色のついた痰がひどく見られる
    呼吸回数が多い時には肺炎を疑うべきでしょう。
  • 50代男性 一般内科 呼吸困難感・息切れを伴う
    呼吸困難は重要な所見です。
  • 50代男性 一般内科 呼吸困難感・息切れを伴う・色のついた痰がひどく見られる・全身の倦怠感
    呼吸器症状が強く出て全身状態も悪い時です。
  • 60代男性 一般内科 呼吸困難感・息切れを伴う
    ポイントは呼吸困難感・息切れを伴うことです。
  • 50代男性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する・呼吸困難感・息切れを伴う・色のついた痰がひどく見られる・咳の症状がひどい
    肺音や咳の症状で見分けます。
  • 20代男性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する・呼吸困難感・息切れを伴う・悪寒が伴う
    全身状態の増悪や呼吸困難は注意が必要です。
  • 30代女性 一般内科 呼吸困難感・息切れを伴う
    強い倦怠感や呼吸苦があれば疑わしいです。
  • 50代男性 一般内科 呼吸困難感・息切れを伴う
    呼吸器症状の増悪にて鑑別します。

一番多く見られたのは、呼吸困難や呼吸苦といった症状についてのコメントでした。
普通の感冒(風邪)では、呼吸困難になることは考えにくいため、感冒(風邪)と肺炎を見分ける上で具体的かつ重要なポイントと言えるでしょう。

また、「呼吸回数が多い時には肺炎を疑うべき」や「ポイントは呼吸困難感・息切れを伴うこと」という医師のコメントもあり、普段より息を吸う回数が多かったり、ハーハーしていたりするときは、肺炎を想定する必要がありそうです。
呼吸困難の症状が見られた際には、早めの病院の受診を心掛けたいですね。

高熱が持続する場合や、咳・痰の状態がひどい場合も肺炎の疑いあり

  • 60代男性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する
    発熱が数日続いたら、レントゲン写真を撮ります。
  • 50代男性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する
    熱と症状のひどさをみます。
  • 50代男性 一般内科 咳の症状がひどい
    咳の症状がひどい時は肺炎の疑いがあります。
  • 60代男性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する
    3日続く高熱、咳で疑います。
  • 50代男性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する
    5日以上発熱あったら注意です。
  • 50代男性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する・呼吸困難感・息切れを伴う・色のついた痰がひどく見られる・咳の症状がひどい・全身の倦怠感
    咳と持続する発熱で、肺炎をまず疑います。
  • 40代男性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する・呼吸困難感・息切れを伴う
    高熱の持続や呼吸苦などで判断します。
  • 60代男性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する・呼吸困難感・息切れを伴う
    高熱が続き、息切れ症状があれば肺炎を疑います。
  • 30代女性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する・呼吸困難感・息切れを伴う・色のついた痰がひどく見られる・咳の症状がひどい・全身の倦怠感
    やはり咳と痰の所見が大事です。
  • 50代男性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する・色のついた痰がひどく見られる
    高熱が数日間に渡って持続するときは肺炎の疑いがあります。
  • 40代男性 一般内科 高熱が数日間に渡って持続する・咳の症状がひどい
    しばらく咳が続いて全身が衰弱しているという点でしょう。
  • 50代男性 一般内科 呼吸困難感・息切れを伴う・色のついた痰がひどく見られる・その他
    喉の痛みがなければ、肺炎を疑う根拠となります。逆に鼻汁や咽頭痛が主な症状の場合は肺炎の可能性は低くなります。

高熱が持続していることや、咳・痰に異常な症状がないかといった点も鑑別する上で大事なようでした。
医師のコメントによれば、3日〜5日くらい高熱が続くと、肺炎の可能性があるようです。また、咳の症状がひどい時、痰に色がつくなどの異常が見られる時も、肺炎を疑った方がよさそうでした。
それらの症状が現れたら、無理はせずに、病院を受診した方が良いでしょう。

一番可能性があるのは感冒(風邪)だが、肺炎の可能性も念頭に!

今回は、咳を伴う発熱の症状で考えられる疾患や、風邪と肺炎の見分け方についてみていきました。

本調査によると、咳を伴う発熱の症状がある時の考えられる疾患は「感冒(風邪)」の可能性が最も高く、一方で、「急性気管支炎」、「インフルエンザ」、「肺炎」の可能性も十分にありうるとのことでした。特に、咳や発熱の症状が酷い場合や、他に汚い痰などの気になる症状がある場合は、感冒以外の疾患の可能性も考えられるようです。

風邪と肺炎の見分け方のポイントとしては、呼吸困難感・息切れを伴うことがもっとも一般的のようです。また、高熱が数日間に渡って持続する場合や、咳の症状がひどい場合も注意が必要そうです。もし自身の疾患の症状がこれらに当てはまる際には、早期に病院することが大事ですね。

咳を伴う発熱は、よくある身近な症状かと思います。大半の場合はただの感冒(風邪)で終わることが多いと思いますが、中には肺炎という重い疾患の可能性もあります。自身の疾患の症状の違いを見逃さないように注意しましょう。

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