胃の疾患によっておならの回数やニオイに変化はあるの?535名の医師に聞いてみました

おならと胃の病気
「胃の疾患でおならの回数が増えたり、ニオイが強くなったりすることはありますか」という質問に対し、「ない」と答えた医師が63%、「ある」と答えた医師が34%となりました。多くの医師は、胃の疾患とおならは関係がないと考えているようです。しかし、「ある」と回答した医師からは、胃腸炎などによる消化不良や、出血をしているとき、胃腸全体の腸管蠕動が低下しているときなどは、おならに変化があるとした声も寄せられていました。
胃痛・腹痛
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さまざまな病気が考えられる胃の疾患。
くだらない疑問かもしれないと思いつつも、胃のトラブルによっておならの回数が変わったり、ニオイが強くなったりすることはあるのか。気になったことがある方も、なかにはいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、「胃の疾患でおならの回数が増えたり、ニオイが強くなったりすることはあるのか」について、一般内科、消化器内科医、計535名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年5月4日〜5月7日にかけて行われ、一般内科医、消化器内科医の計535名から回答を頂きました。

胃の疾患によっておならに変化はあまり見られない

「胃の疾患でおならの回数が増えたり、ニオイが強くなったりすることはありますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 大いにある
  • 多少はある
  • あまりない
  • ほとんどない

以下が結果となります。

図1

本調査では、「ない」と答えた医師が63%(「あまりない」+「ほとんどない」の合計)、「ある」と答えた医師が34%(「大いにある」+「多少はある」の合計)となりました。半数以上の医師が否定的な考えを抱いているようです。
まずは、「ない」と回答した医師のコメントを見ていきましょう。

胃の疾患でおならの回数やニオイが変わることは「ない」

  • 50代男性 一般内科 あまりない
    胃とおならは直接関係ないように思います。
  • 60代男性 一般内科 あまりない
    心窩部痛とおならは関係があると思いますが胃痛はわかりません。
  • 70代男性 一般内科 消化器内科 あまりない
    胃痛とおならは直接関係はありません。腹痛とならば少しは関係がありますが。
  • 30代男性 一般内科 あまりない
    出血をして、タール便になっていれば、臭いはきつくなるとは思います。
  • 60代男性 一般内科 あまりない
    胃の疾患でおならの回数が増えたり、ニオイが強くなったりすることがあまりないでしょう。
  • 60代男性 消化器内科 あまりない
    胃痛というのが腸が原因の時にはあるでしょう。
  • 60代男性 一般内科 消化器内科 あまりない
    胃大腸反射で大腸の蠕動運動が亢進すれば、おならも出やすくなると思いますが、どちらかといえば、痛みにより消化管の動きは抑制されるため、あまり経験はありません。
  • 40代男性 一般内科 あまりない
    便秘の人であれば多少あるかと思いますがあまり遭遇しません。
  • 50代男性 一般内科 ほとんどない
    腸の疾患ではありますが、胃の疾患では稀です。
  • 50代男性 一般内科 消化器内科 ほとんどない
    げっぷはあるでしょうが、おならは関係ないかと思います。
  • 50代男性 一般内科 ほとんどない
    おならの回数の増加は過敏性腸炎と考えられます。
  • 50代女性 一般内科 ほとんどない
    胃の疾患でおならの回数が増えたり、ニオイが強くなったりすることはありません。
  • 30代男性 一般内科 ほとんどない
    暴飲・暴食で腸内細菌叢の変化で翌日にはニオイにも変化が出ますが、胃の疾患との関連はありません。
  • 50代男性 一般内科 消化器内科 ほとんどない
    胃と腸が同時にわるくなる病気の場合です。

医師のコメントでは、胃とおならは直接の関係はない、腸の疾患ではあるが胃の疾患では稀、げっぷに関係があってもおならには関係がないなどの声が挙がりました。
どうやら多くの医師は、胃の疾患ではおならに変化は見られないと考えているようです。

ただし、医師のコメントから、もし胃痛でおならに変化があるとすれば、

  • 出血をしてタール便になっているとき
  • 胃大腸反射で大腸の蠕動運動が亢進しているとき
  • 胃と腸が同時に悪くなる病気のとき
  • 過敏性腸炎のとき
  • 暴飲・暴食で腸内細菌叢の変化しているとき

といった指摘を頂きました。つまり、胃の疾患だけでなく、腸も何らかの異常をきたしているときにおならに変化があるといった見解のようですね。

それでは、続いて「ある」と回答した医師のコメントを見ていきましょう。

胃の疾患でおならの回数やニオイが変わることは「ある」

  • 60代男性 一般内科 多少はある
    消化が悪く、かつ胃内停滞の長期化によって下部消化管機能への影響もあります。
  • 50代男性 一般内科 多少はある
    蠕動亢進を来たすことで回数が増えることは有り得ます。
  • 40代男性 一般内科 多少はある
    胃腸全体の腸管蠕動が低下すれば腸管ガスが増える可能性があります。
  • 40代男性 一般内科 消化器内科 多少はある
    胃酸分泌量の変化で小腸内の腸内細菌のプロファイルが変化し、ガス産生菌が増加する可能性があるからです。
  • 60代男性 一般内科 多少はある
    多少はありますが、おならの臭いは摂取した食品の内容や腸の疾患と関係がありそうです。
  • 50代女性 消化器内科 多少はある
    出血している場合などはあり得ると思います。
  • 30代男性 一般内科 多少はある
    胃腸炎など消化不良があれば起こると思います。
  • 60代女性 一般内科 多少はある
    胃痛により、消化管全体に影響のある可能性があります。
  • 50代男性 一般内科 多少はある
    腹部膨満などの場合は関連が強いと思います。
  • 50代男性 一般内科 多少はある
    あまり経験はありませんが、消化作用の低下の影響など多少の関係はあると思います。
  • 50代男性 一般内科 大いにある
    腸管ガスがたまると胃痛がみられることがあります。
  • 60代男性 一般内科 大いにある
    消化不良が原因です。
  • 30代女性 一般内科 大いにある
    あると思います。そのように訴える患者様もいます。
  • 40代男性 一般内科 消化器内科 大いにある
    胃の疾患でおならの回数が増えたり、ニオイが強くなったりすることがあると思います。
  • 40代男性 一般内科 大いにある
    消化管のガスは病気のサインでもあります。

「ある」とした医師のコメントを見ると、胃腸炎などによる消化不良、出血を伴う場合、胃腸全体の腸管蠕動が低下し腸管ガスが増える可能性や、胃酸分泌量の変化で小腸内の腸内細菌のプロファイルが変化しガス産生菌が増加する可能性を挙げており、上記のような場合は、おならの回数やニオイが強くなることがあるという考えのようです。
また、腸管ガスがたまると胃痛が出ると述べた医師もいらっしゃいました。腸管と胃がつながっているためということでしょうか。
さらに医師からは、「おならのニオイは摂取した食品の内容に関係がありそう」とのコメントを頂きました。おならのニオイを気にする方は、ニオイがきつくなりそうな食べ物に気を付けるとよいかもしれません。

このように医師の中でも意見が分かれるところはあるものの、本記事を参考に観察してもらい、もし症状がひどい場合は、一度医師の診察を受けることをおすすめします。

胃の病気だけでおならに変化をきたすことはあまりなさそうだが、腸の病気など他の要因が絡むとあり得る

「胃の疾患でおならの回数が増えたり、ニオイが強くなったりすることはありますか」と質問したところ、半数以上の医師が否定的な見解を示しました。
ただし、腸の疾患では考えられるなどのコメントが寄せられており、胃や腸周りの不具合や病気、暴飲暴食をしている場合は回数が増えたり、ニオイが強くなったりする、と考えている医師もいました。
以上から、胃の病気だけでおならに変化をきたすことはあまりなさそうですが、腸の病気など他の要因が絡むとあり得るようで、絶対にないとは言い切れなさそうでした。

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