なかなか上手く吐けない吐き気の症状がある場合、無理にでも吐くべき?適した対処法ってなに?医師524人に聞いてみました

布団でうずくまる女性
吐き気の症状があるのに思うように吐けない場合、無理にでも吐いた方が良いのかを医師に聞いたところ、「自然に任せた方がよい」が69%と一番高く、次に「無理して吐こうとしてはいけない」が続きました。また自宅で出来る対処法としては、「横向きで寝る」が45%で最も多く、次に「背中をさすってもらう」、「リラックスできる方法をためす」が続きました。吐き気の症状があるのに上手く吐けない場合は、無理に吐こうとするのではなく、まずは家で横になるなど安静にし、症状が自然に治らないか試してみるのがよさそうです。
吐き気
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吐き気があるのに、なかなか思うように吐けないことで困った経験はありませんか?吐き気がある際は、一度吐いてしまえば症状が落ち着くこともありますよね。
しかし、吐くに吐けない状態だと、悶々としてしまって苦しいですし、どう対処していいものか悩んでしまいます。

そこで今回は、一般内科、総合診療科医524人に、なかなか上手く吐けない吐き気の症状がある場合の適した対処方法について聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月30日~2018年5月1日にかけて行われ、一般内科、総合診療科医524人から回答を頂きました。

うまく吐けない場合は、無理にでも吐いた方が良いの?

「吐き気はあるが上手く吐けない場合、無理にでも吐くように対処すべきですか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 無理にでも吐こうとするべき
  • 無理して吐こうとしてはいけない
  • 自然に任せた方がよい
  • その他

以下のグラフが結果となります。

図1

自然に任せた方がよいとの回答が69%と一番多く、次に無理して吐こうとしてはいけないが29%と続きました。ここまでで実に98%の医師は無理に吐くことを推奨していないことが分かります。
それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

自然に任せるのが一番

  • 60代男性 一般内科 自然に任せた方がよい
    咽頭や喉頭に無理な力がかかるためよくないと思います。
  • 50代男性 一般内科 自然に任せた方がよい
    自然な流れがいいです。
  • 60代男性 一般内科 自然に任せた方がよい
    自然に任せた方がよいと思います。
  • 60代男性 一般内科 自然に任せた方がよい
    無理に嘔吐すると調子悪くなることもあります。
  • 60代男性 一般内科 自然に任せた方がよい
    手で傷つける可能性があります。
  • 40代男性 一般内科 自然に任せた方がよい
    無理に吐いても吐き気は収まりません。
  • 50代男性 一般内科 自然に任せた方がよい
    自然に任せておくのが一番です。
  • 50代男性 一般内科 自然に任せた方がよい
    自然に任せるのが無難です。

医師の回答を見ると自然に任せるのが一番良いとする意見が目立ちました。
無理に吐いても吐き気は収まらない、喉を傷つける恐れもあるとの意見もあり、無理矢理吐いて楽になってしまおうという考えは安易なものと言えそうです。

マロリーワイス症候群になる恐れも

  • 50代男性 一般内科 無理して吐こうとしてはいけない
    マロリーワイス症候群を発症する恐れがあります。
  • 50代男性 一般内科 無理して吐こうとしてはいけない
    マロリーワイスの危険性あります。
  • 50代男性 一般内科 無理して吐こうとしてはいけない
    マロリーワイスなどの原因になります。
  • 60代男性 一般内科 自然に任せた方がよい
    無理するとマロリーワイスになります。
  • 60代男性 一般内科 無理して吐こうとしてはいけない
    マロリーワイス症候群などを発症するため、無理に吐かせてはいけません。
  • 50代男性 一般内科 無理して吐こうとしてはいけない
    マロリーワイスが怖いです。
  • 40代女性 一般内科 無理して吐こうとしてはいけない
    マロリーワイス症候群の危険があります。
  • 50代男性 一般内科 無理して吐こうとしてはいけない
    無理すると、マロリーワイスになります。
  • 60代男性 一般内科 無理して吐こうとしてはいけない
    無理に吐こうとすると、それが刺激になって、嘔吐を繰り返し、悪化することがあり、また稀にマロリーワイス症候群などをきたすこともあり得ます。

次にコメントで気になったのは、マロリーワイス症候群発症の危険性を指摘する意見でした。以下が、マロリーワイス症候群という病気の概要になります。

マロリーワイス症候群発症とは

繰り返す激しい嘔吐のために食道に圧が加わり、食道胃接合部付近の粘膜が破れ出血する疾患。激しい嘔吐を繰り返すと、急激に上昇した腹腔内圧が食道に加わり、食道胃接合部付近(食道下部から胃の入り口=噴門部)の粘膜に裂傷が起こります。この裂傷は粘膜下層まで生じ、粘膜下動脈から出血します。新鮮血の混じった吐血であり、通常は胸痛や腹痛を伴いません。吐血を主訴として来院する上部消化管出血の5%前後を占める頻度の高い疾患です。

引用:マロリーワイス症候群発症|厚生労働省

どうやら故意に嘔吐をして食道に負荷をかけることは、マロリーワイス症候群を引き起こしてしまうリスクがあるようです。
吐き気が収まらず吐くことも出来ないと、気持ちが焦り強引に吐こうとしてしまいがちですが、上記のような病気のリスクもあるので、無理に吐こうとすることは極力控えた方がよさそうです。

自宅で出来る対処法って何?

続いて「吐き気があるのに上手く吐けない場合の自宅でできる対処法として、有効な方法にはなにが挙げられますか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 横向きで寝る
  • 背中をさすってもらう
  • リラックスできる方法をためす
  • 冷たい水でうがいをする
  • 部屋の換気をする
  • 市販薬で吐き気を抑える
  • その他

以下のグラフが結果となります。

集計では、横向きで寝ると回答した医師が45%と一番多く、次に背中をさすってもらう、リラックスできる方法をためすと続きました。どれも簡単に実施できる方法ですね。
それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

誤嚥防止のためにも横向きで安静に

  • 60代男性 一般内科 横向きで寝る
    いつでも吐いてかまわない状態を保ちましょう。
  • 60代男性 一般内科 横向きで寝る
    誤嚥に気をつけて対処します。
  • 40代男性 一般内科 横向きで寝る
    誤嚥を防ぐ必要があります。
  • 50代男性 一般内科 横向きで寝る
    誤嚥だけは予防したいですね。
  • 50代男性 一般内科 横向きで寝る
    誤嚥防止のために横向け寝が安全です。
  • 50代男性 一般内科 横向きで寝る
    横向きで安静にします。
  • 50代男性 一般内科 横向きで寝る
    誤飲性肺炎予防に注意します。
  • 60代男性 一般内科 横向きで寝る
    安静で経過観察がいいです。
  • 50代女性 一般内科 横向きで寝る
    横向きに寝てみましょう。
  • 60代男性 一般内科 横向きで寝る
    誤嚥を防止するために大事です。
  • 60代男性 一般内科 横向きで寝る
    誤嚥、窒息が一番怖いです。

一番多く見られたコメントは横向きで安静に、そして誤嚥を防止しようといったものでした。誤嚥については、以下のホームページの説明を参考にしてください。

誤嚥とは

食物や唾液は、口腔から咽頭と食道を経て胃へ送り込まれます。食物などが、なんらかの理由で、誤って喉頭と気管に入ってしまう状態を誤嚥(ごえん)と呼びます。誤嚥は肺炎の原因ともなります。

誤嚥に近い状況として、喉頭流入があります。喉頭流入とは、食物が喉頭に流れ込むものの、声門より上にとどまり、気管には侵入しない状態です。

引用:誤嚥|日本気管食道科学会

つまり、こうした気管に嘔吐物が入って誤嚥してしまわないよう、横になっておくという考えのようです。

リラックスしてみよう

  • 50代男性 一般内科 リラックスできる方法をためす
    リラックスが一番と思います。
  • 60代男性 一般内科 リラックスできる方法をためす
    気分を変えてリラックスがいいです。
  • 50代男性 一般内科 リラックスできる方法をためす
    無理に止めないでリラックスがいいです。
  • 50代男性 一般内科 部屋の換気をする・リラックスできる方法をためす
    リラックスやうがいや背中をさすってもらうなどが有効と考えます。
  • 60代男性 一般内科 リラックスできる方法をためす
    ゆっくり深呼吸など、リラックスします。
  • 70代男性 一般内科 リラックスできる方法をためす
    リラックスして、うがいなどをして見ます。

次にコメントでよく記載されていたのは、リラックスできるように心がけるという意見でした。
具体的な方法としては、うがいを試してみたり、深呼吸をしたりすることが挙がっていました。
気持ちが落ち着けば無理に吐こうと焦ることも無くなるでしょうし、吐き気の症状が収まることに繋がるかもしれません。

無理に吐こうとするのは控えて、リラックスできるように過ごしましょう

本調査によれば、上手く吐けない場合の対処法として、「自然に任せた方がよい」が69%と最も多く、次に「無理して吐こうとしてはいけない」が続きました。
また自宅で出来る対処法としては、「横向きで寝る」が45%で一番多く、次に「背中をさすってもらう」、「リラックスできる方法をためす」が続きました。
吐き気の症状があるのに上手く吐けない場合は、無理に吐こうとするとマロリーワイス症候群になる恐れもあるなど、医師からの注意喚起がありました。
このため、吐き気の際はまず家で横になるなど安静にし、リラックスできるように心がけることが大事そうです。

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