すぐに病院へ行くべき尿の色は何?泌尿器科医165名に聞いてみました

薬と人形
「すぐに病院へ行くべき尿の色は何ですか」と質問したところ、「鮮やかな赤色」が35%以上と最も多くの支持を集め、次に「赤茶」、「特に色は関係ない」との回答が続きました。コメントを見ると、「鮮紅色の血尿は尿路出血の中でも要注意」と述べた医師がいらっしゃいました。やはり集計の結果通り、最も病院へ行くべき色は赤色のようです。しかし、「重症度と色は無関係」とした医師のコメントも見られたことから、わかりやすい赤色でなくても、尿の色がおかしいと感じたら一度受診するのがよさそうです。
血尿
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みなさんは「尿の色」について、気にしたことはありますでしょうか?
いつも同じ色をしているように見えますが、普段と色が違うとなれば心配になりますよね。
どうやら、いつもと色が違うとき、何か病気を患っている可能性もあるようなのです。また、どんな色の場合、すぐに病院へ行くべきなのでしょうか。

そこで今回は、すぐに病院へ行くべき尿の色は何か、泌尿器科医165名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年5月12日〜5月15日にかけて行われ、泌尿器科医、計165名から回答を頂きました。

すぐに病院へ行くべき尿の色は「鮮やかな赤色」

「すぐに病院へ行くべき尿の色は何ですか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらいコメントを頂きました。

  • 鮮やかな赤色
  • 赤茶色
  • ピンク色
  • オレンジ色
  • 濃い黄色
  • 特に色は関係ない
  • その他

以下が結果となります。

「すぐに病院へ行くべき尿の色は何ですか」と質問したところ、「鮮やかな赤色」が35%以上と最も多くの支持を集め、次に「赤茶色」、「特に色は関係ない」との回答が続きました。

それぞれの色を選択した医師のコメントを見てみましょう。

鮮やかな赤色

  • 60代男性 泌尿器科 鮮やかな赤色
    鮮紅色の血尿は尿路出血の中でも要注意です。
  • 40代男性 泌尿器科 鮮やかな赤色
    明らかな赤い血尿でなければ緊急性はありません。
  • 40代男性 泌尿器科 鮮やかな赤色
    無症候性血尿は悪性腫瘍も否定できないので一度精査は必要と思われます。
  • 50代男性 泌尿器科 鮮やかな赤色
    膀胱がん等の悪性が一番怖いので。
  • 50代男性 泌尿器科 鮮やかな赤色
    一般的には鮮やかな赤色、赤茶色、ピンク色だと思いますが、医学的には血尿の色の程度と病態の重症度は相関しないため、検診で指摘される尿潜血陽性・顕微鏡的血尿から肉眼的血尿まで、どの状態でも一度は受診するべきです。
  • 70代男性 泌尿器科 鮮やかな赤色
    腎臓からは暗赤色で、膀胱からは鮮やかな血尿が出ます。
  • 50代男性 泌尿器科 鮮やかな赤色
    肉眼的血尿はすぐに検査と治療が必要なことが多いです。

医師からは、「鮮紅色の血尿は尿路出血の中でも要注意」とのコメントが寄せられています。さらにそのコメントを裏付けるかのように、他の医師からも悪性腫瘍や膀胱癌の可能性を指摘するコメントが散見されました。

また、「腎臓からは暗赤色で、膀胱からは鮮やかな血尿が出ます。」とのコメントを頂きました。どこに疾患があるかによって、色味が変わってくると考える医師もおられるようです。
しかし、医学的には血尿の色の程度と病態の重症度は相関しないと述べる医師もおり、尿の色だけで病気を判断することは難しいようです。

赤茶色

  • 60代男性 泌尿器科 赤茶色
    透明かそうでないかの区別が必要です。ようするに肉眼的血尿かどうかです。
  • 50代男性 泌尿器科 赤茶色
    鮮やかでも黒っぽくても、血液の混入が明らかな場合は精密検査を受けるべきです。
  • 50代男性 泌尿器科 赤茶色
    鮮血に近い色が悪性腫瘍の可能性が高いと思います。
  • 40代男性 泌尿器科 赤茶色
    肉眼的血尿が出たら、程度によらず受診するべきです。

「赤茶色」を選択した医師からは、肉眼的血尿(色調により本人が気づく血尿)の場合は病院を受診すべきとした意見が共通して見られました。
参考:血尿診断ガイドライン - 日本腎臓学会

また、鮮血に近い色は悪性腫瘍の可能性が高いとのことです。前項の「鮮やかな赤色」と同じく、赤っぽく血が混じっていると確認できる尿は、やはり病院を受診した方が良いようですね。

特に色は関係ない

  • 60代男性 泌尿器科 特に色は関係ない
    重症度と色は無関係です。
  • 50代男性 泌尿器科 特に色は関係ない
    血尿かな?と思ったら受診が好ましいです。
  • 40代男性 泌尿器科 特に色は関係ない
    異常があれば病院へ来てください。
  • 60代男性 泌尿器科 特に色は関係ない
    顕微鏡的血尿でも腫瘍が原因のこともあり色は関係ありません。
  • 50代男性 泌尿器科 特に色は関係ない
    尿閉でなければ緊急性はないと思います。

「特に色は関係ない」と答えた医師のなかでは、重症度と色は無関係であり、受診を促すコメントが複数見られました。
また、「顕微鏡的血尿(目でみて尿の色の変化はわからないものの、尿検査にて血が混じっている状態)でも腫瘍が原因のこともあり色は関係ない」と述べた医師もいらっしゃいました。
目で見て尿の色に変化が見られない顕微的血尿の状況でも、腫瘍など病気の場合があるようです。そのため、色は関係ないという見解のようですね。
参考:日本泌尿器科学会 -  尿に血が混じる
参考:日本泌尿器科学会- 尿がまったく出ない

ピンク色

  • 40代男性 泌尿器科 ピンク色
    赤っぽい色は受診が必要です。
  • 50代男性 泌尿器科 ピンク色
    すぐというのが救急にというのでなく、普通に受診でいいです。
  • 40代男性 泌尿器科 ピンク色
    血尿が疑われたら受診するのが良いのではと思います。
  • 70代男性 泌尿器科 ピンク色
    肉眼的血尿の色はこんなものです。

ピンク色を選択した医師の中でも、やはり「赤っぽい色は受診が必要」と考えている医師がいらっしゃいました。
ピンク色であれ血尿が疑われる場合は、受診するようにしましょう。
また、「肉眼的血尿の色はこんなもの」との声もあります。血尿と言うと真っ赤なイメージを想像しますが、実際にはピンク色くらいのこともあるようです。

オレンジ色

  • 60代男性 泌尿器科 オレンジ色
    褐色は血尿のことが多いです。
  • 60代男性 泌尿器科 オレンジ色
    濃縮尿を血尿と思われることが多いです。

「尿の色が褐色である場合も血尿であることが多い」との意見が見受けられます。
一方で、「濃縮尿を血尿と思われることが多い」と主張した医師もいました。
ここまでくると、一般の方では判断に難しいところがありますので、医師の判断を仰ぐ必要がありそうです。

その他

  • 50代男性 その他(透見できない暗赤色尿)
    凝血塊が多いか多くなる可能性があり、膀胱タンポナーデをきたす恐れがあります。
  • 50代男性 その他(凝血混じり)
    検診の尿潜血陽性などと異なり、肉眼的血尿では有意な病変の可能性が大なので受診すべきと思いますが、凝血塊を混じている場合にはタンポナーデのリスクがあり緊急を要します。

上記のコメントを見ると、色の他にも凝血塊(出血した血液が凝固して暗赤色の塊になったもの)も受診すべきとの見解が得られました。
また、膀胱タンポナーデというキーワードが出てきましたが、膀胱をはじめとする尿路内で凝血塊を形成し閉塞症状を引き起こすことをいうようですね。

参考:凝血塊一般社団法人 日本消化器がん検診学会
参考:血 尿 - 日本緩和医療学会

何にせよ、回答自体は「透見できない暗赤色尿」「凝血混じり」としていることから、やはり血が混じったような色の場合は、病院へ行くべき事態に当たると考えて良いのかもしれません。

尿が赤っぽい色をしている場合は、病院へ受診を

本調査によれば、病院へ行くべき尿の色は「鮮やかな赤色」、「赤茶色」、「ピンク色」だと捉えておいて良さそうです。
また、このような鮮やかな赤やそれに近い色の場合は悪性腫瘍の可能性もあるため、すぐに病院を受診すべきとの見解が共通して見られました。
しかし、「重症度と色は無関係」とした医師のコメントも見られたことから、わかりやすい赤色でなくても、尿の色がおかしいと感じたら一度受診するのがよさそうです。

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