ただの便秘と思っていたら重篤な病気の可能性も?医師528名に聞いてみました

お腹を押さえる女性
「便秘の原因の中で特に重篤な疾患で多いものは?」という質問に対し、「大腸癌」との回答が最多。回答した医師からは、大腸の検査を受けずに手遅れになるケースがあること、また高齢者の便秘には大腸癌などの疾患が潜んでいるケースも考えられるといったコメントを頂きました。そして、大腸癌の次に多く回答された疾患は「腸閉塞」。なかには、大腸癌が原因で腸閉塞を起こしてしまうケースもあるようです。
便秘・血便
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便が出ない便秘の症状。
ときには数日間も出ないという方もいるようです。
便が出ないだけでなく、お腹が張ったり食欲が減退したりと、様々な症状に苦しんでいる方もいるようですが、便秘が長く続くとなにかの病気なのでは?…と少なからず不安に感じたこともあるのではないでしょうか。
万が一のケースを考えると、その可能性は早期に確認しておきたいですよね。

そこで今回は、便秘の原因の中でも特に重篤な疾患で多いものは何か、一般内科医、消化器内科医、消化器外科医、一般外科医、計528名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年5月25日〜5月28日にかけて行われ、一般内科医、消化器内科医、消化器外科医、一般外科医、計528名から回答を頂きました。

大腸癌や腸閉塞が便秘の原因かも?!

なかなか便が出なくて辛い便秘の症状。そんな便秘の中で原因となりうる重篤な疾患はどのようなものなのでしょうか。
今回は、「便秘の原因の中でも特に重篤な疾患で多いものは何ですか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 腸閉塞
  • 大腸癌
  • 腹膜炎
  • 炎症性腸疾患
  • 神経系疾患(パーキンソン病など)
  • 糖尿病
  • 甲状腺機能低下症
  • 高カルシウム血症
  • 薬剤性(抗コリン薬など)
  • その他

以下が結果となります。

  • 50代男性 消化器内科 「大腸癌」
    大腸癌が増えています。
  • 70代男性 一般内科 「腸閉塞」「大腸癌」「神経系疾患(パーキンソン病など)」
    高齢者では、大腸癌による便秘(便通障害)も、意外に多いと感じます。
  • 60代男性 消化器内科 「大腸癌」
    なかなか大腸の検査を受けしぶっている場合、便秘、便秘と言っていますが、大腸癌が手遅れになることもあります。
  • 60代男性 一般外科 「大腸癌」
    便秘を主訴とした訴えでは、大腸癌が多いと思います。
  • 40代男性 消化器内科 「腸閉塞」「大腸癌」「糖尿病」「薬剤性(抗コリン薬など)」
    高齢化の時代、大腸癌は増えています。
  • 60代男性 一般内科 「大腸癌」
    長年便秘を訴える患者さんで、かなりの進行癌がみつかったケースがありました。
  • 60代男性 一般外科 「腸閉塞」「大腸癌」「腹膜炎」
    大腸癌による腸閉塞でしょうか。
  • 40代男性 消化器外科 「腸閉塞」「大腸癌」「神経系疾患(パーキンソン病など)」「糖尿病」
    大腸癌からの腸閉塞も多いです。
  • 50代男性 消化器内科 「腸閉塞」「大腸癌」
    大腸癌で腸閉塞を起こしそうになって来院する患者さんが、多くいます。
  • 50代男性 一般内科 「腸閉塞」「大腸癌」
    大腸癌からのイレウスを考えます。
  • 30代男性 一般内科 「腸閉塞」「大腸癌」
    腸閉塞、大腸癌が多いです。
  • 50代男性 一般内科 「腸閉塞」「大腸癌」「糖尿病」「甲状腺機能低下症」「高カルシウム血症」「薬剤性(抗コリン薬など)」
    腸閉塞など緊急を要する疾患も隠れています。
  • 50代男性 一般内科 「腸閉塞」「大腸癌」
    高齢者の便秘の中には、腸閉塞や大腸癌が一定の割合で含まれていると考えます。
  • 50代男性 一般内科 「腸閉塞」
    イレウスはかなり多いと思います。
  • 60代男性 一般外科 「腸閉塞」「大腸癌」「薬剤性(抗コリン薬など)」
    便秘の原因のなかでも特に重篤な疾患(専門的治療を要する疾患)で多いものは腸閉塞だと思います。
  • 30代男性 一般内科 「神経系疾患(パーキンソン病など)」「糖尿病」
    神経系疾患(パーキンソン病など) は高度の便秘な印象です。
  • 50代男性 一般内科 「腸閉塞」「大腸癌」「腹膜炎」「炎症性腸疾患」「神経系疾患(パーキンソン病など)」「糖尿病」「甲状腺機能低下症」「高カルシウム血症」「薬剤性(抗コリン薬など)」
    多種多様な原因で発生すると思います。

今回の調査では、「大腸癌」と回答する医師の割合が最も多い結果となりました。次いで、「腸閉塞」が回答されています。

医師からは「なかなか大腸の検査を受けしぶっている場合、便秘、便秘と言っているが、大腸癌が手遅れになることもあります。」というコメントが寄せられました。
便が出ないことを便秘が原因だと思っていたことが仇となり、大腸癌の発見が遅れてしまうケースもあるようです。
大腸癌の代表的な症状に便秘があることを頭に置いていただき、定期的な検査を受けることが大切ではないでしょうか。

さらに、別の医師からは「高齢者の便秘の中には、腸閉塞や大腸癌が一定の割合で含まれている」といった意見もあがりました。
年齢だけで判別できることではありませんが、高齢で便秘に悩まれている方は一度しっかりと検査をした方がよいかもしれません。

また、大腸癌の次に多くの回答を集めた「腸閉塞」では、医師からも「腸閉塞など緊急を要する疾患も隠れています。」というコメントを多数頂きました。
なかには、「大腸癌で腸閉塞を起こしそうになって来院する患者さんが、多くいます。」という意見も見られました。
このことから、大腸癌が原因で腸閉塞を起こしてしまうケースもあるようです。

本調査のコメントでも出てきた「大腸癌」、「腸閉塞」、「イレウス」は以下のように説明されています。ご存じないという方は、ぜひご一読ください。

大腸癌

“大腸がんは、長さ約2mの大腸(盲腸・結腸・直腸・肛門)に発生するがんで、日本人ではS状結腸と直腸にがんができやすいといわれています。

大腸の粘膜に発生した大腸がんは次第に大腸の壁に深く侵入し、やがて大腸の壁の外まで広がり腹腔内に散らばったり、あるいは、大腸の壁の中のリンパ液や血液の流れに乗って、リンパ節や肝臓、肺など別の臓器に転移したりします。”

(引用:大腸がん(結腸がん・直腸がん) 基礎知識:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]

腸閉塞

“腸閉塞は,腸内容の腸管内通過の有意な機械的障害または完全停止を来した状態である。症状には痙攣痛,嘔吐,重度で持続性の便秘,放屁の消失などがある。診断は臨床的に行い,腹部X線検査で診断を確定する。治療は,急速輸液および経鼻胃管吸引により,完全閉塞のほとんどの症例で手術を施行する。”

(引用:腸閉塞 - 01. 消化器疾患 - MSDマニュアル プロフェッショナル版

イレウス

“イレウスは腸蠕動が一時的に停止した状態である。腹部手術後,特に腸管に操作を加えた場合に最もよくみられる。症状は悪心,嘔吐,および漠然とした腹部不快感である。診断はX線所見および臨床像に基づく。治療は支持療法であり,経鼻胃管吸引と輸液を行う。”

(引用:イレウス - 01. 消化器疾患 - MSDマニュアル プロフェッショナル版

便秘に悩まれている方は、一度医師への相談・検査を

今回は、「便秘の原因の中でも特に重篤な疾患で多いものは何ですか」という質問を医師に行い、「大腸癌」が最も多くの回答を集めました。
医師のコメントからは、「高齢者の便秘では大腸癌や腸閉塞などの疾患が一定の割合で含まれている」といった意見も寄せられており、高齢者の便秘は特に注意が必要のようです。
また、2番目に回答された「腸閉塞」では、「大腸癌から腸閉塞も多い」といったコメントも頂きました。
便秘が起きている場合、このような疾患が隠れていることもあるようです。
便秘に悩まれている方は、一度医師の診察を受けてみることをおすすめします。

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