便秘で病院を受診したら、まず行うのはどんな治療?医師528名に聞いてみました

医師に相談する女性
病院でまず行われる便秘の治療は、「食事・生活習慣の指導」が最も多く、次いで「薬物療法」が大きく割合を占め、この2つに意見が大きく分かれる形となりました。医師のコメントを見ると、便秘の治療には、生活習慣の改善が良いという意見や、食事の影響が大きいとの意見が見られました。一方で、薬物療法を選んだ医師は、即効性を期待して薬物療法を行うとの意見が多く見られました。しかし、どちらの回答にも共通して、食事・運動療法の指導と薬物療法を併用するとの見解が散見されました。実際、便秘の治療には併用するケースが多いのかもしれません。
便秘・血便
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便秘になったことがある方は多いのではないでしょうか。
あまりにも苦しいというときは、病院へ行こうかどうか悩む方もいらっしゃるかもしれません。
もし病院へ行った場合、はじめにどのような治療が行われるのでしょうか。

そこで今回は、便秘を病院で治療する場合、まず行うのはどんな治療なのか、一般内科医、消化器内科医、消化器外科医、一般外科医、計528名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年5月25日〜5月28日にかけて行われ、一般内科医、消化器内科医、消化器外科医、一般外科医の計528名から回答を頂きました。

病院での便秘治療は、食事・生活習慣の指導が最も多い

「便秘を病院で治療する場合、まず行うのはどんな治療ですか」と質問したところ、回答した医師の54%が「食事・生活習慣の指導」、次に42%の医師が「薬物療法」と回答し、この2つに二極化する形となりました。

まずは一番多かった、食事・生活習慣の指導から見ていきましょう。

「食事・生活習慣の指導」と考える医師

  • 50代男性 一般内科 食事・生活習慣の指導
    運動、水分摂取、繊維分の摂取など生活習慣の改善です。
  • 70代男性 消化器内科 食事・生活習慣の指導
    繊維(雑穀)等の、摂取量の増加を図ります。
  • 30代男性 消化器外科 食事・生活習慣の指導
    薬剤によらない治療がベストです。
  • 40代男性 一般内科 食事・生活習慣の指導
    薬物も併用することが多いですが。生活指導は必須でしょうか。
  • 50代男性 一般内科 食事・生活習慣の指導
    食物繊維が多い食品をとるように指導しています。
  • 50代男性 一般内科 食事・生活習慣の指導
    食事の影響は大きいです。運動や水分摂取も大事です。
  • 40代女性 一般内科 食事・生活習慣の指導
    持続性を考えると、食生活の改善だと思います。
  • 40代女性 一般内科 食事・生活習慣の指導
    水分摂取、適度な運動、行きたい時にトイレに行くことです。
  • 50代男性 一般内科 食事・生活習慣の指導
    まずは生活習慣の改善からと考えますが、受診する患者さんは、現在便秘で(便が出ずに)苦しんでおられるため、まずは便を出す処方をすることがほとんどです。
  • 60代男性 消化器外科 食事・生活習慣の指導
    食物繊維の摂取、飲水など食事生活習慣の改善から行いますが、高齢者の場合は少量の薬を併用します。
  • 40代男性 一般内科 食事・生活習慣の指導
    食事・生活習慣の指導とともに薬を処方しています。

医師のコメントを見ると、生活習慣の改善、とくに食生活の改善が良いと述べた医師もおり、実際の指導内容は、運動、水分摂取、食物繊維の摂取になるようでした。

しかし、薬物も併用することが多いとコメントした医師もいることから、一概に食事や生活習慣の指導のみとは言えないようです。
「まずは生活習慣の改善からと考えますが、受診する患者さんは、現在便秘で(便が出ずに)苦しんでおられるため、まずは便を出す処方をすることがほとんどです。」というコメントのように、食事・生活習慣の指導だけでは難しいケースもあるようでした。

続いて、薬物療法と答えた医師の意見を見ていきましょう。

「薬物療法」と答えた医師

  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    生活指導も大事ですが即効性の対応も求められます。
  • 50代男性 消化器内科 薬物療法
    薬物療法を優先させますが、食事や生活習慣の改善、運動に加え認知行動療法も有効だと考えます。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    食事生活指導をしますが、その上に薬物を処方します。
  • 60代男性 一般内科 薬物療法
    即効性を期待されており、まずは薬剤で治療し、食事・運動療法を併用します。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    食事指導も合わせて行いますが、処方しないと満足してくれないこともあり、薬物療法はします。
  • 50代男性 消化器外科 薬物療法
    生活習慣の指導はしますが改める人は少ないでしょう。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    器質的な疾患(大腸癌など)がないか内視鏡検査も併せてします。
  • 50代男性 消化器内科 薬物療法
    便秘で受診される場合、ほぼ100%治療を希望してきます。患者さんは症状が無ければ放置しますから。
  • 50代男性 一般内科 薬物療法
    食事・生活習慣で便秘が改善するならまずそれで対応しますが、病院を受診するほどであるならやはり薬物治療でしょう。
  • 40代男性 一般内科 薬物療法
    先ずは薬物でコントロールする事を優先し、生活スタイルを変えていただき、薬剤調整をしています。
  • 30代女性 消化器外科 薬物療法
    病院に来るなら投薬。でないと納得されない方が多いです。

薬物療法を選んだ医師からは、共通して即効性が求められることが挙げられています。

なかには、「病院を受診するほどであるならやはり薬物治療でしょう」とのコメントもあり、患者さん自身が、薬物療法を望んでいるとの見解もみられました。その上で、食事・運動療法も併用すると述べた医師もいらっしゃいました。
薬物療法と答えた医師の中でも、まずは即効性のある薬物療法で便を出し、食事・生活習慣の指導をしていくという考えのようです。

それでは最後に、その他を回答したコメントも見てみましょう。

バイオフィードバック療法や浣腸をする治療法

  • 50代男性 一般内科 バイオフィードバック療法
    あくまで個人的な意見です。
  • 40代男性 一般内科 バイオフィードバック療法
    可能性として注目しています。
  • 50代男性 一般内科 その他(浣腸)
    病院で治療する場合、まず行うのは浣腸です。

バイオフィードバック療法は、普段あまり耳にすることのない言葉だと思います。日本バイオフィードバック学会のサイトでは、以下のように説明されていました。

“バイオフィードバックとは、通常の状態では知覚することまたはコントロールすることが困難な生体の情報を電気的な信号などに変換し、視覚、聴覚等から本人が認識することによって、その人が意識的に生理反応を制御する技術や理論を指します。”

引用:日本バイオフィードバック学会

なかなか難しそうな方法ですが、いずれにせよ、「可能性として注目しています」とのコメントもあることから、まだ一般的に普及している治療法ではないのかもしれませんね。
他にも、浣腸を行うとの見解も見られました。

便秘の治療には、食事・生活習慣の指導と薬物療法を併用することが多い

本調査によれば、便秘を病院で治療する場合にまず行うのは、「食事・生活習慣の指導」との回答が最も多く、その後を「薬物療法」が続く結果となりました。
「持続性を考えると、食生活の改善」といった見解もあり、実際の診療では、水分・食物繊維の摂取、運動などを指導するといった具体例が挙げられています。
一方で、薬物療法と回答した医師からは、即効性を求められるとの見解があり、また患者さん自身も薬物療法を望んでいるとのコメントが寄せられています。
しかし、どちらの回答でも共通してみられたのは、食事・生活習慣の指導と薬物療法を併用するという意見でした。
便秘になった場合は、まずコメントで挙げられたような食事・生活習慣の改善をためしてみて、それでも難しければ本調査の内容を念頭に受診されてはいかがでしょうか。

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