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便秘と判断する期間はどれくらい?そもそも便秘になる原因って?医師525名に聞いてみました

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「便が出ない期間がどれくらい続いた場合、便秘だと判断しますか」という質問に対し、回答した医師の72%が「3日以上1週間以内」と考えていました。しかし、医師のコメントを見ると、毎日排便があったとしても、排便の量が少ないことや、不快感、残便感、腹満感などの症状がある場合は、排便回数や期間に関係なく便秘と判断する場合もあり、人によって異なるとの見解もみられました。続いて、「一般的に便秘となる原因として多いものはなんですか」という質問には、最多で「便を運ぶ大腸の働きが弱っている」が回答され、その後を「食事の量や水分が足りていない」が続く結果になりました。コメントからは、水分不足、食事量の低下(食物繊維、炭水化物の不足)、運動不足が大腸の動きが弱くさせ、結果的に便秘をもたらしていると考える医師が多いようでした。
便秘・血便
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排便の回数が減っているどころか、トイレに何度行っても全然便が出なくてつらい…。こんな経験がある方もいらっしゃいませんか?
では、どのくらいの期間、こういった症状が続いたら便秘というのでしょうか。そもそも、便秘になる原因とは一体何なのでしょう。

そこで今回は、

  • 便が出ない期間がどれくらい続くと便秘だと判断するのか?
  • 一般的に便秘となる原因として多いものは何か?

について一般内科医、消化器内科医、消化器外科医、一般外科医、計525名に聞いてみました。

参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年5月18日〜5月21日にかけて行われ、一般内科医、消化器内科医、消化器外科医、一般外科医、計525名から回答を頂きました。

はじめに、排便がない状態が続く場合、便秘だと判断するのはどれくらいの期間なのか聞いてみました。

便秘と判断する期間は、「3日以上1週間以内」が目安

  • 60代男性 一般内科 「3日以上1週間以内」
    3日以上1週間以内だと思います。
  • 60代男性 一般内科 「3日以上1週間以内」
    3日以上1週間以内の期間、便が出ないと便秘だと判断します。
  • 60代男性 一般内科 「3日以上1週間以内」
    4~5日を目安としていますが、人によって違います。
  • 40代男性 一般内科 「3日以上1週間以内」
    期間もそうですが、患者さんに症状があれば便秘症として治療します。
  • 50代男性 一般内科 「3日以上1週間以内」
    毎日排便があっても、便が硬く少量ずつで、いきまないと排便できないなら、便秘と考えてよいと思います。
  • 60代男性 一般内科 「3日以上1週間以内」
    時に1日、2日、排便がないことはあると思います。
  • 50代男性 消化器内科 「3日以上1週間以内」
    便秘の定義は規則的な排便がないことです。 3日に1回や1週間に1回でも、定期的に排便があり、症状が無ければそれは便秘とは言いません。
  • 60代男性 一般内科 「3日以上1週間以内」
    普通の方であればこれくらいかと。ただし日頃の排便回数が極端に少ない方もおられるようで、その場合はより長い場合もあるようです。
  • 60代男性 一般内科 「3日以上1週間以内」
    排便がない日数よりも、十分排便できず不快感があることが問題です。毎日出ても毎日残便感があるなら便秘と判断できます。
  • 40代女性 消化器内科 「3日間未満」
    本人に残便感、腹満感があれば期間に関わらずです。
  • 30代男性 一般外科 「3日間未満」
    基本的には毎日あるものなので、3日程度でしょうか。
  • 40代男性 一般内科 「1週間以上2週間以内」
    患者本人の訴えによるところが大きいと思いますが、1週間以上の無排便で便秘と判断します。
  • 60代男性 一般内科 「2週間以上」
    自覚症状があれば3日以上で、自覚症状がなければ、2週間でなくても便秘ではないと考えています。

「便が出ない期間がどれくらい続いた場合、便秘だと判断しますか」という質問に対し、72%の医師が「3日以上1週間以内」と考えていることがわかりました。

「3日以上1週間以内の期間、便が出ないと便秘だと判断します」 といったコメントがある一方で、「便秘の定義は規則的な排便がないことです。3日に1回や1週間に1回でも、定期的に排便があり、症状が無ければそれは便秘とは言いません」といった、規則的な排便がないことを便秘とする意見が見られました。

また、便がすっきり出た感じがないときの残便感や、おなかの張りを感じる腹満感がある場合、そして便が硬くてなかなか排便ができない場合、規則的に排便があっても便秘と考えてよいのではないか、との見解も見られました。
つまり便秘とは、排便の間隔が不規則な場合にとどまらず、規則的に排便がある場合でも、量が少ないとき、不快感、残便感、腹満感などの症状がある場合も該当するようです。

ほかにも、「日頃の排便回数が極端に少ない方もいるようで、その場合はより長い場合もある」といった人によって便秘と判断する期間は異なるとのコメントもありました。
個人差はあるものの、排便できないことや不快感などの症状がある場合が便秘と考える医師も多いようです。

さて、便秘と判断する期間や症状はわかりましたが、そもそも便秘となる原因は一体何なのでしょうか。こちらも合わせて医師に聞いてみました。

便秘の原因は大腸の働きが弱まっていることと食事量や水分が足りないこと

「一般的に便秘となる原因として多いものはなんですか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらいコメントを頂きました。

  • 直腸・肛門付近の筋肉や感覚が弱まっている
  • 食事の量や水分が足りていない
  • 便を運ぶ大腸の働きが弱まっている
  • 病気で腸管が狭くなっている
  • 病気で腸の一部に異常が起きている
  • その他

以下が結果となります。

  • 50代女性 一般内科 「便を運ぶ大腸の働きが弱まっている」
    まずは食習慣と運動習慣の影響を考えます。
  • 60代男性 一般内科 「便を運ぶ大腸の働きが弱まっている」
    水分の摂取が少ないときや腸管の蠕動運動が低下しているときは、便秘の原因となることが多いです。
  • 50代男性 一般内科 「便を運ぶ大腸の働きが弱まっている」
    高齢者が増加し、大腸機能の低下が疑われる例があります。
  • 40代女性 一般外科 「便を運ぶ大腸の働きが弱まっている」
    腸管の動きが悪いのが一番の原因ではないでしょうか。
  • 60代男性 一般内科 「便を運ぶ大腸の働きが弱まっている」
    腸管の動きが悪いことが多いと思います。鑑別診断として腸管狭窄があります。
  • 50代男性 消化器内科 「便を運ぶ大腸の働きが弱まっている」
    腸の一部に腫瘍や炎症癒着などの異常が含まれます。
  • 50代男性 一般内科 「食事の量や水分が足りていない」
    何れも可能性は有りますが、頻度としては運動習慣の不足、水分不足、不規則な食習慣を含む生活習慣によって、硬便化している事が多いかと思います。
  • 50代男性 一般内科 「食事の量や水分が足りていない」
  • 水分が足りなかったり、腸の動きが悪かったり、複合的要因が考えられます。
  • 40代男性 一般内科 「食事の量や水分が足りていない」
    脱水が主な原因ではないかと考えています。
  • 70代男性 消化器内科 「食事の量や水分が足りていない」
    排便の不規則性や水分と食物繊維が不足すると便秘になりやすいです。
  • 40代女性 一般内科 「食事の量や水分が足りていない」
    水分や食事摂取が減少すると腸の蠕動運動が弱くなるからです。
  • 70代男性 消化器内科 「食事の量や水分が足りていない」
    炭水化物の摂取を少なくすると便秘に傾きやすいです。

「一般的に便秘となる原因として多いものはなんですか」と質問したところ、「便を運ぶ大腸の働きが弱っている」が最多、僅差で「食事の量や水分が足りていない」が続く結果となりました。

「便を運ぶ大腸の働きが弱っている」と回答した医師からは、「食習慣や運動習慣の影響を考える」、「高齢者が増加し大腸機能の低下が疑われる例がある」とのコメントが寄せられました。
このことから、便秘は食事や運動、そして年齢によっても影響されることがうかがえます。
特に高齢者では水分不足や運動不足になりがちのため、無理のない範囲で水分摂取や運動習慣の獲得を心がけていただいた方がよいのかもしれません。

また、「食事の量や水分が足りていない」を選択した医師からは、「水分や食事摂取が減少すると腸の蠕動運動が弱くなる」という意見が寄せられました。さらに、食事の内容としては「食物繊維」や「炭水化物」の摂取が少なくなると便秘になりやすいとの声も見受けられました。

これらをまとめると、水分不足、食事量の低下(食物繊維、炭水化物の不足)、運動不足が大腸の動きが弱くさせ、結果的に便秘をもたらしていると考える医師が多いようでした。
ただし、大腸の動きが弱い原因に腸管狭窄や腫瘍、炎症癒着の場合もあるようで、注意が必要そうです。

便秘の判断は事例によって異なる。水分・食事・運動のケアで便秘予防を

本調査によれば、便が出ない期間が「3日以上1週間以内」続いた場合に、便秘だと判断する医師が多いことがわかりました。
しかし、回答した医師のコメントからは、量が少ないときや、不快感、残便感、腹満感などの症状がある場合は、排便回数、期間に関係なく便秘と判断するといった見解もあり、また、排便のリズムも人によって異なるとの声も挙げられました。
続いて、一般的な便秘の原因については、「便を運ぶ大腸の働きが弱っている」ことが最も多く支持され、僅差で「食事の量や水分が足りていない」に回答が集まりました。
「便を運ぶ大腸の働きが弱っている」を選択した医師からは、食習慣や運動習慣、高齢などの要因で大腸の働きが弱るとのコメントが寄せられました。
一方で、「食事の量や水分が足りていない」を選択した医師からは、水分や食事(食物繊維や炭水化物)の摂取量が減少すると腸の蠕動運動が弱くなるとの意見も寄せられました。
結局のところ、大腸の働きと食事や水分は密接に影響しあっていることがうかがえます。
便秘にお困りの方は、まず水分、食事、運動の3点について見直すことからはじめてはいかがでしょうか。

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