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コロコロした硬い便は便秘なの?その原因と弊害を医師528名に聞いてみました

お尻を指す女性
医師528名に硬便が出る状態は便秘になる可能性が高いのかを質問したところ、「どちらかといえばそう思う」が54%、「そう思う」が38%と、合わせて実に92%もの医師が肯定的な見解を示しました。硬い便が肛門を塞ぐことが便秘の原因になる可能性や、腸管蠕動や水分量の低下を指摘するコメントが寄せられました。一方で、否定派の医師からは、すでに便秘だから硬便になることや、便秘といっても便の種類、性状、経過は多種多様であるといった見解も見られました。また、硬便を放置した場合の弊害については、「便秘がひどくなる」が最も多く、その後を「腹痛を引き起こす」や「痔になりやすくなる」が続きました。さらに、硬便の原因は「水分不足」が最も支持を集め、その後を「運動不足」が続きました。硬便を放置すると様々な弊害が生じてしまうこともあるため、まずは水分補給や運動をし、硬便の解消を試みることが大事そうです。
便秘・血便
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硬くてコロコロした便が出たときはありませんか。
そのコロコロした硬便は、いったい何が原因なのでしょうか。これも便秘に該当するのか気になるところですよね。
そして、このままの便の状態を放置していたら、なにか弊害や問題はあるのでしょうか。

今回は、そんな気になるコロコロした硬便について、便秘との関連性や原因、問題などを一般内科医、消化器内科医、消化器外科医、一般外科医、計528名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年5月25日〜5月28日にかけて行われ、一般内科医、消化器内科医、消化器外科医、一般外科医、計528名から回答を頂きました。

硬便は便秘になる可能性が高い!?

コロコロした性状の硬便が続く場合は、便秘になる可能性は高いのでしょうか。
医師に調査した結果は、以下の通りになります。

  • 50代男性 一般内科 「どちらかといえばそう思う」
    詰まって出にくいのがきっかけで、便秘になることがあります。
  • 50代男性 一般外科 「どちらかといえばそう思う」
    腸管蠕動が落ちていると考えます。
  • 40代男性 消化器内科 「どちらかといえばそう思う」
    硬い便による場合が多いですが、高齢者や腸疾患を有する場合は軟便にも関わらず、排便困難な場合も経験します。
  • 50代男性 一般内科 「どちらかといえばそう思う」
    硬便が出る状態は便秘になる可能性が高いと思います。
  • 60代男性 消化器外科 「どちらかといえばそう思う」
    便秘傾向の患者は、ほぼ最初に硬い便が出てきます。
  • 70代男性 一般内科 「どちらかといえばそう思う」
    便の水分量の低下は便秘の一因であるし、結果でもあると思います。
  • 50打男性 一般内科 「どちらかといえばそう思う」
    やはり固い便は直腸の出口を閉塞し、便秘の原因になります。
  • 50代男性 一般内科 「どちらかといえばそう思う」
    可能性では「はい」ですが、必須ではないし、余り硬さは関係ないように思います。
  • 60代男性 一般内科 「そう思う」
    便秘で水分が吸収されすぎて、硬便になります。
  • 50代男性 一般内科 「どちらかといえばそう思わない」
    便の種類はいろいろあり、必ずしもそうではないと思います。
  • 60代男性 消化器内科 「どちらかといえばそう思わない」
    便の硬さと便秘は、患者さんの訴えではよく出てきますが、硬便でも便秘でない方は多く、軟便でも便秘と考えざるを得ない方も多いです。
  • 50代男性 一般内科 「そう思わない」
    硬い便だから便秘になるのではなくて、便秘だから硬い便になると思います。
  • 50代男性 消化器内科 「そう思わない」
    硬便が出ると便秘になる可能性は違います。

今回の調査では、「どちらかといえばそう思う」、「そう思う」と回答した医師が合わせて9割以上を占める結果となりました。
「どちらかといえばそう思う」と回答した医師からは、硬便だと「直腸の出口を閉塞する」や「便が詰まって出にくくなる」といったコメントがあり、このことから、硬い便が肛門を塞ぐことが原因やきっかけで、便秘になる可能性があると考える医師がいるようです。
また、硬便が出る場合は、「腸管蠕動の低下」や「水分量の低下」を指摘する医師のコメントも見られました。

一方で、一定数の医師からは共通して「硬便と便秘の因果関係はあまりない」との否定的な見解も見られました。
医師のコメントでは、「硬便でも便秘でない方は多く、軟便でも便秘と考えざるを得ない方も多い」といったコメントや、「すでに便秘だから硬便になる」といった意見も寄せられています。
つまり、便秘と言っても便の種類、性状、経過に幅があることから、便の硬さだけに限らないようでした。

硬便を放置することによっておこる弊害とは?

次に、「硬便が出る状態を放置すると、どのような弊害がありますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 便秘がひどくなる
  • 腹痛を引き起こす
  • 痔になりやすくなる
  • 腸壁を傷つける
  • その他

以下が結果となります。

  • 70代男性 一般内科 「便秘がひどくなる」
    習慣性の便秘 (便秘を気にしなくなる) に移行するほか、浣腸を常用する場合もあります。
  • 60代女性 一般内科 「便秘がひどくなる」
    便が出にくくなるため、さらに硬便化して便秘がひどくなります。
  • 30代男性 一般外科 「便秘がひどくなる」
    大腸癌もあり得ます。
  • 40代男性 消化器外科 「腹痛を引き起こす」
    腹痛を起こすことが多いと思います。
  • 50代男性 一般内科 「腹痛を引き起こす」
    当然放置すれば便秘の悪化や結果として腹痛に繋がります。
  • 60代男性 消化器内科 「痔になりやすくする」
    常習便秘がある方は「いきみ」も習慣になっていることが多く、内痔核を合併していることが多々あります。
  • 50代男性 一般内科 「痔になりやすくする」
    硬便が出る状態を放置しておくことの弊害は痔になりやすくなります。
  • 50代女性 一般内科 「痔になりやすくする」
    硬便による痔の痛み、出血を恐れて便意をやり過ごし排便を避けると、便秘と便の硬化の悪循環に陥ります。
  • 50代男性 一般内科 「腸壁を傷つける」
    腸壁を傷つける可能性はあると思います。

調査の結果、「便秘がひどくなる」が最も多く回答を集めました。
便秘がひどくなると回答した医師からは、「便が出にくくなるため、さらに硬便化して便秘がひどくなります」といったコメントがありました。
また、習慣性便秘になることや、浣腸を常用する可能性を指摘するコメントも見られました。
「内痔核を合併していることが多々」といった、他の疾患に繋がると危惧する意見も複数みられています。
硬便が出る状態を放置し、便秘に繋がってしまってこのようなリスクが高くならないよう注意が必要ですね。

硬便の原因は何が考えられる?

最後に、硬便になる原因について、以下の選択肢から選んでもらいコメントを頂きました。

  • 水分不足
  • 運動不足
  • ストレス
  • 不溶性食物繊維の摂りすぎ
  • 睡眠不足
  • 油不足
  • その他

以下が結果となります。

  • 40代男性 消化器内科 「水分不足」
    圧倒的に水分摂取不足だと思います。
  • 40代男性 一般内科 「水分不足」
    水分不足や食物繊維の少なさやストレスが原因で起きやすいです。
  • 50代男性 一般内科 「水分不足」
    便意を我慢したり、腸の動きが悪いのが原因です。
  • 50代男性 一般内科 「運動不足」
    運動しないと、腸管の動きも悪くなると思います。
  • 50代男性 一般内科 「運動不足」
    原因は様々ですが、運動不足や加齢、食事などの影響が多いと思います。
  • 50代男性 一般外科 「運動不足」
    腸管運動能の低下が影響していそうです。
  • 60代男性 一般内科 「運動不足」
    運動不足がいちばん。デスクワークは誘因です。
  • 60代男性 消化器外科 「ストレス」
    排便習慣が乱れてしまうことです。
  • 60代男性 一般内科 「ストレス」
    過剰なストレスが多い印象。もちろん食事の影響も大きいです。
  • 70代男性 一般内科 「その他」
    食生活(食べ方)の見直し(日本食の再評価)も、重要と考えます。

調査の結果、「水分不足」が原因と考える医師が最も多いことが分かりました。
続いて、「運動不足」や「ストレス」、「食生活の問題」などに回答が集まりました。
医師のコメントをみていると、硬便の原因は複数考えられるようで、いくつかの要因が関わり合って硬便を招いているようです。
そのため、硬便の症状がある方は、上記のなかで、自分に当てはまりそうなものから解決に取り組んでみてもいいのかもしれませんね。
また、排便習慣の乱れが硬便につながるとの見解もうかがえました。

硬便は便秘の原因になる可能性があり、放置せず、解決を試みましょう

硬便が出る状態は便秘になる可能性が高いのか聞いたところ、「どちらかといえばそう思う」が54%、「そう思う」が38%と、多くの医師が肯定的な見解を示しました。
このように回答した医師からは、硬い便が肛門を塞ぐことが便秘の要因になる可能性や、腸管蠕動や水分量の低下を指摘するコメントが寄せられましたが、一方で否定派の医師からは、「すでに便秘だから硬便になる」や「便の種類、性状は多種多様」といった見解も見られました。
また、硬便を放置した場合の弊害性については、「便秘がひどくなる」が最多となり、その後を「腹痛を引き起こす」や「痔になりやすくなる」が続きました。
さらに硬便の原因は、「水分不足」が最も多く、次いで「運動不足」でした。
本調査を踏まえると、便秘と硬便、そして水分量や運動は深い関係性にあるようですが、硬便が出るようになったら、さまざまな原因や可能性を考えて硬便の解消を試みることが大事そうです。

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