情緒不安定で受診するのは男女どちらが多い?セルフケアの方法は? 精神科・心療内科医210名に聞いてみました

うなだれる女性
「情緒不安定を主訴として来院する患者さんは、男性と女性どちらが多いですか」との質問に対し、65%の医師が「女性」と回答しました。女性はホルモンバランスの変化や更年期、月経前症候群など女性特有のものが関係しているからとの意見を頂きました。しかし、最近は男女比率が同程度だとの声も見られました。また、「情緒が不安定な時にできる適切なセルフケア方法は何ですか」と質問したところ、「十分な睡眠をとる」、「ゆっくりと深呼吸をする」の順に回答が多い結果となりました。対処法としては、「とにかく寝る」「入浴やアロマテラピーをする」「誰かと話しをする」「何が問題なのかを整理する」「ノートに書く」「有酸素運動をする」などが挙げられています。十分に休息をとり、自分なりのリラックス方法を行うことがセルフケアの方法として良さそうです。
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最近、気分の浮き沈みが激しい。気持ちをコントロールできない…。
そう感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この情緒不安定ですが、性別によってなりやすさなどが変わることはあるのでしょうか。
また万が一情緒不安定になってしまった場合、どのようにケアすればよいのか知っておいたほうが安心ですよね。

そこで今回は、

  • 情緒不安定を主訴として来院する患者さんは、男性と女性どちらが多いか
  • 情緒が不安定な時にできる適切なセルフケア方法は何か

について精神科・心療内科医210名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月28日〜5月1日にかけて行われ、精神科医、心療内科医の計210名から回答を頂きました。

情緒不安定で来院するのは「女性」が多いという結果に

  • 50代男性 精神科 「女性」
    パーソナリティー障害は女性に多いです。更年期や月経前症候群など女性特有のものも多いので。
  • 20代男性 精神科 「女性」
    月経の関係もあると思います。
  • 40代男性 精神科 「女性」
    更年期関連の疾患がある分、女性が多いような気がします。
  • 40代男性 精神科 「女性」
    確率ではなく、受診できる環境にある人が多いからだと思います。
  • 50代女性 精神科 「女性」
    仕事、職場、人間関係からの原因が多いように思います。
  • 50代男性 精神科 「女性」
    女性にはホルモンバランスの変化があり、その影響もあるかもしれません。
  • 40代男性 精神科 「女性」
    男性は引きこもって、家族が相談に来ることが多い印象です。
  • 30代男性 精神科 「女性」
    男性は自己愛性パーソナリティー障害、女性は境界性パーソナリティー障害がおおいです。
  • 40代男性 心療内科 「性別に差はない」
    情緒不安定と訴えるのは女性が多いですが、症状を見ると男性が少ないとも思いません。
  • 60代男性 心療内科 「性別に差はない」
    情緒不安定は医師がつける主訴であり、本人がそのように申告することには性差はないのではと思います。
  • 50代男性 精神科 「性別に差はない」
    以前は女性の方が多かったような気がしましたが、最近は同程度と思います。

「情緒不安定を主訴として来院する患者さんは、男性と女性どちらが多いですか」との質問に対し、65%の医師が「女性」と回答しました。
医師のコメントからは、女性はホルモンバランスの変化や更年期、月経前症候群など女性特有のものが関係しているとの意見が見られました。

しかし、調査の3割程度ではありますが性別に差はないとの回答を頂いています。

このように回答している医師からは、「情緒不安定と訴えるのは女性が多いですが、症状を見ると男性が少ないとも思いません。」といった意見を頂きました。
「女性の方が受診できる環境にある」、「男性は直接相談に来ない」とのコメントも寄せられていたことから、環境などにより、受診のしやすさなどが関係してくるのかもしれませんね。

ちなみに、医師のコメントに出てきた境界性、自己愛性パーソナリティー障害の特徴については、日本精神神経学会のサイトでこのように説明されています。耳にしたことがないという方はぜひご一読ください。

パーソナリティー障害とは

“境界性パーソナリティー障害:感情や対人関係の不安定さ、衝動をうまく制御することができないことが特徴です。
自己愛性パーソナリティー障害:周囲の人々を軽視し、周囲の注目と称賛を求め、傲慢、尊大な態度を見せることが特徴です。”

(引用:公益社団法人 日本精神神経学会

適切なセルフケアは、「十分な睡眠をとる」が最多

次に、「情緒が不安定な時にできる適切なセルフケア方法は何ですか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらいコメントを頂きました。

  • ゆっくりと深呼吸をする
  • 感じていることをノートに書き出す
  • 仕事や家事に没頭する
  • 軽い運動をする
  • 趣味の時間をもつ
  • 入浴やアロマテラピーなどでリラックスを図る
  • 十分な睡眠をとる
  • 家族や友人と話をする
  • アルコールを摂取する
  • 煙草を吸う
  • その他

以下が結果となります。

  • 40代男性 精神科 「十分な睡眠をとる」
    とにかく寝ることが大事だと思います。
  • 30代男性 精神科 「十分な睡眠をとる」
    十分休息をとるのが大切だと思います。
  • 60代男性 精神科 「十分な睡眠をとる」
    まず、ストレスからの解放としてできるだけリラックスできる状況をみずから作り出すことです。
  • 50代女性 心療内科 「ゆっくりと深呼吸をする」
    ストレスを避けて心身を休めることが大切です。
  • 40代男性 精神科 「ゆっくりと深呼吸をする」
    人それぞれと思いますが、飲酒や喫煙は依存形成が危惧されるので勧めません。
  • 50代男性 心療内科 「ゆっくりと深呼吸をする」
    リラクゼーションが大事です。
  • 50代男性 精神科 「軽い運動をする」
    心身のリラックスと一人で抱え込まないことです。
  • 50代男性 心療内科 「軽い運動をする」
    有酸素運動がストレス解消になります。
  • 40代男性 心療内科 「軽い運動をする」
    運動と休養が一番かと思います。
  • 50代女性 精神科 「趣味の時間を持つ」
    いわゆるストレス発散となるようなものを持つことは大事だと思います。
  • 70代女性 心療内科 「感じていることをノートに書き出す」
    誰かと話をするかノートに書くか、とにかく何が問題なのかを整理するのは良い方法だと思います。
  • 40代男性 精神科 「家族や友人と話をする」
    話すことで頭を整理するとともに冷静になるように促します。
  • 40代男性 精神科 「入浴やアロマテラピーなどでリラックスを図る」
    入浴やアロマテラピーなどでリラックスを図るのが良いです。
  • 60代男性 心療内科 「仕事や家事に没頭する」
    何かに没頭するのがよいです。

「情緒が不安定な時にできる適切なセルフケア方法は何ですか」と質問したところ、「十分な睡眠をとる」「ゆっくりと深呼吸をする」の順に、休息や気分転換になるような行動を支持する回答が多い結果となりました。

医師のコメントを見ると、休息を取る、リラックスする、ストレスを避ける、ストレスを発散する、誰かとストレスを共有するなどが良さそうでした。
さらに具体的な例としては、

  • とにかく寝る
  • 入浴やアロマテラピーをする
  • 誰かと話しをする
  • 何が問題なのかを整理する
  • ノートに書く
  • 有酸素運動をする

などが挙げられていました。
マネできるものから行い、適切にセルフケアをしていきたいですね。
また、「飲酒や喫煙は依存形成が危惧されるので勧めません」という医師のコメントにもあるように、セルフケアとしての飲酒・喫煙は勧められないようです。

情緒不安定で来院するのは女性が多いが、男性もあり得る。日頃から十分な休息でセルフケアを

本調査の結果からは、情緒不安定を主訴として来院する患者さんは「女性」の方が多いようです。
理由としては、女性はホルモンバランスの変化や更年期、月経前症候群など女性特有のものが関係しているのではないかとのことでした。
しかし男性の受診が増えていると感じている医師もおり、男女差はないという考えも少なくないようです。
また、情緒が不安定な時にできる適切なセルフケア方法は、「十分な睡眠をとる」「ゆっくりと深呼吸をする」「軽い運動をする」の順に、休息や気分転換になるような行動を支持する回答が多い結果となりました。
情緒不安定にならないために日頃から十分に休息をとることを心がけ、自分なりのリラックス方法を見つけて行っていくようにしましょう。

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