鉄分が足りない?鉄欠乏性貧血に良い食べ物とは?523名の医師に聞いてみました

食卓を囲む様子
今回の調査では、鉄欠乏性貧血の改善に良い食べ物として、「レバー」が最も支持を集める結果となりました。その後を「肉」「緑黄色野菜」が続きます。レバーでは鉄分が多く含まれているほか、動物性鉄分が吸収されやすい、タンパク質も同時に摂取できて効率が良い、といった利点が挙げられました。「肉」「緑黄色野菜」を回答した医師からは、同様に鉄分が多く含まれているためといったコメントを頂いています。また、緑黄色野菜では特に小松菜やほうれん草が良いとのアドバイスがありました。しかし重度の貧血には薬剤が必要との意見もあることから、すべての貧血に食事だけで改善が見込めるわけではないようです。
貧血
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貧血には、いくつかの種類があります。そのなかでも、赤血球の生産に必要な鉄の貯蔵量が不足、欠乏することによって起こる”鉄欠乏性貧血”をご存知でしょうか。
この鉄欠乏性貧血は、貧血の種類のなかでも特に多いと言われています。
ひどいと、脱力感や息切れを覚えたり、顔が青白くなったりする症状が出るとのこと。また、月経の関係や、食事で摂取する鉄分が少ないために生じてしまうことがあるようです。
参考:鉄欠乏性貧血 - 13. 血液の病気 - MSDマニュアル家庭版

この鉄欠乏性貧血ですが、症状がひどくなってしまう前になんとかしたいですよね。もし普段の食生活から改善できるような食べ物があれば、ぜひ知っておきたいところです。

そこで今回は、鉄欠乏性貧血の改善に良い食べ物は何か、一般内科医、総合診療科医、血液内科医、計523名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年6月25日〜6月27日にかけて行われ、一般内科医、総合診療科医、血液内科医の計523名から回答を頂きました。

鉄欠乏性貧血に良い食べ物は何?

「鉄欠乏性貧血の改善に良い食べ物は何ですか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 果物
  • 芋類
  • しじみ・あさり
  • 緑黄色野菜
  • レバー
  • 大豆
  • 乳製品
  • 特になし
  • その他

以下が結果となります。

集計の結果、「レバー」との回答が群を抜いて最も多く、次に「肉」「緑黄色野菜」が続きました。

それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

レバーで吸収力の良い鉄分の摂取を

  • 60代男性 一般内科 「レバー」
    赤みのお肉レバーで動物性の鉄含有の多い食べ物が良いです。
  • 50代男性 一般内科 「レバー」
    レバーは鉄分を多く含むので貧血に良いです。
  • 50代男性 一般内科 「レバー」
    ビタミンCの同時摂取をおすすめします。
  • 50代男性 一般内科 「レバー」
    鉄分とタンパク質が同時に摂取出来て効率が良いです。
  • 30代男性 一般内科 「レバー」
    動物性の鉄分の方が吸収されやすいからです。
  • 40代男性 一般内科 「レバー」
    基本的に、栄養バランスを考えていれば特殊な配慮はいりません。
  • 40代男性 一般内科 「レバー」
    鉄欠乏ならヘム鉄ですね。
  • 50代男性 一般内科 「レバー」
    鉄欠乏性貧血で食べ物に気を付けるとすれば偏食だけで、あとは程度問題だと思います。
  • 40代女性 一般内科 「レバー」
    実際は食事だけはなかなか吸収されず治りにくいです。
  • 60代男性 一般内科 「レバー」
    患者には食事療法よりも鉄剤サプリをすすめています。

医師のコメントによれば、レバーには鉄分が多く含まれており、動物性の鉄分の方は吸収が良いためと考えられているようです。
また、鉄分とタンパク質が同時に摂取出来て効率が良いほか、ビタミンCと同時に摂取すると良いとの意見も見られました。
しかし、「レバー」と回答しているものの、「栄養バランスを考えていれば特別な配慮はいらない」というコメントもありました。

普段から栄養バランスを考えた食事を摂っていれば、貧血は予防できるのかもしれませんね。
一方、食事療法よりも鉄剤サプリをすすめているとコメントも寄せられました。
食事だけではなかなか吸収されず貧血が治りにくいと考える医師もいることから、食事だけでの改善が難しい場合もあることがうかがえます。

鉄分とタンパク質を含む肉

  • 60代男性 一般内科 「肉」
    普通に考えれば鉄剤ですが、肉、魚、野菜も大事だと思います。
  • 60代男性 一般内科 「肉」
    鉄分とタンパク質の多い食事が大切です。
  • 50代男性 血液内科 「肉」
    野菜は鉄分があっても吸収が良くありません。
  • 50代男性 一般内科 「肉」
    薬を飲まないのであれば、鉄鍋での治療を勧めます。
  • 40代男性 一般内科 「肉」
    牛や豚を食べない若い女性に鉄欠乏貧血が時々見られます。
  • 60代男性 血液内科 「肉」
    貧血を改善するのに肉を400g食べなくてはなりません。しかしレバーや貝をそんなに食べられるものかは疑問なので、薬が一番です。
  • 60代男性 一般内科 「肉」
    ヘム鉄補給のため赤身の肉や魚をすすめています。

肉との回答でも、レバーと同様に鉄分とタンパク質を含んでいることが理由のようです。特に、鉄分を多く含む赤身の肉が良いという意見もありました。
また、牛や豚を食べない若い女性に鉄欠乏貧血が時々見られるとの意見や、貧血を改善するのには肉を400g食べなくてはならないため薬が一番との声もあり、普段から貧血にならないよう鉄分などを含んだ食事を摂ることが大切のようです。

緑黄色野菜は小松菜やほうれん草がおすすめ

  • 50代男性 一般内科 「緑黄色野菜」
    軽度の鉄欠乏性貧血では食事で治療することを患者にすすめています。
  • 50代女性 総合診療科 「緑黄色野菜」
    鉄と葉酸を補給する必要があります
  • 50代男性 一般内科 「緑黄色野菜」
    ヘム鉄が多い食品が良いと考えています。
  • 60代男性 一般内科 「緑黄色野菜」
    植物性鉄の緑黄色野菜と動物性鉄のレバーなど両方が必要です。
  • 50代男性 一般内科 「緑黄色野菜」
    食事もある程度良いですが重度の貧血には薬剤が必要です。
  • 50代男性 一般内科 「緑黄色野菜」
    鉄分の多く含む、ほうれん草やレバーが良いでしょう。
  • 40代女性 一般内科 「緑黄色野菜」
    野菜は、小松菜やほうれん草が基本でしょうか。

緑黄色野菜も鉄分が含まれ、なかでも小松菜やほうれん草が良いとのアドバイスを頂きました。
また、植物性鉄の緑黄色野菜と動物性鉄のレバーなど両方が必要との見解も見られます。
ほかにも、鉄と葉酸を補給する必要があるとの声もあることから、さまざまな食べ物を摂取するようにした方が良いほか、葉酸も摂るようにすると貧血改善に効果的なのかもしませんね。

なかには、軽度の鉄欠乏性貧血では食事で治療することを患者にすすめると述べた医師の意見も見受けられましたが、一方で重度の貧血には薬剤が必要と指摘するコメントもありました。
重度の貧血になってしまった場合、食べ物だけでは改善が難しいのかもしれません。
普段から貧血を経験することが多い方は、貧血が重度になってしまわぬよう、日頃から鉄分を含んだ食べ物を摂るよう心がけてみてはいかがでしょうか。

鉄欠乏性貧血の改善にはレバー、肉、緑黄色野菜を。ただし、重症の場合は薬剤の服用も視野に。

本調査によれば、鉄欠乏性貧血の改善に良い食べ物は、レバー、肉、緑黄色野菜であることがわかりました。
なかでも緑黄色野菜では、小松菜やほうれん草がすすめられるようです。
これらには共通して鉄分が多く含まれていることが挙げられましたが、特にレバー、肉を回答した医師からは、タンパク質も同時に摂ることができて効率がいいとのコメントをいただきました。さらに、ビタミンC、葉酸も同時に摂ると良いようです。
また、普段から栄養バランスを考えていれば特殊な配慮はいらないとの意見もあり、日頃から偏食は避け、万遍なく栄養を摂ることで貧血を予防するようにしましょう。
一方、重症の方には薬剤が必要との声もあり、すべての貧血を食事で改善するのは難しいことがうかがえます。
症状が重いと感じる方は食事での改善を試みるだけでなく、一度医師の診察を受けることをおすすめします。

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