男性より女性のほうが貧血になりやすい?医師528名に聞いてみました

腕を組む男女
本調査では、男性より女性のほうが貧血になりやすいのかという質問に対して、73%が「なりやすい」、20%が「多少はなりやすい」と回答し、合わせて93%の医師が女性のほうが貧血になりやすいことに肯定的な見解を示していました。その理由として、女性特有の生理が大きく関与しているとのコメントが多くみられました。また他にも、食生活やもともとのヘモグロビンの生成量が男性に比べ女性のほうが少ないことなどが要因として挙げられていました。
貧血
イシコメ運営事務局 イシコメ運営事務局

貧血と聞くと、なんとなく女性に多いイメージがありませんか?
女性の場合、生理などもあるため、そのようなイメージがあるのかもしれません。
では実際のところ、本当に男性よりも女性のほうが貧血になりやすいのでしょうか。
もし、そうだった場合、どういった理由から女性のほうが貧血になりやすいのか気になりますよね。

そこで今回は、女性のほうが男性に比べて貧血になりやすいのか、一般内科医、総合診療科医、血液内科医、計528名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年6月24日〜6月27日にかけて行われ、一般内科医、総合診療科医、血液内科医、計528名から回答を頂きました。

貧血について

貧血がどのような病気なのかは、皆さんの中で何となくイメージはお持ちかと思いますが、改めて確認してみましょう。

貧血とは

“赤血球には、肺から酸素を運び、全身の組織に届けることを可能にしているヘモグロビンというタンパク質が含まれています。赤血球数が減少したり、赤血球中のヘモグロビンの量が少なくなったりすると、血液は酸素を十分に供給できなくなります。組織に酸素が十分に供給されないと、貧血の症状が現れます。
〔中略〕
軽度の貧血では、疲労感や脱力感を覚えたり、顔色が青白くなったりします。貧血が重くなると、失神、めまい、のどの渇き、発汗、脈が弱く速くなる、呼吸が速くなるなどの症状が加わります。重度の貧血で、特に脚の血行が悪くなっている場合や、肺や心臓に特定の病気がある場合は、運動中に痛みを伴った筋けいれんが下腿に発生したり、息切れや胸痛などの症状が現れたりすることがあります。症状を自覚する前に、定期的な血液検査で貧血が見つかることもあります。”

(引用:MSDマニュアル 家庭版 貧血の概要

つまり、貧血が起こる要因としては、赤血球、ヘモグロビン量などが関係しているようです。その量が少なくなると、血液中に酸素が上手く供給できなくなり、進行すると症状を引き起こすというのがメカニズムみたいです。

そんな貧血は、女性の方がなりやすいと耳にしますが、こちらは本当なのでしょうか。実際のところどうなのか、医師に聞いてみました。

女性のほうが貧血に“なりやすい”が最多で回答

本調査によると、73%の医師が「なりやすい」と回答し、次いで20%の医師が「多少はなりやすい」で続く結果となりました。
合わせると、約90%の医師が女性の方が男性より貧血になりやすいと考えていることがわかりました。

では、どのような理由からこのような結果に至ったのでしょうか。
回答数が多かった上位2つについて、医師のコメントを見ていきましょう。

「なりやすい」を選んだ医師

  • 50代男性 一般内科 「なりやすい」
    やはり月経や婦人科疾患の影響だと思います。
  • 40代男性 一般内科 「なりやすい」
    女性の方がなりやすいですが、男性の方が症状が強い印象です。
  • 60代男性 一般内科 「なりやすい」
    子宮筋腫や更年期など特有の女性症状との関連が多いです。
  • 60代男性 一般内科 「なりやすい」
    どうしても生理があるから、よほど食事で補充していないと鉄欠乏になりやすいと思います。
  • 70代男性 一般内科 「なりやすい」
    やはり生理時の出血が普段からある分、女性の方が貧血症にはなりやすく感じます。
  • 50代男性 一般内科 「なりやすい」
    造血機能が違うためです。
  • 60代男性 一般内科 「なりやすい」
    鉄分吸収、生理などの関係から女性が多いです。
  • 40代男性 一般内科 「なりやすい」
    圧倒的になりやすいと思います。若い人は変わってきましたが、肉類を好まない高齢者は多いので食生活も影響するのではと思います。
  • 50代女性 血液内科 「なりやすい」
    もともと、Hb (ヘモグロビン)は女性のほうが低めです。
  • 50代男性 一般内科 「なりやすい」
    間違いなく女性の方がHb値は低いです。それは閉経になっても同じです。生理以外にも原因があると思います。
  • 70代男性 一般内科 「なりやすい」
    生理で造血の材料である鉄分を捨てているので、補給とのバランスが悪いと発症すると考えます。
  • 40代男性 一般内科 「なりやすい」
    女性の方がHbも正常時から少ないですし、毎月の生理で血液が不足する可能性も多いですから、貧血は女性の方が多いと思います。実際に経験した症例も女性の方が圧倒的に多いです。

「なりやすい」と回答した医師からは、生理が大きく関与しているとのコメントが散見されました。
医師のコメントによれば、女性の場合、生理があるために血液が不足することが多いと考えられているようです。

また、上記の理由に加え、「女性はもともと男性よりヘモグロビン値が低いことが要因である」との意見も多数寄せられました。
このように、造血のために欠かせない鉄を毎月体外に排出していると同時に、もともとのヘモグロビン量が少ないことなどから、女性は貧血になりやすいと考える医師が多いようです。

「多少はなりやすい」を選んだ医師

  • 40代男性 一般内科 「多少はなりやすい」
    貧血を招く原因の大部分は、鉄不足です。鉄は、血液中で酸素運搬の役割を果たすヘモグロビンを構成する重要な成分の1つです。不足すると、ヘモグロビンが体内で生成されずに減少してしまい、貧血となってしまうのです。
  • 30代男性 一般内科 「多少はなりやすい」
    ある程度考えられるとおもいます。
  • 40代男性 血液内科 「多少はなりやすい」
    出血の機会が違います。
  • 50代男性 一般内科 「多少はなりやすい」
    婦人科系の貧血があります。
  • 40代男性 一般内科 「多少はなりやすい」
    多少その傾向はあるかと思います。
  • 40代男性 一般内科 「多少はなりやすい」
    月経は関連しています。
  • 50代男性 一般内科 「多少はなりやすい」
    生理やダイエットなどの食生活が関係します。
  • 50代男性 一般内科 「多少はなりやすい」
    月経不順、不正出血など貧血の原因は男性より多いと思います。
  • 50代男性 一般内科 「多少はなりやすい」
    患者数では差があると思います。

「多少はなりやすい」と回答した医師からも、やはり生理など婦人科系のものが影響しているとのコメントが多くみられました。
また他にも、生理やダイエットなどの食生活が関係していると考える医師もいらっしゃいました。
前項でも食生活に関するコメントが見られ、食生活は貧血と大きくかかわっていることがうかがえます。

女性の貧血は、生理やヘモグロビン量、食生活が関わっている可能性が高い

本調査の結果、「なりやすい」「多少はなりやすい」を合わせると、93%もの医師が女性の方が男性に比べて貧血になりやすいと考えていることがわかりました。
その理由として、女性特有の生理があることや、女性の方が男性に比べ、ヘモグロビン値が低いといったことが挙げられました。
また、食生活に関する指摘もありました。貧血にお悩みの方は、まず食生活を見直してみてはいかがでしょうか。
やはり女性が貧血になりやすいのは身体の構造上仕方ない部分もあるようですが、鉄分の補給なども意識すると貧血の予防や改善につながるかもしれませんね。

ツイート
この記事の著者

関連する記事