頭痛薬に依存性や、段々と効きづらくなることはあるの?市販の頭痛薬は自己判断で服用しても良い?524名の医師に聞いてみました

薬を持つ手
本調査によれば、「患者さんが自己判断で市販の頭痛薬を服用しても良いですか」という質問に対し、「多少ならば服用しても良い」と答えた医師が50%、「服用しても良い」が37%を占めました。「頭痛薬に依存性はありますか」という質問では、頭痛薬に依存性はあるとした医師が実に81%に及び、「頭痛薬が段々と効きづらくなることはありますか」という質問では、あると答えた医師が77%という結果になりました。頭痛薬の使用はあくまでも対症療法であり、原因の除去にはならないことから、頭痛薬を多く服用しているという方は一度受診を検討することも大事そうです。
頭痛
イシコメ運営事務局

頭痛薬の使用について、依存してしまうことはあるのか、段々と薬が効きづらくなったりすることはあるのかなど、一度は考えたことがある方もいらっしゃるかと思います。
また、自己判断で市販の頭痛薬を使用しても良いのか、気になりますよね。

そこで今回は、患者さんが自己判断で市販の頭痛薬を服用しても良いか、頭痛薬に依存性はあるのか、頭痛薬が段々と効きづらくなることはあるかなど、脳神経外科医、一般内科医、神経内科医、計524名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年6月19日〜6月22日にかけて行われ、脳神経外科医、一般内科医、神経内科医、計524名から回答を頂きました。

市販の頭痛薬、自己判断で服用しても良い?

まずは、「患者さんが自己判断で市販の頭痛薬を服用しても良いですか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらいコメントを頂きました。

  • 服用しても良い
  • 多少ならば服用しても良い
  • あまり服用しない方が良い
  • 服用しない方が良い

以下が結果となります。

  • 40代男性 一般内科 「多少ならば服用しても良い」
    今まで経験した頭痛で、数回の頓服程度であるなら問題ないと思います。
  • 50代男性 一般内科 「多少ならば服用しても良い」
    自己判断で服用してもよいと思います。効果がなければ受診しましょう。
  • 50代男性 一般内科 「多少ならば服用しても良い」
    1週間に2日以上服用する場合は服用を止めて、神経内科を受診した方が良いと思います。
  • 50代男性 脳神経外科 「多少ならば服用しても良い」
    対症療法なので、屯用でも鎮痛薬は使用可です。しかし過度な使用は控えるべきです。
  • 60代男性 一般内科 「多少ならば服用しても良い」
    効果があれば服用しても良いと思いますが、連続使用するようなら医療機関を受診した方が良いと思います。
  • 40代男性 一般内科 「服用しても良い」
    むしろ早いうちに飲んだ方が良く効きます。
  • 50代男性 脳神経外科 「服用しても良い」
    まずは服用して効かなければ医療機関に行くべきです。
  • 40代男性 脳神経外科 「服用しても良い」
    頭痛は我慢すればするほど悪化しますので。
  • 50代男性 神経内科 「あまり服用しない方が良い」
    脳梗塞・心筋梗塞・腸閉塞、薬剤性の慢性頭痛への進展等リスクありです。
  • 60代男性 一般内科 「服用しない方が良い」
    薬剤性頭痛になる可能性があります。

集計の結果、「多少ならば服用しても良い」と答えた医師が50%、「服用しても良い」が37%を占め、実に8割以上の医師が自己判断で市販の頭痛薬を服用することについて肯定的な意見を示しました。
医師からは、「今まで経験したことのある頭痛であり、数回の頓服程度であれば問題ない」、「効果があれば服用しても良い」といったコメントを頂きました。
なかには、早いうちに飲んだほうが良く効く、頭痛は我慢すればするほど悪化するため飲んだ方がいい、と考える医師もいらっしゃいました。

しかしその一方で、服用しても効果がない場合、1週間に2日以上服用する場合、連続で使用するような場合などは服用を止め、神経内科など医療機関を受診した方が良いと指摘するコメントも寄せられました。
服用しても良いとの回答が多数を占めるものの、上記のような場合は服用を中止し、医師に相談した方が良いかもしれません。

また、「あまり服用しない方が良い」「服用しない方が良い」と回答した医師からは、薬剤性頭痛等になるといった懸念が指摘されました。頭痛薬の服用回数が多い方は、やはり医師に相談することも大事そうです。

続いて、頭痛薬の依存性について聞いてみました。

頭痛薬の依存性は「多少ある」が56%と最多の回答

「頭痛薬に依存性はありますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらいコメントを頂きました。

  • 大いにある
  • 多少ある
  • あまりない
  • ほとんどない

以下が結果となります。

  • 50代男性 一般内科 「多少ある」
    精神的な依存性はあると思います。
  • 40代男性 一般内科 「多少ある」
    プラセボ効果含め、依存はあると思います。
  • 40代男性 一般内科 「多少ある」
    量が多くなったり止められなくなったりした人がいます。
  • 40代男性 神経内科 「多少ある」
    服用しすぎの薬剤乱用性頭痛はあると思います。
  • 30代男性 一般内科 「多少ある」
    薬物乱用性頭痛に陥る方はいます。
  • 60代男性 脳神経外科 「大いにある」
    飲み過ぎると薬物乱用性頭痛が起きます。
  • 30代男性 一般内科 「大いにある」
    毎日飲んでいると、飲まないといられない状況になります。
  • 50代男性 一般内科 「大いにある」
    頭痛薬で十分効かないとき、さらに内服することがあり、依存性というより、習慣性が増すものと思います。
  • 40代男性 脳神経外科 「あまりない」
    かなりまれにはある気がしますが、それほど重篤なものはめったに見ないです。
  • 50代男性 一般内科 「ほとんどない」
    依存症とまで言える人はほとんどないと思います。

本調査では、「多少ある」が56%と最も多く回答されました。その後を「大いにある」が25%で続きます。
このように回答した医師からは、精神的な依存毎日飲むことにより習慣性が増すといった意見が寄せられました。
また、薬物乱用性頭痛について指摘するコメントが散見されます。

薬物乱用性頭痛は以下のように説明されているので、ぜひご一読ください。

薬物乱用性頭痛

“片頭痛の方が、頭痛の治療薬(鎮痛薬、トリプタン、エルゴタミン製剤など)を過剰に使用すると、頭痛の頻度がふえてきて、連日のように頭痛がおこるようになります。

乱用している急性期頭痛治療薬を中止すると、頭痛が消失ないし、元のパターンに改善します。国際頭痛学会の現在の診断基準では、単一成分の鎮痛薬は月に15日以上、その他の頭痛薬は10日以上の使用が3ヶ月以上続くと、乱用状態と判断します。市販の頭痛薬の大部分は複数の成分が配合されているので複合薬物に分類され10日以上の使用で乱用と判断します。”

(引用:日本頭痛学会

頭痛薬を乱用することで薬物乱用性頭痛を引き起こし、その頭痛を抑えるために頭痛薬を服用し、頭痛薬に依存してしまうという悪循環が考えられるのではないでしょうか。
前項にあったアドバイスのように、1週間に2日以上服用する場合や、連続で使用するような場合は、やはり受診されることをおすすめします。

最後に、頭痛薬の効果は飲みつづけていくと効果が薄くなっていくのか聞きました。

頭痛薬は段々と効きづらくなる?

「頭痛薬が段々と効きづらくなることはありますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらいコメントを頂きました。

  • 大いにある
  • 多少ある
  • あまりない
  • ほとんどない

以下が結果となります。

  • 40代男性 一般内科 「多少ある」
    薬は対症療法で原因の除去が必要と考えます。
  • 50代男性 一般内科 「多少ある」
    薬が効かなくなるというより頭痛がひどくなります。
  • 60代男性 一般内科 「多少ある」
    薬剤耐性のため効きにくくなることはあるのではと考えます。
  • 50代男性 一般内科 「多少ある」
    慢性化すると効きにくくなります。
  • 50代男性 神経内科 「多少ある」
    薬物依存の場合はありますし、毎回効いている頭痛薬の効果が、時によって(頭痛の程度が強い時に)有効性が少ないということはあると思います。
  • 50代男性 一般内科 「大いにある」
    どんな薬でも頻用すれば、耐性化は必至です。
  • 60代男性 一般内科 「大いにある」
    連日内服している場合にはあり得えます。
  • 60代男性 一般内科 「あまりない」
    高揚感など他の要因を好むようになることによるので、鎮痛作用が弱くなるわけではありません。
  • 40代男性 一般内科 「あまりない」
    服薬方法が正しければ問題になりません。
  • 40代男性 一般内科 「ほとんどない」
    薬だけ飲んでも休まなければだめです。覚醒剤も耐性が付くということがありますが、睡眠不足が続くせいで通常量で効かなくなるという側面もあると思います。

集計では、頭痛薬が段々と効きづらくなることについて、「大いにある」「多少ある」と答えた医師が合わせて77%という結果になりました。
頭痛薬が段々と効きづらくなることはあるとの回答では、理由として、慢性化する・薬剤耐性がつくことなどが挙げられています。
これらを鑑みると、頭痛薬を連用し続けていると薬剤に対して耐性が付き、効きづらくなる可能性が考えられます。

また、薬は対症療法であり、原因の除去が必要との意見もあることから、頭痛を改善するには薬に頼り続けるのではなく、頭痛の原因そのものを突き止める必要もありそうです。
一方で、効きづらくなることはないとの回答では、鎮痛作用が弱くなるわけではない、服薬方法が正しければ問題にならないと考えている医師もいらっしゃいました。

また、薬だけ飲んでも休まなければ駄目で、睡眠不足が続くせいで通常量で効かなくなるという場合があるとしたコメントも寄せられました。
頭痛薬に頼りすぎず、休養をきちんと取ることも大事なようですね。

8割以上の医師が自己判断による頭痛薬の服用に肯定的。しかし、依存性や習慣性に注意を。

本調査によれば、自己判断で市販の頭痛薬を服用することについて、8割以上の医師が肯定的な意見を示しました。
また、医師の過半数が頭痛薬の依存性について「多少ある」「大いにある」と回答し、薬物乱用性頭痛について危惧するコメントが多く寄せられました。
依存だけでなく、頭痛薬を服用し続けることにより、このような疾患を引き起こすことがあるようです。
さらに頭痛薬は飲み続けると効きづらくなるのか質問したところ、半数以上の医師が「多少ある」「大いにある」と考えていることがわかりました。
このように回答した医師からは、耐性がついて効きづらくなるとのコメントが多く見られます。
頭痛の使用はあくまでも対症療法であり、原因の除去にはなりません。
依存や頭痛薬の効果が効きづらいということにならないためにも、頭痛薬に頼らない対処法や、ひどい頭痛の場合は受診することも念頭におきましょう。

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