貧血を指摘されたら受診すべき?病院に行くならどの診療科目?医師523名に聞いてみました

注射器と聴診器と錠剤
本調査では、半数以上の医師が「健康診断で貧血を指摘された場合は、数値によっては受診すべき」と回答しました。Hb値(ヘモグロビン値)が10を切った場合が目安として挙げられており、また、過去の結果と比べ、数値が下がっているのであれば受診すべきとのアドバイスも頂きました。受診する診療科目については、「一般内科」が最多で回答され、まずは一般内科で総合的に検査し、必要に応じて専門科へ紹介との流れが好ましいとの見解が多くみられました。なお、貧血は白血病や癌が原因となっている可能性を指摘したコメントもあったことから、軽視せずに早期受診をした方がよさそうです。受診する際は、本調査を参考にしてみてはいかがでしょうか。
貧血
イシコメ運営事務局

健康診断で貧血の可能性を指摘されたことはありませんか?
指摘された場合は、やはり放置せずに病院を受診したほうがよいのでしょうか?
また、いざ受診しようと考えた際も、たくさんの診療科目があるため、どの診療科目を受診すればいいのか悩む方も多いかと思います。

そこで今回は、「健康診断などで貧血を指摘された場合は放置せず病院を受診したほうがいいか」、「貧血で病院を受診する場合は何科を受診すべきか」について、一般内科医、総合診療科医、血液内科医の計523名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年6月24日〜6月27日にかけて行われ、一般内科医、総合診療科医、血液内科医の計523名から回答を頂きました。

貧血を指摘されたら病院を受診すべき?

「健康診断などで貧血を指摘された場合、放置せず病院を受診した方が良いですか」という質問について、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 必ず受診すべき
  • 数値によっては受診すべき
  • 日常生活に支障をきたす場合に受診すべき
  • 受診する必要はない

以下が結果となります。

  • 60代男性 一般内科 「数値によっては受診すべき」
    Hb値が10を切ったら受診すべきと思います。
  • 60代女性 一般内科 「数値によっては受診すべき」
    悪化状況があれば受診して消化器系の精査を受けてください。
  • 50代男性 一般内科 「数値によっては受診すべき」
    年齢、数値によっては受診すべきだと思います。
  • 40代男性 一般内科 「数値によっては受診すべき」
    急激な悪化がある場合や、過去の数値と比べて徐々に低下しているようなら受診すべきです。
  • 50代男性 一般内科 「数値によっては受診すべき」
    軽い場合なら自分で食事を注意するだけで改善すると思います。
  • 50代女性 一般内科 「数値によっては受診すべき」
    貧血の原因として肝疾患や白血病、がんなどがあり、見逃すことで命に関わることがあるためです。
  • 60代男性 一般内科 「必ず受診すべき」
    貧血の原因の精査が第一です。治療は二の次です。
  • 30代男性 総合診療 「必ず受診すべき」
    早期発見・早期治療が基本です。
  • 60代男性 一般内科 「必ず受診すべき」
    貧血は軽視しないほうが良いです。まれに悪性が基礎にあることもあります。
  • 50代男性 一般内科 「必ず受診すべき」
    結果として治らない貧血もありますが、治る貧血や貧血の原因が治さないといけない病気のことがあります。
  • 50代男性 一般内科 「必ず受診すべき」
    貧血にも重大な病気が潜んでいるケースがあります。
  • 30代男性 一般内科 「日常生活に支障をきたす場合に受診すべき」 
    日常生活に支障が無ければ受診の必要は無いです。

調査の結果、「数値によっては受診すべき」と回答した医師が53%、次いで「必ず受診すべき」と回答した医師が39%、そして「日常生活に支障をきたす場合に受診すべき」が8%という結果になりました。
一方で、「受診する必要はない」と回答した医師はおらず、回答した医師全員が、貧血を指摘された場合は受診を推奨するといった見解でした。
「数値によって受診すべき」と回答した医師からは、Hb値(ヘモグロビン値)が10を切ったら受診すべきと考える医師もいらっしゃいました。このような数値が出ていたら医療機関の受診を検討した方がよさそうですね。

さらに、受診した方がよいケースとして「急激な悪化がある場合」や「過去の数値と比べて徐々に低下している場合」といったコメントも見られました。現在の数値だけではなく、過去の診断結果と比べることも大切であることうかがえます。
また、「必ず受診すべき」と回答した医師からは、「重大な病気が潜んでいるケースがある」という趣旨のコメントが複数みられました。

今回、貧血の原因として「肝疾患、白血病、がん」などを挙げるコメントもあったことから、貧血のサインを見逃してしまうと命に関わるケースもあることが伺えます。
いずれにせよ、「受診する必要はない」と回答した医師はいなかったことから、貧血を指摘された場合は、放置せずに病院を受診したほうがよさそうですね。

貧血の場合、何科を受診すればいいの?

では、貧血を指摘された場合はどの診療科目を受診すればよいのでしょうか。
「貧血で病院を受診する場合、何科を受診すべきですか」という質問について、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 一般内科
  • 消化器内科
  • 総合診療科
  • 血液内科
  • 産婦人科
  • その他

以下が結果となります。

  • 60代男性 一般内科 「一般内科」
    まずは一般内科でしょう。後は必要に応じて専門科に紹介してもらうのが良いと思います。
  • 53代男性 一般内科 「一般内科」
    婦人科系など特に思い当たる症状がない場合は一般内科です。
  • 40代女性 一般内科 「一般内科」
    消化器内科や血液内科、産婦人科のどれが良いかを判断するのが一般内科だと思います。総合診療科も悪くはありませんが、玉石混交です。
  • 50代男性 一般内科 「一般内科」
    明らかな原疾患がある場合を除いて一般内科でスクリーニングを受けるべきです。
  • 40代男性 一般内科 「一般内科」
    まずはいろいろな可能性を含めて一般内科でいいと思います。
  • 60代男性 一般内科 「一般内科」
    一般内科で総合的に検査して、悪性な貧血でないとして、治療を進めていく必要があります。
  • 50代男性 一般内科 「血液内科」
    血液内科であれば、鉄欠乏性か他の貧血かどうか、鑑別してくれると思うからです。
  • 50代女性 血液内科 「血液内科」
    血液内科で貧血の原因の鑑別を行うのが良いです。
  • 50代男性 一般内科 「消化器内科」
    消化管出血の頻度が最も高いと思われるためです。

調査の結果、「一般内科」が最多で回答されました。
回答した医師からは、「まずは一般内科で総合的に検査し、必要に応じて専門科を紹介する」との流れが共通してみられました。

婦人科系などで思い当たる症状がある場合や、明らかな原疾患を持っているときを除き、まずは一般内科でスクリーニングを受けることが推奨されているようです。

続いて、「血液内科」と回答した医師からは、血液内科にて「貧血の原因(鉄欠乏性貧血か他の貧血かどうか)の鑑別を行ったほうが良い」といった理由が挙げられました。

前回の調査では、貧血のなかでも「鉄欠乏性貧血」が最も多いとの結果が出ています。
しかしながら貧血の原因はそれだけでなく、「再生不良性貧血」といった治療が難しいものが潜んでいる可能性もあるため、そのような鑑別を先に行うと考えられているようです。

関連記事:患者さんが最も多い貧血とは?重篤な貧血はなに?医師523名に聞いてみました


そして、3番目に回答された「消化器内科」では、消化管出血の頻度が最も高いとの見解を頂きました。鉄欠乏性貧血は消化管などからの出血が疑われるため、まずは消化器内科の受診が良いとの理由かもしれません。
鉄欠乏性貧血については、以下のように記載されていましたので、聞きなれないという方は参考にしてみてください。

“鉄欠乏性貧血は、赤血球の産生に必要な鉄の貯蔵量の不足や欠乏によって起こります。(中略)鉄欠乏は貧血の原因として特に多いものの1つです。成人の場合、鉄欠乏になる最も一般的な原因は失血です。男性や閉経後女性で鉄欠乏がある場合は、消化管からの出血が疑われます。”

(引用:鉄欠乏性貧血 - 11. 血液学および腫瘍学 - MSDマニュアル プロフェッショナル版

どの診療科目を受診しようか悩まれていた方は、本調査を参考にしてみてはいかがでしょうか。

貧血は受診推奨。診療科目は一般内科がおすすめ

「健康診断などで貧血を指摘された場合、放置せず病院を受診した方が良いですか」という質問では、半数以上の医師が「数値によっては受診すべき」と回答しました。
Hb値(ヘモグロビン値)が10を切ったら受診と考えている医師もいらっしゃり、こちらを目安にしてみることをおすすめします。
しかし過去の数値と比べ、下がっていれば受診とのコメントも寄せられました。現在の数値だけに着目するのではなく、今までの検査結果と比べることも大切のようです。
また、推奨される受診科目は「一般内科」が最多で回答されました。理由として、原因となる疾患がある場合を除き、まずは一般内科を受診し、総合的に検査をしてから必要であれば専門科に紹介といった流れが良いとの考えが述べられていました。
貧血は「白血病やがんなど、重篤な疾患が原因となっている場合がある」といった医師のコメントがあったことから、健康診断の結果で不安をお持ちの方は、何が原因で貧血が引き起こされているのかを確かめるためにも、本調査結果を参考に医療機関を受診されることをおすすめします。

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