ストレスが原因で視野はぼやけるの?片目だけ視野がぼやけるのはどんな病気?眼科医133人に聞いてみました

女性の目
ストレスが原因で視野がぼやける症状が現れることはあるか聞いたところ、「あまりない」との回答が一番多くの支持を集め、次に「ときどきある」、「全くない」が続きました。全体的に医師の票は割れていましたが、ストレスで視野がぼやけることは「あまりない」・「全くない」と考える医師が合わせると過半数を占める結果となりました。次に片目だけに視野がぼやける症状が現れた場合、よく見られる疾患について聞いたところ、「網膜剥離」と回答している医師が一番多く、その後を「白内障」、「ぶどう膜炎」が続きました。これら上位の病気はどれも医師からの支持が過半数を占めており、片目だけに視野がぼやける症状が出た場合の原因として代表的な病気といえそうです。
目の不調
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日々の仕事が忙しいビジネスマンの方は、疲れが目にも溜まってしまうものですよね。
中には、なんだか視界がはっきりせず、片目の視野がぼやけるといった症状に悩みを抱える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
では、そういった日々のストレスが原因で目がぼやけることってあるんでしょうか。

そこで今回は、眼科医133人に、ストレスが原因で視野はぼやけるのか、片目だけ視野がぼやける場合はどのような病気が考えられるか、について聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年9月2日~2018年9月3日にかけて行われ、眼科医133人から回答を頂きました。

ストレスが原因で視野はぼやけるの?

まずは、「ストレスが原因で視野がぼやける症状が現れることはありますか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 大いにある
  • ときどきある
  • あまりない
  • 全くない

以下のグラフが結果となります。

集計結果では、「あまりない」との回答が42%と一番高く、次に「ときどきある」、「全くない」が続きました。
全体的に医師からの票は割れていますが、ストレスで視野がぼやけることは「あまりない」・「全くない」と考える医師が合わせて過半数を占める結果となりました。

それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

ストレスと視野がぼやける症状を結びつけるのは難しい

  • 40代女性 眼科 「あまりない」
    長時間の近見作業で視野がぼやける患者さんはよく遭遇します。作業自体がストレスになっている人もいますが、ストレス自体が視覚障害の原因ではないと思われます。
  • 20代男性 眼科 「あまりない」
    あまり経験したことがないです。
  • 40代女性 眼科 「あまりない」
    ストレス性でぼやけるとはあまり言われません。
  • 50代男性 眼科 「あまりない」
    視野がぼやけると言うより、見えにくかったり、視力低下を訴えるのではないでしょうか。
  • 40代男性 眼科 「あまりない」
    眼科症状というよりメンタルの問題です。
  • 40代女性 眼科 「あまりない」
    ストレスそのものが原因と診断するのは難しいです。
  • 60代男性 眼科 「あまりない」
    ストレスでは視野狭窄が多いはずです。
  • 60代男性 眼科 「あまりない」
    ストレスが原因と診断を確定するのはなかなか困難です。
  • 50代女性 眼科 「全くない」
    経験上はないですが、ストレス社会なので心因性視力障害などを考えると、あってもおかしくないと思います。
  • 40代男性 眼科 「全くない」
    そのような患者を受け持ったことが無いです。
  • 40代男性 眼科 「全くない」
    そのような症状は出にくいと思います。

医師の回答を見ると、「あまりない」・「全くない」との声が多くありました。
これらの意見の根拠としては、そのような患者を受け持った経験がないこと、視野がぼやけるのがストレスによるものと診断するのが難しいといったことが挙げられていました。
心因性視力障害の可能性をあげつつも、経験したことはないとコメントする医師も。

また一方で、視野がぼやける症状とストレスの関係は「あまりない」としつつも、ストレスと視野狭窄の関係を指摘する意見もありました。
さらに、長時間の近見作業で視野がぼやけるという患者さんもいらっしゃるそうです。
このような例もあり、完全にストレスと視野がぼやけることの関係性を否定することはできなさそうですが、あまり頻度は多くないといえそうです。

ストレスが原因で視野異常や中心性漿液性網脈絡膜症になることも

  • 60代男性 眼科 「ときどきある」
    低血糖では視野が狭窄しますし、極度のストレスがかかれば脳血管の収縮などにより視野変化は起きるでしょう。
  • 50代男性 眼科 「ときどきある」
    中心性漿液性網脈絡膜症をストレスにより発症していることがあります。
  • 30代男性 眼科 「ときどきある」
    ストレスは原因になると思います。
  • 60代男性 眼科 「ときどきある」
    子供の場合、精神的な影響で見えなくなることは多いです。
  • 50代男性 眼科 「ときどきある」
    ストレスで血行悪くなり、ぼやけることもあります。
  • 50代男性 眼科 「ときどきある」
    子どもでも起こることがあります。
  • 50代女性 眼科 「ときどきある」
    心因性の視野異常のケースがたまにあります。経験的には女子児童や生徒が多いです。
  • 50代女性 眼科 「ときどきある」
    調節力の低下でぼやけることはあります。
  • 50代男性 眼科 「ときどきある」
    小学生などはよくあると思います。
  • 50代女性 眼科 「ときどきある」
    調節機能に異常が起こるためです。
  • 40代男性 眼科 「大いにある」
    中心性漿液性網脈絡膜症が考えられます。

「ときどきある」・「大いにある」と回答した医師のコメントでは、ストレスがかかると脳血管の萎縮による視野の調整機能への影響があるとの意見がありました。
また、具体的な病名としては「中心性漿液性網脈絡膜症」が挙がっています。まずは概要をおさえましょう。

中心性漿液性網脈絡膜症とは

中心性漿液性脈絡網膜症は、30〜40歳台の中年男性に多い疾患で「中心性網膜炎」とよばれることもあります。変視症(歪んで見える)や小視症(小さく見える)、中心暗点(真ん中が暗い)などの症状がみられ、時に軽度の視力低下をみることもありますが、矯正視力は保たれていることが多いです。

引用:中心性漿液性網脈絡膜症|関西医科大学附属病院

さらに医師の意見として目立ったのが、子供の場合はストレスが原因で視野がぼやけるケースが見られるということです。特に、小学生に多いとのコメントもありました。
お子さんで視野がぼやける症状がある際は、受診時にストレス環境についても伝えてもいいかもしれません。

さて、今回の調査では、ストレスが原因で片目がぼやけることは「ない」とする回答が過半数でした。
では、片目がぼやける症状がある場合、何が原因になっていることが多いのでしょうか。

こちらも医師に聞いてみました。

片目だけ視野がぼやける場合はどんな病気?

続いて、「片目だけに視野がぼやける症状が現れた場合、よく見られる疾患として当てはまるものは何ですか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。                                                

  • 網膜剥離
  • 白内障
  • ぶどう膜炎
  • 網膜静脈閉塞症
  • 中心性漿液性網脈絡膜症
  • 視神経炎
  • 緑内障
  • 加齢黄斑変性症
  • 糖尿病網膜症
  • ドライアイ
  • 屈折異常
  • 眼精疲労
  • 一過性黒内障
  • 脳腫瘍
  • 脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)
  • 片頭痛(閃輝暗点症含む)
  • その他

以下のグラフが結果となります。

本調査では、「網膜剥離」と回答している医師が65%と一番多く、次に「白内障」、「ぶどう膜炎」が続きました。
これら上位の病気はどれも医師からの支持が過半数を占めており、片目だけに視野がぼやける症状が出た場合の原因として代表的な病気だといえます。

まず上位の病気の概要をおさえた後に、医師のコメントを見ていきましょう。

網膜剥離とは

網膜は光を感じてそれを伝える神経網膜と、その土台になっている網膜色素上皮の二層に分かれていて、神経網膜がその下の色素上皮から剥がれるのが網膜剥離です。

引用:網膜剥離|日本眼科医会

白内障とは

白内障はカメラのレンズに相当する目の中の水晶体が濁ってくる病気です。老化現象の一種で、ほとんどの人は年をとるとこの病気になります。水晶体には見たものを目の底(網膜)に映し出す働きがありますが、白内障になると映りが悪くなり、かすんで見えるようになります。他の症状として、光をまぶしく感じたり、二重に見えたりすることもあります。進行して最終的に真っ白に濁ると何も見えなくなります。

引用:白内障|土浦市医師会

ぶどう膜炎とは

ぶどう膜は血管や色素が豊富な組織で、前方にある虹彩(茶色目の部分)、毛様体、眼底の奥にある脈絡膜から成り立っています。何らかの原因で、これらの組織に起きた炎症を「ぶどう膜炎」といいますが、ぶどう膜に接する網膜(カメラのフィルムに該当)や強膜(白目)に炎症が起きた場合も含みます。

引用:ぶどう膜炎|徳島県医師会

片目の視野の一部がぼやけるなら、網膜剥離の可能性あり

  • 40代男性 眼科 「網膜剥離」・「白内障」・「緑内障」・「ぶどう膜炎」
    網膜剥離は急速に進行します。
  • 60代男性 眼科 「網膜剥離」
    網膜剥離がずば抜けて多いと思います。
  • 40代男性 眼科 「網膜剥離」
    網膜剥離は基本的に片眼の場合が多いです。
  • 50代男性 眼科 「網膜剥離」
    一部がぼやければ、網膜剥離の可能性が大きいです。
  • 50代男性 眼科 「網膜剥離」・「緑内障」・「ぶどう膜炎」・「網膜静脈閉塞症」・「糖尿病網膜症」・「加齢黄斑変性症」
    両眼に症状があっても、より重症な目だけを訴える患者さんもいます。
  • 50代男性 眼科 「網膜剥離」
    片目だけなら網膜剥離が多いです。
  • 60代男性 眼科 「網膜剥離」・「白内障」・「緑内障」・「ぶどう膜炎」・「網膜静脈閉塞症」・「糖尿病網膜症」・「加齢黄斑変性症」
    片眼だけの症状なら、頭蓋内疾患はあまり考慮しないでいいと思います。ただ実際には両眼性を片目だけの症状と訴えている場合も多いので、しっかりと問診と診察をすべきだと感じています。

一番多く見られたコメントは、「網膜剥離」というものでした。特に片目だけに症状が出ているという特徴に当てはまる病気のようです。

さらに、「網膜剥離」は視野の一部分がぼやけるというコメントもありました。病気を見分けるポイントになりそうですね。
実際の診察では、両目に症状があっても強く症状が出ている片方の目の状態を訴える場合もあるそうです。
両目に症状がある場合は、網膜剥離以外の病気も考えられますので、片目だけの症状と思いこまず可能性をしっかりと考慮した検査を眼科にてしていただくことが大切と言えそうですね。

片眼が徐々にぼやけてきたと感じたら白内障の恐れあり

  • 40代男性 眼科 「白内障」・「緑内障」
    よく見られるものは白内障と緑内障だと思います。
  • 50代男性 眼科 「白内障」
    白内障は初期の頃は片眼の場合も多いです。
  • 40代男性 眼科 「白内障」・「ドライアイ」
    白内障やドライアイが考えられます。
  • 50代女性 眼科 「白内障」・「ぶどう膜炎」・「網膜静脈閉塞症」・「中心性漿液性網脈絡膜症」
    白内障は両眼同じくらいという方も多いです。
  • 50代男性 眼科 「白内障」
    絶対数としては白内障が多いです。
  • 40代女性 眼科 「白内障」
    白内障は同時進行するわけではないです。
  • 20代男性 眼科 「白内障」
    片目でも白内障の人は結構いると思います。
  • 50代女性 眼科 「白内障」
    白内障の進行度合いは左右差があるものです。
  • 50代男性 眼科 「白内障」・「緑内障」・「ぶどう膜炎」・「網膜静脈閉塞症」・「中心性漿液性網脈絡膜症」・「加齢黄斑変性症」
    片眼の場合、急性なら緑内障が疑われ、徐々になら白内障や加齢性黄斑変性等があります。

次にコメントで多かったのは、「白内障」とする意見です。患者さんの絶対数も多く、馴染みのある病気だと思います。
医師のコメントによれば、人によって、「白内障」の症状の進行は両目で差が出る場合があるようです。特に、初期の「白内障」の場合は片眼のみに症状が出る場合も多いとのコメントがありました。

さらに、徐々に視野がぼやけてきていると感じたならば「白内障」や「加齢黄斑変性症」の可能性もあるようです。また、症状の現れ方が急性の場合は「緑内障」が疑われるとのコメントもありました。
受診の際は、症状の変化をしっかり伝えるようにしましょう。

ストレスで視野がぼやけるケースは、あまりない。片目の視野がぼやけるなら、網膜剥離の場合も

本調査によると、ストレスが原因で視野がぼやける症状が現れることはあるかという質問について、「あまりない」との回答が一番多く、次に「ときどきある」、「全くない」が続きました。
頻度としては「あまりない」・「全くない」と考える医師が合わせて過半数を占める結果となりましたが、一方で、ストレスとの関係も言及されている「中心性漿液性網脈絡膜症」という病気の可能性もあるようでした。
また、子供の場合は「心因性視力障害」が比較的見られるとのコメントもありました。

次に、片目だけに視野がぼやける症状が現れた場合、よく見られる疾患について聞いたところ、「網膜剥離」と回答している医師が一番多く、次に「白内障」、「ぶどう膜炎」が続きました。
医師のコメントを見る限り、症状の現れ方の違いによって、考えられる疾患は異なるようです。受診の際は、症状の特徴や現れた日時などを医師に伝えられるように準備しておきましょう。

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