視力低下とめまいの症状がある場合によくみられる病気は?病院は何科を受診すればいい?眼科医133人に聞いてみました

目頭を押さえる女性
視力低下とめまいの症状がある場合、よく見られる疾患として当てはまるものは、「脳腫瘍」との回答が一番多く、次に「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」、「その他」が続きました。上位2つの「脳腫瘍」と「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」への医師からの支持が目立って高い結果となっており、視力低下とめまいの症状がある際には脳の疾患の疑いもあると言えそうです。また、視力低下とめまいの症状が続く場合、どの診療科目を受診すべきだと思うかという質問については、「眼科」と回答している医師が一番多く、次に「脳神経外科」、「神経内科」が続きました。上位3つの診療科にそれぞれ医師の回答は割れていましたが、脳の病気など、早急な対応が必要となる病気の可能性もあることから、まずは病院で詳しい症状を相談してみるのがよさそうです。
目の不調
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視力低下と同時にめまいの症状に悩まされた経験はありませんか。
二つの症状が同時に発生すると、何か深刻な疾患にかかっているのではないかと心配になりますよね。
早めに対処したいものですが、病院も何科を受診すればいいか、戸惑われるのではないでしょうか。

そこで今回は、眼科医133人に、視力低下とめまいの症状がある際は何の病気が考えられるか、病院は何科を受診すべきか、について聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年9月2日~2018年9月3日にかけて行われ、眼科医133人から回答を頂きました。

視力が低下してめまいもある際に、考えられる病気って何?

まずは、「視力低下とめまいの症状がある場合、よく見られる疾患として当てはまるものは何ですか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 脳腫瘍
  • 脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)
  • 眼精疲労
  • 片頭痛(閃輝暗点症含む)
  • 屈折異常
  • ぶどう膜炎
  • 視神経炎
  • 一過性黒内障
  • 白内障
  • ドライアイ
  • 緑内障
  • 糖尿病網膜症
  • 加齢黄斑変性症
  • 網膜静脈閉塞症
  • 網膜剥離
  • 中心性漿液性網脈絡膜症
  • その他

以下のグラフが結果となります。

集計結果では、「脳腫瘍」との回答が39%と一番高く、次に「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」、「その他」が続きました。
上位2つの「脳腫瘍」と「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」への医師からの支持が目立って高い結果となっており、視力低下とめまいの症状がある際は脳疾患の疑いもあると言えそうです。

まずは、上位の病気の概要をおさえた後に、医師のコメントを見ていきましょう。

脳腫瘍とは

脳腫瘍とは頭蓋内に発生する腫瘍の総称で、脳実質に発生する腫瘍および髄膜、脳神経、下垂体由来の腫瘍を指します。脳腫瘍は基本的に脳組織から発生する原発性脳腫瘍と、他の臓器から脳に転移してきた転移性脳腫瘍に分けられます。原発性脳腫瘍には良性と悪性の2種類があります。良性は、周囲組織との境界が明瞭で手術で全部摘出可能な腫瘍です。増大の速度はゆっくりですが正常脳組織が圧迫を受け影響を及ぼすようになります。これに対して悪性は、周囲組織との境界が不明瞭で、増大速度は速く、手術での完全摘出が困難な腫瘍です。多くの場合で手術の後に放射線治療や抗がん剤による化学治療を行います。

引用:脳腫瘍|徳島大学病院

脳梗塞とは

脳梗塞とは、脳血管が閉塞し、血流が少なくなることで、脳神経細胞が機能障害をおこし、様々な神経症状を出す病気です。左右どちらかの半身の麻痺や感覚障害、ろれつ困難がでます。失語症、意識障害、視野の半分が見えにくい(同名半盲)、体のバランスがとれない(失調)などの症状がでることもあります。

引用:脳梗塞|京都大学医学部附属病院

脳出血とは

脳内出血は、脳の血管が破れて、脳の実質内に血液が流出する状態です。血の塊を作り、脳を圧迫します。糖尿病、高脂血症や高血圧などにより動脈硬化が進むと、脳の深くを栄養する細かい血管がもろくなり、破れやすくなると考えられています。

引用:脳内出血|京都大学医学部附属病院

くも膜下出血とは

クモ膜下腔に出血が起こった状態を言います。クモ膜下腔とは脳の周りの空間で、脳脊髄液で満たされており、脳血管も走行しています。クモ膜下出血が起こる第一の原因は、脳動脈にできた瘤(脳動脈瘤)の破裂です。ほかには脳動静脈奇形や、頭部外傷でも起こることがあります。

引用:くも膜下出血|京都大学医学部附属病院

稀なケースだが脳腫瘍の場合がある

  • 50代男性 眼科 「脳腫瘍」・「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」
    めまいと目の異常は関連しないことが多く、せいぜい、なれない眼鏡をかけた、位の一時的な現象しか起こらないのではないでしょうか。視力低下とめまいが同時にあるならば、中枢に広範囲に起こっている異常か、たまたま目の異常とめまいの症状が同時に起こっている、と考えるのが合理的です。
  • 40代男性 眼科 「脳腫瘍」・「片頭痛(閃輝暗点症含む)」
    視力低下とめまいは別の疾患と思います。
  • 50代男性 眼科 「脳腫瘍」
    視力低下とめまいを同時に訴えてくることはほとんどありません。
  • 50代男性 眼科 「脳腫瘍」
    稀に脳腫瘍のことがあります。
  • 60代男性 眼科 「脳腫瘍」・「片頭痛(閃輝暗点症含む)」
    まず眩暈の原因を他科で調べてもらうことが先決だと思います。
  • 40代女性 眼科 「脳腫瘍」
    めまいがあれば脳疾患が合併しているのではないでしょうか。
  • 30代女性 眼科 「脳腫瘍」
    頭蓋内疾患を考えます。

医師の回答を見ると、「脳腫瘍」との声が多く挙がっていました。

まず、症状として視力低下とめまいは分けて考えた方が良いとの意見がありました。
医師のコメントによれば、めまいと視力低下の症状が同時に起こっている場合、それぞれ別の原因があることが多いようです。

また、一時的な現象としては、慣れないメガネをかけた時などに起こることがあるとのことでした。

一方、稀ではあるようですが視力低下とめまいの症状に関連性がある場合、脳疾患の恐れがあるようです。
他にも、めまいの原因を他の科にて調べてもらうべきとの医師の意見もありました。症状が続く場合などは、医療機関に受診して相談するのが大事そうです。

同じく脳疾患である脳梗塞の可能性もあり

  • 30代男性 眼科 「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」
    脳疾患が原因であることが多いです。
  • 50代男性 眼科 「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」・「脳腫瘍」
    きっちり検査する必要があります。
  • 50代女性 眼科 「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」
    あまり目が原因でめまいは起こらないと思います。
  • 40代男性 眼科 「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」
    脳梗塞など脳の病気を疑います。
  • 50代男性 眼科 「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」・「脳腫瘍」
    頭蓋内疾患の鑑別が必要です。
  • 40代女性 眼科 「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」・「脳腫瘍」
    脳疾患は考えないといけないと思います。
  • 50代男性 眼科 「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」・「眼精疲労」・「片頭痛(閃輝暗点症含む)」
    ほとんどのめまいは眼科疾患ではありません。

次にコメントで多かったのは、「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」との意見です。

「脳腫瘍」のコメントと同様にめまいという症状自体が目の病気に関連している例は少なく、他に原因があることが多いようです。
医師のコメントにもあるように、まずはしっかりと検査を行うことが大切ではないでしょうか。
ここでも可能性としては脳の疾患を疑う医師が多く、その中で脳梗塞の名前も挙がっていました。
脳梗塞も病気の概要からも分かるように、大変怖い病気です。
めまいや視力低下に加えて、気になる症状については漏らさずに医師に伝えるようにしましょう。

視力低下とめまいの症状もある際、何科を受診したらいい?

続いて、「視力低下とめまいの症状が続く場合、どの診療科目を受診すべきだと思いますか。」という質問に対して、次の選択肢から選んでもらい、その理由をコメントしてもらいました。

  • 一般内科
  • 心療内科
  • 神経内科
  • 脳神経外科
  • 眼科
  • その他
  • 受診の必要はない

以下のグラフが結果となります。

こちらの調査では、「眼科」と回答している医師が35%と一番多く、次に「脳神経外科」、「神経内科」が続きました。上位3つの診療科にそれぞれ医師の回答は割れる結果となりました。

それでは、医師のコメントを見ていきましょう。

まずは眼科で鑑別診断を受けてから他科受診も検討を

  • 40代男女性 眼科「眼科」
    まず眼科で視力低下の器質的異常がないか調べ、異常なければ耳鼻科でめまいの器質的変化がないか検査します。それでも異常なければ脳外科か神経内科に行って頂きます。
  • 40代男性 眼科「眼科」
    視力低下で眼科、めまいは耳鼻科と内科が良いと思います。
  • 50代男性 眼科「眼科」
    めまいが主なら耳鼻科か神経内科の方がいいかもしれません。
  • 50代男性 眼科「眼科」
    まず眼科で、脳外科に回ってもらう事もありえます。耳鼻科も考えないといけません。
  • 50代女性 眼科「眼科」
    眼科で異常がなければ、耳鼻科か神経内科が良いと思います。
  • 60代男性 眼科「眼科」
    視力低下があれば、眼科を受診すべきです。
  • 60代男性 眼科「眼科」
    視力低下とめまいが併存する場合、複数科での診療が望ましいと思います。
  • 50代男性 眼科「眼科」
    まずは眼科で鑑別診断をして、他科受診を考えてもらうのが良いです。

一番多く見られたコメントは、「眼科」というものでした。
眼科の医師に調査した結果だからというバイアスもありそうですが、やはり視力が低下しているという症状が含まれるので、まずは眼科を訪れるべきとの意見が多くありました。

一方で、めまいの症状も含まれているので、耳鼻科か神経内科での診療を勧める医師も多くいました。

具体的な受診の順番を示してくれた医師のコメントもありました。
まずは眼科で視力低下の器質的異常がないか調べ、異常なければ耳鼻科でめまいの器質的変化がないかを検査。それでも異常なければ、脳神経外科か神経内科に行って頂くという流れになるようです。

脳神経外科も受診の選択肢に

  • 40代男性 眼科 「脳神経外科」
    重篤な疾患が隠れている可能性があるのでまず脳神経外科です。
  • 40代男性 眼科 「脳神経外科」
    頭蓋内の精査を急ぐべきと思います。
  • 40代男性 眼科 「脳神経外科」
    脳外科でMRIなどで、脳の器質的異常がない事を確認する必要があります。
  • 50代女性 眼科 「脳神経外科」
    頭が原因である事が多いです。
  • 50代女性 眼科 「脳神経外科」
    あとは耳鼻科を紹介する場合もあります。
  • 40代男性 眼科 「脳神経外科」
    回転性めまいは耳鼻科ですが、脳疾患の除外が優先です。
  • 30代女性 眼科 「脳神経外科」
    まずは脳神経外科で画像診断を受けたほうが良いと思います。

次にコメントで多かったのは、「脳神経外科」とする意見です。

めまいという症状がある事からも、脳疾患が隠れているリスクがあると判断する医師が多くいました。
このため、まずは脳疾患の可能性を除外するため脳神経外科の受診を勧めるとのことです。その際は、MRIなどの画像検査をしてもらうということや、精査を急ぐべきとする医師のコメントがみられました。

ほかにも、選択肢にはありませんでしたが、耳鼻科の受診を推奨するコメントもありました。

脳疾患の可能性もあり。眼科や脳神経外科で鑑別診断をしてもらうことも念頭に

本調査によると、視力低下とめまいの症状がある場合、よく見られる疾患として当てはまるものは、「脳腫瘍」との回答が一番多く、次に「脳梗塞・脳出血(くも膜下出血含む)」、「その他」が続きました。
めまいの症状がある場合、眼以外に原因がある場合が多いようです。めまいの程度や頻度にもよると思いますが、「脳腫瘍」に代表される脳の疾患の可能性もあるため、今後の対応も含め、医師に判断していただくようにしましょう。

また、視力低下とめまいの症状が続く場合、どの診療科目を受診すべきだと思うかという質問については、「眼科」と回答している医師が一番多く、次に「脳神経外科」、「神経内科」が続きました。
めまいという症状から三つの診療科に意見が分散していました。眼科で鑑別診断をしていただいた上で、必要に応じて他の診療科も受診することもできます。
今回は視力低下とめまいの症状がある際は何の病気が考えられるか、病院は何科を受診すべきかについてみてきました。複数の症状が重なって現れてしまうと、気持ちも不安になるかと思います。
今回の調査の通り、脳疾患の可能性もあります。視力低下に加えてめまいという症状が出た場合は、まず医師に相談するのがよさそうです。

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