コレステロール値が低いことは危険?医師527名に聞いてみました

疑問に思う女性
本調査では、コレステロール値が低いことは危険だと思うか医師に聞いたところ、肯定的な意見(「多少危険である」と「かなり危険である」の合計)が48%、否定的な意見(「危険ではない」と「あまり危険ではない」の合計)が52%であり、意見が分かれる結果となりました。肯定的なコメントのなかでは、栄養障害の恐れ、重病が隠れている可能性、高齢者や疾患を有している患者は危険、脳出血のリスクなどが多く挙げられました。一方で、否定的なコメントでは、癌が隠れていなければよい、LDLは低い方が良い、食事ができるのであればよい、元気な体であれば大丈夫などが目立ちました。今回は意見が分かれる結果になりましたが、状況次第でもあるようなので、心配な方は医師に確認することも大事そうです。
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みなさんは、コレステロール値についてどのような印象を抱いていますか?
コレステロール値が高いと体に悪影響を及ぼすのではないかとお考えの方もいるかと思います。
では、逆にコレステロール値が低いと危険につながる場合もあるのでしょうか?

そこで今回は、コレステロール値が低いことは危険だと思うか、一般内科医、総合診療医、循環器内科医、代謝・内分泌科医の計525名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年10月6日~2018年10月9日にかけて行われ、一般内科医、総合診療医、循環器内科医、代謝・内分泌科医の計527名から回答を頂きました。

コレステロール値が低いことは危険なのか?

「コレステロール値が低いことは危険だと思うか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントをいただきました。

  • かなり危険である
  • 多少危険である
  • あまり危険ではない
  • 危険ではない

以下が結果となります。

集計によれば、肯定的な意見(「多少危険である」と「かなり危険である」の合計)は48%、否定的な意見(「危険ではない」と「あまり危険ではない」の合計)は52%と、意見が分かれる結果となりました。

では、医師の方々のコメントを否定的な意見、肯定的な意見の順で見ていきましょう。

危険ではない・あまり危険ではない

  • 60代男性 一般内科 「あまり危険ではない」
    LDLは低い方が良いです。
  • 50代男性 総合診療 「あまり危険ではない」
    通常に食事摂取されている方であれば心配はないかと思います。
  • 30代女性 一般内科 「あまり危険ではない」
    生活習慣が適正であればよいと思います。
  • 30代男性 一般内科 「あまり危険ではない」
    善玉も悪玉も低い場合は問題だと思います。
  • 60代男性 一般内科 「あまり危険ではない」
    癌などで低栄養状態でないかぎり危険でないです。
  • 50代男性 一般内科 「あまり危険ではない」
    癌が隠れていなければよいです。
  • 50代男性 一般内科 「あまり危険ではない」
    低栄養状態以外はあまり問題ないです。
  • 50代男性 一般内科 「あまり危険ではない」
    著しい低栄養状態でなければ、放っておきます。
  • 50代男性 循環器内科 「あまり危険ではない」
    病気で低下している場合は危険だと思います。
  • 60代男性 一般内科 「あまり危険ではない」
    極端なやせ以外はあまり危険ではありません。
  • 60代男性 循環器内科 「危険ではない」
    薬剤などで無理に下げない限り問題はないです。
  • 50代男性 一般内科 「危険ではない」
    ガン末期の患者さんは低下しますが。
  • 50代男性 一般内科 「危険ではない」
    食事ができるのであればよいです。
  • 50代男性 循環器内科 「危険ではない」
    HDLが低いのは危険ですが、LDLは低いほど良いです。
  • 50代男性 一般内科 「危険ではない」
    消耗性疾患により、るいそうから低下する場合を除いて、危険ではないと考えます。
  • 50代男性 一般内科 「危険ではない」
    栄養状態が悪くてコレステロールが低下するのは予後にかかわると思いますが、例えば内服加療で下げることに関しては、危険性はないのではないかと思います。
  • 50代男性 一般内科 「危険ではない」
    普段から低くても元気な体であれば大丈夫と思います。癌や低栄養などが病気のベースがあってコレステロール低くなっているのとは別です。
  • 40代男性 循環器内科 「危険ではない」
    低いコレステロール値の基準が何なのかによりますが、相当下げても問題ないです。
  • 40代男性 一般内科 「危険ではない」
    コレステロール値そのものは危険ではありませんが、コレステロール値が下がる疾患を併存しているかが重要です。

否定派のコメントでは、癌が隠れていなければよい、LDLは低い方が良い、食事ができるのであればよい、元気な体であれば大丈夫などが目立ちました。
癌や低栄養の場合にもコレステロール値が低下するようで、そのような疾患が潜んでいないことが前提のようです。コレステロール値が低くて心配な方は、体調が良いか、食事を摂れているかなどを振り返ってみると良いかもしれません。

医師のコメントに登場したHDL、LDLは、以下のように説明されています。

“ 脂質であるコレステロールはそのままでは血液に溶けないため、特殊な蛋白質がくっついた「リポ蛋白」という形で体内を巡っています。

 このリポ蛋白にはいくつかの種類がありますが、そのうちHDL-コレステロールは、血液中の余分なコレステロールを肝臓に運ぶ役割をしています。いわば血液中のコレステロールが増えるのを防いでいるわけで、「善玉コレステロール」と呼ばれています。

 一方、コレステロールを細胞に届けているのがLDL-コレステロールです。細胞に必要以上にコレステロールが増えてしまうと、血管を硬化させ動脈硬化を促進します。このため「善玉」に対しLDLは「悪玉コレステロール」と呼ばれています。”

(引用:一般社団法人日本衛生検査所協会 HDL-コレステロール

「善玉も悪玉も低い場合は問題だと思います。」、「HDLが低いのは危険ですがLDLは低いほど良いです。」という医師のコメントも寄せられており、ひとくちにコレステロールと言っても、どの値が下がっているかが重要となっているようです。

続いて、肯定的な見解を示した医師のコメントを見ていきましょう。

多少危険である・かなり危険である

  • 50代男性 一般内科 「多少危険である」
    栄養状態不良の可能性があります。
  • 30代男性 総合診療 「多少危険である」
    るいそう、栄養障害の恐れを考えます。
  • 60代男性 一般内科 「多少危険である」
    コレステロール値が低いことは低栄養を表す場合があり、危険なこともあります。
  • 40代男性 代謝・内分泌科 「多少危険である」
    重病がかくれている場合があります。
  • 40代男性 代謝・内分泌科 「多少危険である」
    何らかの基礎疾患が隠れている可能性が高いと考えます。
  • 50代男性 一般内科 「多少危険である」
    がんの発生なども関係しそうです。
  • 50代男性 一般内科 「多少危険である」
    LDL50以下で注意が必要です。
  • 50代女性 一般内科 「多少危険である」
    少し低い分には問題ないですが、体の成分の材料なので、あまり低いとダメでしょう。
  • 40代女性 代謝・内分泌科 「多少危険である」
    脳出血の可能性が上がります。
  • 60代男性 一般内科 「多少危険である」
  • 脳出血の危険があると聞いています。
  • 60代女性 一般内科 「かなり危険である」
    脳出血が怖いと思います。
  • 60代男性 一般内科 「かなり危険である」
    低HDL値が長く続くと動脈硬化が進展する危険性が増加すると思います。
  • 60代男性 一般内科 「かなり危険である」
    最近ではほとんど無いですが、過去の脳出血は低コレステロールによる血管の脆弱性に、塩分過多等による高血圧があいまって発生していたものと考えられます。
  • 40代男性 一般内科 「かなり危険である」
    コレステロールも体を作る栄養素の一つであり、極端な低下はよくないと考えています。
  • 50代男性 一般内科 「かなり危険である」
    がんなどの重篤な病気が潜んでいたら危険です。

肯定派のコメントでは、栄養障害の恐れ、重病が隠れている可能性、脳出血のリスクなどが多く挙げられました。
具体的な病名として出てきた脳出血ですが、命に関わることもあるものなので怖いですよね。

また、「コレステロールも体を作る栄養素の一つであり、極端な低下はよくない」というコメントもあるように、数値が低すぎると体のバランスを悪化させる可能性が出てくるようです。
「低HDL値が長く続くと動脈硬化が進展する危険性が増加する」と考える医師もいらっしゃったことから、コレステロール値が低ければ必ずしもよいというものでもないようです。

コレステロール値が低いことが危険かどうかは、状況による

本調査では、コレステロール値が低いことは危険だと思うか医師に聞いたところ、肯定的な意見(「多少危険である」と「かなり危険である」の合計)が48%、否定的な意見(「危険ではない」と「あまり危険ではない」の合計)が52%であり、意見が分かれる結果となりました。
肯定的なコメントのなかでは、栄養障害の恐れ、重病が隠れている可能性、高齢者や疾患を有している患者は危険、脳出血のリスクなどが多く挙げられました。
一方で、否定的なコメントでは、癌が隠れていなければよい、LDLは低い方が良い、食事ができるのであればよい、元気な体であれば大丈夫などが目立ちました。
また、コレステロールにはHDLとLDLの2種類あり、善玉コレステロールと呼ばれるHDLが低い場合は問題だと考えるコメントが散見されました。
つまり、どのコレストロール値が下がっているかといったこともポイントとなるようです。
コレステロール値が低いことが危険かどうかは、意見が分かれる結果になりましたが、状況次第でもあるようなので、心配な方は医師に確認することも大事そうです。

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