飲酒が原因で血圧は上がる?適度な飲酒は身体に良いの?医師524名に聞いてみました

乾杯する人たち
今回の調査では、飲酒が原因で慢性的な高血圧になることはあるかという質問に対して、7割の医師が「ある」(「多少ある」と「大いにある」の合計)と答えました。過度な飲酒や持続的な飲酒が高血圧を引き起こすとの指摘が多く、また、飲酒によって肥満が生じ、肥満が高血圧につながるのではという声も少なくありませんでした。飲酒時のおつまみなどの塩分過多が影響しているといった指摘もみられます。続いて、適度な飲酒は身体に良いと思うかについては、6割の医師が「良い」(「良い」と「やや良い」の合計)、4割の医師が「良くない」(「良くない」と「あまり良くない」の合計)と回答し、肯定的な意見が若干多くなる結果となりました。「良い」と答えた医師のコメントを見ると、飲酒自体は良いとする一方、飲みすぎや毎日の飲酒に対しては否定的あり、あくまで適量の飲酒を推奨する声が目立ちました。「良くない」と答えた方々の意見では、飲酒は”適度”にとどまらないことへの指摘が目立ち、つい飲みすぎてしまうといった懸念を持つ医師が多くいました。
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「酒は百薬の長」ということわざをご存知でしょうか。
適量のお酒はどんな良薬よりも効果があると賛美した言葉であり、現在でもたびたび言われています。
しかし、お酒の飲みすぎで身体に悪影響を及ぼす人も少なくはありません。
なかにはお酒の飲みすぎによって血圧が上昇するといううわさをインターネット上などで目にすることもあり、飲酒が必ずしも健康に良いとは言えない面もありますよね。
では、医師のみなさんにとって、飲酒は慢性的な高血圧になると考えられているのでしょうか。また、適度な飲酒は果たして身体に良いのでしょうか。

そこで今回は、医師524名に飲酒が原因で慢性的な高血圧になるか、適度な飲酒は身体に良いと思うか聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https:/ /medpeer.jp/)にて、2018年10月5日〜10月7日かけて行われ、一般内科医、総合診療科医の524名から回答を頂きました。

飲酒が原因で高血圧になるの?

まずは、「飲酒が原因で慢性的な高血圧になることはあるか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントをいただきました。

  • 大いにある
  • 多少はある
  • あまりない
  • ほとんどない

以下が結果となります。

  • 40代男性 一般内科 「多少ある」
    飲酒に伴う過食や肥満の影響の方が大きいかと思います。
  • 60代男性 一般内科 「多少ある」
    持続的な飲酒は血圧上昇の一因になると思われます。
  • 60代男性 一般内科 「多少ある」
    アルコール摂取の際のつまみの塩分摂取過多や体重増加が影響します。
  • 60代男性 一般内科 「多少ある」
    大量飲酒は血圧を上げると思います。
  • 30代女性 総合診療 「多少ある」
    アルコール摂取時に高カロリーなものを食べることも影響していると思います。
  • 50代男性 一般内科 「多少ある」
    飲酒に加えてカロリーや塩分の高いおつまみを摂るのが影響しています。
  • 30代女性 一般内科 「多少ある」
    難しい質問ですが、結局飲みすぎで肥満や脂質代謝異常、糖尿病になり、そこから高血圧になるという間接的影響は大いにあると思います。
  • 50代男性 一般内科 「大いにある」
    連日大量に飲酒すれば血圧は上昇します。
  • 50代男性 一般内科 「大いにある」
    アルコール自体もあると思いますし、それにより塩分をとる量が飛躍的に増えるのであり得るかと思います。
  • 70代男性 総合診療 「大いにある」
    アルコール摂取者の多くは慢性高血圧です。アルコールによる過剰カロリー摂取がまねく肥満も血圧を上昇させますが、適量を超えて飲むアルコール量によって交感神経亢進状態が持続し易くなることもあります。
  • 50代男性 一般内科 「あまりない」
    少量のアルコールは血管拡張があるので血圧は下がると思います。実際脳卒中と飲酒は、少量ではリスク軽減につながります。
  • 40代男性 一般内科 「あまりない」
    飲酒のしすぎで高カロリー摂取すると肥満になるため高血圧になるのではないでしょうか。
  • 40代男性 一般内科 「あまりない」
    アルコールを摂取する時におつまみなどで塩分が多いものを摂取する事が高血圧につながります。
  • 50代男性 一般内科 「ほとんどない」
    おつまみの塩分量に依存していると思います。
  • 30代男性 一般内科 「ほとんどない」
    飲酒中に塩分摂取過剰がなければほとんどないと思います。

集計の結果、全体の7割の医師が「ある」(「大いにある」と「多少ある」の合計)と飲酒が原因で慢性的な高血圧になる可能性に対し肯定的な意見を持っており、「あまりない」、「ほとんどない」と否定的な回答をした医師は合わせても3割にとどまりました。

医療情報サイトの「MSDマニュアル プロフェッショナル版 - The MSD Manuals」では、アルコールと血圧にまつわる以下のような指摘があります。

“過度の飲酒と経口避妊薬の使用は,治癒可能な高血圧の最も一般的な原因である。交感神経刺激薬,NSAID,コルチコステロイド,コカイン,甘草の使用は,一般的に血圧コントロールの悪化につながる。”

(引用:高血圧の概要 - 04. 心血管疾患 - MSDマニュアル プロフェッショナル版

過度な飲酒によって血圧コントロールの悪化につながると明記されていますね。

実際、今回お答えいただいた医師のコメントを見てみると、過度ないし持続的な飲酒が血圧上昇の原因につながるという意見がいくつかあり、反対に少量のアルコールであれば血圧は下がるという見解もみられました。

また、飲酒が直接的な要因ではなく、一緒に食べるおつまみの塩分やカロリーが影響して、高血圧を引き起こすのではないかとの指摘もありました。
これはどの選択肢を選んだ医師のコメントにも見られ、飲酒時は特におつまみなどによる塩分過多に注意した方がよさそうです。
さらに、飲酒が原因で肥満が生じ、肥満が高血圧を引き起こすのではと、飲酒が高血圧に繋がる過程をコメントしてくれた医師もいました。

適度な飲酒は身体に良いの?

続いて、「適度な飲酒は身体に良いと思うか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントをいただきました。

  • 良い
  • やや良い
  • あまり良くない
  • 良くない

以下が結果となります。

  • 60代男性 一般内科 「やや良い」
    飲みすぎなければよいのではないでしょうか。
  • 50代男性 一般内科 「やや良い」
    休肝日も必要ではあります。
  • 50代男性 一般内科 「やや良い」
    1合程度ならいいのかなと思います。ただし毎日はダメです。
  • 40代男性 一般内科 「やや良い」
    血行が良くなり良いと考えます。
  • 40代女性 一般内科 「やや良い」
    血行を良くするので良いかと思います。
  • 40代女性 一般内科 「やや良い」
    1合までは血行をよくして体にいいと思います。
  • 70代男性 一般内科 「やや良い」
    血圧は適度に低下し、睡眠は良好となります。
  • 40代男性 一般内科 「やや良い」
    ストレスの発散になるから良いと思います。
  • 40代女性 一般内科 「やや良い」
    健康体であれば、ストレス発散になるのではないでしょうか。
  • 50代男性 総合診療 「あまり良くない」
    適度な飲酒で終わらないのが普通でしょう。
  • 30代男性 総合診療 「あまり良くない」
    適度というのがあいまいで、多量に飲酒が多いのではないでしょうか。
  • 40代男性 一般内科 「あまり良くない」
    飲まないに越したことはないと思います。
  • 50代男性 一般内科 「あまり良くない」
    かなり少ない量では総合的に良いかもしれませんが、多くの人は悪い影響が出る量を飲んでしまうと思います。
  • 50代男性 一般内科 「あまり良くない」
    適度な飲酒の個人差が問題です。
  • 30代男性 一般内科 「良い」
    少量であればプラス面もあると思います。
  • 60代男性 一般内科 「良い」
    健康な身体に良い(寿命延長)かも知れませんが、スポーツにはよくありません。
  • 50代男性 一般内科 「良い」
    1合程度なら良いと思います。
  • 30代男性 一般内科 「良い」
    百薬の長と考えています。
  • 50代男性 一般内科 「良くない」
    睡眠障害もありますので良くないと思います。
  • 60代男性 一般内科 「良くない」
    体にとって基本的にアルコールは「毒」ですね。「適度な飲酒は身体に良い」というのは、酒がお好きな方々の詭弁でしかありません。
  • 50代男性 一般内科 「良くない」
    "適度"に飲むことは不可能だからです。

調査の結果、適度な飲酒は身体に良いと思うかという質問に対し、「やや良い」が最多の回答となり、「あまり良くない」、「良い」、「良くない」が続きました。

医師の方々のコメントを見てみると、肯定的な意見(「良い」と「やや良い」)には、「飲みすぎなければよい」、「1合程度ならいい」、「休肝日も必要」、「ストレスの発散になる」などがありました。
基本的に飲酒そのものに関しては前向きなコメントを残しつつも、毎日の飲酒や飲みすぎには反対の意見が多かったです。

一方、否定的な意見(「良くない」と「あまり良くない」)には、「適度な飲酒で終わらない」、「適度があいまい」、「適度に飲むことは不可能」といったコメントが目立ちました。
お酒をついつい飲みすぎてしまう人が多いように、医師からは適度な量で自制できないパターンが多いことについての指摘があり、最終的に過度な飲酒につながりかねないといった懸念を抱くようです。

また、医師のなかでも適度な飲酒が身体に良いか悪いか真っ向から対立するコメントもいくつか見受けられました。
まず、”酒は百薬の長”ということわざがあるように、適量のお酒を飲むこと自体が害につながらないと考える方がいる反面、アルコールは体に毒であると捉える方もいました。
また、適度な飲酒が血圧を低下させ、睡眠が良好になるといった意見がある一方、飲酒により睡眠障害になる可能性もあるというコメントもありました。
適度な飲酒といっても個人差があるため、睡眠の促進・妨げに対しては、医師によって考え方が異なるようですね。

持続的な飲酒は、高血圧につながる可能性あり

今回の調査では、飲酒が原因で慢性的な高血圧になるかについて、7割の医師が「ある」(「多少ある」と「大いにある」の合計)と回答。
過度な飲酒や持続的な飲酒が高血圧を引き起こすとの指摘が多く、また、飲酒によって肥満が生じ、肥満が高血圧につながるのではという声も少なくありませんでした。
一方で、飲酒の際に嗜むおつまみの塩気やカロリーが、高血圧を招いているという意見も寄せられています。
続いて、適度な飲酒が身体に良いと思うかについて、6割の医師が「良い」(「良い」と「やや良い」の合計)と、4割の医師が「良くない」(「良くない」と「あまり良くない」の合計)と回答。
「良い」と答えた方々のコメントによると、飲酒自体は良いが、飲みすぎや毎日の飲酒などに対しては否定的であり、あくまで適量の飲酒を推奨する声が目立ちました。
反面、「良くない」と答えた方々の意見では、飲酒は”適度”にとどまらないことへの指摘が目立ち、ついつい飲みすぎてしまう懸念を抱える人が多くいました。
みなさんもお酒を飲む際は、飲みすぎないよう心がけて嗜んでみてください。

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