糖質制限を医師が勧めることはある?人によって効果は違う?医師482名に聞いてみました。

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まず糖質制限ダイエットを患者さんに勧めることはあるか聞いたところ、意見はおよそ二極化される結果となりました。肯定的な見解を示した医師からは、過度の糖質摂取や糖尿病、高脂血症などの方には勧めるとのコメントを頂いています。一方、否定的な医師からは栄養バランスを重視しているコメントが見られました。また、過度の糖質制限は逆効果であると考える医師もいらっしゃいます。続いて行った糖質制限ダイエットは人によって効果が出にくくなることはあるかという質問では、「多少はある」との回答が40%で最多という結果になりました。もともと糖質の摂取が少ない方や、体質、運動量、生活習慣といったことが影響して個人差があると考えられているようです。
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巷でうわさの”糖質制限ダイエット”。インターネット上でも、糖質制限の方法やメリット、デメリットを紹介する記事が散見されます。
ですがこのダイエット、例えば肥満の患者さんに医師が勧めるということはあり得るのでしょうか?
また個人差が大きいといった情報も見られますが、こちらも本当なのか気になるところです。

そこで今回は、医師482名に糖質制限ダイエットを患者さんに勧めることはあるか、糖質制限ダイエットは人によって効果が出にくくなることはあると思うか聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https:/ /medpeer.jp/)にて、2018年11月16日〜11月19日にかけて行われ、一般内科医、総合診療科医、代謝・内分泌科医、健診・予防医学医の計482名から回答を頂きました。

糖質制限ダイエットを患者さんに勧めることはあるの?

まずは、「糖質制限ダイエットを患者さんに勧めることはありますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 大いにある
  • 多少はある
  • あまりない
  • ほとんどない

以下が結果となります。

  • 60代男性 代謝・内分泌科医 「多少はある」
    体重減の近道だと思います。
  • 30代男性 一般内科 「多少はある」
    中性脂肪が高値などの糖質過剰が疑われる場合に勧めています。
  • 60代男性 一般内科 「多少はある」
    あまりにも肥満の人には勧めています。
  • 40代女性 一般内科 「多少はある」
    体重過多の症例や高脂血症、糖尿病の方に勧めています。
  • 60代男性 代謝・内分泌科 「多少はある」
    肥満、および肥満がある2型糖尿病、CKD、脂質異常症には勧めています。BMIをまずは下げることが必要だからで、そういう方は炭水化物摂取量が明らかに過剰だからです。ただし、お茶碗のサイズを半分にとか、1日150~200gとかで極端な制限はしていません。
  • 40代男性 代謝・内分泌科 「ほとんどない」
    過剰摂取をしないようには指導しますが制限まではしないです。
  • 50代男性 一般内科 「ほとんどない」
    糖尿病患者には栄養指導を受けてもらい過剰摂取は控えるよう指導しています。
  • 50代男性 一般内科 「ほとんどない」
    過度の糖質ダイエットによる弊害が言われて久しいので、勧めることはないです。
  • 30代男性 一般内科 「ほとんどない」
    栄養バランスを崩した方法を勧めるつもりはありません。
  • 40代男性 一般内科 「あまりない」
    バランスの良い食事がいいと思うので、強くは勧めていません。
  • 50代男性 一般内科 「あまりない」
    適度な制限ならよいが度を超すと逆効果だと思います。
  • 50代男性 総合診療科 「あまりない」
    バランスの偏ったダイエットはあまり勧めないです。
  • 50代男性 総合診療科 「大いにある」
    甘いものなど食べ過ぎて肥満の患者には糖質制限を指導します。
  • 50代男性 一般内科 「大いにある」
    糖質を取りすぎている人には勧めます。

今回の調査では、35%の医師が「多少はある」を回答し、その後を「ほとんどない」が30%、「あまりない」が22%、「大いにある」が13%で続いています。

ただ肯定派と否定派で分けてみると、肯定的な回答は48%、否定的は52%という二極化する結果になりました。
どうやら糖質制限ダイエットについては、医師のなかでも意見が分かれるところのようです。

「多少はある」と回答した医師からは、高脂血症、糖尿病や糖質過剰の方に勧めるといった見解が見られました。
その理由として「BMIをまずは下げることが必要だからで、そういう方は炭水化物摂取量が明らかに過剰だから」というコメントを頂いています。
しかし「お茶碗のサイズを半分にとか、1日150~200gとかで極端な制限はしていません。」というコメントもあり、過度な糖質制限は良くないと考えているようです。

「大いにある」と回答した医師は、「多少ある」と同様に糖質を摂りすぎている人に勧めるとのコメントが寄せられています。

「あまりない」、「ほとんどない」と否定的な回答をした医師からは、栄養指導や糖質の過剰摂取を控えるよう指導はするものの制限まではしない、栄養バランスの偏ったダイエットは勧めないという見解が散見されました。
また、適度な制限ならよいが度を超すと逆効果との懸念や、過度の糖質制限による弊害について指摘もありました。

糖質制限ダイエットは人によって効果がでにくい?

続いて、「糖質制限ダイエットは人によって効果が出にくくなることはありますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 大いにある
  • 多少はある
  • あまりない
  • ほとんどない
  • わからない

以下が結果になります。

  • 30代男性 総合診療科 「多少はある」
    バランスよくした方が良いと思うためです。
  • 30代男性 一般内科 「多少はある」
    かなり個人差と、もともとの生活習慣で異なると思います。
  • 40代男性 一般内科 「多少はある」
    もともと、糖質摂取が少ない人は効果が出にくいと思います。
  • 50代男性 総合診療科 「多少はある」
    もとより糖質摂取が少ない人にはあまり効果が期待できないです。
  • 30代男性 一般内科 「多少はある」
    体質や運動量にもよると思います。
  • 40代男性 代謝・内分泌科 「わからない」
    自主的に制限して痩せる患者さんはいますが、効果が出にくい人がいるかまでは不明です。
  • 50代男性 代謝・内分泌科 「わからない」
    運動療法の有無・基礎代謝骨格筋量に影響されます。
  • 50代男性 一般内科 「わからない」
    筋肉量の低下が来るためです。
  • 30代男性 一般内科 「わからない」
    カロリーの吸収は人により多少差があると思います。
  • 30代男性 一般内科 「大いにある」
    過剰制限は代謝バランスが崩れる可能性が高いためです。
  • 60代男性 総合診療科 「大いにある」
    患者さん個人個人の体質でかなり違いがあると思います。
  • 70代女性 代謝・内分泌科 「大いにある」
    大いにあるので食事と運動の両方行うべきです。

今回の調査の結果、「多少はある」が40%で最多の回答となりました。そのあとを「わからない」が30%、「大いにある」が13%と続きます。
否定的な回答(「あまりない」10%、「ほとんどない」7%の合計)は17%と少数にとどまりました。

「多少ある」と回答した医師からは、生活習慣や体質、運動量といったことで異なるというコメントの他、もとより糖質の摂取が少ない方に効果は期待できないという見解が散見されました。

「わからない」と回答した医師からは、「運動療法の有無・基礎代謝骨格筋量に影響」、「カロリーの吸収は人により多少差がある」などの見解がみられました。
また、糖質制限による筋肉量の低下を指摘するコメントもあり、一概には言えないようです。

最後に「大いにある」と回答した医師からは、「過剰制限は代謝バランスが崩れる可能性が高いため」というコメントを頂きました。
過剰な糖質制限は筋肉量の低下だけでなく、代謝バランスの崩れを招く恐れもあるようです。
また糖質制限ダイエットだけでは個人差が大いにあるため、運動面での改善も試みるべきという指摘も寄せられています。

糖質制限ダイエットを医師が勧めるかは意見が分かれる結果に

本調査では、「糖質制限ダイエットを患者さんに勧めることはありますか」という質問に対し、肯定的な回答は48%、否定的は52%というおよそ半分に分かれる結果となりました。
肯定的な回答をした医師からは高脂血症、糖尿病や糖質過剰の方に勧めるといった見解があります。
一方、否定的な回答をした医師からは、栄養バランスを重視しているコメントが散見されました。
続いて行った「糖質制限ダイエットは人によって効果が出にくくなることはありますか」という質問では、「多少はある」、「わからない」、「大いにある」の順で回答されました。
もともと糖質の摂取が少ない方や体質などによって個人差が生じるという意見が多かったです。
医師のコメントからは、極端な制限はしない、度を超すと逆効果といった過度な糖質制限の弊害への懸念が寄せられています。
もしも糖質制限ダイエットを試みたいと思っている方がいましたら、極端にならないよう注意するようにしましょう。

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