肥満で妊娠した場合に多い出産方法とは?肥満で出産するとどんな影響があるの?産婦人科医167名に聞いてみました

妊婦さんのお腹
本調査では、「肥満で妊娠した場合、自然分娩と帝王切開ではどちらで出産されることが多いか」という質問に対し、43%の医師が「同じくらい」、32%の医師が「自然分娩」、24%の医師が「帝王切開」と回答。いずれも回答においても、できれば自然分娩を実践したいという主旨の発言がみられました。また、「肥満の方が出産を迎えた場合、どのような影響および合併症が考えられるか」という質問では、「難産」との回答が最も多く、「脂肪により産道が狭くなる」、「微弱陣痛」が続きました。肥満になることで難産になる、産道が狭くなる、微弱陣痛のため陣痛促進剤を使うケースが生じるなど、出産に際して様々な影響をもたらすようです。
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肥満の方が妊娠した場合、標準体型の方と比べて出産前後におけるリスクが高く、体に影響を及ぼしかねないという情報をインターネット上でたびたび目にします。
時には自然分娩が難しく、帝王切開を行わなければならない恐れもあるようです。しかし、実際のところはどうなのでしょうか?

そこで今回は、肥満で妊娠した場合に多い出産方法と肥満で出産した際に起こる影響および合併症について、産婦人科医167名に聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https:/ /medpeer.jp/)にて、2018年10月10日〜10月17日にかけて行われ、産婦人科医の167名から回答を頂きました。

肥満で妊娠したら自然分娩と帝王切開、どちらで出産されることが多いの?

まずは、「肥満で妊娠した場合、自然分娩と帝王切開ではどちらで出産されることが多いと思いますか」という質問に対し、以下の選択肢から選んでもらい、コメントを頂きました。

  • 自然分娩
  • 帝王切開
  • 同じくらい
  • その他

以下が結果となります。

  • 50代男性 産婦人科 「同じくらい」
    できれば、帝王切開は避けたいです。
  • 40代女性 産婦人科 「同じくらい」
    同率程度だと思います。帝王切開もリスクが高いです。
  • 40代女性 産婦人科 「同じくらい」
    肥満でも出産がとてもスムーズな方もいるので一概には言えないと感じています。
  • 30代女性 産婦人科 「同じくらい」
    肥満でというよりは妊娠中にいかに体重を増やしたかではないでしょうか。
  • 60代女性 産婦人科 「同じくらい」
    帝王切開の合併症も多いので、極力自然分娩を目指しますが、昨今の風潮で無理は出来ませんから、帝王切開になる率も高いです。
  • 60代男性 産婦人科 「自然分娩」
    可能な限り自然分娩を試みます。
  • 80代男性 産婦人科 「自然分娩」
    自然分娩が多いが、非肥満妊婦より帝王切開が多いです。
  • 60代男性 産婦人科 「自然分娩」
    帝王切開率は高いですが、自然分娩可能であればそちらを目指します。
  • 50代男性 産婦人科 「自然分娩」
    緊急帝王切開の頻度は多少上がると思います。
  • 40代男性 産婦人科 「帝王切開」
    帝王切開の際に何かと大変です。
  • 50代男性 産婦人科 「帝王切開」
    (肥満は)難産の原因になると思います。
  • 40代男性 産婦人科 「帝王切開」
    分娩時は難産になることが多いと思います。
  • 50代女性 産婦人科 「帝王切開」
    肥満だけで帝王切開はないと思いますが、合併症で帝切が増えそうではあります。

集計したところ、肥満で妊娠した場合、自然分娩と帝王切開ではどちらで出産されることが多いかという質問に対し、43%の医師が「同じくらい」、32%の医師が「自然分娩」、24%の医師が「帝王切開」を選ぶという結果となりました。

「同じくらい」と回答した医師からは、「肥満でも出産がとてもスムーズな方もいるので一概には言えない」「同率程度だと思います」といったコメントを頂いています。
続いて多かった「自然分娩」では、極力自然分娩を目指すものの、肥満の方はそうでない方に比べると帝王切開が多いという意見が見られました。

三番目に多かった帝王切開では、肥満は難産の原因との指摘が寄せられました。
また、全体を通して帝王切開を避けたいというコメントが散見されました。医師の中でも、できれば自然分娩で行いたいという考えが伺えます。
また、肥満が原因で出産が難しいというよりは、「妊娠中にいかに体重を増やしたかではないでしょうか。」との見解を示す医師もいらっしゃり、妊娠中も体重に気を配る必要があることがうかがえます。

肥満で出産すると、どのような影響が起こるの?

次に、「肥満の方が出産を迎えた場合、どのような影響および合併症が考えられると思いますか」という質問に対して、以下の選択肢から選んでもらい、コメントをいただきました。

  • 陣痛促進剤の使用
  • 難産
  • 産後出血
  • 微弱陣痛
  • 脂肪により産道が狭くなる
  • 児頭回旋異常が起こりやすい
  • 会陰切開や裂傷の傷が治りにくい
  • その他

以下が結果となります。

  • 40代男性 産婦人科 「難産」
    難産が多くなる印象があります。
  • 50代男性 産婦人科 「難産」
    圧倒的に難産が多い感じがあります。
  • 50代女性 産婦人科 「難産」
    児の過体重による肩甲難産がおきるのではないでしょうか。
  • 60代男性 産婦人科 「難産」
    難産は多いと思います。傷も治りにくいです。
  • 50代男性 産婦人科 「難産」
    高身長の肥満だとそれほど難産にはならない気がします。
  • 50代男性 産婦人科 「難産」
    軟産道の抵抗や相対的な筋肉量の低下で難産になる傾向があります。
  • 30代男性 産婦人科 「脂肪により産道が狭くなる」
    産道はせまくなり、児頭はおりてきにくいです。
  • 30代女性 産婦人科 「脂肪により産道が狭くなる」
    産道が狭くなってなかなか分娩が進まないこともあります。
  • 60代男性 産婦人科 「脂肪により産道が狭くなる」
    産道が肉で狭くなって児が出にくい状況です。
  • 60代男性 産婦人科 「脂肪により産道が狭くなる」
    会陰裂傷はむしろ少ないと思いますが、なかなか児が産道をおりて来ません。
  • 40代女性 産婦人科 「微弱陣痛」
    微弱陣痛が頻繁に起こります。
  • 50代男性 産婦人科 「微弱陣痛」
    微弱陣痛などにより(陣痛)促進剤の使用するケースがあります。
  • 60代男性 産婦人科 「微弱陣痛」
    陣痛がなかなかこない、きても弱いといったケースがあります。膣にも脂肪がついているため、傷も治りにくいです。

今回の調査では、肥満の方が出産を迎えた場合、どのような影響及び合併症が考えられるのかという質問に対し、「難産」との回答が最も多く、次いで「脂肪により産道が狭くなる」、「微弱陣痛」が続きました。

「難産」と回答した方のコメントを見てみると、児の過体重による肩甲難産が起きる、筋肉量の低下で難産になる、などの意見があり、母子それぞれに難産になってしまう原因が考えられるようです。

2番目に多かった「脂肪により産道が狭くなる」を選んだ方のコメントには、産道が狭くなり児が降りてきにくいとの意見が多かったです。

3番目に多かった「微弱陣痛」を選んだ方のコメントによると、肥満が原因で微弱陣痛となるケースもあるといいます。また、その際に陣痛促進剤を投与する場合もあるようでした。

肥満で妊娠した場合は、難産になる可能性あり

今回の調査では、肥満で妊娠した場合、自然分娩と帝王切開ではどちらで出産されることが多いかという質問に、43%の医師が「同じくらい」、32%の医師が「自然分娩」、24%の医師が「帝王切開」を選び、自然分娩の方が帝王切開と比べてやや多い結果となりました。
全体的に医師のコメントでは、帝王切開を避けたいというコメントが散見されています。
また、肥満の方が出産を迎えた場合、どのような影響及び合併症が考えられるのかという質問に対しては、「難産」との回答が最も多く、次いで「脂肪により産道が狭くなる」、「微弱陣痛」が続きました。
肥満が原因で難産になったり、産道が狭くて分娩が進まなかったり、微弱陣痛のため陣痛促進剤を使用したりするケースがあるようです。
将来的に妊娠・出産を考えている方は、今回の記事を参考に、自分の体を今一度見つめ直すことも大事かもしれません。

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